ドラゴンクエスト8 プレイ日誌

【第8話 鶴】

 


 前回までのプレイで、いよいよRPG恒例の「空を飛ぶ手段」が手に入ったということで、それを使って今まで行けなかった場所の探索を行う。
 この時点で手に入るのは、裏ダンジョンまでの最強ブーメラン:「ほのおのブーメラン」に、ヤンガス用の最強斧「はおうの斧」などの強力装備に、「ちいさなメダル」「オリハルコン」などの稀少品など、非常に有用なアイテムが数多く揃っている。まあ、本来こういうものは自分で探索をして初めて手に入るものであり、最初から攻略情報を見て手に入れていったら強いに決まっているのだが・・・。
 さて、それらの装備品に加えて、ここではドラクエ8における最も注目すべきアイテムも手に入る。その名は「ふしぎなタンバリン」である。というのも、レティシア南部の宝箱から手に入る「ドクロのかぶと」「聖者の杯」と練金して「太陽のかんむり」を作り、それをさらに「太陽のかんむり+まじゅうの皮+怒りのタトゥー」という組み合わせることで、「ふしぎなタンバリン」が完成してくれるのだ。このアイテム、戦闘中に使用するとなんと全員のテンションを1段階上げてくれるというぶっ壊れにもほどがある効果を持っている。テンションが上がると与えるダメージが概ね2倍弱に増えるのだが、これまでは「ためる」を使って1ターン潰さなければならなかったため、ちゃんとバランスは取れていた。それが、たった1個のアイテムを使うだけで全員の攻撃力を2倍弱にできてしまうのだから、もはや完全なるバランスブレイカーである。
 ・・・ただし、確かに「ふしぎなタンバリン」はゲーム環境を一変させるほどの強烈なアイテムなのであるが、普通に進めていれば練金レシピが分かるのはエンディング後であるため、普通にプレイしていればゲームバランスを壊すようなことは無い。俺のように、2回目以降に快適にプレイしたい人が作れば良いのである。まあ、無いなら無いで、それはそれで楽しかったけどね。

 また、空を飛べるようになったことにより、通称「スライムの丘」と呼ばれる場所に行くことができる。ここは、ヤンガスの「はおうの斧」が手に入った場所でもあるのだが、出現モンスターがスライム系のみという場所になっており、しかも「はぐれメタル*5〜6」「メタルキング*1〜2」「メタルキング*1+はぐれメタル*6」などという夢のような組み合わせが数多く出現してくれる。ここが、最終的に最も効率の良いレベル上げ場所となるため、せっかくだからということで、俺も少しレベルを上げておくことにした。理由なんて無い。そこにレベルがあるから、レベルを上げるのだ。
 ・・・具体的なやり方は、まずこの時点では「メタルスライム」ならば簡単に倒すことができるのだが、正直言って時間が掛かり効率が悪いため、スルーすることにした。そして、倒すべき「はぐれメタル」「メタルキング」が出たら、1ターン目にはスコールが「ためる」、ヤンガスが「大まじん斬り」、ゼシカが「ピオリム」、ククールが「ふしぎなタンバリン」を使い、2ターン目から「メタル斬り」などで各個撃破を狙っていく。「はやぶさの剣」の特殊能力により「メタル斬り」も2回命中するようになるため、ある程度テンションが乗っていれば、あのメタルキングでさえ一撃で叩き切るようなことができてしまう。また、もし相手に逃げられてしまう場合にも、中途半端にダメージを与えるより、テンションを溜めていたほうが無駄が少なくなってくれる。よって、現段階においては、これまでよりも遙かにはぐれメタル・メタルキングが倒しやすくなっているのである。
 ――そんなこんなで、あまりにレベル上げが爽快であったため、ついつい熱中してしまい、なんとこの時点でレベルを55にまで上げてしまったのである。普通、この時点での適正レベルはせいぜい40というところであり、55は明らかに上げすぎだ。すまん、ついついレベル上げが楽しくて・・・。まあ、このゲームの裏ボスはかなり強いから、そこまでサクサク進められると思えば。

