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FF12HD/かんたん低レベルクリアー
…伝説が蘇る…… |
レダス編も最終章である。今回は、大ボスの「魔神竜」と戦ってみることにしよう。
…こいつに関しては、HPが893万と極めて大きいことや、大ダメージを受ける攻撃を多数使用してくることから、裏ボスクラスと言って良い相手であるが、更に上位の存在としてヤズマットが存在し、HPが非常に高いことなど多くの特性が被っているため、単なる劣化版と見なされることが多い。ヤズマット出現のためには必ず倒さなければならない相手であるという特性も含め、前座扱いされることの多いモンスターである。
――しかしながら、その攻撃能力は決して低いわけではなく、むしろモブで例えればHランクを超越する強さを誇っており、低レベルクリアーの戦力ではかなり手を焼かされてしまう。前回の「たたかう禁止
低レベルクリアー」でも、明らかに戦力の限界を超えた相手だと判断し、出入りを繰り返すチキン戦法を使って倒したものだった。それくらいの、三大裏ボスの次点と言って良い相手なのである。そして、魔神竜の忘れてはならない特性として、Hランクモブを全て倒さなければ出現させられないヤズマットと異なり、最速でドラクロア研究所クリア後から戦うことが可能なため、レダスと共に挑んでいくことができる。だからこそ、今回レダス編の最後の敵として選んでいくに至ったのだ。
そして。前回書くのを忘れていたが、召喚獣ゾディアークのライセンスは、機工士/弓使いのバルフレアに取得をさせておいた。
…その内容は、機工士はゾディアークによって「HP+390」のライセンスを得ることができ、弓使いも「MPHP」と「針千本」の2つの技を取得することができる。加えて、弓使いのライセンスボードには「HP+390」「HP+435」が繋がっている離島があり、ここにアクセスするためには本来ならファムフリートのライセンスが必要なのだが、もうひとつのボードである機工士のほうで「HP+390」を取得したため、ファムフリート無しで「HP+435」も取得することができる。結果、ゾディアーク1つで4つのライセンスを取得できたことになるのである。これで、「デュエルマスク」「ブレイブスーツ」を前提としたバルフレアのHPは3587という凄まじい値に達し、最高級の火力と防御力を両立するキャラとなった。これ本当に低レベルクリア?
――ちなみに、「MPHP」に関しては、バルフレアはMPに関しては37と低レベルキャラのそれそのものであるため、「MPHP」を1回使うだけで確実に瀕死になれるというメリットが存在する。しかし、悲しいことにバルフレアは「HP満タン攻撃力UP」は持っているが「瀕死攻撃力UP」は持っておらず、銃は連撃も発生しないため、せっかくの瀕死状態を活かすことができない。専用アクセサリを使って「瀕死攻撃力UP」を得ることもできるが、そもそもINT/PS4版では「HP満タン攻撃力UP」も十分に強力(オリジナル:1.2倍→INT:1.5倍、瀕死は両バージョン2倍)であるため、アクセサリ枠とせっかくの耐久力を潰してまで瀕死にする意義が有るかはかなり疑わしいところである。うーん、せっかくPS4版ならではの特性を活かせると思ったのだがなあ…。
その他、この期間にPS4版FF12に起きたこととして、ゲーム本体のVer.1.04へのアップデートが有った。内容は、クランレポートのメニューに「空賊の隠れ家」を追加するというものである。
…やれ、「空賊の隠れ家」は、もともとPS2版の頃に存在し、「たたかうを300回行う」「ゾディアークを撃破する」などの要素を達成することで獲得できる“称号”的な扱いであった。FF12のやり込み要素の一つとして愛されていたが、PS4版ではトロフィーで代替できると判断されたのか、削除をされていた。それが、Ver.1.04のアップデートで復活したということだ。トロフィーは、各人1回しか獲得できないため、2周目プレイ等で混乱せずに済む(ゲーム内のクランショップでは、そのセーブデーター内で空賊の隠れ家をコンプリートしたことへの報酬がある)し、「空賊の隠れ家」自体もドット絵のキャラクターが登場する味のある空間であり、これが復活したこと自体は歓迎すべきであろう。
