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管理人の日記ログ
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クラウドさん「今のフリープレイは1ヶ月だと850円なんや…」 |
本日朝に、FF7リメイクの続報として、「PS5版アップグレード&ユフィ主人公の追加パック」について公開された(【日記:2021/2/26】)。しかしながら、その夜に、朝と匹敵するくらいの驚くべき情報が入ってきたのである。なんと、「PSplusフリープレイ」の2021年3月タイトルとして、PS4/「FF7リメイク(第1弾)」が配信されることが発表されたのである。どういう…ことだ…?
…さて、まず「フリープレイ」とは、PSNのオンラインサービスの中でも、有料のPSplusで提供されているサービスである。内容は、該当月にPSplusに加入して配信タイトルにチェックを付けていると、その後もPSplusに加入し続けている限り、該当ゲームの全内容を遊べるというものだ(※「2021年3月からの1ヶ月のみ遊べる」というサービスではない。あとからPSplusに加入しても、過去の配信タイトルにはチェックを付けられない)。このサービスの特徴については、過去にハマった「ネットハイ」の時にも記しているので、必要に応じてそちらも参照してほしい(【日記:2017/1/11】)。
――さて、その配信タイトルは、小粒な作品が中心であるものの、「モンスターハンター:ワールド」「メタルギアソリッドV:ザ・ファントムペイン」といった有名シリーズや、「アンチャーテッド:海賊王と最後の秘宝」「デトロイト:ビカムヒューマン」などソニー発売のハイクオリティタイトル、最近では「フォールガイズ」といった大人数&オンライン環境にマッチしたソフトが来ることもあり、なかなか嬉しいサービスである。新作の発売前に、過去作をフリープレイとする例も多く、例えば「地球防衛軍」シリーズなら、この年末に『6』の発売を控えており、これまでも『地球防衛軍4』『4.1』などが配信されてきた経緯から、『5』についても、高確率で今年中にフリープレイが来ると予想できる。地球防衛軍5は、私が1ヶ月半で200時間以上プレイするほどハマった凄まじいタイトル(【日記:2020/10/25】)であるため、フリープレイで配信された暁には、是非とも遊んでみてほしい。
さて。ここまで、フリープレイの特徴について触れてきたが、FFシリーズについては、これまで1回もフリープレイに登場してこなかった。本編はもちろん、関連作品や古い作品のアーカイブスですら全く登場しない。そもそも、FFはセールでも半額が限度であるうえ、ゲームアーカイブスでも、1タイトル600円が基本のところを1500円とか取っていたので、スクエニはそういうものだと思っていたのだ。
…そんな中で、FFシリーズ本編に相当するクオリティの作品が、しかも去年4月に発売したばかりの7リメイク第1弾が、初めてフリープレイに登場するとは、もう驚くしか無いのである。
――やれ、「FFシリーズを普及させる」という目的のためなら、『10』や『12』といった更に古い作品のリマスター版を配信するとか、または7リメイク第1弾を70%OFF・80%OFFといったカプコン級の大セールで販売するという手もあっただろう。ただ、それらと比べても、去年発売したばかりの本編がフリープレイに登場!というインパクトは凄まじい。FFの歴史の中でも珍しい、大出血大サービスである。
そんなわけで。個人的には、去年4月10日の発売日に定価で7リメイク第1弾を購入したため、“今回のフリープレイの配信時期”に思うところが無いわけではない。しかしながら、せっかくスクエニがサービスをしてくれたのだから、是非とも受け取ってほしい。「FFは好きだが、7リメイク第1弾は買っていない」という人はもちろん、「FFシリーズ自体が初めて」という人にも、ここから入ってきてほしいほしいのだ。
…さて、PSplusは有料サービスであり、1ヶ月で850円・3ヶ月で2150円・12ヶ月で5143円となっている。というわけで、1ヶ月・3ヶ月は割高なのだが、PSstoreでは頻繁にセールを行っており、Plusの12ヶ月利用権が25%OFFや30%OFF(1ヶ月につき300円程度)で買えることがある。というわけで、最初は1ヶ月または3ヶ月を買い、それで気に入ったら、セール時に12ヶ月を買って長期加入をすると良いだろう。ちなみに、7リメイク第1弾の平均的プレイ時間は、1周クリアで35時間ほど、2周目HARDや裏ボスなども含めて80時間ほど、そこに低レベルクリアーや各種検証を加えると200時間ほどである。
――ちなみに。今回は、FF7リメイク第1弾のフルゲームがフリープレイで配信されるのだが、注意点が一つだけあって、この「PSplusフリープレイの7リメイク第1弾」は、100円でのPS5版へのアップグレードに対応していない。これは、今作のみに用意された特殊な仕様であり、この辺りが恐らく、発売1年未満のタイトルをフリープレイ配信するうえでの“落としどころ”だったのだろう。何にせよ、「FF7リメイク(第1弾)」は、PS4でも最高レベルの品質を持ったタイトルであるので、私も自信を持ってFF未経験者に勧められる。ファイナルファンタジーの世界へようこそ…。
