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管理人の日記
久々にソロモードを少しやったら凄く快適だった。つまり、ソフト自体は悪くない
何故こんなソリティア推奨カードを刷ってしまったのか |
12日から、オンラインゲームの「遊戯王マスターデュエル」にて、シンクロモンスター以外を使用できない「シンクロフェスティバル」が開催されている。シンクロ召喚は、アニメ第3作「遊戯王5D's」で登場した召喚法であり、リアルカードを買っていた時期とも重なるため、思い入れがある。よって、私は、今回のシンクロフェスティバルに、大きな期待を寄せていた。
…しかしながら、何ということはない。これまでの「エクシーズフェスティバル」(【日記:2022/2/23】)、「N/R
フェスティバル」(【日記:2022/3/23】)と比べても、最悪としか言いようのない内容となっていた。そこでは、シンクロ召喚を活かした攻防やぶつかり合いではなく、サレンダーを巡る駆け引きがメインなっており、“サレンダーフェスティバル”とでも呼ぶべき光景が繰り広げられているのだ。
――ちなみに。これは毎回言っているのだが、遊戯王自体は非常に面白いカードゲームである。だが、残念ながら、オンラインゲームの「マスターデュエル」は、遊戯王の悪いところばかりが見えてくるような内容となっている。正直、「対人戦がメイン」「顔の見えないオンラインゲーム」という時点で、どうあがいても解決不可能だと思うのだ。もう、基本無料のオンラインゲーではなく、通常のオフライン主体のパッケージゲームとして売って欲しい…。
では、何故シンクロフェスティバルでサレンダーが横行しているかというと、異常なまでに相手ターンが長いということである。
…例えば、今回は「レンタルデッキ」の1つとして、5D'sの主人公である遊星をテーマとしたシンクロデッキが用意されている。だが、それからしてとんでもないソリティアデッキである。キーとなるのは、《ジャンク・スピーダー》という糞カードであり、これの効果発動を許したが最後、一気に5体ものチューナーが特殊召喚され(レンタルデッキでは最大4体)、凄まじいまでのソリティアが始まる。最終的に、“攻撃力3000超えで、効果を無効にする効果を持つ”といった大型モンスターが何体も展開され、こちらにターンが回ってきたとしても、何もできなくなる。
――具体的に、私が行った対戦から、数値で示してみよう。相手が先行を取り、こちらに妨害札は無かった。そして、相手は、特に操作が遅い人では無かったように思う。それでも、こちらにターンが回ってくるまで6分30秒も掛かった。そして、相手の場には、《スターダスト・ドラゴン》《ジャンク・ウォリアー》に加えて、《シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン》と《シューティング・スター・ドラゴン・TG-EX》という超大型の制圧モンスターが存在し、こちらの発動した効果はもちろん、攻撃宣言まで無効化される。もはや、打つ手は全く無く、そのままライフを0にされて敗北した。
というわけで。対策としては、《ジャンク・スピーダー》の召喚を許した時点で勝てないため、《ジャンク・スピーダー》を見た瞬間にサレンダーをしてデュエルをやめるというのが現実的な対策となる。もっと言うと、その《ジャンク・スピーダー》をシンクロ召喚するための《ジャンク・シンクロン》…それどころか、《ジャンク・シンクロン》をデッキからサーチする《調律》《増援》《ジャンク・コンバーター》が見えた瞬間にサレンダーを入力していた。どう考えても、その後に《ジャンク・スピーダー》からのソリティアが始まり、勝てないことが分かるからである。
…やれ、このゲームのイベントでは、勝利は500ポイント、敗北は50ポイント、サレンダーは0ポイントのスコアが貰える。そのため、デュエルに敗北をしたとしても、全くの無駄になるというわけではない。しかしながら、ダラダラと相手のソリティアを見ながら10分を過ごし、たかだが50ポイントを貰うよりも、さっさと打ち切って次のデュエルに懸けるほうが、明らかに時間効率で上なのだ。このことが、サレンダーを加速させる大きな要因である。
