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低レベルクリアー(GBA) プレイ日誌
「お前が行くって言ったからさ」 |
ビッグブリッジでの死闘を終えたところからである。バッツたちは、エクスデス城のバリアーによって吹き飛ばされ、またしても星の反対側くらいまで移動することになった。第1世界といい、ギャグ漫画ばりに物が飛んでいく世界観なのか。
…そして、少し進むと、「ルゴルの村」という、第2世界で最初の町に訪れられる。久々のアイテム補給を行えるほか、物語的には、バッツの父であるドルガンの生まれ故郷という設定がある。ちなみに、意識したかどうか不明だが、第3世界で世界が超融合を果たすと、バッツの故郷であるリックスのすぐ近くにルゴルが出てくる。史上最大にダイナミックな里帰りだな。
そして。ここの宿屋では、初回のみ無料で泊まることができ、ガラフとバッツの会話イベントが行われる。内容は、危険を顧みずに異世界へと来てくれたバッツに対し、ガラフが感謝するというものである。何気ないシーンであるが、言い回しが絶妙であり、バッツの貴重な主人公らしいシーンとして、ぜひ見ておきたいものだ。その他、数少ない「キャラクターが飲酒しながらの会話シーン」でもある。ここ以外だと、FF6の没イベント(ストラゴスとシャドウが、リルムのことについて会話をするというもの。【FF辞典の記事】を参照)くらいしか思いつかない。
…ところで。このシーンのセリフは、バージョンによって微妙に変わっている。上の図の通り、バッツの「…わけなんかない。」というカッコ良すぎる言葉に対して、ガラフは、スーファミ版とPS版では「バッツ…ありがとう!!」と、直球の感謝を述べている。しかし、GBA版では「バッツ…。」という表現になった。これは、意識してセリフを変えたのではなく、どうも、バグによって、最後の行まで表示がされていないというのが真相のようだ。
――ただ。実際のゲーム中では、セリフ同士の溜めの時間などにより、ガラフが感謝の意を述べようとしているのは明白(後の【私の動画】にも収録しておきました…)であり、むしろ、ガラフに言葉にできない感情が生まれたという意味で、よりイベントが深みを増しているように思え、私はGBA版の言い回しのほうが好きである。そういうところが評価されたのか、旧スマホ版のFF5でも、ここでのセリフは「バッツ…。」のままになっている。しかし、やはり微妙なところであったためか、ピ版では再び「バッツ…ありがとう!!」に戻されたようだ。
ちなみに。このような細かいセリフ変更は、実はこの直前のビッグブリッジでも行われている。
…さて、ビッグブリッジで戦うギルガメッシュは、HPが少なくなると、「俺が悪かった…」というセリフからの、ヘイスト→プロテス→シェルで自己強化を行い、最後に「ジャンプ」で攻撃を仕掛けるという、あんまり悪く思ってなさそうな行動をする。ギルガメッシュは、全ての戦闘場面で、多彩なセリフを喋ってくれるが、その中でも「俺が悪かった…」は、最も有名と言えるだろう。
――しかし、この4連セリフには、実は旧スマホ版でのみ、最初に「ま
待った!!」というものが追加されている。これは、実はスーファミ時代から存在したのだが、バグによって表示されておらず、実質的には没セリフとなっていた。それを、旧スマホ版にて“修正”したという扱いなのだろう。ただ、個人的には、「ま、待った」とタメを作るよりも、唐突に「俺が悪かった…」と謝りつつ自己強化を行うという意味不明さが良かったと思っており、無理に没セリフを復活させる必要は無かったと思う。その辺りが考慮されたのか、ピ版では「ま、待った」は削除され、「俺が悪かった…(ヘイスト)」へと戻されている。
モーグリはFF5が初!
