ドラゴンクエスト8 プレイ日誌
【第9話 この城なんの城】
前回までのあらすじ。聖地ゴルドでマルチェロを倒したところ、杖の封印が解放され、ついに暗黒神が復活してしまった。そして空には、巨大な暗黒の城が浮かび上がったのである。
・・・ということで、今回はいよいよ「暗黒魔城都市」の攻略である。やれ、ドラクエ8では、ラスボスとはワールドマップ上で戦うことができるため、実質的な"ラストダンジョン"はこの「暗黒魔城都市」となる。ちょうど近い時期に発売されたFF12と同じような感じと考えていただければ分かりやすいだろう。まあ「大灯台」はかなり地味なダンジョンだったけどね・・・。
そんなこんなの「暗黒魔城都市」は、大きな城とその城下町を合わせたような構成となっている。ルートは今までのダンジョンと比べて非常に複雑となっているが、しかし分岐はそれほど多くなく、しかもある程度進むたびにショートカットを作って街まで戻ることができる。難易度は高めだが、あくまでストーリー上のレベルだということだ。
・・・ただし、久しぶりのダンジョンということはあって、これまでよりも遙かに敵は強くなっている。非常にHPが高い「ボストロール」、微妙な威力のイオナズンを唱える「アークデーモン」、痛恨が凶悪な「キングミミック」、妨害や回復で嫌らしく攻めてくる「グリゴンダンス」などなど・・・。ただし、ここまで来れば主人公たち一行もかなり強化されているため、そこは是非とも様々な「特技」を使って応戦したい。敵が強いからこそ、いろいろな技を使う意義が出てくるのである。そりゃドラクエが通常攻撃だけで勝てるんだったら、本当に連打ゲーになっちゃうし・・・。
――ということで、「超パワフルスロー」「かぶと割り」「双竜打ち」「はやぶさ斬り」など、これまでも活躍してきた強力な特技を使い、どんどん敵を倒して進んでいく。それでも妨害系を得意とする「グリゴンダンス」が複数体登場した時には、「ステテコダンス」「さそうおどり」などによって行動を封じられ、苦戦を強いられてしまう。じゃあ全員一気に倒してやんよ!と、「バギクロス」「イオナズン」などの範囲攻撃で攻めたら、「ハッスルダンス」によって全員のHPを回復させられてしまったりと、とにかくまあ戦闘を長引かせることには余念がないという感じである。うーむ、端から1体ずつ潰していくほうが良かったのか・・・?
まあ何はともあれ、俺はレベルをかなり上げていたため、特に苦戦することは無くダンジョンを進むことができる。ちなみに、全員のテンションを上げる「ふしぎなタンバリン」は自主規制した。
・・・この「暗黒魔城都市」は、いくつかのパートに分かれており、「@城下町の1階フロア」「A城の外廓フロア」「B城の内部」の3つにカテゴライズができる。@とAは、そのクリア後にそれぞれショートカットを作ってセーブに戻ることができる。そして、ダンジョンの地図は入ってすぐに手に入れることができるため、結果としてスムーズに攻略していけるようになっているのだ。
というわけで進めていくと、図書館のような建物で最強ブーメラン:「メタルウイング」の練金素材ヒントを得ることができる。その解説には「メタルキングの硬い身体にもキズを負わせることができるぞ!」とあるが、これは嘘であり、一応メタル系に1/2の確率で固定1ダメージを与えられる特性は持っているが、そんなものでは「はぐれメタル」や「メタルキング」は倒せない。しかも、この練金のためには最強の槍である「メタルキングのやり」を潰してしまううえに、攻撃力自体も70と下位の「ほのおのブーメラン」を1割ほど上回るだけということで、クリア後レベルとしては明らかに力不足である。というわけで、「メタルウイング」は地雷だとよく言われているのである。くそっ、いくらブーメランがストーリー中で強すぎるからって、こんな仕打ちは無いだろう・・・! ちなみに、海外版では攻撃力が70→90と強化されているんだとか。
そんなこんなで、城の外部を攻略し尽くし、内部へのショートカットルートを作る。ここで、一度街に戻って回復&セーブを行う。その後に、いよいよ城内部の探索を始めていくのだ。
・・・ただ、城と言っても基本的にはまっすぐ進むだけであるため、探索は非常に楽である。その分だけ敵も強い・・・と言いたいところであるが、ここからは敵の出現セットが変わり、外部フロアで猛威を奮った「グリゴンダンス」が登場せず、代わりの敵は攻撃力&体力バカばかりであるため、今までよりも遙かに楽に戦うことができる。レベル上げによるパワープレイを発揮できる場所だと言えるだろう。
