アビリティのみクリアープレイ日誌
【第11話 抃舞】
抃舞〔べんぶ〕
うれしくてまい踊ること。また、それほど喜ばしいこと。
ユウナレスカの控える魔天。過去の自分を見たアーロンは自分の幻に斬りかかる。ケシタイカコというやつだな。
そして、欲張るティーダ。ワカゲノイタリというやつだな。
しかし、死の螺旋と揶揄される旧套墨守のはびこるスピラには、こういう青い意見が必要なのだ。ティーダの、異邦人だからこその意見には考えさせられるものがある。
さぁ、アーロンの拳を皮切りに、吶喊ともいえるユウナレスカ戦!!
まずユウナレスカの行動パターンから説明。
ユウナレスカは第一形態、第二形態、第三形態と、二回の形態変化を加えた連戦と似たような形をとる。形態ごとに解説。
・第一形態
基本行動は「通常攻撃→最大HPが一番多いキャラクターに向けて『吸収』→…」を繰り返すのみ。
こちらの行動に応じて『ブライン』、『サイレス』、『スリプル』のいずれかでカウンターを行なう。
通常攻撃にはこちら側のプロテス、シェル、ヘイスト状態を解除する効果がある。
・第二形態
第一形態から形態変化した直後に『ヘルバイター』を使用し、こちら側を全員ゾンビ状態にしてくる。
その後はひたすら『ヘルバイター』、『ケアルラ』、『リジェネ』のいずれかを使用。
こちらが何かしらの行動を仕掛けると、通常攻撃でカウンターしてくることが多い。
・第三形態
第二形態から形態変化した直後に『オーバーデス』を使用。
以降は「当意行動→当意行動→『マインドブラスト』→当意行動→『オーバーデス』→…」を繰り返す。
当意行動は、『ヘルバイター』、『ケアルラ』、『ケアルガ』、『リジェネ』のいずれか。
こちらが何かしらの行動をしかけると、通常攻撃で必ずカウンターをしてくる。
さすが、外見がいやらしいだけあって、使ってくる攻撃もいやらしい。ステータス異常にしてきたり、こちらの有利なステータスを解除したり…。
そのくせ自分はステータス異常はほぼ効かないし(『おどす』がまれに効くことがあるが実用的ではない)。
そんなユウナレスカに穴なんてあるのか…実はある。…いや、性的な意味じゃなくて。
まず、ユウナレスカは攻撃力が低い。通常攻撃および『ヘルバイター』は280程度のダメージ。
『マインドブラスト』は混乱効果こそあるものの、シェル+集中状態で300程度にまで抑えることができる。
そして最大の穴が、第一形態の『吸収』にある。これは最大HPが最も高いキャラクターに対して使う。
敵にダメージを与え、与えた分だけ自分のHPを回復する…という特徴がある『吸収』は、どちらかがゾンビ状態だと効果が逆転する。
つまり、もっともHPが高いアーロンをゾンビ状態にすれば、アーロンは回復する上、ユウナレスカにダメージを与えることができるのだ。
通常攻撃はアーロンが『鉄壁』で受け止める。そのダメージは次のターンで『吸収』により回復する。
ようするにアーロンを鉄壁+ゾンビ状態にすれば第一形態は完全に危険を排除できるというわけ。完璧すぎる。
第一形態はこれで完璧なので、あとは第二形態以降を考えればよい。第一形態で充分準備を整えることができる。
問題となるのはどれだけカウンターの通常攻撃をアーロンが食い止めてくれるか。そして、『マインドブラスト』に付随される混乱効果をいかに防げるか。
ユウナはまどわざる指輪で無効化できるが、ティーダ、リュック、アーロンの三人は混乱を完全に防ぐ手段を持っていない。
つまり、この混乱効果をいかに運で乗り切るかが鍵となる。
攻撃手段はひたすら光の魔石を投げ続けるだけ。6000前後のダメージを与え続ける。
計画は組んだ…。あとは、ターンの回り方とか、そういった「運」との戦いになる。
さぁ、バトル開始だ。スターティングメンバーはティーダ、リュック、ユウナ。
装備はユウナがまどわざる指輪(沈黙防御・混乱防御)、アーロンはひとまず静かなる腕輪(HP+5%・バーサク防御)。
さきがけのティーダがアーロンと交替したら、アーロンは鉄壁を使用。
続くユウナレスカの通常攻撃は鉄壁状態でかばい、150程度で耐える。
そして計画通りリュックがアーロンに向けて『ゾンビアタック』! アーロンがゾンビに。ユウナは『ヘイスガ』を使用。
ユウナレスカの『吸収』!! 対象はアーロン。ゾンビ状態なので効果が逆転!