…ではなく、『3』の時点で「ニャー」とか言って登場している |
ルゴルの村を出たあとは、一本道となっている大陸を進んでいき、まずは「封印城クーザー」を目にすることができる。第3世界にて、強力な「伝説の12武器」を手に入れられるポイントだが、この第2世界の時点では、その封印を解くことはできない。
…そして、ここでは、強力な雑魚である「シールドドラゴン」が出現する。その名の通り、HPが19999と高い上に、恐怖の技である「ゾンビブレス」を使うため、まともに戦っても勝利は困難である。しかしながら、「あやつる」で行動を封じたうえで、最大HPの1/4のダメージを与える「炎」を5発当てれば勝てる(1発4999ダメージで2だけ残るため、+αが必要)。そのため、稼ぎモンスターとしても利用可能である。
――ちなみに、FF5らしく、このモンスターにも話題性は多い。まず、攻撃を受けてHPが9999以下になると、敵はカウンターで「逃走」を行う。10000という莫大な経験値こそ手に入らないものの、ABP5はくれるため、低レベルクリアーでの稼ぎにも利用可能である。とはいえ、実際にやってみたところ、複数のコマンドを使い分ける必要があり、暇潰しをしながら行うことは難しいため、あまり良い稼ぎではないと感じた。だが、第1世界終盤で離脱をしていたガラフに対し、早めに侍・踊り子・薬師・竜騎士のアビリティを覚えさせたいという場合には、試してみる価値があるだろう。
また、操って「炎」を4発当てたのちに捕らえて、「放つ」で使うと、なんと、あのネオエクスデスの必殺技:「アルマゲスト」が発動する。ただ、悲しいことに、シールドドラゴンは魔力が0であり、その値を参照して攻撃するため、ダメージは全体に700程度という何とも言えない感じに収まってしまう。
続いて、更に大陸を前進していくと、今度は森でモーグリに出会う。モーグリを追って地下大河にオイヨイヨすると、物語が進んでいく。
…なお、落下したモーグリに対し、社会人の必殺技:「見なかったことにする」を使って先に進んでも、砂漠を乗り越えることは可能であるが、その先のモーグリの村へと入れず、ゲームが進まない。当たり前であるが、ちゃんとモーグリを助けることが、ストーリー進行の条件となっているのだ。
――なお、地下大河自体は、途中で1つ分かれ道があるだけで、セーブポイントも存在しないくらいの、簡素なダンジョンである。水に流されている時の雑魚戦は固定エンカウントのようだが、逃げられるので、何の問題も無い。ボスを倒すまで後戻りはできなくなるが、それすら通常は話題にならない。
しかしながら。このダンジョンには、テレポで脱出したときに、正しい出口である“森の外”ではなく、「その1つ前に立ち寄ったダンジョンの外」に出るという性質があるため、場合によってはゲーム進行が詰んでしまう。仮の話として、この時点で使ったとしたら、モーグリの森の外ではなく、封印城クーザーの出入り口まで送還されるということになるのだ。通常、テレポが手に入るのはこの後のバル城であるため、問題ないのだが、寄り道などをすると影響が出てくる。なお、このテレポについては、他にも様々なバグパターンが存在するようだ(【YouTube】)。
――ちなみに。このバグは、一応、第3世界にて、本来は訪れられない場所を再訪する…といった利用法も存在する。しかし、そのどれもが、「取り忘れたものを回収する」という後ろ向きな使い方である。そして、空を飛ぶ手段が無くなることによるゲーム続行不能や、離脱しているキャラが勝手に復帰してしまうなどの現象も起きるうえ、ただテレポを使うだけで発生するという条件も問題であり、かなり危険なバグであった。そのため、GBA版からは、「正しい出口へと出るようになる(第3世界の古代図書館)」「そもそもテレポが使えなくなる(地下大河・ケルブの村)」という感じで、完全な修正を為されている。
そうして、地下大河のラストでは、ボスの「ティラザウルス」と戦闘を行うことになる。
