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女「車のエンジンがかからないの…」 / やり込みinFF

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管理人の日記
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2025年9月16日(火)
女「車のエンジンがかからないの…」


 
男「そりゃかかるわけないの…」


 
「車のエンジンがかからないの…」で始まる有名コピペがある。私も今は、コールセンターのような仕事をしているが、この手のパターンには頻繁に遭遇する。そしてねえ…確かに女性が多い。
 …まず、コピペの内容を簡単に述べてみよう。女性が、車のエンジンが掛からずに困っていて、男性に相談をする
(二人の関係性は、友人・恋人・家族など、特に限定されていない)。しかし、「バッテリーは大丈夫?」と原因の切り分けをしようとする男性に対し、女性はいかに自分が困っているかを延々と喋り続け、やがて男性がイライラしていく…という流れだ。内容が長いうえに、「男は〜」「女は〜」系統の例のアレであるため、あえて原文は貼らない。知りたい人は、【「バッテリー 女 コピペ」で検索】すれば、間違いなく出てくるので、そちらを試してみてほしい。

 さて。私の現在の仕事の一つは、“職場のあちこちで発生する機械トラブルに、電話対応をすること”である。対象の機械は、ノート&デスクトップPCに、スマートフォン型端末・プリンターなど、
ごく一般的な業務用機器だ。男女比は、正確には知らないが、2:1で女性が多いくらいであると思う。
 …では、特にトラブルが多い機器として、
プリンタを挙げてみることにしよう。プリンターは、壊れ要素のデパートであり、とにかくいろいろな原因で故障しまくる。すぐ思い付くものをザッと挙げてみても、「紙詰まり」「異物混入」「インク詰まり」「インク切れ」「ドライバエラー」「PCのフリーズ」などが存在する。それらが全て、「印刷ができない」で報告されるのだから、慣れるまでは、本当に恐怖であった。何にせよ、問題解決には、まずは切り分けが必要だ。というわけで、私は「なるほど、プリンタですね。どのように印刷できないか、聞かせていただいてよろしいですか?」と、相手に喋らせつつ、解決の糸口を探るのだが、その際に、関係ない自分語りをする人が、それなりの頻度で存在するのだ。例えば、こんな感じである。


相手「プリンタで印刷ができないの…」
「なるほど。どのように印刷できないか、聞かせていただいてよろしいですか?」
相手
「昼休みが終わって印刷しようとしたら、印刷ができなかったの…」
「他のパソコンからは正常に印刷できますか?」
相手
「昨日まではちゃんと印刷できていたのに…」
「それは大変ですね。他のパソコンからそのプリンターへは印刷ができていますか?」
相手
「何か私の使い方が悪かったのかしら…」
「プリンター自体がウンともスンとも言わない感じでしょうか?」
相手
「原因が分からなくてどうすればいいのか…」
「分かりました。現地で様子を見させていただきますね」



 とまあ、こんな感じで。これはさすがに極端な例だが、
「こちらが技術的な情報を引き出そうとしているのに、いかに自分が困っているか伝えてくる、おしゃべりな人」は、確かに実在する。最後に私は諦めて、現場で様子を見せてもらうことにする。何故か、この手の人には、現場対応が喜ばれることが多い。
 …しかしながら。そのような“困った問題”のほとんどは、インク交換、エラーを起こしているプリンタジョブの削除、紙詰まりをピンセットで取り除く、PC再起動、
プリンタの電源コードを無理やり抜くなど、テンプレートな対応で直せてしまう。機械が専門ではない一般企業ということで、そこまで複雑な問題は出てこない。難しいのは、問題ではなく、人間なのだ。そして、こういう系の人は、確かに女性が多い気がする…。
 ――ただまあ、こういう話の流れになるのは、ある意味で当然だ。現場の人たちは、私と違って、パソコンオタクではない。むしろ、少し話を聞くだけで、
「あ、この人、パソコン苦手だ」と分かってしまうような人が大半である。そんな人たちが、急に機械トラブルに遭遇し、自分の仕事が進まなくなったり、汗ダラダラで上司に報告させられたり、部下や客の前で恥をかいたりしている。怒ったり困ったりしたうえで、どうしようもなくなって、私の元に電話が掛かってくる。そういう人が、「機械に起こっている問題を、自分の言葉で正しく説明する」なんて、できるわけがない。私だって、そんなの難しい…。

 ちなみに。こういう「困っている人」の対応は、さぞイライラするだろう…と思われるかもしれないが、実は私は、全く不快にならない。理由は、
仕事の時間であるからだ。
 ――さて、有名コピペの「車とバッテリー」だと、男女はオフの時間に話をしているようである。それなら、「すぐ問題を解決したい男」「話を聞いてほしい女」で、行き違いが発生するのも分かる。しかし、私の電話対応は
仕事の時間であり、相手のお喋りを聞いている間にも、終業が近付くか、または残業代が発生している。ただ話に耳を傾けるだけで、それが仕事になる。簡単じゃないか。えっ、「話がつまらない」? いやいや、ほぼ全ての人の自分語りは、私にとって面白くないし…。

 

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 ちなみに。
「解決よりも共感を優先する」は、女性的な思考とされることが多いが、もちろん男性にも、そのような考え方は存在する。
 …例えば、本日の昼休み、職員用エリアに迷い込んでしまった高齢男性
(推定)が居た。それ自体はよくあることであり、職員女性(見ていないので年齢不詳)が、メインルートに戻る脱出路を教えていたのだが、横耳で聞いていると、こんな会話の流れになっていた。


男性「すみません、どうやったらレストランに行けますか」
女性
「ああ、ここは職員用エリアなんですよ。そちらの扉から出ると、お客さん用のスペースに戻れます」
男性
「ありがとうございます。エレベーターの押し間違いで、迷い込んでしまったようです」
女性
「そうなんですね。出口はあちらですよ」
男性
「いやー、もっと分かりやすくしてほしいですよね」



 ここまで聞いた時点で、私は「割り込んでやろうかなあ…」と思ったが、
やめた。暴力沙汰や口論になっているわけではなく、無理に入り込んでも、乱入ペナルティを食らうだけである。それに、確かに実際、道は分かりづらい。迷い込む人がそれなりの頻度で出てくるというのが、その証拠だ。
 ――さて、これは、「質問をしてきたのに、解決ではなく共感を求める
男性という構図であり、「バッテリーと女」のコピペの、まさに逆である。だが、男性にも女性的な一面はあるし、逆に女性にも男性的な一面が存在する。ちなみに、「男性が持つ女性的な面アニマ「女性が持つ男性的な面アニムスといい、FF10でアニマが「カオティック・D」を使う際に北斗百裂拳をするほうが、設定上は「アニムス」と呼ばれている。母は強しである。何はともあれ、しょせん私は、機械のプロではない。だからせめて、話くらいは傾聴しないといけないだろう。対決より解決…より対話! なのである。

(2025年9月16日)

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