――しかしながら。問題は、公式が「『FFXII TZA』ファンの皆様にうれしいお知らせがあるかも…!?」などと微妙な煽り方をしてしまったため、結果的に肩透かしを喰らったような思いを感じる人が多かったことである。皆、「どうせ大した発表ではない」と考えつつも、PS4版FF12は発売後も精力的な活動をしてきたため、「モブ・シナリオの追加があるのではないか」などと多大な期待を寄せる人も多かった。実際に、私自身も【第23話】で「オリジナル版パッチが欲しい」と書いていたが、そこに来てまさかの「空賊の隠れ家」の追加である。…まあ、勝手に大きな期待をしたほうが悪いと言われればそれまでだが、煽った奴も同罪だろう。このゲームのセリフである。正直、新規イラストを発注する予算や時間があるのなら、それを使って何らかのゲーム要素を追加したほうが、FF12のファンは絶対に喜ぶと思うのだがねえ…。
ゲージは最初の1本も含めて合計51本、1本が約175000に相当する |
そんな感じで。開幕から話が大きく逸れてしまったが、魔神竜の攻略に入っていくことにしよう。
…まず、敵としてのスペックからである。HPは8930711と際立って高く、これが魔神竜の最大の特徴となっている。HP5000万のヤズマットと比べるから低く見えるだけであって、単体の敵としては法外な値であることは間違いない。その他の防御面に関しては、聖弱点・闇吸収・その他の属性は半減となっているが、「オイル」が有効なため、炎属性を1.5倍弱点にすることができる。また、敵はHP<50%で「被ダメージカット」を得てダメージを3割軽減するが、それ以外にはこれと言って強力な耐性を持つことはない。「被ダメージ返し」や「瀕死防御力UP」が無いのは嬉しいところである。
また、攻撃面に関しては。当然のごとく「回避無視」を持っているうえに、ヤズマットと同じく通常攻撃では5%の確率で即死の追加効果が発生する。加えて、通常攻撃は21%という高めの確率で連撃に派生するうえに、最初から「通常攻撃ダメージUP」を持っているということで、敵の攻撃性能は極めて高い。ただし、ヤズマットとは異なり、いかなる条件においても通常攻撃CT0を得ることは無いというのは覚えておいておきたい。
…そして通常攻撃以外では、敵は「各種のガ系魔法」「アンチ(HPとMPを強制逆転)」「ひっかき」「ペトロブレス」を組み合わせて攻撃してくるほか、HPが10%減るごとに、聖属性の4000ダメージ+50%でストップの追加効果の「ジャッジメント」を使用してくる。
――最後に、魔神竜はHP30%から10%ごとに、それぞれ単体の行動をひたすら繰り返すという特徴的な行動パターンを持っており、HP30%〜20%では「ひっかき」を、HP20%〜10%では「ペトロブレス」を、HP10%以下では「アンチ」と「ガ系魔法」を交互に、それぞれ延々と使用する。これらへの対策が、今回バトルの最大のポイントとなるため、それぞれ後でまた詳しく触れてみることにしたい。
それでは、こちら側の対策である。まずメンバー選定から入っていこう。今回、最も問題となるのは893万という敵のHPであり、効率良く削らなくては物資が切れて全滅してしまう。そのため、「アルデバランY」を使えるバルフレアを投入する。敵は炎属性を半減するが、「オイル」を掛ければ3×0.5=1.5となり、炎属性の攻撃で1.5倍ダメージを与えることができる。そのため、「アルデバランY」に「ナパームショット」を込め、「ブレイブスーツ」でブレイブ状態になったバルフレアが攻撃をすることにより、最大の効率でダメージを与えていくことができるだろう。多分これが一番早いと思います。
…実戦では、更に与ダメージと行動ペースを上げるため、バルフレアは自身に「バッカスの酒」を使用してバーサク状態になるように設定していった。こうすると、他の行動を取れなくなる代わりに、「CT増加速度2倍」「物理ダメージ1.5倍」というとても大きな恩恵を受けることができる。
――以上の組み合わせにより、「HP満タン攻撃力UP」も含めたダメージは23000と言ったところであり、893万という莫大なHPすら苦もなく削っていくことができる。途中、敵はHP50%で「被ダメージカット」を得るうえに、バトルの状況次第ではバルフレアがダメージを受けて「HP満タン攻撃力UP」を発動できなくなることもあるが、それでもバーサク状態になることさえできれば、着実にダメージを積み重ねていけるだろう。