…さて、こいつは、カウンターがなかなか厄介である。しかしながら、ボス耐性を持たないアンデッドのため、「フェニックスの尾」による即死が有効である。FF5では、アンデッドに対しての「フェニックスの尾」による即死効果は謎に命中率75%となっているが、複数人で使えば何の問題も無いだろう。その他、割合ダメージなど、様々な攻撃も有効である。
――そして今回は、敵は即死耐性を持たないことから、「キラーボウ」による一撃必殺(アンデッドも消滅させられる)を狙ってみた。開幕、敵は謎に素早さが50もあるため、よほど意識しなければ先手を取られるのだが、それで誰か1人が死のうが関係ない。残ったキャラが「まもり+カウンター」を使うことで、完封が可能だからだ。そうだった、FF5はこんな感じのゲームだったな…。
◆動画◆
サッズ△「二刀流で1発の威力が半分にならないとか…」 |
そうしてモーグリを救助すると、RPGの恒例行事として、そいつらの村に連れて行かれる。宝箱からは、「エルフのマント」や「ダンシングダガー(「たたかう」で踊りの効果が発動する、素早さ&魔力+1)」など、なかなかの装備品が手に入る。
――その後、モーグリが「(こいつ、直接脳内に…!)」とテレパシーで話しかけ、バル城からクルルを呼び、飛竜に乗って城まで移動をしていく。なお、これで空を飛ぶ手段が手に入ったというわけではなく、自由に使えるのはもう少しだけ後となる。
さて。バル城では、強力な装備品を売っているショップや、様々なイベントによる入手品などが揃っているが、その中でも目玉と言えるのが、敵モンスターの「石像」である。石像は、バル城の地下にて出現する。バル城の地下には、召喚獣オーディンに繋がる扉があるのだが、鍵が掛かっており、第3世界で別ルートから回り込まないと中には入れない。だが、バル城側からでも入れる1フロアでも、石像たちと戦うことができるのだ。
…さて、この石像、何も考えずに戦うと強敵であり、負けてしまうことも有り得るくらいである。それを見越して、直前にセーブポイントまで用意されている(まあ、オーディン戦のためかもしれないが…)。だが、レベルが45ということで、「レベル5デス」なら必ず一掃できる。そして、2体組なら「4」、5体組なら「8」という多めのABPを落とすため、通常プレイにおけるABP稼ぎの相手として、かなり適しているのだ。
――しかしながら。こいつは経験値を持っているため、低レベルプレイでは使えない…と思いきや、その他の用途として、レア盗みで、「ツインランサー」という武器が手に入る。この武器、攻撃力61で、2回攻撃をする能力を持っている。攻撃力61の時点で、この時点での店売り武器と比べても強力なのであるが、それで更に2回の連続攻撃能力を得られる。よくある「1回あたりのダメージが半減する」というデメリットはなく、本当に攻撃力61で2回攻撃をするのだ。
というわけで、「ツインランサー」では、同攻撃力の武器と比べて、そのまま2倍のダメージを与えられる。装備可能なシーフと忍者(+ものまね師+すっぴん)は、一気にトップアタッカーへと変貌をするのだ。なお、性質としては、“たたかうとは異なる2連続攻撃”として扱われており、メリット・デメリット含め、様々な性質が存在する。ちなみに、私は存在を全く知らなかったので、飛竜が自由に使えるようになったあとになって、盗りに戻ってきました。
ちなみに。完全な余談だが、このバル城の兵士たちは、みな、主のガラフのことを「ガラフ王」と呼ぶ。
…やれ、私もあまり詳しくないが、「陛下」「ガラフ様」「王様」あたりが自然であろう。まあ、1992年と言うと、まだゲームは子供たちのものであったから、難しい表現を避けるのも仕方ない…と言いたいところだが、前作FF4の時点で、既に「陛下…いや、バロン!」と、言葉遣いの違いを意識したセリフが登場している(【FF1日誌の関連する部分】)。うーん、クルルの親(=ガラフの息子)が既に無くなっていることから、その辺りで何かあったとかで、何とかなりませんかね?
