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管理人の日記
エロシーンっておまけだろ?
最近、なんとエロゲーでエロシーンを飛ばすという実に哲学的な若者たちが増えているという。何を隠そう、俺もその一人である。
・・・というのも、まず「エロゲー」というものは主に2つに分けることができ、「@シナリオ重視型エロゲー」と「A抜きゲー」が存在する。まず@は、読んで字の如くストーリーを重視するタイプのエロゲーであり、内容は様々であるが、大きな流れの中で男性と女性が恋仲になっていく「純愛」モノが主体である。一方のAは、とにかくエロシーンの“実用性”を重視したエロゲーであり、出会ってから数分で恋に落ちたり攻略キャラクターが何十人と居たりして、とにかくエロシーンを出すことが重要となってくる。・・・と、そんな感じで、要は「ストーリーが主体かエロが主体か」という要素で、エロゲーは2つのタイプに分けられるのだ。
――そして、今回の話題である「エロシーンを飛ばす輩」とは、「@シナリオ重視型エロゲ―」にて、そのエロ場面をスキップする人間を指すのである。もちろんそんなことをすれば、ただの「シナリオ重視型ゲー」になってしまうのだが、そんなことは百も承知である。ちなみに、「A抜きゲー」でエロシーンをスキップしてしまうと、「ゲー」となり内容が無くなってしまうため、そちらで前述のような行為をする人はほとんど居ないだろう。
では、なぜ若者たちは「シナリオ重視型エロゲーでエロシーンを飛ばす」のか。それは、ひとえにストーリーの続きが見たいからである。
・・・というのも、エロゲーをプレイする人の大体は、女の子の可愛さに惹かれてゲームを遊び始めるのであるが、実際にそのシナリオを何時間も見ていると、段々と物語のほうが主体に思えてくる。そしていざ、物語のクライマックスとなり、そこで唐突にエロシーンを入れられてしまうと、(;^o^)「こんな時にエロなんてやってんじゃねえよ、さっさと続きを見せろ」という気分になってしまうのである。なにせ最近のエロゲーは、オーソドックスな学園モノだけではなく、世界を滅亡から救うような壮大なシナリオが展開されるものも少なくない。そういった重いシナリオの一番重要な部分で、ホイホイとエロシーンなどを挿入されてしまえば、まったくもって興ざめとしか言いようが無いのである。だいたい我々は、物語の中でどのように世界や人間関係が変化していくかということに興味を持っている。だから、男女が仲良くなったあとのエロシーンなどは、正直言ってシナリオ的にはどうでも良いのだ。エロゲーは遊びじゃねえんだよ・・・!
――やれ、かつては「エロゲー」と言えば「エロが主体でシナリオはおまけ」という印象が強かったが、最近ではシナリオ重視型のゲームも増えてきており、なんと主人公の男性にボイスが入るなどというコペルニクス的エロゲーも登場しはじめている。シナリオも、「なよなよした主人公がなぜか女の子からチヤホヤされる」というムカムカする展開は鳴りを潜め、皮肉屋だが根は熱くコミュ力もある主人公が、女の子と共に世界を救っていく・・・という超絶リア充なシナリオが基本となっている。そこにはもう、「主人公=プレイヤー」という杓子定規は存在しない。「エロゲー」という文化も、進化を続けているのである。
しかしまあ、むかし「お酒は20歳から、エロゲーは20歳まで」という言葉を聞いたことがあるが、これは本当に真理だと思うのである。
・・・というのも、エロゲーを巡る俺の心理状況の変化を見てみると、若い順から「うわあ!大人になればこんな恋愛ができるのか〜♪♪」→「なんで俺に彼女できないのにこのゲームの登場人物はこんなにイチャイチャしてんの!うぜえ!!」→「こんなこともあったね」となっている。なお、最後の項目は俺が現実世界でエロゲー的経験をしたという意味ではないため、ご安心いただきたい。俺にとって、同年代の男女たちと様々な経験を通しながら成長をしていくような時間は、もう二度と来ないであろう。だから、「こんなこともあったね」とは、協力したり喧嘩したりしながら成長していくエロゲーの登場人物たちを見ていて、とても懐かしい気持ちになる・・・という意味である。もちろん、そこには羨望や皮肉のまなざしも無いわけではないのだが・・・。
――ちなみに、俺は上記のようにエロゲーのエロシーンは基本的にスキップする人間なのであるが、必ず全て飛ばすかというと、そういうわけでもない。何しろ、エロが萌えを内包する場合も存在する(※意味不明)ため、そういう場合の節度を守ったエロシーンは、実用的であり大歓迎というものである。やれ、ゲームではなく、現実世界の○俗とかに目を向けてみると、なんとひと揉み300円などという屈辱的な値段が付けられていたりもするため、尚更というものである。「ひと揉み300円」だぞ!分かるか!?10揉みで3000円、30揉みで9000円だ!苦しいだろう、悲しいだろう。俺だって悲しいよ!!
ま、何はともあれ、現代の社会では、「エロゲーでエロシーンを飛ばす」という奇怪な行動を取る若者が増えてきているが、それは決して「若者のエロゲー離れ」といった現象ではなく、「ストーリーを楽しみたい」「萌えを味わいたい」という最近のニーズを考えれば、むしろ当然であるとも言える。「エロ」は興味を抱くきっかけではあるが、やはり我々は物語の展開や人間関係に興味を持つし、そういったものから本当の恋愛感情が産まれてくるのであり、それはゲームであっても変わらないのだ。何を言っているか分からないと思うが俺も何を言っているのか分からない。
・・・ということで、職人芸のカケラも無い“インターネット”にジリジリとした不快感を感じている皆さまは、ここで「ゲーム」という物の価値を見直し、今回紹介した「シナリオ重視型エロゲー」はもちろんとして、様々な「ゲーム」をプレイしてみてはいかがだろうか。もちろん、そこには取るに足らないような物も存在するが、一方で「何かを伝えたい」と強く思ったいる職人の作品も存在する。そういうものに触れることは、決して人生にとってマイナスにはならないであろう。少し経ったら忘れてしまうようなダラダラとした生活よりも、インパクトのある強いものに触れながら生きていきたいものである。
(2012年9月9日) 4799 PV
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