――ちなみに、他にも、シンクロ召喚を多用するデッキとして、スピードロイド・アダマシア・電脳堺といったデッキが存在する。しかしながら、こいつらも尋常でなく自ターンが長いうえに、最終的には制圧されて何もできない。よって、それらのキーカード(《SRベイゴマックス》、《怒気土器》、「電脳堺門」カードなど)を見た瞬間にも、やはりサレンダーを決めていた。付き合っていても、どうせ勝てないし、展開ルートも1回見たら飽きるものである。
アポリア「諦めてもらうためだ」 |
しかし。その《ジャンク・スピーダー》からの大量展開を止める方法は、非常に簡単である。《ジャンク・シンクロン》による蘇生効果を、《無限泡影》《エフェクト・ヴェーラー》といった手札誘発や、《スキルドレイン》などの永続罠によって無効化してしまえば良い。それでもう、相手は何もできなくなり、ほとんどの場合、攻撃力1300のモンスターを棒立ちにして、ターン終了を宣言するしかなくなる。
…そして、ここからがミソなのだが、先行を取る理由は、「先行制圧」…つまり、“初手で効果を無効にするモンスターを大量展開する”というのが目的であった。だが、それを失敗すると、今度は後攻1ターン目で制圧をされる危険性が大幅に上がる。よって、《ジャンク・シンクロン》の効果を無効化された時点で、今度は逆に相手がサレンダーをしてくるのだ。サレンダーフェスと言われる理由である。
――さて、私は、今回もライトロードを使って挑んでおり、手札誘発系のカードは(《オネスト》を除いて)入れていないのだが、大量展開への対策として、1属性のモンスターしか召喚できなくなる《御前試合》を投入している。それを、《ジャンク・シンクロン》の効果にチェーンして発動すると、蘇生効果が不発となるか、または狙ったモンスターのシンクロ召喚が行えなくなる。というわけで、《御前試合》を発動しただけでサレンダーされることも多い。向こう側としても、ただ殴られるだけのデュエルに付き合っていても時間の無駄であり、さっさと諦めて次の試合に行ったほうが良いからだ。
そういうわけで。シンクロフェスティバルでは、完全に即サレンダーの悪習が横行している。
…更に、そこから転じて、わざとデュエルを遅延させ、相手にサレンダーを選択させるという、もはやデュエルでも何でも無い最悪の手法まで存在する。そもそも、制圧の問題は、「勝てないこと」というよりも「長いこと」であり、“相手の操作が遅い”というのも、サレンダーを決意する大きな要因になる。よって、相手のサレンダーを誘発させる作戦として、負けそうになった瞬間から1手ごとに数十秒を掛け始めたり、まともなデュエルを放棄し、開幕から著しい遅延行為を行う場合すらある。もちろん、こちらとしても負けたくないため、カードゲームとは無関係の、不快な我慢比べが始まってしまう。
――その他、このゲームには、「コイントス切断」と言われる手法も存在する。デュエルにおける先行・後攻は、コイントスによって決められ、自分側でコインが表になれば先行か後攻かを選べる(相手には裏が表示されている)のだが、コインが裏になった瞬間にネットワークを切断すると、「応答がありませんでした」と表示され、敗北扱いとならずにデュエルを終了させられるらしい。まあ、単にプレイヤーやサーバーの通信エラーなのかもしれないが、明らかに私が先手を取った時のほうが「応答がありませんでした」の頻度が高いため、意図的な切断と見て良いであろう。これは、どう考えても不正行為なのであるが、運営からの対策は行われていない。そのため、敗北数もカウントされるランク戦においては、先行を取るための常套手段と化しているらしい。
ルールを守るのはもちろんだけど、「楽しく」のほうも重要だった |
ということで。もはや「遊戯王マスターデュエル」のシンクロフェスは、サレンダーフェスと化しており、まともなデュエルを行うのは難しい。サービス開始3ヶ月でこのザマである。そして、「対人戦がメイン」かつ「顔の見えないオンライン対戦」という時点で、今後も改善は見込めないであろう。
