晴れ間に

  

「なに? これ。 痛い! 痛いよぅ・・・」
 「”雨”という者だよ。
  私達にとっては、とても大切な方々なんだよ。」
「そうなの? でも、なんで僕を叩くの? 痛いよぉ~・・・・・・・」
 「はははは、 そうだね。 今日はまた、ずいぶんと元気なご挨拶だね。
  でも、怖くはないよ。
  さぁ、両手を広げて、足を伸ばして、
  なるべく大勢受け止めるんだよ。
  君が大きくなる為に。」
「大きくなれるの? おじいちゃんみたいに?」
 「ああ。」
「おじいちゃんみたいに、おっきく おっきく、立派になれる?」
 「ああ。なれるとも。」
「じゃぁ、僕、がんばる!
 ちょっと痛いけど、がんばる!!」
 「ああ。がんばれ。
  ・・・・・・・・おや、ちょっと休憩かな?」
「あ、お陽さまだ! お陽さま、大好き!!」

つかの間の晴れ間に、キラキラと輝く新芽達。
聞こえる葉ずれの音は、
雨に驚いた、
産まれたばかりの新芽達のおしゃべりかも しれませんね

  

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Pのすけさんの「空を望む旅人」に投稿した詩を手直しした物です。