ちなみに、魔神竜は聖属性を弱点としているため、バッシュ(ナイト)の「エクスカリバー」を装備した打撃でもかなりのダメージを与えることができる。
…仮に、「エクスカリバー」「グランドヘルム」「グランドアーマー」で力を60にし、アクセサリは連撃率を上げる「源氏の小手」を装備したとする。さらに、バッシュも「MPHP」で確実に瀕死になることができ、それだけでは連撃回数を最大にはできないものの、2ジョブ目に時空魔戦士を採用しているため、あらかじめ「バヒール」を放っておけば良いだけの話である。そして、バーサク+ブレイブ状態になることにより、合計のダメージは11683〜13634というとんでもない値に達し、こちらも連撃の発生やCTを考えれば、アルデバランYの銃撃にも劣らない攻撃性を発揮してくれるだろう。
――が、こちらは瀕死状態の常ということであらゆる攻撃で確実に沈んでしまうため、敵が範囲攻撃を多用してくる今回バトルでは、採用していくことはなかった。ちなみに、今回の戦いをするにあたって、参考にさせていただいた攻略の一つであるオロシ氏のプレイ(【ニコニコ動画】)では、このエクスカリバーを用いた攻撃が採用されているため、そちらも是非ご覧いただけると良いだろう。
約4000ダメージ+50%でストップの追加効果と、何気にダージャやサイクロン級に危険 |
続いて、バルフレア以外のメンバーについても考えていく。まず、レダスはいつも通り不動の一枠である。不働じゃないよ。
…そして盾役に関しては、いつも通りHPの高いフランか装備が優秀なパンネロであるが、今回の敵の攻撃力数値は「102」とそれなりであるため、「グランドアーマー」+「守りの指輪」によって物理防御力を73に高めることにより、ただミラージュベスト(防御力55)で受ける場合に比べて、被ダメージを2/3程度にまで軽減することができる。この点で、「グランドアーマー」を装備できるパンネロが有利であり、加えてパンネロは「イージスの盾」によって魔法攻撃を受け流すことができ、最後のHP<10%のモードを際立って戦いやすくできる。今回も、盾役はパンネロで決まりであろう。
――最後に、3人目のサポート要員であるが、今回は敵の攻撃を真っ向から受け止めていく必要があるため、「プロテス」は必須となり、それを唱えられるアーシェの採用が決まる。その他にも、「アレイズ」は回復量はもちろんとして「フェニックスの尾」の節約という面でも重要であるし、「フルケア」では魔力やステータスに関係なく必ず全回復ができ、「デコイ」「バブル」「オイル」と言ったサポートは有利な状況を作り出すために欠くことができない。よって、今回のバトルメンバーは、バルフレア・アーシェ・パンネロ・レダスの4名に決まったのである。
最後に、各キャラクターの装備であるが、まず今回は「ジャッジメント」への対策から考えなければならない。この攻撃は、魔神竜がHP10%の減少ごとに使ってくる大技であり、聖属性の約4000ダメージ+50%のストップという凶悪な効果を持っている。ダメージだけなら聖吸収で簡単にやり過ごせるが、ストップの追加効果はどうしようも無く、全員に発生してしまえば一発全滅も有り得るため、これを何とかして防がなければならない。
…というわけで、この「ジャッジメント」に関しては、全員が聖属性&ストップ対策をできれば余裕なのであるが、実際にはそこまで装備の枠に余裕が無い。聖属性吸収に関しては、「賢者の指輪」を装備すれば良く、これはアクセサリなので全員が装備できる(※レダスを除く)のだが、まずパンネロはメインの盾役として「守りの指輪」を装備するため、「賢者の指輪」で枠を埋めたくはない。また、バルフレアに関しても、デコイの切れ目などにそれなりの頻度で攻撃を受けるため、できれば「バブルチェーン」で耐久力を高めたい。この2名に関しては、聖属性を吸収せずともHPを上げることにより、「ジャッジメント」に耐えることができる。また、「賢者の指輪」でアクセサリ枠を消費すると、ストップ耐性を付けられないという問題点も存在する。