ところで。このバル城の周囲は、エクスデスの軍勢に囲まれているようで、門を開くことができないという。ガラフたちがサッと出て、すぐ門を閉じて、まずは「アブダクター」と戦うことになる。しかし、アブダクターを倒しても、中に入ることはできない。まあ、外に出た目的を達成してないから仕方ない…と思いきや、その後に飛竜の谷から帰ってきた後ですら、正門から中に入ることはできない。この王様…実はあまり尊敬されていないのでは…。
――そうそう、忘れていた。アブダクターは、一応ボス戦という扱いなのかもしれないが、弱すぎる。ボス耐性を持たないため、どうとでもなるのだ。今回プレイでは、シーフ3人がスリプルで眠らせ、その後に魔法剣ブレイクを掛けてからの「ねらう」で、バル城名物の石像になっていただいた。そりゃあ、確かに、コイツを倒せなければバル城から出られないということで、あのクレイクロウ様と似たような扱いなのだが、いくらなんでも弱すぎであろう。空中戦が得意そうな感じだが、登場シーンでは地面を走っており、特に飛行能力を活かしている描写も無い…。
◆動画◆
完全にギルガメとの戦闘を回避できるのは、GBA版だけ(のはず) |
さて。バル城を出たあとの順路は、ケルブの村→飛竜の谷と進むことである。ただし、この時点で、ギルの洞窟→ビッグブリッジ→エクスデス城と進むことも可能である。バルの軍勢は、バッツたちが第2世界に入った時点でエクスデス城を目指して進軍しており、その際にこのルートを使ったのだろう。しかし、ビックブリッジは、既に敵も味方も誰もいない、ただの橋と化している。また、エクスデス城は、バリアによって守られているため、この時点で近付いても跳ね返されるだけである。ストーリー上は、こちら側のルートを訪れる意味はない。
…だがしかし、思い出してほしい。既に、捕らえていたガルキマセラのうち、3体をプチチャリオット戦で放逐している。よって、ここでようやく、何の気兼ねもなく「デスクロー」を覚えられるのだ。対象モンスターは、石像・ロックブレイン・トレントと3体も居る。
――そういうわけで。バル城からギルの洞窟へ向かい、寄り道ルートのギルガメはひとまず無視して、エクスデス城の付近まで進む。その後、異次元クマさんの「ロックブレイン×3」と戦闘を開始していく。敵は、「あやつる」でデスクローを使えるため、青魔法のラーニングに利用しつつ、安全にターンを潰し、かつ捕らえるための低HPへとできる。しかも、石像・トレントとは異なり、ロックブレインは捕らえて放っても「デスクロー」が発動するため、「とらえる」をセットするキャラが1人でも、容易にキャッチアンドリリースを行える。低レベルプレイでのデスクロー習得相手としては最高なのだ。
そうして青魔法の「デスクロー」を覚えたら、次はギルの洞窟にて、GBA版限定のギル稼ぎを行う。
…さて、このギルの洞窟は、バル城付近とビッグブリッジ前を繋ぐ短い構造であり、物語を進めるうえで必須の場所でもない。だが、その袋小路のほうでは、ギルを大量に拾える代わりに、「ギルガメ」という敵が出現するという特徴がある。ギルガメは、オメガ・神竜ほどでは無いものの、裏ボス級の強さを持つモンスターであり、正面から戦えば間違いなく瞬殺で、逃走もできない。
――やれ、あまりにも敵が強いため、ギルガメを効率良く倒せるようになっている時点で、既にお金は不要になっている場合が多い。そのため、金策場所として注目されることは、それほど多くない。いっぽうで、強敵としてのギルガメの価値は大きく、しかも第2世界でしか出現しない(GBA版と旧スマホ版では裏ダンジョンでも登場する)。そのため、ギルの洞窟は、どちらかと言えば、「ギルガメに挑戦する場所」として注目されることが多い。
ただし。GBA版においては話は別である。GBA版・旧スマホ版・ピ版では、機種ごとに異なるオートセーブや中断機能が存在するのだが、そのうちGBA版のみにおいて、完全にギルガメとの戦闘を回避しつつ、繰り返しギルを入手できるのだ。
…やり方はこうだ。「『2歩ぶんギルを回収して中断』を繰り返す」、これだけである。これで、ギルガメとの戦闘を100%回避しつつ、ギルだけを増やしていくことができる。ここで、合計300万ギルを稼いだが、ちゃんと「2歩だけ進んで中断」を厳密に行えていたときは、決してギルガメは出現しなかった。そして、通路の奥まで到達したあとは、扉の手前まで戻れば、再度ギルを回収できる(洞窟から出る必要は無い)。なお、どういう処理をしているか知らないが、2回目以降は、最初の10ギルを拾った時点で必ずギルガメが登場するので、その一歩手前で中断をして、やり直すことにしていけば良い。
