最強武器決定戦

【ボウガン -棒銃-】

・The Man With The Bowgun

 「ボウガン」とは、矢を取りつけて引き金を引き発射する、ちょうど弓矢と銃を組み合わせたような武器である。現実世界でも割と地味な武器であるが、FF界でもかなり地味で、FF6に「オートボウガン」という武器(機械)が登場したぐらいである。FF12ではメイン武器の一つとなり大抜擢された・・・と思ったが、攻撃力の高いものが手に入りやすい反面、風などの影響で命中率が激減するという決定的な欠点を持ち、同じ遠距離武器である弓や銃に圧倒的に劣っている。
 そんなボウガン系の最強武器「ガストラフェテス」。とは何も関係がなく、リドルアナ大瀑布・遠き日の都(ヤズマット戦ひとつ前のマップ)の雑魚敵を全滅させ、同マップを再度訪れると出現する「パル」から盗める。知っていればこれほど入手が楽な最強武器もないだろう。むしろ最強のボウガン矢「グランドボルト」のほうが入手が難しい。セロビ台地を走り回って手に入れた。三本で十分なのに何故か五本持ってるが。
 そんなボウガン。初の遠隔武器プレイでもある。いったいどんな戦いになるのだろうか・・・?

・ハメ

 今回は、ヤズマットハメ作戦についてお話ししよう。割り込み不能・回避不能の即死攻撃「必殺」を持つことにより、ヤズマットをはめることは今まで不可能と思われていた。・・・しかし、見つけてしまったのだ。今回の企画の具体的な戦術を練るため、ボウガンを装備してヤズマットと戦っていたときに、ヤズマットの"ある特性"に気づいてしまった。もう遅い。思い立ったら、即行だ、実践だ。
 ここまでこの企画を読んでくれた人なら、ヤズマットは円卓上の敵を優先して攻撃し、円卓内に敵がいないときのみ円卓外の敵に「必殺」「サイクロン」を使って攻撃する、ということはとうの昔にご存じだろう。その時に「必殺」で攻撃する相手はランダムだと、今の今まで思ってきた。
 しかし・・・三人ボウガン、二人が階段脇の角から、そして一人が階段の奥から攻撃していたとき・・・「必殺」は階段脇の二人をひたすら狙ってきた。つまりどういうことかというと・・・ヤズマットの必殺は最も近い敵を狙って飛んでくる、ということである。だから何だ、と思うかも知れないが・・・これは非常に重要なことだ。オメガmk.XIIがハマったのは、あれが「最も近い敵 - たたかう」という行動パターンを持っているから、だからね。

 そこで、この特性を使ってのヤズマットをハメる戦術を考えてみた。まず考えるべきは円卓外の敵にも使用する「サイクロン」への対応策。全員が7000、最終盤では9999ダメージを受ける強力な攻撃である。仮に遠距離から戦って放置で勝とうとする場合、「サイクロン」で誰か一人が戦闘不能になっては絶対いけない。直後の「必殺」でもう一人が殺され、二人が戦闘不能状態になってしまう。そうすると、「アレイズで一人蘇生」→「必殺で一人死亡」というパターンを繰り返すことになる。そしてそれよりも重要なことは、割り込み不能の「必殺」によりリーダーが殺されてしまうと、リーダーを変更する必要が出てくるので、その時点でハメではなくなってしまうのだ。誰か一人が戦闘不能になるとこの状況に陥ってしまう可能性があるので、サイクロンには全員が確実に耐える必要がある。
 さて、そのためには今までは「バブルチェーン」を装備し、HPを9999以上にして耐えていた。しかし今回は盾役がひたすら「アレイズ」で蘇生を繰り返すため、MPの問題からアクセサリはぜひとも消費MPを半減させる「賢者の指輪」を装備させたい。「バブルチェーン」を装備させる余裕などない。ならば・・・「ポンチョ」だ。序盤で購入できる、防御力12の弱い服であるが・・・これが風属性を半減させることができるのだ。発狂モードのヤズマットLv99が使うサイクロンを「ポンチョ」で半減した場合、ダメージは大体6000弱。Lv99キャラなら、ギリギリで耐えられる!行けるぜ!
 さて、「サイクロン」にはHPを回復させてポンチョで耐えることに確定した。追加効果のスリップ状態は・・・リジェネモリオンを装備して、回復で打ち消せばいいだろう。オートリジェネでスリップを防ぐことはできないが、回復量がダメージを遙かに上回るため、実質スリップのダメージは問題なくなってしまうのである。サイクロンのダメージは適当に「ケアルダ」でも使って回復すればいい。

 次は「必殺」への対策である。回避不能・割り込み不能の非常に厄介な即死攻撃であるが・・・シェル状態だと当たる確率を50%に抑えることができる。いちいち「味方一人 - シェルガ」などとしていたら死ぬたびにかけなおすことになり、時間の無駄である。そこでオートシェルの効果を持つ「シェルシールド」を装備する。最近のFFって、意外と装備品以外でこういう効果が得られるから、何かの効果を得るために何かの装備品を装備するって、新鮮な気分になれるな。これで死ぬ回数が減り、「アレイズ」を繰り返す盾役の消費MPを激減させることができる。