(2021年2月27日)
(PS5を)買いなよ |
本日朝の「State of Play」をボーっと見ていたら、とんでもない新情報が舞い込んできた。FF7リメイク第1弾(FF7R)の追加パック:「FF7R
インターグレード」が、PS5で6月10日に登場することが発表されたのである。しかも、ユフィを主人公とした新エピソード付きでだ(【公式映像】)。
…具体的に、タイトルは上記の通り、「FF7R
インターグレード」であり、発売ハードはPS5で、PS4版は存在しない。内容は、PS5の性能を活かし、ロードが爆速化した(1/10程度?)ほか、4Kまたはフレームレート上昇にエフェクト向上などの高グラフィック化、フォトモードやNORMAL難易度CLASSICモードの追加、そして原作の流れならばリメイク第2弾以降に登場する「ユフィ」を主人公に据えた新エピソードが収録されている。PS4版との比較については、上記のトレイラーに収録されていないので、比較用の専用動画をご覧いただきたい(【YouTube】)。ちなみに、ユフィの追加エピソードは、公式映像のほうの説明欄で、「2章構造」ということが示されている。また、ファミ通のインタビュー(【該当記事】)から推察するに、「ヴァイス」というコンピレーション作品に登場したキャラクター?が、
クラウド側のバトルシミュレーターの追加ボスとして登場するようだ。
――そして。こういう作品と言うと、「完全版商法」と揶揄されることも多いが、今回はPS4版を持っていれば100円でアップグレードが可能ということで、時代の流れに合っている。なお、その場合、ユフィのDLCは「購入可能」と書かれており、さすがにこの部分は100円で遊べるということにはならないようだ。また、PS4版をディスクで買っていた場合、アップグレードにはディスクドライブありのPS5が必要となるため、そこも気をつけておきたい。ちなみに、【公式サイト】によると、ユフィDLCの値段は2178円ということである。まあ、2章ぶんということで、こんなものではないだろうか。変な価格設定だが、恐らく1980円×税ということであろう。前述のアップグレードも合わせると、2278円となる。また、「PS4版にはユフィDLCは配信されない」「PS5版を新規購入した場合、本編に加えてユフィDLCが最初から入っている」ことも押さえておきたい。
さて、初代のFF7Rは、PS4にて2020年4月10日に発売して、原作FF7の再現度と、スクエニらしい高グラフィック&アクションRPG要素が人気を博し、私としては久々にFF新作で楽しめるタイトルとなった。発売直後の4月〜5月には、「管理人の日記」枠で連続して関連記事を更新し(【2020年4月】【5月】)、その後に低レベルクリアーまで行っていった(【FF7R/低レベルクリアー(笑)
プレイ日誌】)。何故かこのサイトでの人気は全く奮わないが、私としては、FFシリーズの最新大作タイトルとして、たいへん意義深い作品である。
…そして、そんなゲームの追加パックが出るのだから、もう非常に楽しみとしか言いようがない。PS5は、未だに抽選販売が行われているほどの品薄状態であり、私もハズレばかりで意欲が下がっていたのだが、ここに来て、絶対に買わなければという思いを新たにした。
――やれ。過去を振り返ると、私は、様々な事情により、7リメイク第1弾の発売前には、FFシリーズの新作について疑いの目を持っていたものだった。が、そういった時代も過去となり、今はFF新作が出るというだけで、余裕でハードの購入も確定させられるようになった。まずは、この「インターグレード」の追加パック部分を遊び、その後は真打となる“FF7リメイク
第2弾”を待つことにしよう!
(2021年2月27日)
これ買ってもらった子供とか泣くでしょ |
●マリオ3Dコレクション
感想リンク:【サンシャイン】 / 【ギャラクシー】 / 【マリオ64】
「スーパーマリオサンシャイン」(スイッチ移植版)をクリアしたので、その感想を書いてみたいと思います。マリオの皮を被った鬼畜ゲーだったよ…。
…まず、元々のマリオサンシャインは、2002年にゲームキューブ用のソフトとして発売された。それが今回、「スーパーマリオ
3Dコレクション」という名称で、マリオ64・マリオギャラクシーと共に、ニンテンドースイッチにカップリング移植された。どうも、スーパーマリオブラザーズ(ファミコンで発売された、横スクロール版マリオの初作)の発売35周年の記念作品ということのようで、何故か今年3月31日までの期間限定発売となっている。