そういうわけで。まあ、私はWiiUの「まるごと保存」も使っていったので、更に安全に稼ぎを進めていけた(中断セーブは一度しか読み込めないため、失敗してギルガメに会ってリセットすると、洞窟の外のセーブからやり直しになる)のだが、GBAの実機であったとしても、慎重に2歩進んで中断を繰り返していけば、稼ぎは可能である。そして、奥まで進むと、合計で81910ギルが手に入るうえ、普通の速度で操作をしていけば、1ループに掛かる時間は2分程度である。よって、計算上、1時間で稼げるギルは、約245万ギルという、驚異的な値に達する。
――やれ。この効率は、第1世界のエーテル稼ぎの10倍以上である。さすがに、第3世界まで進んだとしても、これを超えるギル稼ぎは無いだろう。お金の法則が乱れている。なお、ギルの洞窟に入れるのは、ご存じの通り、第2世界の間だけであるため、第3世界に突入する前には、ここで山ほどの稼ぎを行っておき、後悔することが無いようにしたい。
ロッド使用による魔法は強力だが、物理攻撃も負けていない! |
さて。ここでは、ギルを稼げればそれで良いと思っていたのだが、せっかくだからということで、ボスの「ギルガメ」にも挑んでみよう。条件は、「最速タイミング」(バル城を出てから、ケルブの村に入る前)とする。敵は経験値を持っていないため、低レベルでもリセットせず討伐可能である。
…しかしながら、こいつについては、やり込みプレイというレベルで考えるなら、容易に倒せる相手となっている。まず、敵の攻撃パターンは3種類であり、「自分のターンには、高威力の打撃」「ダメージを受けた際の反撃として、ダメージ+ステータス異常の『亀の甲羅』×2」「死に際の反撃として、高威力の『地震』」である。しかし、地震については、レビテト状態ならばダメージ0に抑えられる。魔法「レビテト」が入手可能なのはもう少しだけ後(サーゲイト城の宝箱)なのだが、調合の「乙女のキッス」+「毒消し」でレビテトを掛けられるため、問題ない。
――また、敵自ターンの打撃と「亀の甲羅」は、どちらも単体物理攻撃判定であるため、「分身」を貼り続けることにより、完全に無効化ができ、その状態で「かばう」を使えば味方も守れる(「まもり」だと、追加効果は受けてしまう)。敵素早さは「66」とカメのくせに高いうえ、2連続の反撃+自ターンの打撃で、最大3つまで分身が剥がされる。更に、タイミングの問題で、敵が連続で行動するような感じになると、更に多くの分身が剥がされてしまう…と思いきや、分身役をヘイスト状態にしておければ、ギルガメの自ターン行動が連続することはなくなる。もちろん、命中率の問題はあるが、ギルガメのほうに「スロウ」を掛けても良い。
なお、FF5の「分身」コマンドは、分身を2つ作って、2回まで物理攻撃の身代わりになるという効果である(ブリンクも同じ)。だが実は、1個のときに使うと分身が3つになるという特徴がある(2つ以上の時は使っても増えない)ため、そこまでこだわれば、ギルガメの打撃+2連続反撃に対して、完全に安全となる。そこまで行かなくとも、分身による回避は、「様々な要素による回避判定を行い、“最終的に命中することになった場合”に、分身を1つ減らして回避する」という内容であり、エルフのマントや盾による回避が優先される。よって、安全第一にこだわらなくとも、かなり安全に戦っていくことができるのだ。
そして。ギルガメは、HPが32768(65536÷2)と高いうえ、その他の防御力・回避力もなかなかである。ただし、氷弱点かつアンデッド特性を持っているため、付け入る隙は多いにある。魔法「ブリザガ」や魔法剣は効果的であるし、その他にも、少しストーリーを進めて、アンデッド特効のある“歌”の「レクイエム」を使うのも良い。オメガ様にも使われる魔法剣サンダガ乱れ打ち、ならぬ「魔法剣ブリザガ乱れ打ち」なんかをすれば、間違いなく一撃で沈んでいくだろう。やはり、こいつの実力は、“準裏ボス”という程度なのである。
…さて、今回プレイでは、物理と魔法のどちらが強力か検証してみたかったので、2つの攻撃手段を用意した。使うのは、「魔法剣ブリザラ」と「氷のロッド」である。まず、物理部門としては、ブリザガを買えるのはムーアの村からなので、現時点では最強の魔法剣ブリザラを「ねらう」で使用する。ギルガメは、物理回避率も高いため、何らかの回避率無視技が必要と思い、「ねらう」を用意したのだ。ただし、その後の検証(プレイ時期的な意味で)により、実は「踊る」のほうが良かったということが分かっている(【第8話の該当部分】)。
