電車を乗り継いで、ここまで来てしまった。
ここへは、もう、二度と来ないはずだったのに。
気が付いたら、この想い出の場所に立っている自分がいた。
辛いだけのはずなのに
解かってる。 逃げているんだ。 現実から。
仕事とか生活とか、鬱陶しい友達、家族。 そして、 自分から。
逃げたって、何も変わらない。 楽には ならない。・・・解かってるんだ。
でも、ここへ来てしまった。 ここへ、逃げてきてしまった。
ここには、アナタとの 想い出がある。
安らいだ時が、眠っている。
今はもう、アナタの事を思い出してしまうだけの、
辛い場所になってしまったというのに。
・・・本当は、アナタのところに行きたいのかもしれない。
アナタに、会いたいのかもしれない。 いや、いつだって、会いたい。
別れても なお、アナタに会いたい。
・・・・・・・・・・・会いたい。
でも、それは、逃げているだけだ。
自分が負うもの、負うべきものから、 逃げているだけだ。
逃げたって、何も 変わるわけがない。
何も、終わるわけが ない。 解かっている。 解かっているんだ。
でも、
今だけ。 今だけは、
ここで、アナタのぬくもりに包まれて、
少しの間、ここで泣いても いいかな・・・・・・