――そして、私に関して言うと、今回はスイッチ本体と共に、この「3Dコレクション」を手にする機会があった。そして、マリオ64に関しては、以前にニンテンドーDSに移植された際に遊んだことがあった(【日記:2006/4/29】【2006/5/14】など)ので、せっかくだからということで、未プレイだった「マリオサンシャイン」を遊んでみることにしたのである。遊んだことは無い作品だったが、メインテーマである「ドルピックタウン」の曲については、マリオ64DSの追加ステージで耳にしたことがあった。あと、個人的な興味として、SFCや64まではあれほど奥深いゲームを作っていた任天堂が、いつから“初心者向け”に全振りするようになったのか知りたいという思いもあった。
そんなわけで遊んだ「マリオサンシャイン」であったが…尋常ではない鬼畜ゲーだったのである。
…では、このゲームの何が難しいかと言うと、まず操作が難しい。ジャンプには慣性が強く働くため、空中で思い通りに方向を制御できない。また、このゲームには、「方向転換をしつつジャンプすると、反対側に大ジャンプを行う」という動作が存在し、使いこなすとその場で大ジャンプできるため重要なのだが、慣れないとこれが暴発する。微調整を意図した結果で大ジャンプをしてしまうとなると、ほとんどの場合は失敗確定である。そして、メインであるポンプの放水アクションも、水が透明なうえに放物線軌道を取りガイド線のようなものも示されないため、慣れないうちは狙って当てることすら難しい。その他、「金網の『上→下』『下→上』『左右の反対方向』と移動するためのボタンが全て違う」「イカサーフィンやジェットコースターなど、特殊な操作が要求されるミニゲームが多数あるうえ、ほとんどが厳しめの設定になっている」など、とにかくこのゲームの操作は癖があって難しいのだ。
――また、純粋なステージ難易度自体も高い。アクション系の面では、僅かな操作ミスで落下して何分も前からやり直しという場面が多く存在する。1回でも落下したら最初からになるフォールガイズみたいな感じである。また、迷路系のステージでは、そもそもの正規ルートがハッキリしなかったり、ハズレの道が数多く用意されていたりと、一筋縄ではいかない。そして、これまた多く用意されているボス戦は、何をすればダメージを与えられるか分からない場合がある。今作では、マリオシリーズとしては珍しくムービーが用意されており、ポンプが人格を持って喋りまくってくれるのだが、それですらボス戦で何をすれば良いのか分からないレベルである。これらの難易度の高さにより、私は本作で、幾度となくゲームオーバーを経験させられた。これまでのマリオシリーズでは、残機なんて飾りみたいな作品が多かったのであるが…。
最後に、本作の難易度バランスはとても悪い。前述の通り、操作が特徴的であるうえ、そもそも難しいステージが多いため、導入は特に親切にする必要があると思われるのだが、ほとんどのマップにおいて、序盤〜中盤に最高難易度のステージが立ち塞がり、心を折りにきてくれる。しかも、“ストーリー”と称される各エリアごとのシナリオは、必ず1から順番に進めていかなければならず、ゲームクリアには主要エリアのストーリーを全て7まで完了しなければならないため、クリアできないステージがあればそこでゲーム終了である。そして、このゲームには、「アイテム使用(ファミコンのマリオ3、マリオワールド、ヨッシーアイランドなど)」や「オートプレイ・お手本リプレイ(Wii以降のマリオ作品など)」といったプレイヤー側が有利になるような救済措置は全く存在しないため、純粋に腕を上げる以外の方法が無い。ちなみに、ここまでは全て、本編シナリオをクリアするレベルでの話であり、クリア後のコンプリートを目指すとなると、更なる凶悪要素の数々が用意されている。なお、「序盤〜中盤に最高難易度のステージ」と書いたが、逆に終盤のほうになると、1分くらいで終わる楽勝なステージが配置されていることもあり、とにかく本ゲームの難易度曲線はいびつである。
そんな感じで、「マリオサンシャイン」は、「操作が難しい」「ステージの難易度も高い」「難易度のバランス調整も悪い」と、走・攻・守の揃った高難易度ゲーとなっており、理不尽の領域に片足を突っ込んでいる。マリオシリーズと言うと、最近では「子供でも楽しめる簡単で分かりやすいゲーム」という印象が強いが、本作マリオサンシャインのゲーム内容は真逆であり、マリオの皮を被った鬼畜になっている。
…ということで。このゲームを、もし間違って子供時代に買ってもらったりしたら、あまりの難しさに挫折してしまい、別のゲームを親にお願いするも、「この前マリオを買ってあげたでしょ!」と怒られ、マリオの顔を見ることすら嫌になるのが請け合いである。逆に、子供に社会の厳しさを教えるという意味では、これくらいの理不尽さが良いのかもしれない。このゲームをクリアできずに投げ出すというのなら、それも良いであろう。世の中には、ゲーム以外にも面白い物は山程ある。逆に、このゲームをしっかりやり込めるようなら、本腰を入れてゲームに挑める証拠であるため、そのまま★エリートゲーマー★(※「エリートトレーナー」的な意味で)への道を歩んでみるのも良いだろう。
ここからジャンプ+Yボタン飛び込みで、ギリギリ届くこともあります。他ルートが分からない… |
では、ここからは、私が印象に残った高難易度ステージを、3つだけ具体的に紹介してみることにしよう。まあ、もっとあるのだが、明らかに文章が長くなりすぎるので、随分と絞ることになった。では、行ってみよう!