――いっぽう、アーシェについては、「白の仮面」で戦闘能力を大きく落とすことなく聖属性を吸収できる。するとアクセサリ欄が空くため、その枠を使ってストップ状態も無効化することができる。よって、今回バトルでは、アーシェに「白の仮面」と「リボン」を装備させ、「ジャッジメント」への対策を一身に担わせていくことにした。ゾディアーク等と違い、魔神竜は瞬間的なラッシュ力が低いため、1人でも生き残ればそこから容易に状況を立て直すことができる。よって、当初の予定通り、バルフレアに「バブルチェーン」を、パンネロに「守りの指輪」を装備させていくことができるようになった。
また、その他の装備に関しては。まず、主力のバルフレアに「アルデバランY」と「ナパームショット」を装備させることは、既に述べた通りである。その他、攻撃能力を高める「ブレイブスーツ」は必須で、「バブルチェーン」も決まっており、残った頭は「デュエルマスク」で良いだろう。これで合計HPは7154と、グランドアーマー装備のパンネロを凌駕する値となる。これが全キャラクター最高の火力も両立しているのだから、恐ろしい限りである。
…続いて、アーシェとパンネロに関しては、盾を装備することができるので、共に「イージスの盾」を装備していく。魔神竜は、ガ系魔法を多く使用し、とりわけHP<10%では「アンチ」→「ガ系魔法」をひたすら繰り返すというパターンを取るため、魔法回避の必要性は大きい。今回の編成では、盾回避率UPのオプションにより、パンネロは65%の確率で、アーシェは50%の確率で、それぞれ「ダーガ」以外のガ系魔法を回避することができる。
――ということで、盾役のパンネロについては、「シカリのナガサF」「イージスの盾」「デュエルマスク」「グランドアーマー」「守りの指輪」、サポート役のアーシェについては「ビブロスの骨」「イージスの盾」「白の仮面」「ローブオブロード」「リボン」という感じになった。ここまでの文章でポイントの多くについて触れてきており、残った部分は適当に最強系で埋めたという感じである。なお、レダスに関しては、聖吸収もストップ耐性も魔法回避も全て駄目であり、あらゆる攻撃で確実に死に、ダメージ源としても完全に力不足、アイテムによる支援も長期戦となる今回では限定的と、活躍は極めて苦しい状況と言わざるを得ない。それでも、レダス愛に全てを懸けていくしか無いのである。
これくらい距離が取れれば安心…だけど無操作でここまで行けることは極めて稀 |
そんな感じで。今回の魔神竜戦はさすがにゾディアークほど精密な作戦が要求されるわけではないため、あとは戦いながら流してみたいと思う。
…まず、敵との位置関係についてだが、魔神竜はヤズマットとは異なり、壁際に追い詰められた相手に対しても特殊な攻撃を使用することは無い。しかしながら、ガ系魔法や「ペトロブレス」と言った範囲攻撃が多いため、できる限りキャラクター同士が散開して戦いたいところである。何より、壁際だとカメラ操作を上手に行えないため、著しくストレスを感じる戦いになってしまうし、スクリーンショットの撮影チャンスも少なくなる。
――のだが。このバトルでは、敵の攻撃によって頻繁にノックバックが発生し、最終的にどうやっても壁際に追い詰められてしまう。一応、「開幕のみ敵に接近する」という案(ゾディ戦と同じ)もやってみたのだが、結局は少し時間が稼げただけで、やはり最終的に同じことであった。なお、盾役を手動操作して他の味方から距離を取るように移動すると、カメラ面はもちろんとして範囲攻撃の回避にも役立つのだが、ゲーム性が変わってしまうので封印とする。そういうわけで、今回バトルでは、開幕から「リーダー変更」以外の操作を行わないという、いつも通りの方針で戦っていくことにした。
そんなわけで。序盤の魔神竜は、ゆっくりとしたペースで各種の攻撃を行ってくるだけなので、何も心配することは無い。ちなみに、上でも紹介した【オロシ氏の動画】を見て今回初めて知ったのだが、どうもHP100%〜80%の魔神竜は基本的に通常攻撃のみを使ってくるらしい。言われて確かめてみると、確かに自分のプレイでも、2回目の「ジャッジメント」が飛んでくるまで、敵は通常攻撃(と1回目の「ジャッジメント」)しか使って来ていない。ううむ、こういうシンプルなことでも、言われないと意外に気付かないものである。アルティマニアを信頼しすぎるのも良くないということだな。