――続いて、対抗馬としての魔法攻撃は、「氷のロッド」をアイテム使用していく。これらのロッドは、低レベルクリアーのお供といえる武器であり、第1世界の中盤から店売り品として入手できる。それぞれ、使い捨てでガ系魔法を発動し、敵が単体で弱点を突けば、1500程度のダメージを与えられる。低レベルクリアーでは、稼ぎ作業を前提とすることにより、使い捨てという難点を克服でき、MPも消費しないため、使い勝手は非常に良い。ただ、あまりにも特化しすぎると、序盤〜中盤のボスがほとんどロッド連打で終わってしまうため、追加制限付きの低レベルプレイでは禁止されるのが常である。今回プレイでも、ここまで使用を自主規制してきたのだが、このままでは1回も使われない可能性もある。せっかくだから、このギルガメ戦で、活かしてやろうと思ったのだ。
では、戦っていこう。まず、事前準備として、同じくギルの洞窟に登場するアンダグランダ×1を眠らせて、行動の自由を確保する。最初に、「調合」でレビテトを発動させ、味方全員に掛ける。次に、青魔法の「デスクロー」と「ミサイル」を使って、全員をHP1/8以下の瀕死とする(デスクローだけだと、HP9などで止まり、1/8以下とならないことがある)。それができたら、あとはバッツを魔法剣士にして魔法剣役に、ファリスを魔力最大の召喚士としてロッド役に、ガラフを味方全体を「分身+かばう」で守る盾役に、そしてレナは味方へのサポート役としていく。
…そして、バトルが始まったら、初手はギルガメが取るので、回避することを祈る。その後は、すぐに「かばう」を付けたガラフが分身を貼って、防御態勢を構築し、バッツは「魔法剣:ブリザラ」を唱え、攻撃の準備を整える。そしてその後は、ひたすら「飲む:英雄の薬」と「調合:サムソンパワー」で、バッツとファリスのレベルを+10ずつ上げていく。「英雄の薬」は110ギルで買えるし、「サムソンパワー」も、ドラゴンパワー(レベル値+20、ポーション+竜の牙)の下位互換と思いきや、素材が「聖水+毒消し」であり、第2世界以降では店売り品として買えるため、急がないバトルでの強化に適している。なら「飲む:英雄の薬はいらないのでは?」とか言ってはいけない。これらを10回使って、攻撃役2人のレベル値を99まで上げるのだ。最後に、レナがガラフに「ヘイスト」を掛けることで、敵のカウンターに対しての防御を固くしていく。
――そしてその後は、バッツは魔法剣ブリザラを「狙う」で、ファリスは「氷のロッド」で…と、事前に計画していた攻撃手段で攻めていく。なお、これらによってダメージを与えることにより、ギルガメの2連続カウンターが飛んできて、次のターンの攻撃も含めて、最大で3つまでの分身が剥がされる。しかし、ガラフは「ゴールドシールド(回避率30%)」+「エルフのマント(回避率33%)」を装備しており、物理攻撃は合算47%の確率でしか命中しない(実際は、乱数の都合で、もう少し命中率は低くなるらしい…)というわけで、ガラフは単純に、ヘイスト状態で毎ターン「分身」を使っていくというふうに簡略化していった。これだけコマンド入力を楽にしても、なかなか死なずに戦っていけるのだ。
そういうわけで。実際に与えたダメージは、「魔法剣ブリザラ」が約3000、「氷のロッド」のアイテム使用が約5500というところであった。なお、ダメージ計算式に当てはめて考えると、敵の初期ステータスであるプロテス&シェル状態は有効となっていて、また、氷のロッドを使用する際に、それ自身の属性強化は乗っていないということが分かる(「氷のロッド」をアイテム使用できるのは、氷のロッドを装備している時だけ)。
…ということで。純粋なダメージだけを見ると、氷のロッドの圧勝である。ただし、私は、上に挙げた「踊り子」の検証により、「剣の舞」ならば9999ダメージを与えられるということもわかっている。こちらも「狙う」と同じく相手回避率を無視するうえ、「ラミアのティアラ」で発動率を50%に上昇させ、ダメージ期待値を4999.5まで引き上げられる。ハズレ技が出た場合にも、ギルガメの防御力によってダメージ0となり、カウンターを受ける心配は無い。
――というわけで。結果としては、物理攻撃・魔法攻撃の、どちらも同じくらい使えるという、いい感じのバランスになった。“ギルガメ戦”という、かなりの難関ですら、物理と魔法に大きな差が出ないということで、戦いはこれからも続いていくことだろう。つまり、どちらの攻撃手段も、検討していく価値があるのである。これからも、バトルごとに、攻撃手段をどうするか、考えていく必要があるのだな…!