●めいきゅうホテル
デルフィーノ (シレナビーチ/3)
お化け屋敷と化したホテルを探索し、ゴールである室内プールを目指すステージである。シャインの場所は開始直後から示されているうえ、休眠テレサはヨッシーで食べられることも分かっており、ヨッシーの卵も1階ロビーに存在する。そのため、目標自体は「どこかに隠されているフルーツを見つけ出してヨッシーを仲間にし、テレサを食べてゴールに進む」と、ハッキリしている。
…のだが、まず第1段階の「フルーツを見つけ出す」時点で十分に難しい。ホテルの壁や天井に存在する穴を通って、倉庫まで行けば良いのであるが、仕掛け自体が多彩なうえに、ホテルの部屋がオートロックとなっており、客室から外に出ると後戻り不能で最初からである。そうして、四苦八苦してフルーツを手に入れると、これみよがしに目の前に休眠テレサがいる。「ああ、これを倒せばゴールなんだな」と思い、侵入ルートを最初からやり直してヨッシーを連れてきたが、それは任天堂の卑劣な罠であり、その先はハズレだった。結局、天井裏の別ルートを使用して、ようやくゴールに辿り着けたのだが、天井裏にも多数のハズレルートが用意されている。そして、もたもたしているとヨッシーが時間切れで消滅してしまって、その場合も最初からやり直しとなる。
――やれ。マリオ作品での「迷宮」と言うと、私はヨッシーアイランド(SFC/GBA版)の「だっしゅつふかのう!?
めいろ」が印象に残っていた。しかし、あちらと比べても、この「めいきゅうホテル
デルフィーノ」のほうが、ハズレルートや時間制限の存在などにより、明らかに難しい。そして、「だっしゅつふかのう!?
めいろ」はクリア後を前提としたスペシャルステージであることに対し、デルフィーノはストーリー中で攻略必須となっている。まさに、“迷宮ホテル”の名に偽り無しである。ヨッシーアイランドのほうは、「だっしゅつふかのう(笑)
めいろ」に改名するといいぞ。
●ほのおのなか
そんちょうはどこだ? (モンテのむら/3)
集落が炎のドロドロに包まれており、その中央部に避難している村長を救出する…という内容の迷宮系ステージである。放水ポンプが一時的に没収されるうえ、炎のドロドロは突っ込むとほぼ即死と言って良い(マリオ64のようにマリオが尻を抑えて飛び上がるのだが、その高さが小さく、連続ダメージを受けてしまう。しかも、慣性の法則に反して反対側に飛び上がるため、強引な突破もできない)。
…さて、このステージの正規ルートは、どうやら、集落を右方向に進み、「俺たちは歌うことしかできない…」という感じの住民を横切った次の穴に入って、金網を伝い、巨大キノコの上を進んでいくルートであると思われる。しかし、距離が長くて時間が掛かるうえに、アクション難易度が高く、炎のドロドロだけでなく落下でも即死して最初からやり直しとなる。そのため私は、俺たちは(略)の隣の穴から下層に潜り、そこを進んで、フルーツの木の近くにある橋からジャンプ飛び込みをする作戦で突破を果たした。いや、このステージも、道が多数あって、どれか正解なのか分からなくて…。
――ちなみに、その後、青コイン回収のために、再びこのステージをプレイする機会があったのだが、その際は橋からジャンプしてもなかなか成功させられず、20近くあった残機を全て燃やし尽くされてしまった。いやあ、これを1日1時間縛りとかの中でクリアした当時の子供たちはすげぇよ…。
●むらの うらの
ヒミツ (モンテのむら/5)
まず、ヨッシーを仲間にし、集落下層のキノコの上を進んでいく。このパートは簡単とされていることが多いが、私にとっては既に難しい。特に、崖から飛び降りて、トランポリン型キノコをいなしつつ下のキノコに着地する部分が厳しい。慣性の掛かり方が独特であり、失敗すると容赦なく落下死して最初からやり直しになるため、緊張感のある場面となった。
…その後、“ヒミツ”であるアスレチックは、モンテ族の住民に投げてもらいつつ先に進むという理解不能&需要不明のステージである。これまた、投げてもらう方向を間違えてしまえば即死が決定である。また、「滞空中にスティックを倒すと落下位置を微調整できる」という隠れ仕様があるのだが、これまた慣性が独特であり、倒しすぎると投げ飛ばされた反対側の穴に落ちて落下死するという物理的に理解しがたい現象も起こる。基本的に、モンテ族は“飛ばしすぎ”となる傾向が強いため、手前にスティックを2,3回カタカタと倒すのが良いだろう。この法則を発見するまで、何人のマリオが犠牲になったことか…。
――ちなみに、クリア後は、この手の“ヒミツ”ステージにて、ポンプを解禁した赤コイン収集ミッションが追加される。この「むらの
うらの ヒミツ」でも、投げ飛ばしを幾つか省略できて大幅に楽になるのだが、ホバージャンプで細いロープの上に着地するor即死という非常に厳しい地点が存在し、そこだけのために何度もやり直しを強いられた。影を目安にすることもできないので、せいぜい柱に水を掛けて判定するくらいしかない…。
ちなみに、他にも、揺れるどころのレベルではない大砂鳥とか、唐突としか言いようの無いジェットコースターでのメカクッパ戦、楽しげな雰囲気に反した凶悪難易度の海賊船赤コイン、何度やっても途中で叩き割られるので思いっきり転がしたらゴール付近まで行けたおばけスイカ、「食べた果物によって足場の移動方向が変わる」という超重要な性質を何の説明もなく入れてくるフルーツ大作戦、辿り着くまでに「水面からジャンプした瞬間にロケットノズルを使用する」という発想を要求される草、あとは例のマリオパチンコに毒の川下りなど、かなりの腕や運を要求されるステージがクリア前・クリア後を問わずに頻発する。また、青コインについて、私は【攻略ブログ様】を最初から見ていったため、そこそこの難易度であったが、そうでない場合、240枚のコンプリートは、完全なる無理ゲーと呼んで良いだろう。