 


 そんなこんなで、レベル上げにも満足したので、物語の本編を進めることにする。この時点での目的は、引き続き「呪いの杖を持ったレオパルドを追うこと」であるが、まずはそのヒントを求め、空を飛べなければ行けない深い谷:「三角谷」へと向かう。そこではモンスターと人間が共に暮らしており、妖精や魔物に関する様々な話を聞くことができた。まず、杖の呪いで人心+犬心を操っているのは、「ラプソーン」と呼ばれる暗黒神であり、かつて七人の「賢者」たちによって、その身と魂を別々に封印されたのだという。そして、ラプソーンが杖を使って賢者の血を殺めているのは、自分に掛けられた封印を解いて復活し、再び世界を暗黒で支配するためだという。それを防ぐために、一行は三角谷の妖精たちから「暗黒魔樹の葉」というアイテムを託される。これを持っていると、地図にラプソーンの位置が表示されてくれるのだ。
 ・・・というわけで、神鳥の魂を使って空を飛び、暗黒神ラプソーンの後を追うことになる。現在、ラプソーンの魂は杖に封印されており、そして杖はレオパルドが持っているため、実質的にはレオパルドの後を追っていくことになる。やれ、追跡中は△ボタンでブーストしてもレオパルドを追い抜くことは無いという親切すぎる設計にウットリしながら、最後に法王の館に着地したところを更に追いかける。
 ――そしてそこでは、まさに法王が魔犬レオパルドによって襲われている最中であった。入ってすぐに「法王は2階に居る」という情報を聞くことができるため、落ち着いて法王の部屋を最後にしてアイテム回収をし、その後に法王を助けに行くことにする。中では騎士団の兵士がレオパルドと戦っており、倒れている兵士からは噂の「返事がない。ただのしかばねのようだ」というセリフも聞くことができた。

 そんなこんなでレオパルドに話しかけ、いよいよここまで追い続けてきたボス:「魔犬レオパルド」との戦闘が始まる。
 ・・・やれ。俺は、空が飛べるようになってすぐにスライム丘でレベルを上げすぎてしまったため、コイツくらいは実に簡単に勝てるかと思っていた。しかし実際に戦ってみると、「おたけび」によってテンションを無効化され、さらに吹雪ブレスによって全員が100以上のダメージを受けてしまう。さらに恒例の痛恨も270という大きなダメージを受けるため、回復を怠っていると非常に危険である。ところが俺はW、「ベホマラー」を覚えているククールを「ふしぎなタンバリン」でのテンション要員にしており、見事に回復を怠ってしまったため、「痛恨の一撃+吹雪ブレス」というコンボ攻撃で大きくHPを削られてしまった。危ない危ない・・・。
 ――ちなみにその後は反省し、調子に乗ってテンションを上げすぎないようにして、適時「ベホマラー」「ベホマズン」でHPを回復しながら戦っていくことにした。非常に強力な吹雪のブレスは、どうやら「フバーハ」という魔法で1/2にダメージを減らせるようである。そんな重要なことは先に言ってくれ!・・・と思ったが、明らかに知ってたのに使わなかった俺の方が悪い。