ユウナレスカに540のダメージ、アーロンはHPが回復。
続くリュックは自分に星のカーテンを使用、リフレク状態に。
ユウナレスカは通常攻撃を使用するが、アーロンがかばう。アーロンはヘイスト状態が解除されるが問題なし。
続くアーロンは装備を死龍の腕輪(HP+10%・ゾンビ防御・空き・空き)に変更。
(リュックの『ゾンビアタック』によるゾンビを防御されないよう、あえて装備していなかった)
次の吸収は対象は必ずアーロン。その次の通常攻撃まではやや間があるし、装備変更は動作時間が短いので大丈夫。
以上の状況で完全にこちら側に準備をする時間ができた。
アーロンは以降ひたすら『鉄壁』を使用するのみ。残るリュック、ユウナ、ティーダの三人で順番に準備を整えておく。
具体的には、全員がプロテス、シェル、ヘイスト、リフレク、はげます、集中、HP2倍状態になっておく。
(アーロンは敵の通常攻撃により解除されてしまうので、リフレク、はげます、集中、HP2倍の四つのみ)
『幸運』があればそれも使っていたが(敵のクリティカルヒット率をわずかだが下げることができる)、残念ながら習得していなかった。
HP2倍状態にはユウナレスカから体力の薬を盗むことができるのでそれを使用する。
こちらが何かしらの行動を行なうとカウンターで魔法を使ってくるが、リフレク状態になっているので跳ね返して問題なし。
ユウナレスカに対してはシェル、不幸状態にしておく。(ユウナレスカをシェル状態にするのは、第二形態以降の、反射した『ケアルラ』や『ケアルガ』の回復量を抑えるため)
なお、メンバーはこの時点ではティーダ、リュック、アーロンの三人。ユウナは第三形態になってから。
ユウナレスカがアーロンに『吸収』を行なうたびに1133のダメージを受ける。
やばい、完璧すぎる…。あとはこれでほうっておくだけ。手薬煉ひいて待ってるだけだが、適当に攻撃しておく。
(「手薬煉ひく(てぐすねひく)」:充分に準備を整え、機会を待つこと)
カウンターで『ブライン』や『スリプル』を使われるが、反射。
ふぅん、さすがだといいたいが…甘いぞユウナレスカァ!!! 魔法カード『リフレク』ゥ!! このカードにより(以下略)
(なお、この時点のみ、一部の攻撃タイプのオーバードライブ技を解除している)
そしてユウナレスカのHPが1133以下になったら全員防御。第二形態直後の『ヘルバイター』のダメージを少しでも少なくするため。
ユウナレスカの『吸収』。1133のダメージを受けたユウナレスカ。第一形態、撃破!!
続いて第二形態。ユウナレスカがヘビみたいな…髪?に持ち上がり、すごい異形の姿に。
紅白歌合戦の小林●幸子や美川●憲一もびっくりの姿だ。いいえわった〜し〜は〜 キモイヘビ女〜。
開始時に使ってくる『ヘルバイター』で、全員ゾンビ状態になる。ダメージ自体は50程度(アーロンは90程度)。
ここからひたすらティーダとリュックで光の魔石を乱打!!!
6000前後のダメージがドカドカ飛び交う。ユウナレスカは反撃(時時してこない)してくるが、ダメージは微微たるもの。
ユウナレスカの行動! 『ケアルラ』!! 反射してユウナレスカは少し回復するが問題ではない。
さらに光の魔石でダメージを与え続ける。続くユウナレスカ…うげ、『リジェネ』…。
ユウナレスカがリジェネ状態になるが、かまうものか、いけいけ!! 光の魔石を湯水のごとく使って第二形態、撃破!!
さぁ、第三形態だ! トラウマになりそうな巨大でキモイ顔が…うぅっ。
直後の『オーバーデス』は全員ゾンビ状態なので無効化。
ここからも行動は変わらずティーダとリュックでひとまず光の魔石を投げ続ける。
いちいちカウンターを仕掛けてくるが、アーロンがすべて食い止めてくれる…クリティカルが出たけど…。
まだHPは1300程度あるぞ…。ユウナレスカの『リジェネ』! 意味なし。
ああ、でも結構リジェネ状態の回復量痛いな…。
この辺でリュックをユウナに交替させ、リジェネ状態を打ち消すために清めの塩を使用。リジェネ(とシェル)状態を解除し、1000程度のダメージ。
ティーダはかまわず光の魔石を投げ続ける。
ユウナレスカの…『ヘルバイター』!! ユウナがゾンビ状態に。まだまだHPは余裕だが…次は『マインドブラスト』。
ここまできたが、このバトルで最も危惧するべきもの。50%の確率で混乱状態にしてくる。
もしアーロンが混乱状態になってしまった場合は鉄壁状態が解除されてしまうため、混乱を回復し、再び『鉄壁』を使用するまでユウナレスカに行動が取れない(カウンターで攻撃された際にプロテス状態などが解除されてしまうため)。
この混乱状態を避けられるかどうかに全てかかっている……!!
光の魔石でダメージを与え続け、ユウナレスカが『マインドブラスト』を使用する直前に月のカーテンでアーロンをシェル状態に。
ユウナレスカの『マインドブラスト』!! 全員300程度のダメージで耐える…混乱は………。
アーロンは混乱を回避! だがティーダはクルクルパー!!