 最後に、最も重要なことなのだが・・・「立ち位置」の問題である。ヤズマットの最も近い敵を攻撃する特性を利用する以上、立ち位置は非常に重要な要素となる。どこに、どのようにキャラクターを配置すればいいのか・・・?さまざまな試行錯誤を繰り返した結果・・・マップの左の階段の南の脇に盾キャラ二人を、マップ下の階段の西に攻撃キャラを置く戦術が最もうまくいった。と言っても割り込み不能の「必殺」で盾キャラ二人の位置はだんだんずれていく。放っておくとアレイズの連打でどんどん前に出てきて、勝手に「ホワイトブレス」をくらって二人停止で終了とかやってくれるので、「遠隔攻撃」で位置を調整しながら戦うことになる。遠隔武器で戦うと、自動的に敵と適度な距離をとって戦ってくれるのだ。まあ、遠くから攻撃できる武器を持ってわざわざ相手の攻撃が届くところで戦うメリットなんて、何もないもんな。
 しかしこの自動移動システム、いいことずくめではない。適度な距離を取っていても、勝手にキャラが移動してしまうのだ。おそらく戦闘に緩急をつけるためであり、オメガmk.XII戦などでは演出としてかなり盛り上がるが・・・今回のプレイではそれは非常に困る。攻撃役が勝手に移動して円卓内に入ってしまったりすると本末転倒だ。よって、攻撃役は「自分自身 - ドンムブ」で立ち位置を固定しながら戦うことにする。懐かしさを感じるガンビットだ。ご存じ、低レベルクリアー時のオメガmk.XII戦でも使ったやり方である。

 で、これでうまくいくのかというと・・・そうは問屋が卸さない。全体攻撃「サイクロン」はノックバックの効果を持つ。強力な攻撃を受けたキャラが後ろに吹き飛ばされる効果であり、絶対に防ぐことはできない。ハメ作戦を練るときに、毎回苦しめられている効果である。攻撃役が遠くまで吹き飛ばされてしまっては、まともに攻撃することはできなくなってしまう。普通なら吹き飛ばされたあと自動で立ち位置を直すことになるが、「ドンムブ」を使っているためそうはいかない。しかしドンムブなしだと、勝手に歩いて行って攻撃を受けてしまう。うわ・・・どうしようかこれ・・・。
 と思って、皿を洗いながらウンウン考えていてもしかたない、実際に立てた戦術で戦っていた。ヤズマットのサイクロン。攻撃役のバッシュは・・・ダメージを受けない!これくらいの距離だと当たらなくなるのか!これを使わない手はない。バッシュのガンビットからサイクロン対策を抜き、攻撃一辺倒にする。防具も「リジェネモリオン/ポンチョ」から「魔力のシシャーク/ブレイブスーツ」に変える。さらに「『MPHP』を使う」→「一回攻撃」→「『MPHP』」の手順でバッシュを瀕死状態にし、与ダメージを大幅に上げる。これでいいだろう。

 ・・・ふう。久しぶりに本気でキーボード叩いたな。この戦術、実践すると次のようなことになる。

 ・盾役の二人は「アレイズ」で回復しながら遠隔攻撃を繰り返す
 ・攻撃役は瀕死状態で攻撃を連打。ダメージ9999(6999)。
 ・ヤズマットは「必殺」「サイクロン」のみを繰り返す
 ・「サイクロン」は攻撃役に当たらない

 最後がこの戦術の最も面白いところで、上手く立ち位置を調整することで「サイクロン・必殺が攻撃役に当たらない」「味方間が相互に連携している」「円卓内にキャラが入らない」をすべて同時に満たすことができるのである。連携と言っても、キャラ同士で補助をかけあったりするわけではないが・・・ちょっとでも離れてしまうと「移動したので行動をやめた」「リーダーから遠すぎる!」などの表示が出て、連携に乱れが生じ、「アレイズ」で蘇生させたときに円卓内にキャラが入ってしまい、「ホワイトブレス」で停止して終了・・・などということがあるのだ。というかそれで何度も失敗したんだぜ。立ち位置は非常に微妙だが、攻撃役のバッシュは階段の角からキャラ一人分くらい開けたところに配置したよ。これで上手くいった。
 さて、装備・ガンビットは下のように設定した。

 ・ヴァン    蠍のしっぽ    / シェルシールド / リジェネモリオン / ポンチョ / 賢者の指輪
 ・バルフレア ゴールドアックス / シェルシールド / リジェネモリオン / ポンチョ / 賢者の指輪
 ・バッシュ   ガストラフェテス / グランドボルト / 魔力のシシャーク / ブレイブスーツ / エルメスの靴

・ヴァン(盾役)

