本日12日(土)、遊戯王カードの再録パック:「DUELIST EDITION Volume.1」&「Volume.2」が発売された。これは、絶版となった過去のブースターを再編集してまとめたパックであり、今回は「第5期」として2006〜2008年に発売された8ブースターを2つのパックにまとめている。「第5期」と言えば、アニメはGXの中盤〜終盤で、シンクロ召喚は登場しておらず、「ガジェット」や「帝」などが猛威を奮っていた時代である。
・・・該当するパックは、「Volume.1」が「POWER
OF THE DUELIST」「CYBERDARK IMPACT」「STRIKE OF NEOS」「FORCE
OF THE BREAKER」、「Volume.2」が「TACTICAL
EVOLUTION」「GLADIATOR'S ASSAULT」「PHANTOM DARKNESS」「LIGHT
OF THE DESTRUCTION」である。どれも、環境に影響を与えうる強力カードが含まれており、特に、最後2つのブースターは「ダークモンスター」「ライトロード」など、当時としては絶句級の能力を誇るモンスターが多数収録されていて、今でも印象に残っているという人が多いはずだ。
◆POWER
OF THE DUELIST (2006年5月18日発売)
「E・HERO ネオス」
Normal → Super
アニメでも活躍した「ネオス」がスーパーレアへと格上げされた。
もっとも、このカードは当時の「週刊少年ジャンプ」に付録として収録されており、そのうえでNormalにされていたということもあるだろう。
しかし、現在ではエクシーズ召喚により2500を超える攻撃力が容易に出せるため、情勢はやや厳しいという感じである・・・。
「D-HERO
ドクマガイ」 Super
→ Ultra
ライフを半減させる強烈な効果を持ち、一時期は1キルデッキなどでも使われた。
しかし、同じくD-HEROの「D-HERO Bloo-D」と違って、こちらは「D-HERO」をリリースしなければ召喚することができない。
わざわざ5枠しかないウルトラレアを潰して再録する必要はあったのだろうか・・・?
「オーバーロード・フュージョン」 Rare → Super
墓地コストだけで、強力な闇属性・機械族モンスターを融合召喚することができる。
現在では制限指定も解除されており、「サイバードラゴン」も3枚積めるところから、その潜在能力は大きいものがある。
・・・が、主要な召喚先である「キメラテック・オーバードラゴン」には弱点が非常に多く、現環境で活躍するのは難しそうである・・・。
「死皇帝の陵墓」 Normal → Super
1000ライフを払うことにより、リリースするモンスターを1体減らせるフィールド魔法。
フィールド魔法の中では非常に使いやすいカードであり、【地縛神】デッキなど、様々なテーマデッキに投入することができる。
が、現環境では「サイクロン」が3枚積めるため、2000ライフを払った瞬間に破壊されるという悲惨な事態が続出しそうである・・・。
◆CYBERDARK
IMPACT (2006年8月10日発売)
「スナイプストーカー」 Normal → Super
手札を1枚捨ててサイコロを振り、2・3・4・5が出ればフィールド上のカードを1枚破壊できる。
攻撃力が1500で、「キラートマト」から特殊召喚でき、さらに何度でも効果を発動できるため、万能除去として活躍が可能である。
といっても、単なる破壊と考えると使いづらさが目立つため、「手札を捨てる」ことに意義を見い出せるデッキに投入すべきであろう。
「簡易融合」 Normal → Super
1000ライフを払うことにより、エクストラデッキからレベル5以下の融合モンスターを素材なしで特殊召喚できる。
制約により融合モンスターで攻撃することはできないものの、シンクロ召喚・エクシーズ召喚の素材として、大いに活用することができる。
近年ではエクストラデッキの制約が非常に厳しいが、その制限を考慮したとしても、投入してみる価値は十分にあるだろう。
「連鎖爆撃」 Normal → Super
チェーンを積み、その数*400ポイントのダメージを相手に与えられるカード。
適当なカードを発動してそれにチェーンするだけで800ダメージを与えられ、専用デッキを組めば更にダメージは跳ね上がる。
とはいえ、流行でもない一部のバーンデッキでしか使えないカードをスーパーレアにするのは、どこか微妙な感がある・・・。
◆STRIKE
OF NEOS (2006年11月16日発売)
「N・グラン・モール」 Rare → Super
戦闘を行った時、ダメージ計算を無視して相手と自分を手札に戻す凶悪カード。当然の昇格である。
何度でも効果が使えるうえに、シンクロモンスター・エクシーズモンスターは手札ではなくエクストラデッキに戻るため、極めて強力な除去となる。
特殊召喚の手段を用意し、積極的に効果を活用できれば、相手にとって極めて嫌らしい働きができるだろう。
「エレクトリック・ワーム」「パペット・プラント」「傀儡虫」 Normal → Rare
それぞれ、自ターンに手札から捨てて、相手の「機械族・ドラゴン族」「戦士族・魔法使い族」「悪魔族・アンデット族」モンスターのコントロールを得る。
効果自体はノーコストの「洗脳 -
ブレインコントロール」と極めて強力であり、ガチ勢にも種族統一のデッキは多い。
シンクロ召喚・エクシーズ召喚によって、奪ったモンスターを処理しやすくなったことも、今回の昇格に影響しているのだろう。
「超融合」 Super → Ultra
相手モンスターも含めたフィールド上のモンスターを融合素材にできる融合カード。
当時はネタ以外の使い道がまるで無かったが、現在では簡単に融合できる属性HEROが登場し、非常に強力なカードとなっている。
強さ的には納得の昇格であり、これを機にHEROデッキを組んでみるのも良いかもしれない。
◆LIGHT
OF DESTRUCTION (2008年2月23日発売)
「ライトロード・サモナー ルミナス」 Normal → Rare
手札を1枚捨て、墓地の★4までの「ライトロード」モンスターを1体特殊召喚する。
ライトロード展開の基本となるカードであり、そのシンプルかつ強力な能力は【ライトロード】デッキの大きな強みである。
専用デッキでの採用が基本であるが、強力なテーマのキーカードなので、納得の昇格であろう。
「ライトロード・ハンター
ライコウ」 Normal →
Super
リバース時にフィールド上のカードを1枚破壊し、さらにデッキの上からカードを3枚墓地に送ることのできるカード。
あらゆる種類のカードを破壊することができ、また「ジャンク・シンクロン」などとも相性が良く、除去の基本として幅広いデッキに投入することができる。
今回、ノーマルからスーパーへの2階級昇格となったが、むしろこれはウルトラレアでも全くおかしくないほどに強力なカードである。
「剣闘獣ガイザレス」 Normal → Super
「剣闘獣ベストロウリィ」を含む2体の剣闘獣を素材とし、「融合」なしでエクストラデッキから特殊召喚できる。
特殊召喚時にカードを2枚破壊する能力を持っており、このカードの破壊力を如何に活かすかが【剣闘獣】デッキの基本となっている。
【剣闘獣】は、かつて世界大会でも優勝したことがあり、今なお新しい使い方が研究され続けているデッキであるため、昇格は妥当というものであろう。
「ソーラー・エクスチェンジ」 Normal → Super
手札から「ライトロード」モンスターを墓地に捨て、デッキからカードを2枚ドローした後に上から2枚を墓地に送る。
ライトロードに必要な手札交換と墓地肥やしを同時に行うことのできるカードであり、専用デッキには3積み必須のカードである。
しかし、特別に目立つわけでもないこのカードが一気に2階級も上がるとは、やや微妙な気分である・・・。