マリオを動かしているだけで楽しい(誰でもできるとは言っていない) |
というわけで。「マリオサンシャイン」は、恐らく皆さまが持っているであろう“マリオ”の印象からは掛け離れた鬼畜ゲーであり、とてもじゃないが、子供やゲーム初心者には勧められない。逆に、わざと子供にこういうものを与えることで、ゲーム卒業を促すか、または本腰を入れた趣味にまで昇華させるという手もあるだろう。社会の厳しさを教えるという意味では、子供にお勧めのゲームと言えるかもしれない。
では。ここまで、マリオサンシャインの難しさやバランスの悪さについて長々と書いてきたが、肝心の面白さはと言うと、名作のマリオ64に匹敵するほどであると感じた。
…実際、操作自体は確かに難しいのであるが、それだけに上手くマリオを動かせたときの楽しさはかなりのものである。当初の私は、拠点であるドルピックタウンで屋根の上にヨッシーの卵が登場した際に、どうやってフルーツを持っていくか四苦八苦し、結局、マンホールに潜って飛び出す際の大ジャンプを使うという変な手を生み出した。それが今では、3段飛びや方向転換ジャンプに、屋根のビニール部分をジャンプ台として使うなど、様々な方法で天井まで行けるようになった。プレイ時間に比例してキャラを上手に動かせるようになるのは、アクションゲームならではの楽しみ方である。そして今では、ドルピックタウンの屋根の上を、自由自在に、元気に走り回れるようになった。まさしく、「マリオを動かしているだけで楽しい」の言葉に偽り無しである。その領域に到達するまでが難しいというだけだ。
――また、ステージクリア報酬である「シャイン」が120個という大ボリュームなのも嬉しい。実は、本作の主要ステージは7つと、3Dアクションとしては致命的なまでの少量なのだが、エリア区分やその演出が多彩であり、舞台の少なさを全く感じさせない。ステージの内容も、単純なジャンピングアクションから、ボス戦、迷路、消火活動、水中探検、なんだかよく分からない謎空間などよりどりみどりである。個人的には、クリア後の「ヒミツ」ステージの2回目が好きであった。難関だったアスレチックに、ポンプを持ち込めるようになったものの、時間制限ありの赤コイン収集が課せられ、再び難所として立ち塞がる…という展開には、かつて倒した敵が強化されて復活するという感じで、心踊るものであった。プレイ時間は、正確にカウントしていないが、恐らく20〜30時間程度であろうと思われ、1本のアクションゲームとして十分なレベルに達している。
やれ、このゲームバランスの悪さに対しての奥深さと熱中性は、どこかで見たことがあると思ったら、FFタクティクスであった。このゲームはマリオ版のFFタクティクスと言える。まあ、あちらのリオファネス城3連戦みたいなガチの詰みポイントは無いが、こっちもこっちで大砂鳥とか村長みたいなやばい奴らが存在する。そして、FFタクティクスではシドが仲間になったくらいから、マリオサンシャインでは攻略が終盤に達するくらいから、共にこれまでの苦戦が嘘だったかのようにゲームバランスが消滅するというのは同じである。ひょっとすると、その万人向けとは言い難いバランスに惹かれた熱狂的ファンがいるというところまで同じなのかも…。
そして、今回のスイッチ移植版において、「マリオサンシャイン」が、「マリオ64」と「ギャラクシー」との3作カップリング移植として、携帯機で楽しめるようになったというのもありがたい。私は、元のゲームキューブ版の「マリオサンシャイン」は知らないのであるが、グラフィックについてはリマスターが為され、16:9で美しい画面になっている。そのため、アクション内容としてもグラフィックとしても、携帯機として最高水準のものに達している。
…いっぽうで、操作性に関しては、やや問題が多い。当初はゲームキューブ版からカメラ操作が反転されており、コンフィグでの変更もできなかったということで批判されたようだが、その部分についてはアップデートで改善が為された。一方で、「人物に話しかけようとしてジャンプしてしまう」「少しでも力むとLボタンが暴発してマップ画面が表示され、閉じた直後に落下死する」といった問題は、スイッチ移植をした際に、ボタンが変更されたことで新たに発生してしまったらしい。「ピッタリ停止しないと物を持ち上げられない」「壁蹴りが暴発する」という難点は、原作から存在し、特に改善されなかったようだ。その他、原作の発売は2002年であるため、いわゆる“コナミ特許”が原因なのか、カメラの動きが悪く、障害物に引っかかって回せないのは非常にイライラするが、それについても移植で改良されるということはなかった。まあ、原作を作ったのは昔の任天堂だけど、移植をしたのは今の任天堂だから…。
というわけで。「マリオサンシャイン」は、操作の難しさ・純粋な難易度の高さ・難易度バランスの悪さという三重苦により、遊びづらく難しいゲームである。しかし、それさえ乗り越えられれば、内容のクオリティは高く、大いに楽しめる作品である。私としては、あの名作であるマリオ64に並び立つ作品というイメージだ。私が、任天堂のゲームをコンプリートまで遊んだのは、2004年の「スーパーマリオ64DS」ぶり、これを64版の移植とするとしても、同じく2004年の「メトロイド
ゼロミッション」(何故か変換しようとすると「メトロイド
