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管理人の日記
バイオハザード = 高齢化社会
「バイオハザード」とは、皆さまご存じの通り、カプコンから発売されているアクションゲームのシリーズである。作中では、人間を“ゾンビ”に変えるウイルスをテーマとした物語が展開され、昨年秋に発売された最新作の『6』は、近年の据え置きゲームとしては異例の80万本を売り上げるという実績を残した。「バイオハザード」は、今なお衰えぬ人気を誇った、アクションゲームの“定番”なのである。
・・・ところで、この「バイオハザード」は、初代である『1』が1996年に発売され、以降20年近く続いている長寿シリーズなのであるが、その特徴の一つとして作中の時間が現実とほぼ同時に進んでいるということがある。具体的に言うと、『1』は作中世界における1998年が舞台であり、その後の『2』『3』『ベロニカ』も1998年に事件が展開されていたのであるが、そこでもう諦めてしまったのか、『4』からは一気に時が進んで2004年に(『4』の発売は2005年)、そこからはもう『5』が2009年(発売は2009年)、『6』が2013年(発売は2012年)と、思い切って時代を進めている。『1』から『6』で、実に15年もの年月が経過しているのである。
――さて、ではこれの何が問題かと言うと、登場人物も我々と同じように年を取ってしまうのだ。「バイオハザード」では、“シリーズが進むごとに世界観を一新する”という手法を取っておらず、主要人物の大半は初期の『1』『2』で登場したのだが、1998年に20代中盤であった彼らも、2013年の『6』では40歳になってしまった。我々日本人は、一般に少年少女のような風貌を好む傾向があり、ゴツいオッサンが好きなのは海外での趣向である。それはひょっとすると、『4』あたりからシリーズの海外人気が高まってきたことと無関係ではないのかもしれない。そして、そのような働き盛りの年齢が、陰謀渦巻く生物・化学テロに立ち向かっていくというのは、ある意味で“リアル”とも言える。しかし、我々はあくまでも10代の少年少女がバカでかい亀と互角に渡り合うような構図のほうが好きなのである。この“ズレ”は、果たしてどうすれば良いのだろうか?
では、ここで具体的に、シリーズ登場人物の変遷について、幾つか触れてみることにしよう。まず、『バイオハザード』には、数多くのスピンオフ作品が発売されており、現在ではどれを“正統シリーズ”と呼べば良いのか難しい状況になっているが、今回は『1』『2』『3』『ベロニカ』『4』『5』『6』の7つを取り上げることにしよう。まあ要するに、俺がプレイした作品(+『6』)である。やれ、ナンバリングではない『ベロニカ』が入って『0』が外れるというのには、納得できない思いを感じる人が居るかもしれないが、だったら『0』もいい加減PS系ハードに移植してくれよ・・・。
・・・さて、それらの7作品の中で3回以上出演し、特に重要な人物として挙げられるのが、記念すべき『1』の操作キャラとして登場した「クリス(クリス・レッドフィールド)」に「ジル(ジル・バレンタイン)」、巨大な悪役として出現する「ウェスカー(アルバート・ウェスカー)」、『2』の操作キャラで新人警官から大統領直属エージェントまで出世した「レオン(レオン・S・ケネディ)」、『2』で初登場し“謎の東洋美人エージェント”というベタすぎる役を立派に演じてくれている「エイダ(エイダ・ウォン)」が挙げられる。初登場で既に38歳だったウェスカーを除き、15年が経った『6』の時点ではその全員が“中年”と呼ぶべき年齢となっているのであるが・・・しかし、それで魅力が失われてしまったかと言うと、そんなことは全く無い。むしろ、男キャラクターであるクリスやレオンには、若い頃の格好良さはそのままに“中年男性の色気”というものが醸し出されており、ますます魅力が増しているようにさえ思えてくる。それは、日本人にしても海外の人にしても、実に良い“落としどころ”となったことであろう。格好いい人は、幾つになっても格好いいのである。
――その他のキャラクターで、俺が特に挙げてみるのが、最初の画像にも載せた「エイダ」である。というのも、エイダは『2』で初登場し、敵側のスパイでありながら主人公のレオンに特別な想いを抱いているという、ストーリーを大いに盛り上げてくれる存在となっている。が、『2』の時点では“謎の美人エージェント”という設定とは裏腹にごく普通の顔であり、『4』でもやはり微妙としか言いようが無い顔立ちであった。やれ、『4』のレオンの身近には若くて可愛いアシュリーが居たことから、エイダに関しては(;^o^)「なんでこんな奴に恋心なんて抱いちゃってるの?」と、強く疑問を持たざるを得ない状況だったのである。その後、『6』ではやっと美人と言える風貌になったが、この時の彼女は既に39歳・アラフォーであった・・・。まあ、このゲームでは最終兵器である「ウイルスの影響で年齢が経過しない」というものを使うこともできるし、もちろん“39歳”という年齢をどう捉えるかは人それぞれであるため、これをもって即座に「ウォン安wwwwww」などと断じるのは早計であろう。しかし、あのエイダも39歳とは・・・時の流れとは速いものである。
と、いうわけで。今回は、シリーズの人物全てについて紹介したいのが本懐なのであるが、文量の都合があるため、上のような説明で割愛させていただくことにする。詳しく知りたい方は、関連画像を紹介する動画(【ニコニコ】)などを見ていただくと良いかもしれない。彼らの全てが、年齢・ハード性能に合わせて魅力を増しているため、かなり見応えがあるものとなっているのだ。
――ところで。当サイト読者様の多くは、子供時代に“ゲーム全盛期”を体験した年齢層であろうし、その過程で「バイオハザード」のシリーズ作品をプレイしたという方も多いだろう。だからこそ、15年という年月が醸し出す「バイオハザード」キャラクターの年齢経過には、何とも言えない思いを感じてしまうはずだ。はあ、「年を取ったら魅力が出る」、そう考えていた時期が俺にもありました・・・。
(2013年2月9日) 4170 PV
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