◆動画◆
バッツ「ピンク!!!」 |
では、ギルガメを倒したということで、次の目的地である「ケルブの村」へと向かう。谷に囲まれた村であり、周囲を高い山に囲まれた中、唯一の海に出るための道を塞いでいるということで、現実に存在すれば、戦略的要衝として、真っ先にバルかエクスデス軍に制圧されそうな場所だ。
…そして、ここでは、当初、どの施設も利用できず、飛竜の谷への道へも進むことができない。シナリオを進めるためには、「暁の戦士」の1人であるケルガーの、「ルパインアタック」を切り抜けなければならないのだ。なお、“ルパイン”とは、聞き慣れない言葉であるが、“Lupine”(英語)で、「オオカミのような」という意味を示すらしい。
――なお、これを破ったことにより、バッツが、暁の四戦士の1人であるドラガンの息子であることが初めて判明するなど、シナリオ的にはなかなかの重要性がある。恐らく、30年前のケルガーも、自信満々で放ったルパインアタックを、旅人のドラガンに思いっきり見破られていたのであろう…。
その後、ケルブの村の各種施設が利用可能となる。まず、ショップでは、いくつかの新しい装備品が購入可能である。この段階では、上から見るという手段を知らない兵士たちのおかげで、バル城には帰れないため、各種の消耗品を補充できるだけでも大きいものである。
…また、他の入手品として、まずは村の外れでぐるぐると回っている3匹のオオカミたちから、「うた」で使用可能な「レクイエム」を教えてもらえる。アンデッドモンスターに、ノーコストで威力225での攻撃を行えるという技であり、アンデッド駆逐に大活躍をする。直前のボスであるギルガメ、直後のダンジョンである飛竜の谷を始めとし、様々な場面で有効であるため、効く敵を覚えておくと大活躍できるだろう。
――そして、マップの右下で、井戸の中に住んでいるおじさんは、「ゴルナゴ」というカエル型のモンスターを求めており、それを捕らえたうえで更に10000ギルを渡すことにより、「ゴルナゴの壺」というアクセサリを入手できる。ゴルナゴの壺を装備していると、これまでHP1/8でしか成功しなかった「とらえる」が、HP1/2で決められるようになる。まだまだ長いゲーム攻略ということで、今後、幾度となく役立つ可能性があるアビリティであろう。なお、ゴルナゴは、このケルブの村の周辺で普通に出現するうえ、単にゴルナゴを捕らえていれば良いため、青魔法とは異なり、バトルを終わらせることにこだわる必要は無い。「デスクロー」でHPを減らしたうえで捕獲し、逃走でバトルを終了させてしまえば良いのである。
その他、余談的な内容であるが、この村の宿屋(60ギル)の奥には、「ケルブ村自慢の料理」をご馳走してくれる人物が居る。無料で利用できて宿泊と同じ効果が得られるうえ、食後には、サービスとして、「ポーション」を8個もらえる。
――ただし。これを行うごとにより、村に3匹居た羊が1匹ずつ減っていくというデメリットがある。そして、3回利用すると、「ねた切れ」と言われ、以降は利用ができなくなる。確かに、この時点では、60ギルなどほぼ0に近い値であり、ポーションも、ほぼ使うことは無いアイテムである。が、ゲームの世界観において、唐突に出てきた「食と命の問題」が、プレイヤーたちに与える精神的ダメージは、とても大きいものである。悲しいなあ…でも、食事というのは、いかなる形であったとしても、何らかの命を殺めている行為なんだよね…。
そう言えば、ゴーレムさんが出演したのって、何気にFF6が最後か… |
では、ケルブの村を出て、「飛竜の谷」の攻略をしていこう。ダンジョンとしては、わざと落とし穴に落ちなければ進めない構造となっていること、アンデッドモンスターが多く出現すること、高防御力の代わりにアンデッド特性になる「ボーンメイル」が落ちている骨から拾えることなどがある。