 というわけで、何とかレオパルドを倒すことができたのだが、法王はショックで気絶してしまい、またタイミング良く現れたマルチェロによって、スコールたち一行は法王暗殺の容疑を掛けられて牢屋に投獄されてしまう。さらに、ラプソーンの杖はマルチェロによって拾われてしまい、また新たな呪いが移ってしまったのだ。ちなみに「マルチェロ」という単語はここで初めて出てきたが、それは序盤から登場するククールの"腹違いの兄"(=母親だけが違う)であり、自分のほうが何もかも優れているのに、正統な子では無いと身分を逐われてしまったため、そのことで弟のククールを激しく恨んでいるのだ。ただし、実力で地位をとことん高めていったり、またククールを一行の旅に同行させて成長を促していたりすることからも分かるように、決して一意的な嫌な奴というわけではない。ドラクエには珍しいタイプだな。
 ・・・というわけで、スコールたち一行は牢屋へと収監されてしまった。ここから、ドラクエ8最長の鬱イベントが始まるのである。「牢屋に閉じ込められる」というイベント自体は、FF8・FF10・FF12などでもあるように、RPGの恒例であるが、今回のドラクエ8の場合はそれとは明らかに雰囲気が違うため、まるで一生閉じ込められているかのような気分になってしまう。ちなみに、牢屋イベントの長さは約10分である。
 ――まあ、そんな感じで、作中時間では主人公たちは1ヶ月以上も閉じ込められていたそうだが、そのうちに「法王が殺された」「マルチェロが新しい法王に即位した」という噂話を聞き、何とか手を練って牢獄から脱出することに成功したのである。その作戦は、恒例の「死にそうだ!助けてくれ!!」と言って扉を開けさせるアレである。FF8でも似たようなのがあったなあ。これが「8」繋がりってことか・・・。

 


 そんなこんなで牢獄を脱出した一行は、呪われた杖を持ったマルチェロを追い、「聖地ゴルド」へと向かう。そこでは、今まさにマルチェロが新たなる法王に即位するための式を行っていたのだが、驚くべきことに、マルチェロは杖を持っていてもラプソーンに人格を奪われてはおらず、逆にラプソーンを従え、その力を自らの物としてしまっていた。いわゆる遊戯王○'Dsの超官である。
 ところが、マルチェロは演説の最中にククールを発見し、激昂して聴衆の前で反逆者の象徴としてククールたちを処刑してしまえと叫ぶ。そこで一行は、神鳥の力を解放し、鳥の姿で高速移動してマルチェロの前へと舞い降りる。そこで、両者は決定的な立場の差を埋められず、ついに兄弟で剣を交えることになってしまったのである・・・。
 ちなみに、このイベントは、シナリオ通りに進めていくと夜になるのが普通であるが、休憩を交えて昼や夕方に戦ったりすることもできる。また、全滅した2回目以降の戦闘では、このゲームの恒例としてイベントシーンが短縮されるのだが、その際には「一行を追い詰める→また神鳥になって舞い降りられる→何度でも倒してやろう!」という緊張感あふれるギャグを何度も繰り返してくれる。間違いなくドラクエ8で最も笑える場面である。

 そんなこんなの、ボス:「マルチェロ」戦だ。こいつは完全2回行動の特性を持ち、さらに「ベホイミ」などの回復手段も持っている強敵である。
 ・・・が、コイツはステータス異常や会心攻撃を行ってくることが無いため、つまるところはHPと攻撃力が高いだけのただの物質である。一応、「いてつく波動」を使ってくることはあるようだが、その前にステータス効果と「ふしぎなタンバリン」によって味方を強化し、そして「はやぶさ斬り」「双竜打ち」によって一気に相手を倒してしまった。ちなみに、その時ククールはずっとタンバリンを叩いていた。
 ――そんなこんなで、一行は無事にマルチェロの野望を阻止できたかと思いきや、その時ついに杖の人格がマルチェロの体を支配してしまう。そしてラプソーンは、マルチェロが法王を殺してくれたおかげでついに賢者を全員始末できたと宣言して、聖地ゴルドの巨大な像を破壊し、そして自らの肉体を蘇らせてしまう。ここでついに、暗黒神ラプソーンが完全なる復活を遂げてしまったのだ。


 というわけで、次回はいよいよ、ラストダンジョンである「暗黒魔城都市」の攻略と、そしてラスボスの「暗黒神ラプソーン」との戦いを書くことになる。
 ・・・さあ、ドラクエ8の世界では、聖地ゴルドから新たな大地が浮遊し、そして大きく世界が変わってしまったが、果たしてこのプレイ日誌ではどうなるのだろうか・・・!?




(2011年11月14日)

 

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