…ただ、繰り返し念を押しておきたいのだが、遊戯王カード自体は本当に面白いのだ。もう、10年以上も昔になるが、リアル友人とデッキを組んでデュエルをしていたことは、今でも良い思い出である。その際は、もちろん環境クラスの強デッキも使っていたが、それだけでなく、様々なファンデッキ等も組んで、アニメのなりきりなどもして、ダラダラと無関係な会話をしたりもしながら、持ち寄ったデッキで対戦を楽しんでいた。
――だが、そういった「仲の良い相手」との対戦は、「マスターデュエル」では全く行えない。いや、それどころか、もしリアル世界に居たとしたら、関わり合いになりたくないような人とばかりマッチングをされる。それにより、遊戯王の悪いところばかりが際立ってしまっているのだ。
ただ、この「シンクロフェス」についても、全く楽しめないというわけではなく、ごく僅かに光る要素もある。まず、私のいるプラチナ帯だと、だいたい5〜10戦に1回くらいだと思うのだが、制圧でも即サレンダーでもなく、短くターンを回してくれる人が登場する。そういう場合は、こちらもライトロードでサクサクとターンを回し、私の思う“普通のデュエル”を行える。こういう相手が出てくるまでサレンダーを繰り返すのが基本である。
…また、このフェスを完走するまでの間に、1回だけ芝刈りライトロード同士のミラーマッチという奇跡の対戦を行うことができた。しかも、デュエルは、お互いに《妖精伝姫−シラユキ》が墓地に存在する状態で行われ、相手の場に《フルール・ド・バロネス》という最新の強力な制圧モンスターが存在する中、それをどう打ち破っていくかという、白熱したデュエルが展開された。これまで私がマスターデュエルで行った対戦の中で、最も面白かったと思う。こういう、“対等な戦い”の緊張感は、CPU相手では無理であり、対人戦でしか味わえないものである。
――また、このシンクロフェスでは、サレンダーフェスとなっている現状を打倒するためか、運営から「モンスターを戦闘破壊する」というミッションが出された。これも、対策としてはズレており、不評なのだが、その戦闘破壊ミッションを自分と相手の両方が達成するために、《ドラゴノイド・ジェネレーター》というカードを使って、“両者の場に、同攻撃力のトークンを毎ターン2体ずつ召喚する”というデッキとも遭遇した。これで相打ちを繰り返すことにより、お互いに戦闘破壊数を稼げるという仕組みだ。運営のズレた方向性に対し、プレイヤー側の対策として、奇妙な協力関係が生まれたのである。これも、このゲームの環境でしか見られない事態であろう。
ということで。最後に述べたような評価点もあるにはあるのだが、遊戯王マスターデュエルの「シンクロフェス」は、期待したような「スピード感のある対戦」や「アニメ5D'sの世界観」が味わえるようなものではなく、むしろ酷くウンザリするものであった。スピード感が出たのはサレンダーの決意だけである。やれ、今から1週間ほど前に、頑張ってプラチナ帯に行ったことを報告した(【日記:2022/4/10】)が、目に見えて酷いデッキとの遭遇率が上がり、1勝するだけでも大変になった。格好いい青枠も取ったので、来月からは二度とプラチナには行かないようにする。
…さて、私の意見としても、繰り返しとなるが、マスターデュエルは「対人戦がメインの」「オンラインゲーム」という時点で限界が見えており、しかも「先行制圧が絶対正義」という現代遊戯王の根本的な問題点からして、「長そう。はいサレンダー、次」が最適解となることは避けられない。よって、今後の全てのイベントは、サレンダー&切断フェスとなるであろう。これが解決できるのなら、とっくにコナミがやっている…。
――そんなこんなで。私は、遊戯王カードは好きだが、マスターデュエルのオンライン環境は全く好みではない。そのため、私としては、対人要素の無いオフライン版を出してほしい。もちろん、ソフト1本分のお金は払うし、その後の大型アップデートのようなものが配信されるのであれば、それも有料にして然るべきと思っている。あの、GXと5D'sにおける「タッグフォース」の頃は、1年ごとに5000円のソフトを買い直し、アニメ連動ストーリーや新規カードを楽しんでいた。もし、その全盛期が部分的にでも蘇るのであれば、遊戯王関連で、これより嬉しい話は無いというものである。
(2022年4月16日) 4501 PV
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