ゼロエミッション」になってしまう)以来である。
…しかしながら。マリオサンシャインは、「ゲーム内容」と「主な購入層」の釣り合いが取れていなかったからか、ゲームキューブ版の発売当時から、あまり評価は高くなかったようだ。また、私はマリオサンシャインのゲーム内容をベタ褒めしたが、同時期のPS2のゲームにも当然ながら同等クラスの名作が存在するため、そういったものと比べて、差別化ができていたとも言い難い。
――ということで。この後の任天堂は路線変更をしていき、ゲームキューブの後に出したニンテンドーDSやWiiが大ヒットを遂げ、あとは皆さまのご存じの通りである。しかしながら、「マリオサンシャイン」のような骨太ながらも重厚な味わいのゲームを作っていた会社が、数年後には、「Newスーパーマリオブラザーズ」のように無味乾燥な作品や、「ヨッシーアイランドDS」といった見た目以外は全てグチャグチャのクソゲーを作るようになり、しかもその路線が受け入れられてしまったのは、私にとっては実に悲しい。「マリオサンシャイン」は、あの時代にしか存在し得ない“異色作”だったのだろう。
(2021年2月27日)
すごく…大きくなってます… |
最近のゲーム機はデカすぎると思う。上の画像は、携帯ゲーム機である「ゲームボーイアドバンスSP」「PSP(3000番台)」「PSvita(1000番台)」「ニンテンドースイッチ&スイッチライト」に、最近の売れ筋だという携帯電話(スマートフォン)の「AQUOS Sense4」と、大きさの比較に使えそうだった遊戯王カードと500円玉、そして変なTシャツを着ている宇崎さんである。だいたいの大きさの比較として、ご覧いただきたい(※宇崎さんは比較用ではない)。
さて、この「携帯ゲーム機の大きさ」という問題について、何を基準として話し始めるかであるが、ここは一時代を築き上げたPSPをスタート地点としよう。PSPは、ゲームボーイアドバンスや同SPと比べると、「寸法」も「重さ」も大きめであり、当時としては明らかに大柄なゲーム機であった。しかし、2021年の今から振り返ってみると、最重量の1000番台(280g)ですら軽めに感じる。また、左右のブーメラン型の形状も手にフィットしやすく、外出時はもちろん、うつ伏せで枕を胸の下に置いて遊ぶやり方、さらには横向きに寝っ転がってプレイする方法など、様々な姿勢で遊ぶことができた。「モンハン」はうつ伏せで体を起こして、「遊戯王タッグフォース」は横向きに寝っ転がってなど、ゲーム内容やその時の気持ちに合わせたスタイルで楽しめたのである。私は、PSPの形状と重さは、携帯ゲーム機の完成形であると思う。1000番台→2000番台→3000番台と、順当に進化していったのも嬉しい。PSPgoは時代の先をgoしすぎていたのだ…。
…次に、PSPの直接の後継機であるPSvitaは、PSPと似たような設計思想であるが、全体的なサイズ感が上がり、携帯機としてはやや使いづらくなった。しかし、左右のブーメラン型の形状は同じであり、重さも大きく上がったわけではないため、これまた寝っ転がってうつ伏せ/横向きで使用可能である。私は、「遊戯王アークファイブ
タッグフォースSP」とPSアーカイブス&リモートプレイ用として、今もPSvitaの1000番台を愛用しているものだ。
――しかし、その後のスイッチについては、通常版は寸法・重さともに凄まじく、携帯するには骨が折れる。しかも、「寝っ転がって横向き」の姿勢だと、構造上の弱点である「コントローラーの接続部分」に力が入る恐れがあるうえ、下にしたほうの手に掛かる重量も馬鹿にならない。以上より、通常版スイッチを寝っ転がって遊ぶ場合、お上品(?)な「うつ伏せで枕を胸の下に敷いて」の姿勢で遊ぶことがほぼ必須となる。だが、私としては、横向き寝っ転がりの姿勢でダラダラ遊び、そのまま寝落ちするというのも、携帯ゲーム機ならではの遊び方だと思っている。恐らく、この辺りの需要に答えたのが、携帯性をアップさせた「スイッチライト」ということなのだろう。テレビ出力機能さえあれば、迷わずこちらを選択するのだが…。VitaTVみたいに、後付けでも良いので、テレビ出力機能を用意して欲しいものだ。
高さh[mm]
= 115 + 3.54 × (y[西暦] - 2007)に大体あてはまります。西暦3000年には3.6m! |
さて、この「携帯機の巨大化」という傾向は、ゲーム機だけでなく、携帯電話(スマートフォン)にも見られる。
…具体的に、アンドロイド端末は山ほどあるので、アップルのiPhoneを例に出してみよう。私が、初めてスマートフォンタイプの携帯電話として買った物は「iPhone5」であり、画面サイズ4インチ/重さ112gというものであった。しかし、その後に発売した「iPhone6」は、4.7インチ/129gと、既に巨大化が始まっていた。当時の私は、iPhoneの後継機にしようかどうか悩んで、結局「Androidの小さめの端末」を使うことしたのだが、その理由の一つに、「サイズが大きくなってしまったこと」があったのはよく覚えている。
――ちなみに、iPhoneは現在では12まで出ており、メインストリームの「iPhone12」は6.1インチ/162gとPSPを縦持ちしたみたいな大きさであり、小型版の「iPhone12mini」ですら5.4インチ/133gと、順調に広がっていっている。なお、アンドロイド機種についても、通常版/小さめ版が存在することがあるが、全体的な流れとしては大型化の傾向に進んでいることは間違いない。片手で操作できるのか…?