1.味方一人 - アレイズ
2.味方一人 - フェニックスの尾
3.HP=100%の敵 - 防御破壊
4.HP<90%の自分 - ケアルダ
5.MP<10%の自分 - チャージ
6.敵一体 - 遠隔攻撃
・バルフレア(盾役)

1.味方一人 - アレイズ
2.味方一人 - フェニックスの尾
3.HP=100%の敵 - 防御破壊
4.HP<90%の自分 - ケアルダ
5.MP<10%の自分 - チャージ
6.敵一体 - 遠隔攻撃
・バッシュ(攻撃役)

1.HP=100%の敵 - 防御破壊
2.自分自身 - ドンムブ
3.敵一体 - たたかう



 結果として、非常に簡潔なガンビットで済んだ。盾役のヴァンとバルフレアはひたすら「必殺」を受けることになるのだが・・・シェルシールドの効果で1/2の確率で回避してくれる。そして最初はただ突っ立っているだけを防止するために入れた「遠隔攻撃」が、立ち位置の調整やMP回復に役立ち、MP切れ対策として用意していた「フェニックスの尾」「チャージ」は一度も使わずに済んだ。遠隔攻撃用に、出来るだけ攻撃力の高い片手武器をチョイス。ボウガンとはずれてるけど、まあ今回は「ハメ」の話ってことで。
 しかし・・・「サイクロンの攻撃範囲」「ボウガンの攻撃範囲」「ヤズマットの特性」「リーダーが行動を統率できる範囲」「攻撃しながら位置を調整する仕様」などなど・・・互いには全く関係がない要素が全て一つにつながり、今回のハメ戦術を作り上げることができた。なんというか・・・凄いなあ、FF12。
 タイムは3時間24分24秒。最初にちょっと触った以外は、一切触らずにヤズマットを倒せた。Lv99キャラが3人、シェルシールドが2枚必要だけど・・・ヤズマットはハメられる。これは大きいよ。
 ちなみにメンバー選択基準は最大HPの多さから。やらないよ。

ボウガン - ヤズマット戦
3時間24分24秒



・オメガ マーク エックスツー

 オメガmk.XII戦。最近はほとんど「オメガmk.XII→ヤズマット」の順に倒して記事を書くので、少々異様な感じがすると思う。が、お許しいただこう。オメガmk.XIIのほうがはめやすいからほとんど触らなくていいし、背景もきれいだし・・・。何だろう、環境ソフトというか・・・癒し系というか。
 さて遠隔武器初ということで、真面目な戦術を考えてみる。みんなが離れて距離を取りながら戦うから・・・お互いに支援しあう方法では少々手間が増えるだろう。というわけで、三人が「自分自身 - リバース」をつけて戦ってみる。・・・が駄目すぎた。みんなかポンポンリバースを打ってばっかりで、全然攻撃できない。やはり三人リバースは駄目か。一応バトルアルティマニアのヤズマット戦の項で推奨されていた戦い方なのだが・・・。
 その時、バルフレアだけを円の内部に入れ、他の二人は円の外から攻撃してみた。すると、バルフレアだけに攻撃が集中した。これだ。これを使えばリバース状態にするのは一人で済むから効率も上がるし、バルフレアがオメガmk.XIIが攻撃する「最も近い敵」となるのでデコイをかける必要もない。

          ■
       オメガmk.XII

      バルフレア
    | ヴァン・パンネロ
    |          |
    |          |

 ちょっと分かりづらいが、図で表すとこんな感じ。低レベルクリアーの時に相当悩まされた「盾役が滑って行って支援不能」に陥ることもなかった。これでひたすらリバースをかけながら攻撃する。たまにリバースがミスしてしまうことがあるためハメとまではいかないが、ダメージ効率が結構よく、見ていて気持ちいい。まあ、クリティカルが出なければ6999ダメージに届くことはないが・・・。もっとも緊張するのはリバースが外れてバルフレアが瀕死状態になった時。リバースで上手く立ち直るか、それともダメージ返しとビームでバルフレアが死ぬか・・・?インディコ藍を装備すればリバースは必中になるのだが、個人的にかっ飛びたかったので、ヴァンとパンネロには素早さを大きく上げる「ねこみみフード」を装備させた。赤い人にも劣るとも劣らない速さ。
 ザクザク打ち込んでいき・・・撃破。タイムは40分27秒。コメントしづらいタイムだが、今までの中では素手の次に早い。実はボウガン、割とまともな武器なのかもな。

ボウガン - オメガmk.XII戦
40分27秒



 ボウガンの話というよりは、ヤズマットハメ殺し作戦の話に終始した今回。でも、この企画、もともと最強武器を決めるためというよりは、いろんな武器で戦ってFF12の魅力を引き出すために始めたものだからね。こういうのもありっしょ。
 次は・・・「ハンマー」か・・・。久しぶりに連撃の出る武器だな。基本戦術で挑むか、それとも・・・?



 追記:実際にはこの作戦ではヤズマットはハマりません。
     さらに改良を重ねたヤズマットハメ作戦については低レベルクリアープレイ日誌の第十六話を参照お願いします。

 

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