…さて、今回はHP6864のパンネロを「グランドアーマー」+「守りの指輪」装備の盾役としており、更にプロテス状態も発生させれば、物理攻撃で受けるダメージを概ね800程度にまで軽減することができる。これだけの強敵ですら、しっかり固めれば3桁にまでダメージを減らせるのだ。いちおう怖いと言えるのは、通常攻撃に5%の確率で発生する即死効果くらいであるが、盾役以外のキャラクターも十分な耐久力を持っている(※レダスを除く)ため、パンネロが崩されたところですぐに状況を立て直すことができる。なお、盾役に攻撃を集める手段は、普段通りの「デコイ」である。「バランスの魔片」による敵対心操作は、アイテムの数という限界があるため、長期戦となる今回バトルでは採用を見送っていった。
――そんな感じで、「ジャッジメント」に耐えながら戦っていくと、敵はHPが80%を切ったところで、ガ系魔法と「ひっかき」「ペトロブレス」を解禁するが、これまた使用ペースは早く無いため、普通に戦っていけば何ら問題は無い。これまでと変わらず、バルフレアが「バッカスの酒」でバーサク状態になり、どんどん銃撃によって敵のHPを削っていく。途中、敵はHP<50%で「被ダメージカット」を得てダメージを3割軽減するようになるが、依然として10000を超えるダメージを叩き出すことができるため、削りペースはそこまで遅くはならない。実戦では、運良くバルフレアが盾役と大きく距離を取ることができ、範囲攻撃を避けながらどんどん攻撃をしていくことができた。そんなわけで、残り3割まではサクッと進められたのである。
なんだこの威力!? |
というわけで。敵にどんどんダメージを与えていき、残りHPが30%を切ると、魔神竜は攻撃パターンを大幅に変化させ、10%ごとにひたすら特定の攻撃のみを繰り返すようになる。ここからが、魔神竜の最も印象的な行動パターンである。
…まず、HP30%〜20%の間は、「ひっかき」のみを使用してくる。これは、通称「1.5倍撃」と呼ばれる行動であり、ダメージは通常攻撃の1.5倍となるほか、通常攻撃と同じ仕組みで連撃が発生する。また、CTが1しか無く、瞬時に攻撃が発動する。これらのことにより、この「ひっかき」連発モードは、「通常攻撃CT0」による最後発狂に匹敵する破壊力を誇り、通常のプレイでは極めて厄介になりうる。
――のだが。今回プレイにおいては、様々な手を重ねて盾役が受けるダメージを800程度にまで軽減しており、「ひっかき」はあくまでダメージを1.5倍にするだけなので、被ダメージは1200程度に収まる。しかも、通常攻撃に有った即死効果まで消滅しているため、しっかり防御と回復をしていれば状況が崩される可能性は皆無である。実際、このHP30%〜20%の間は、ただ1人の戦闘不能者も出すことなく、突破することができた。うーむ、ここが最大の正念場になると思っていただけに、この結果は意外と言うしかない…。
が、問題は次のパートである。HP20%〜10%になると、魔神竜は「ペトロブレス」のみをひたすら繰り返してくる。
…では、果たしてこのモードの何がそんなに難しいのだろうか。まず、「ペトロブレス」は石化中(30%)の追加効果を持つ範囲攻撃であるが、威力数値が120と高く、とても大きなダメージを受けてしまう。FF12のダメージ計算式の都合、「グランドアーマー」+「守りの指輪」を装備したパンネロであっても軽減率は低めであり、通常攻撃の威力数値のたった1.2倍であっても、それ以上のダメージを受けてしまう。
――しかも、折悪しくHP20%というのはちょうど「瀕死攻撃力UP」が発動する時期であり、INT/PS4版では物理ダメージが全て1.4倍となる。これらを合計した「ペトロブレス」のダメージは2000〜3000という驚異的なものであり、レダスどころかアーシェですらまともに浴びれば一撃で沈む。しかも、この行動はCTが3と極めて短く、範囲攻撃の特性まで持っている。今回プレイでは、手動操作封印ということもあって、とっくの昔に壁際にまで追い詰められているため、蘇生直後の非ターゲット時間を除き、決して攻撃を回避することはできない。結果として、2500ダメージ程度の回避不能の全体攻撃が5秒間隔でひたすら繰り返されるという、超が付くほどの凶悪モードになってしまうのである。