とはいえ、結局のところ、サイズが大きめの物のほうが売れているのだから、そういうものが世間的には受け入れられているのだろう。
…ただ、私は携帯機は大きければ良いというわけではないと思う。大きいと、重くて手が疲れるし、自然な感じで反対側まで指が届かない。私には、初めて触ったiPhone5くらいのサイズがちょうど良かった。それぞれの端末に存在する「mini」や「compact」といったモデルですら、私にとっては「仕方なく選ぶ」という程度であり、それより大きな“通常版”は検討すら行わない。たまに、電子書籍端末みたいなサイズの物(“大型版”?)をわざわざ買っている人がいるが、恐らく根本的に使い方の方向性が私と違うのであろう。
――その他、使い方の違いを考えてみると、私は「携帯ゲームはVita・スイッチ・iPadで、ネットサーフィンは携帯電話で」と完全に分担しているが、世間的には普段使いの携帯電話にゲーム機能を持たせている人のほうが多いと思われる。そして最近では、「Call
of Duty」「荒野行動」といった対戦型FPSや、「原神」といったアクションRPGなど、据え置き機に迫るようなゲームを携帯電話で無理やり動かすようなことも増えている。そういったゲームを遊ぶ場合、画面サイズが小さいと操作が行いづらい。なるほど確かに、片手持ちではなく両手持ちを主とするのであれば、本体が大きくなるのも道理である。
というわけで。
…私としては、携帯ゲーム機でも携帯電話でも、最近の巨大化の流れは好きではない。私にとっては、今から10年くらい前の、PSPとかiPhone5くらいのサイズ感が一番良かったのである。携帯ゲーム機は寝っ転がってうつ伏せまたは横向きで遊べる重さと大きさが、携帯電話は片手に収まるくらいの寸法が、私にとっては理想である。最近の若者は手が大きくなっているから…ということは、たぶん無いであろう。
――ただ、世間的には、「なんでもスマホ」の流れは更に加速していくと思われるので、今後とも携帯端末の大型化は避けては通れないだろう。片手持ちから両手持ちになって、携帯電話は大きくなった。ならば、今後、足まで使った四刀流とか、変な方向性に進化しないだろうな…?
(2021年2月27日)
今年も辛辛魚の季節がやってきた…(※辻野あかりさんは趣味:ラーメン以外に関係ありません) |
今年もこの時期がやってきた。2月1日から、辛さで有名なカップ麺:「辛辛魚(“からからうお”)」が、期間限定で発売されているのである。
…この「辛辛魚」は、2009年から、1月末くらいの時期に1ヶ月ほどだけ販売されている辛いカップ麺であり、今年で13年目に当たるという。真っ赤なスープで極めて辛いのは見た目通りとして、豚骨ベースに魚介類を加えたコクの深さもあり、食べていて美味しく、飽きづらい。やれ、この手のカップ麺と言うと、「ただ塩辛いだけ」とか「激辛を謳っているが、まるで辛くない」などという駄作が多く、新商品が出ては消えていくという印象である。私のような辛さ愛好家は、舌が麻痺しているみたいに言われることも多いが、意外と口うるさいのだ。そんな中で、期間限定というハンデ(利点?)を持ちながら、13年間も定着している「辛辛魚」は、さすがのものである。何やら、今年は【ブランドサイト】なる怪しげなアレも開設されたようだ。購入したい方は、取り扱い店舗が限られる(例えば、コンビニでは、ローソンには置かれていることが多い。私は、「ぎゅーとら」という三重県のみに展開されているスーパーで購入している。店の方針や、仕入れ担当者の好みによるのか?)ので、いろいろと探してみるか、または通販でまとめ買いをするというのも良いだろう。
――さて。私個人のことを言うと、私は辛さの感覚が狂っている。例えば、一般的な人ならば、スパゲッティやピザには、タバスコは2・3滴というところだろうが、私はその10倍は掛ける。カレーは、鍋だと中辛と辛口を合わせて作る(何故かこのほうが美味しくなるように感じる)のだが、私1人だけタバスコを大量投入して激辛にする。カップでないラーメン・うどん・そばなどの味付けに唐辛子を使う際には、スープが地獄の釜みたいな色になるまで加える。しかも、加え終わったら、いったん混ぜて、また上から掛ける。我ながらイカれてると思うのだが、好きだから仕方がない。ちなみに、「辛さに対する感覚」が他の人と変わっているだけであり、その他の味覚がおかしいことはない…と思う。
そんな私の、今年の「辛辛魚」の感想は…いつも通りのおいしさという感じである。