そして奥に進んでいくと、そこには驚くべきことに○袋駅の地下街のような光景が広がっていた。ただ、これはあくまで幻影であり、同じ方向にずっと進んでいくと、そのうちに毒の沼が現れ、やがては牢獄のような場所へと姿を変えていく。さすがラストダンジョンという感じである。なお、正面階段付近には主人公たちの石像が置かれているが、そこではスコール君は地図を見ているポーズとなっている。まあ確かに、ダンジョンを探索する時には少し歩くごとに□ボタンで地図を確認していたからな・・・。そんなこんなで進んでいくと、最後に下層への階段が現れてくれる。そこが、暗黒魔城都市のラストフロアである。
ということで階段を下り、最後に「溶岩」「洞窟」「神殿」なる"まさにRPG"という感じの空間に到着する。ここが、ラプソーンとの決戦の地になるのだ。
――ちなみに、ここで「はなす」コマンドを使ってゼシカに話しかけると、これまでの冒険に対する主人公への感謝を唐突に述べるという告白イベントを見ることができる。まあ、パーティ内の女キャラクターが主人公にほのかな恋心を抱くというのは、RPGの恒例か・・・。まったく、「RPGの主人公=プレイヤー」と言われているが、それは嘘だな。うん。
そんなこんなで、ボス:「暗黒神ラプソーン(第1形態)」戦である。ここでは、子供の形態のラプソーンと戦うことになる。
・・・さて、こいつは「(第1形態)」というなんというかRPG恒例のアレな二つ名を持っているが、行動パターンは非常に強烈であり、完全2回行動で激しい攻撃を数多く使用してくる。特に強いのが、全体に100強のダメージを与える「吹雪」と、そして防御力無視で300ものダメージをたたき出す「痛恨の一撃」である。また、強ボスに共通の特性として、こちらの強化ステータスを全て解除する「いてつく波動」も使ってくる。
――というわけで、実際の戦い方としては、ゼシカが「ピオリム」を使うのはいつもと同じなのであるが、今回は「フバーハ」も使い、相手の吹雪攻撃によるダメージを軽減していく。また、回復は基本的にはククールの「ベホマラー」で、痛恨の一撃などで大ダメージを受けた後にはスコールの「ベホマズン」で一気に回復していく。ここまで来ればMPは余っているので、回復魔法の乱発も余裕である。そんなこんなで、ヤンガスの「かぶと割り」で防御力を下げ、そしてテンションを溜めた後の「はやぶさ斬り」と「双竜打ち」で相手を撃破することができた。まあ、第1形態はこんなもんであろう。
そしてここでラプソーンの真の形態が現れる・・・と思いきや、主を失ったことで暗黒魔城都市は暴走し、そして崩壊の時を迎えてしまう。ということで、ここからはメトロイドばりの脱出イベントが始まるのだ。
ここでは、ダンジョンから脱出する「リレミト」が封じられる(というかもともと使えない)ため、これまでの道を逆走して脱出しなければならない。途中、数回の強制戦闘が含まれるが、特に強い相手は居ないため、問題は無いであろう。まあ、低レベルクリアーなどではこの脱出で全滅してラプソーン戦からやり直しというのが恒例行事となっているようだが・・・。
そんなこんなで、途中の「主人公たちの石像モンスター」がシュールな動きで爆笑させてくれたりもしながら、城の表にまで到着してボス:「暗黒の魔人」戦が始まる。こいつは、暗黒魔城の破片が意志を持って動き出したという設定であり、大ボス専用BGMでびびらせてくれるが、その実は通常攻撃をひたすら繰り返すだけという体力馬鹿である。ちなみに、演出面においても、戦闘開始前には足場の下からググッと出現するという迫力のシーンを見せてくれるが、しかし戦闘が始まるとサイズが主人公たちより少し大きいくらいに縮小されてしまうという詐称仕様になっている。しかもグラフィックがどう見ても地面から生えているようにしか見えない、というか地面から生えている。見かけ倒しがやりたかったのか、それとも制作終盤で力尽きたのか・・・?
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そんなこんなで、「暗黒の魔人」を倒して暗黒魔城都市からの脱出に成功したスコールたちであったが、暗黒神ラプソーンは城の破片を吸収し、ついに真の姿を取り戻してしまう。第1形態をちゃんと倒したのに第2形態が完全復活しているのはご愛敬である。そしてラプソーンは、結界を貼って自分の身を守ってしまった。ということで、まずはその結界を解くために、7人の賢者から「オーブ」を集めることになるのだ。
・・・そのやり方は、これまでラプソーンによって殺められた7人の賢者の地を訪れ、「やまびこの笛」で賢者のオーブを探して集めることである。まあ、この物語が最高に盛り上がった場面で名所巡りをさせられるのもどうかと思うが、とりあえず7賢者の地は記憶に色濃く残る場所ばかりであり、サクッと巡ってサクッと集めることができる。ちなみにどうしても分からなければ巫女からヒントも聞ける。この巫女がまた可愛いんだって。
というわけで7つのオーブを集め、神鳥レティスに話しかけると、その背中に乗ってラプソーンの元へと向かうことになる。いよいよ、ラストバトルである「暗黒神ラプソーン(第2形態)」戦である!
