僕に 隠している事があるね
僕には言えないでいる事が あるね
それが どんな事なのかは解からないけど、
僕はそんなに信用できないのかな

    信用できないのでは無いの
    あなた以外に信用できる人は、居ないわ
    でも・・・・・・駄目。 言えないの
    あなたが好きだから、言えないの・・・・・・

どうしても、言いたくないんだね。僕には
なら、僕は、それだけの男だったという事か
君は 言えずに苦しんでいる。なのに、
僕は なんの役にも たてないんだね

    違う。違うの。・・・怖いの
    あなたは、私が何を話したとしても、決して去らない
    決して私を見捨てたりしない。 信じているの
    でも・・・でも、駄目。 怖いの
    どうしようもなく・・・・・・怖いの

僕は、君を抱きしめる事しかできない
震える肩を そっと包み込む事しか できない
時折見せる 悲しげな目に、
微笑みの奥の 深い憂いに、
僕は気付いていたけれど、それが何故かは 知らなかった

・・・君の傷は 何なんだろう
いつから、どうして できたのだろう
君の中の 大きな傷は、
決して消える事は無いのだろうか
決して 癒える事は 無いのだろうか
・・・僕には・・・・・・何も できないのだろうか
せめて、痛みを和らげる事は できないのだろうか
痛みを分かつ事は できないのだろうか

今は、言えなくても いい
言えそうになったら・・・。 それで いい
待っているから。 いつまででも、僕は 待っているから
ただ、忘れないで
君には 僕がいるって事を
君は 独りでは無いって事を
どんなに大きくて 深い傷だとしても、
・・・・・・君が 何者であったとしても、
僕は 君と 居るから
君を 決して 独りには しないから

  

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