…まず、キーとなる“辛さ”については、私ですら辛味を感じるほどであり、例年通りと言える。ココイチのカレーで例えると7前後という程度であり、辛さが苦手な人は絶対に触れてはならないが、そうでない人は試してみても良いと思う。まだ、ダシというか味噌というか、そういうコクの深さについては、大昔のバージョンと比べて劣っている感がある(※後述)が、去年の辛辛魚と比べた場合には同じくらいだ。また、似たようなテーマの辛いカップ麺と比べた場合には、引き続き上位に位置する味である。総合して、完成度は過年度と同じであり、麺を賞味したのちに、残った汁に白米を投入して“カップラーメンご飯”にするというB級感あふれる食べ方をして、最後まで楽しく完食した。
――というわけで。今年の「辛辛魚」は、引き続き「辛いカップ麺」という中では最上位に位置する一品である。ただ、私としては、大昔の海苔(“のり”)が付いていたバージョンのほうが、コクの深さで上であったように思う。あの時と比べ、辛さはパワーアップしているが、奥深い美味しさでは劣ってしまっている。とはいえ、辛辛魚が「海苔の付いていないバージョン」になって、もう久しい。過去の日記を漁ってみたところ、どうも2013年の時点で「去年と比べて、辛さは上がったが、美味しさが下がった。あと海苔が消えた」という感想を残している(【日記:2013/1/29】)ため、この年を境に方向転換が為されたようだ。無念である。賞味期限は半年ほどなので、何年も保存することはできないし…。
そんなわけで。この記事はこれで終わりでも良いのだが、「辛辛魚」は“月見バーガー”枠の期間限定品であり、今から1ヶ月程度しか楽しめない。
…ということで、おまけとして、私がそれ以外の時期に楽しんでいる「辛いカップ麺」を、2つ紹介してみよう!
●「ペヤング
激辛やきそば」
真っ赤なパッケージが印象的な、「ペヤング」ブランドの激辛やきそばである。辛さはなかなかのもので、ココイチ指数で7〜8くらいに相当するだろうか。また、ソース味のほうも、無理のない味付けとなっており、辛さを楽しめるように出来ている。
…まあ、欠点として、取り扱い店舗が少なめなのが悩みだが、年中買えるということで、私のような辛味入り汁かけ麺のマニアには嬉しい商品である。量については、1個だとやや少ないが、2個だと多め…という中途半端なボリュームが悩みどころではある。かつては、「激辛」のみを2連結にした商品もあったのだが、最近では「通常+激辛」という抱き合わせ販売まがいの物しか無いようだ。
――なお、この「ペヤング」は、やたらとクオリティの低い関連商品を発売することに定評がある。去年くらいに発売されていた「獄激辛」は、食い物じゃないレベルの辛さであり、さすがの私も水で洗わないと完食できなかった。最近では、「ペタマックス」なる、通常の7倍・熱量で4184kcalに相当するという一発ネタも登場した。通常バージョンは、これと言った特徴の無いカップやきそばであるため、私は「激辛」のみを愛好している。
●「辛ラーメン」
縦長のパッケージに入った、韓国発祥のカップ麺である。一般的には辛いとされることが多いようだが、私は辛いと思わないので、ココイチの辛さで言うと5以下であろう。取り扱いを行っている店舗は、割と多めである。韓国では、カップ麺のシェア7割が辛ラーメンというほどの圧倒的な人気を誇るということで、日本に住んでいる韓国人のために販売しているのかもしれない。ちなみに、1人あたりのカップ麺の消費量世界1位は韓国である。日本では、青森県が全国平均の約1.5倍と消費量が多いことが知られているが、これが韓国の平均と同じくらいのようだ。また不要な知識が増えてしまった…。
…さて、その味は、鶏ガラ・醤油といった感じのあっさり風味であり、私の感覚で言うと、「ラーメン」よりは「スープ」に近い。麺も、モチのような感じであり、日本のカップ麺とは思想が大きく異なるようだ。汁まで美味しく飲めるのは、なかなか嬉しいものである。なお、最近では量が非常に少なくなったため、1個の場合は間食かおかず扱いとし、メインディッシュにするなら2個は欲しいところである。
――というわけで。この辛ラーメンは、辛いカップ麺ファンの私にとっては嬉しい存在なのだが、最近では日本人に媚び始めた。あくまで私の体感なのだが、辛ラーメンは昔より辛くなくなったうえ、味の特徴的な部分も少なくなった。ついでに量まで減った。そういった方向転換は、確かに多くの人に受け入れられるためには重要であろう。しかし、私のような辛味オタクに言わせると、そういう尖った部分こそが辛ラーメンの魅力だったのであり、それをなくしてしまっては、ただの凡庸なカップ麺である。くしくも、同じく「韓国」「辛い」というキーワードを持つキムチと同じ運命を辿ってしまっている。こういう“ひと味”違う食品は、大衆に受け入れられるよりも、一部の熱狂的なファンに継続的に愛されるようにしてほしいなあ…。
(2021年2月27日)
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