・・・まず、このバトルで最初に行うことは、「賢者のオーブ」と「封印の杖」を使い、ラプソーンの結界を破ることである。そのための条件は、「戦闘中に4人全員が『杖』コマンドを使っているターンを7回繰り返すこと」である。この「7ターン」を連続で行う必要は無く、途中に回復を挟んでも問題は無い。ただし、相手の「いてつく波動」の使用頻度が高いため、「ピオリム」や「スクルト」などの強化ステータスはあまり意味が無い。
――まあ、レベルを上げているこのプレイであれば、適当に「ベホマズン」などで回復しながら、このパートは簡単にクリアすることができる。だが低レベルクリアーでは、このラスボス戦に平均レベル10程度で突入し、そして何度もプレイすることによって、この戦闘も突破してしまうのだという。うーむ、FFシリーズはよくやってるから分かるけど、ドラクエシリーズの低レベルクリアは全く戦法が予想できん・・・。
そして杖の力を使って結界を破壊すると、やっとラプソーン本体にダメージを与えられるようになる。ちなみに、「杖形態」と「本体」は別々の戦いとなっており、ドルマゲス戦のようにそれぞれからやり直すことができる。
・・・さて、さすがに「暗黒神ラプソーン」はラスボスということで、それなりに激しい攻撃を行ってくる。ただ、ダンジョンの奥に居るわけではないため、十分に準備を整えて戦闘に挑めるし、しかも「吹雪」などの攻撃はラプソーン第1形態よりも威力が下がっていたりもするのだ。防御力無視の「痛恨の一撃」も無く、厄介なステータス攻撃も「妖しい瞳」での強制睡眠のみ。それで、もし回復役の行動が封じられても、ドラクエ8には回復役が2人居る(主人公とククール)ため、特に怖いことは無い。しかも、ラプソーンが全体打撃攻撃ですぐに起こしてくれるという、まさに至れり尽くせりである。
――まあ、ラプソーンは決して弱いということは無いのだが、しかしドラクエ8では味方の強さがかなりのものであるため、ここまで戦ってきた経験を用いればそうそう負けることは無い。それは、レベルを上げまくった今回だけではなく、通常プレイにおいても同様であろう。ということで普通に戦い、普通に撃破に成功してしまった。今回、最も厄介だと思った攻撃は「いてつく波動」である。そういうものなのだ・・・。
ということで、エンディングである。暗黒神を倒して呪いが無くなったことにより、トロデ王とミーティア姫は元の姿に戻り、トロデーン城のを閉ざしていた茨も消えてしまった。茨城がただの城になってもうた・・・。
その後の展開としては、シリーズのメインテーマと共に城の復興記念パーティが何故か静止画で表現され、その数ヶ月後の結婚式のシーンから物語が再スタートする。というのも、以前にトロデーン国はサザンビーク国はそれぞれの子供を結婚させるという約束を結んでおり、それによりミーティア姫とチャゴス王子が結婚式を行うことになった。「チャゴス」とは、あの【第4話】で登場したあのデブニートと同一物質である。
・・・しかし、姫はどうしても結婚をしたくないと言い張り、それに同意したスコールは、ヤンガス・ゼシカ・ククールといったかつての仲間たちの協力も得手、ミーティア姫をトロデーン城まで連れ出す。そこで、トロデ王は言った。「こんな結婚式から逃げ出すような姫に、今後の結婚相手が見つかるのだろうか」と。それを聞いたスコールとミーティアは、まだ手を繋いでいたことに気付き、そして顔を俯けるのであった・・・。
そんなこんなで、「ドラクエ8」のエンディングはまとまってはいるが酷い内容となっているものの、実はこれは真のエンディングではないのだ。というのも、ドラクエ8ではラスボス戦後に裏ダンジョンへと行くことができ、それをクリアすることによって初回とは異なるエンディングが見られるようになっている。また、その裏ダンジョンの攻略により、「主人公の出生の秘密」を始めとして、今まで未解明だった謎も説明されてくれるのだ。
・・・まあ、これは一応は「マルチエンディング」と呼ぶべきなのであろうが、しかし極めて自然な流れで真のエンディングを見ることができ、しかもシナリオやゲーム性も本編のそれを引き継いだまま辿り着くことができるため、作品としての統一性は全く崩れていない。「真のエンディング」を見るために、退屈なミニゲームや不愉快なサブイベントや2週目プレイなどを強要されてしまうどっかのRPGモドキとは違うということである。
――ということで! 本編のラストバトルをクリアした「ドラクエ8プレイ日誌」であるが、裏ボスを倒して真のシナリオを完結させるため、もう少しだけ皆さまにお付き合いいただきたい。まだまだ行くよ〜!!
(2011年11月20日)