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管理人の日記
2040年と言うと、我々は50歳というところか・・・。
俺の出身地は三重県である。・・・と、これを言ったら、なんと山形県民に「三重県ってどこですか?」という屈辱的な質問をされたことがある。名古屋県の左下だよっ!!
その三重県の南部は、都市かぶれの北部・中部とは違い、酷く“へんぴ”な土地である。しかし、暖かな海は多くの海産物を育て、そして沿岸部は波が穏やかなことから港や養殖漁業の拠点として使われてきた。その象徴としての「真珠」などは、三重の名産品として多くの人にその名を知られている。この町は、自然と共に生きるこの国には欠かせない、良い意味での「田舎」なのである。
――が、その三重県南部の町の一つである「尾鷲市」は、次の東海大震災(仮)が来たときに津波によって壊滅することが確定しているのだ。これはもう、避難すればどうにかなるという話ではない。住民の大半が死ぬのである。尾鷲市の人口20000人のうち、およそ16000人ほどが上図の市街地に住んでいるが、この町だけで何千という人が命を落とすことになるだろう。そんなことが、既に分かりきっているのだ。
そもそも、なぜ俺がこれだけ断言できるのかと言うと、それは2012年3月9日付けで公開された【三重県の津波防災資料】を読んだからである。というのも、そこには「東海・東南海・南海連動型地震」のマグニチュードを最大のM9.0とした場合の三重県内の津波被害想定が載せられていて、その「到達時間」のデーターには「@50cmの津波が到達する時間」「A最大波が到達する時間」の2つの数値が載せられている。
・・・では、このいかにも津波に弱そうな「尾鷲市」はどうなっているのかというと、@はおよそ5分、そしてAはそれから10分ほどとなっている。つまるところ5分で津波の第1波が到達し、それから10分ほどで10mを超える巨大津波が町を飲むのである。去年3月の東日本大震災では、津波被害が発生するまでに30分〜40分ほどの猶予がを超える猶予があったため、それよりも東海大震災での時間は遙かに短い。しかも、東海地震では震源域が陸地に近いため、揺れが「より強く」「より長く」発生することも確実である。となると、実質的には避難などほぼ不可能で、揺れが終わったと思ったらもう津波である。昼だろうが夜だろうが、逃げることはできないと考えておいたほうが良い。運良く家を出てすぐに高台がある人を除けば、この町では誰も助からないのである。尾鷲市は、遠くない未来の日本にて、「津波によって消えた町」として記憶されるだろう。
――もちろん、東海大震災(仮)では尾鷲市だけが危ないのではなく、20〜40m程度の超々巨大津波が押し寄せる高知市や、最近話題の長周期地震動で特大の被害を受ける大阪・名古屋と言った大都市、全ての文明が跡形もなく消滅する静岡県など、ヤバイ地域がてんこ盛りである。そもそも、前にも書いた通り(【2011/12/27】)、次の東海大震災はM9.0〜9.5ほどの超々巨大地震となり、全ての災害を遙かに凌駕する最大級の被害をもたらすことが既に決定的になっている。そんな、この国の文明を衰退させるような大災害が、もう目の前に迫っているのだ。
ただ、今日は無駄に恐怖を煽りたいと思ったわけではなく、来るべき日への取り組みも各地で始まっているということを書きたかったのである。
・・・例えば、静岡県沼津市のある集落では、東海地震の発生直後に10m以上の津波に襲われるという想定が為されており、もう避難では被害を防げないとして、町全体を丸ごと付近の高台に移転してしまおうという案が出されたという。確かに、「地震が起こる前に高台移転を終了させる」ということができるのであれば、被害を受けた後に高台移転を検討するよりも遙かに合理的である。まあ、いろいろと難しい問題が発生することは間違いないが、しかし何よりも大切な「命」を守るために、是非とも沿岸部の市町村には未然の高台移転を検討をしてほしい。そしてその他の点でも、できる限り被害を抑えるように努力をしてほしいのだ。
――まったく、東海大震災(仮)のような人類史上最強の超々巨大地震を前にしては、我々は怯えるしか無いのかもしれない。しかし、その大地震が起こるのは、我々の子供たちが今の我々くらいの年齢になる時であると言われている。ならば、復興を彼らの手に託すために、あらかじめ我々が「減災」という布石を打っておかなければならないだろう。じゃ、いつやるか?
今でしょ。
(2012年3月23日) 859 PV
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