. . |
◇トップページ > 管理人の日記 > 2018年6月13日の記事
管理人の日記
カプコンは日本メーカーの中では凄く頑張っていると思います。
椅子に座ってポーズとか絶対取らなさそう |
米E3で先日、既に発表されていた「バイオハザード2」完全リメイク版の続報が公開された。発売日は2019年1月25日、今から約7ヶ月後である。
…やれ、初めて「バイオハザード2」がリメイクされるとの情報が流れたのは2015年8月であり、そこから昨日まで全くアナウンスが無かったことから、界隈では既に記憶が薄れつつあったのだが、ここでこうして7ヶ月後の発売を告知できるということは、当たり前であるが裏でちゃんと作っていたということであろう。開発開始から3〜4年というのは、現在のハイエンドゲームとしては標準的な期間である。ちなみに、リメイク版の正式名称は「バイオハザードRE:2」で、対応ハードはPS4&XboxOneにSteam(PC)ということだ。2017年1月の「バイオハザード7」、2018年1月の「モンスターハンターワールド」、そして2019年1月のバイオ2リメイクということで、毎年1月はカプコンの月という扱いなのかもしれない。
――いっぽう、まだ諦めきれない元ファンたちの間で密かに期待されていたFF7リメイクは、今年も何の情報も無かった。かくいう私も、これまで「3年近く経過してまともな情報が無い」と馬鹿にし続けてきたが、これは「3年が経つのだからせめてムービーの1つくらいは出してほしい」という期待の裏返しである。やれ、私の個人的な印象として、まともなゲームプレイ映像が出てから完成までには更に3年は掛かると踏んでいるので、その法則で行くと、発売は最低でも3年後・2021年以降ということになる。まあ、妥当な予想と言えるのではないだろうか?
さて。このバイオ2リメイクと某7リメイクには、ちょっとした因縁がある。まず、皆さまご存知のように、どちらも原作は初代PSで大ヒットした作品である。「バイオハザード2」は1998年1月に、「ファイナルファンタジー7」は1997年1月に、それぞれオリジナル版が発売された。
…しかし。その他にも、2015年6月にリメイク決定の報が流された某7に対し、負けじとバイオ2のほうも同年8月にリメイクの情報を流した。ところが、某7リメイクが米E3という大イベントで狂喜的に受け入れられたのに対し、バイオ2はネットでこっそり情報が流されただけである。しかも、当時最新作であった「バイオハザード6」の評価も厳しいものであったため、バイオ2のリメイク発表は「7リメイクに便乗」などと嘲笑されていたものだった。
――まあ、2015年当時のカプコンは、極めて身も蓋もない言い方をすると3DSにしょぼいモンハンを出して金を巻き上げる拝金主義者という印象であったため、前述のような冷ややかな目で見つめられるのは仕方なかったのかもしれない。もっとも、今から振り返ってみると、この時期から既にPS4タイトルに向けた研究と投資を始めていたと思われる。そうでなければ、近年になってこれほど安定して作品を出し続けられるわけがない。やれ、こうして1年ペースでPS4向け大作を出しつつ、他のジャンル・他のハードも幅広くカバーするカプコンは、今では日本一のソフトメーカーと言えるだろう。
そんなわけで。2015年に初めて「バイオハザード2」のリメイク版が発表された時には、某7の流れにタダ乗りと馬鹿にされていたが、その発売も来年1月と無事に決定された。そして逆に、今度は某7リメイクのほうが、発表3年以上が経っても何の情報も無く、笑いものにされる存在となってしまった。
…まったく。私としては、既に某15に関しては見限ったのだが、FFシリーズ全体に関する期待はまだ完全には捨てきれていない。今でも、心機一転『FF16』が出て、かつてのような業界最先端の品質は出せないとしても、優れた演出や凝ったシステムで、本気の「やり込み」ができるような作品に仕上がってくれることを望んでいる。だが、現実はどうだ。たかがリメイクごときにこれだけの時間を喰っている。しかも、手間が掛かっても良いものが出せるのならばまだマシなのだが、現実には発売が遅れたうえに最悪のクオリティになるという可能性が濃厚である。さらにさらに、それが三部作の中のたった一作目なのだと言うから驚きだ。どうやったらここまで貧弱な組織にできるのかと、逆に訊きたいものである。
――というわけで。FFシリーズを囲む状況は、全く変わっていない。自称最新作の某15は論外、某7リメイクは3年経って音沙汰なし、ナンバリング続編の『16』に関しては影も形も全く無い。むしろ、時間だけが過ぎて状況は更に悪くなったと言えよう。ユーザーも制作側も、日本メーカーが最先端を歩んでいた時代の成功体験を捨てられないままここに来た結果、どうにもならなくなってしまった。まるでゲーム制作のみならず、日本社会の没落の典型例を見ているような感じである。さて、ここからFFが立ち直るには、身の丈にあったレベルの作品を出し続けるしかないが…まあ、望み薄というか、無理だろう。
(2018年6月13日) 4609 PV
2018年6月13日の記事を表示しています。