人形と帽子と私
なにやら今日はアルエットが子供達の世話をしてくれるらしい。
シエルにそれを聞いて、さっそくちょっかいをかけに行くことにした。
子供A「あっ、おっさんだ!
ゼロ「お前、後で俺の部屋に来い。
子供B「格好いいお兄さんだ!
ゼロ「君はかわいいねえ。
アルエット「はあ・・・ゼロ、何をやっているのかなあ。
ゼロ「よう、アルエット。
アルエット「ゼロ、邪魔しに来たんだね。
ぐっ、するどいな。
ゼロ「そんなこと無いぞ。アルエットを手伝いに来たんだ。
アルエット「本当かなあ・・・。
子供A「本当かなあ・・・。
ゼロ「アルエッたんの歪んだ教育のせいで、私が子供に疑われています!
アルエット「その『たん』禁止。
ゼロ「じゃあ・・・何て呼んでほしいんだ?
アルエット「あ・・・えと・・・。
子供B「アルエー!
子供A「アルエーアルエー♪
アルエット「それは・・・ちょっと・・・。
子供B「・・・かわいい・・・。
アルエット「そ、そうかな?
ゼロ「よし、決まりだな。
ゼロ「アルエー?
アルエット「む・・・なんだか馬鹿にされているような気がするよ。
ゼロ「いや、馬鹿にするってのは・・・。
俺はいつかのように、アルエットから人形を取ろうとしてみる。
ゼロ「ふふふ。
アルエット「気味が悪いよ、ゼロ。
おりゃ。
アルエット「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ゼロ「おい、どうしたアルエット?
アルエット「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ゼロ「・・・・・・・・・。
人形を元の位置に戻してみるか・・・?
かぽ。
アルエット「むっゼロ、何をやっているのかな。
おりゃ。
アルエット「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
かぽ。
アルエット「ゼロ、怒るよ。
おりゃ。
アルエット「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ゼロ「・・・・・・・・・。
かぽ。
アルエット「ゼロ・・・気づいてはいけないことに・・・気づいてしまったね・・・。
アルエットの手が光り出す。
ゼロ「まっ待て早まるなアルエッたん。
アルエット「その『たん』禁止ーっ!
バリバリバリ
ゼロ「ギャース!
・・・。
ゼロ「というわけでだ、アルエットはあの人形が操っているらしいんだ。
シエル「へえ・・・そうなんだ。
セルヴォ「っていうかよく生きてたな。はいこれ今日の食事。
ゼロ「シエル、食事の時くらいヘルメットを取ったらどうだ?
さっ。
シエル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
おい、まさか・・・。
ゼロ「シエル、冗談だろ?
かぽ。
シエル「ど、どうしたの?ゼロ?
ゼロ「・・・・・・・・・。
さっ。
シエル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
かぽ。
シエル「ふっふっふ。
ゼロ「・・・・・・・・・。
俺は明日、旅に出る事にした。