幸い、待機時間を調整して(ぶっちゃけたまたまなんだが)、ティーダが行動する前にユウナが行動可能。
万能薬で混乱を回復…しかし同時にゾンビ状態も解除…。エスナなら混乱だけ回復してゾンビ状態は維持できるんだけど、リフレク状態なので使えない…。
ゾンビ状態でないと『オーバーデス』が回避できないので、次のターンは『ヘルバイター』を使ってきてほしいところだが…。
とにかくティーダは光の魔石を使用。ユウナレスカの行動は…うぎゃー! 『リジェネ』!! ユウナレスカがリジェネ状態に…。
そして、ゾンビ状態になれなかったティーダは、次の『オーバーデス』で死亡確定…うん? ちょっと待て? ティーダをリュックと交替させればいいじゃん!!
リュックもゾンビ状態だし。キタキタキタ〜〜!!
ティーダをリュックと交替させて、リュックとユウナで光の魔石を使いまくる!!
リジェネ状態で回復してるけどその回復量を上回るダメージ。カウンターはアーロンがすべて食い止める!
ユウナレスカのオーバーデスは無効化! 残りHP8000程度! 勝てる! 勝てるぞ!!
そのまま光の魔石を使って ユ ウ ナ レ ス カ 撃 破 !!
やった、やったぞ〜〜!!
このプレイを計画するとき、なかなか対処法が見出せなかったユウナレスカだが…。
これは美しすぎるプレイではないか! 自画自賛、手前味噌だけど、本当にこれは自分で自分をほめてやりたい。感動の戦いといえる…。
戦利品としてハルバート(キマリ武器:貫通・ゾンビ攻撃改・空き)をゲット。 「見破る」を追加してスティンガー(貫通・ゾンビ攻撃改・見破る)に。
しかし水を差すようだが、実は三回全滅(厳密には二回だがリセット含める)している。その失敗の概要。
一回目:
第一形態は問題ないが、ユウナレスカのカウンターに耐え切れず、アーロンが途中で斃れる事態に。
この失敗により、ユウナレスカから体力の薬を盗んで使用し、HP2倍にすることで耐え切るという対処法が生まれた。
艱難汝を玉にす、とはよく言ったものだ。
(「艱難汝を玉にす〔かんなん なんじをたまにす〕」:困難や失敗があるからこそ人は成長する、という意味)
二回目:
一回目の失敗を生かし、HPを二倍にしたはいいのだが、やたらユウナレスカのカウンターがクリティカルヒット。
しまいには『マインドブラスト』の直前にアーロンをシェル状態にすることを忘れる。
混乱自体は回避したが、ティーダが狂い、アーロンに攻撃。さらにユウナレスカのカウンターで再びアーロンが斃れる。
アーロンを復活させ、ごり押しで行こうと思ったが、『オーバーデス』で再びアーロン死亡。
しかもユウナレスカはリジェネ状態になっており、うまくHPを減らせないまま『ヘルバイター』や『マインドブラスト』で死亡。
この失敗により、ユウナレスカに『不幸』を使うという方法を思いついたが、今思うとあんまり意味がなかったような気がする。
三回目:
『マインドブラスト』でアーロンとティーダがそろって混乱に。
なんか面倒くさくなってバハムートさんに『メガフレア』で消し飛ばしてもらうという暴挙にいたる。
撃破はしたがもちろん反則なのでやりなおし。次の四回目で無事撃破できたので…見なかったことにしましょう。
とにかくユウナレスカ撃破。鬼の首を取ったようだが、やっぱりうれしい。
ユウナレスカの穴という穴をついて(性的な意味ではないって)、ついに魔女を討ち破った。
これぞカンディル!!
この喜びこそが、今回の「アビリティのみクリアー」で手に入れたかった本懐といえる。
魔天を後にしたティーダ一行。
アーロンが自分も死人であるという告白。いや、死人でもすごいよ。ユウナレスカ戦はアーロンがいなかったら無理だったし。
いつぞやのお偉いさんが言ってたな、「優れた死者は、愚かな生者に勝る」、と。
まさしくそのとおりですよ。ありがとう、アーロン。無限の可能性を信じてよかったよ。
部屋をあとにする前に、アーロンがティーダを後見する理由を知る。本当に不器用な愛だね。
遺跡を出てシンを仰ぐ。
「もう究極召喚はないんだ…でも、きっとなんとかしてやるから」
その言葉を理解したかのように、静かに去っていくシン。
そのすぐそばを通る飛空艇。よくそんな度胸あったね。町一つ滅ぼすやつなのに。
一行は飛空艇に乗り込む。さぁ、これからしばらく自由な旅が始まるぞ!!
(全滅回数:8回)
おまけ:あなたがどれだけFFXを知り尽くしているか、クイズに挑戦。
問題:ゲーム内に存在する(正しい名前の)武器を選びなさい。
1:ヴィジランディ
2:ウインドロッド
3:オーバー・ザ・トップ
4:サボテン・フォース
5:エクスプローラー
6:毒蛾の太刀
7:インフィニティー
正解(反転): 5