が、最も印象的なのは、召喚獣の「ゴーレム」が出現することであろう。ゴーレムは、当初、単体で出現し、こちらを殴ったあとに逃走をしていく迷惑キャラクターである…らしい。私は全く遭遇しなかったので分からなかった。
…その後、頂上付近で出会ったときは、「ゴーレム+ボーンドラゴン+ドラゴンゾンビー」というパーティで出現し、この際に、ゴーレム以外の敵を全滅させると、ゴーレムが仲間になってくれる。なお、この戦闘は、ちょっとしたイベント付きであり、当初は3体が普通にバッツたちの側を向いているが、敵1ターン目でボーンドラゴンとドラゴンゾンビーが反対側を向き、ゴーレムに攻撃を仕掛け始める。それでゴーレムのHPが0になってしまうと失敗である(再登場はする)。
――なお、これらアンデッド2体は、通常の雑魚として出現したときとは特性が異なっており、例えばボス耐性を持っているため、「フェニックスの尾」による一撃必殺が無効化されたりする。
しかしながら、考え方はシンプルである。敵は、「ゴーレム+ボーンドラゴン+ドラゴンゾンビー」という3体で出現し、ゴーレムはアンデッドでは無いが、残り2体は、見た目通りアンデッド特性を持っている。よって、先ほど手に入れた「レクイエム」を使えば、都合良くボーンドラゴンとドラゴンゾンビーのみにダメージを与えられ、ゴーレムに対しては何も起こらないため、一瞬でゴーレム取得の条件を満たしてくれる。まさに、「ここで使え」と言われているような技である。
…さて。召喚獣「ゴーレム」の性質は、FF6と同じく、ダメージを一定値まで受け止めてくれるという効果である。例によって、ゴーレムが止めたぶんは追加効果も発動しないため、ステータス異常付きの物理攻撃に対して有効である。消費MPは「18」となかなか重いが、数少ない防御系の召喚獣であり、いろいろと使い道が考えられるので、積極的に活かしていきたいと思っている。
最後に、ボスの「飛竜草」と戦っていく。こいつは、お供の「飛竜花」×3を登場させ、様々なステータス異常によって攻撃を仕掛けてくる。
――ただし、悲しいことに、飛竜花の登場は、「本体である飛竜草の初ターンの行動時」と決まっている。しかも、敵はボス耐性を持っていない。以上のことから、先手を取れるジョブとなり、「デスクロー」→「たたかう」でマジで一瞬で終わってしまう。いやあ、「デスクロー」、第2世界の中盤になってから覚えたところで、使い道あるか?
と思っていたが、めちゃくちゃ使えるやん…。
◆動画◆
FF5、発売30周年おめでとう! |
そういうわけで。今回は、第2世界の中盤戦を攻略していった。
…ちなみに。この日誌の更新日は2022年12月6日であり、FF5の発売30周年の記念日である。これまでも述べている通り、FF5世界において「30年」という数値には意味があり、暁の戦士が世界を救ってから、バッツたちの冒険が始まるまでの時間と同じである。
――だが、FF5が、それだけの時間を経験したということで、古びてしまったということは全く無い。むしろ、先駆者兄貴たちの様々な攻略例があるからこそ、それを前提とした、新たな楽しみ方ができるようになっていると感じる。今なお、FF5は、凄まじいやり込み度を持つゲームであり、ここから先も、まだまだ進化を続けていくだろう。せっかく、記念すべき節目の時にプレイを始められたのだから、私も頑張って貢献できるようにしていこう!
(2022年12月6日) 5318 PV
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