というわけで。この「ペトロブレス」連打モードは、適当にやれば何とかなるだろうと思って適当にやっていたところ普通に全滅したため、何らかの対策を練っていかなければならない。最も良いのは、手動操作を使って盾役を他のキャラクターたちから離すことなのだが、そんなことをすれば勝てるのは分かっているため、別の方向性で考えてみたい。
…そこで、今回用いたのは、「バッカスの酒」を使って、敵を狂戦士状態にする方法である。魔神竜は、意外にもバーサク耐性を持っておらず、狂戦士状態にすることによって、「たたかう」だけを使うモードにできる。これで、厄介な「ペトロブレス」を封じてやろうという魂胆である。
――が、その代償は大きいというものであり、バーサク状態の効果である「CT増加速度2倍」「物理ダメージ1.5倍」の両方が非常に痛く刺さってくる。まず前者の速度2倍により、敵の攻撃のペースはCT0よりはマシなだけというくらいの速さにまで上昇する。また、後者のダメージ1.5倍も、「瀕死攻撃力UP」と同時発動するため、合計ダメージはそれまでの2.1倍となり、3000〜4000という凄まじい威力に達してしまう(ちなみに2.1倍だと計算が合わないようなので、内部的に何らかのパラメーターが更に上昇している可能性あり)。しかも、敵が使っているのは通常攻撃であるため、5%の確率で即死効果が発生するし、連撃が発生しようものなら、瀕死状態で攻撃回数が増していることもあって、盾役であろうと容赦なく沈んでしまう。通常攻撃であるため、「プロテス」でダメージを軽減できるが、そこまでしている暇は一切なく、掛けられたとしても次の瞬間には即死効果か連撃で崩されてしまう始末である。
しかし、これでもペトロブレス連打よりは楽であり、最悪でも毎ターン1人が殺されるだけとあって、フェニックスの尾を乱打していれば、物資が切れない限り全滅することは無い。が、この魔神竜戦ではその物資こそが恐ろしいのであり、とにかく手早く勝負を付けるほか無いというものである。
この時代のゲームはみんな壁際のカメラワークが悪かったよね… |
そんな感じで、息も絶え絶えになりながらHP20%〜10%のモードを超えると、次は最後のHP10%未満のモードに到達する。このモードでは、敵はひたすら「アンチ(HPとMPを強制逆転)」→「ガ系魔法」をひたすら繰り返してくる。一転して雑魚そのものになってしまった。
…というのも、「アンチ」ではHPとMPが逆転するものの、MPが0でない限り決して死ぬことは無い。また、ガ系魔法は全てCT0で使ってくるものの、それぞれダメージが発生するまでの時間が長めなうえに、イージスの盾で回避することもでき、「瀕死魔力UP」が無いためダメージ自体も1500前後に収まる。「ダーガ」のみ、イージスの盾で回避できず、敵の闇強化もあって2500程度と大きめのダメージを受けるが、これでやっと「ペトロブレス」1回ぶんと考えれば、全然大したことは無い。どれだけ「ペトロブレス」の連打が脅威だったか…。
――そんなわけで、このパートでは「バッカスの酒」を切って(ガンビットを「HP<10%の敵
- (攻撃)」「瀕死の敵 -
バッカスの酒」の順に並べれば良い)、通常の「アーシェが支援して」「パンネロが引きつけ」「バルフレアが銃撃をする」態勢に戻る。まあ、前のモードを引き継いでキャラクターたちは既に壁際に追い詰められているため、パンネロが攻撃を引きつける意味合いは薄く、またレダスはガ系魔法に巻き込まれて毎回確実に死ぬため、完全に攻撃効率が回復したわけではないが、それでもHP20%〜10%のモードに比べれば遥かにマシである。実戦では、フェニックスの尾の余裕も少なくなってきており、早く敵のHPが尽きるように祈りながら戦っていった。
◆「魔神竜」戦 装備&ガンビット | |||
◇バルフレア 機工士/弓使い | ◇アーシェ 白魔道士/赤魔戦士 | ◇パンネロ ブレイカー/シカリ | ◇レダス 神 |
HP3587 / MP37 アルデバランY / ナパームショット デュエルマスク / ブレイブスーツ / バブルチェーン |
HP1898 / MP245 ビブロスの骨 / イージスの盾 白の仮面 / ローブオブロード / リボン |
HP3432 / MP50 シカリのナガサF / イージスの盾 デュエルマスク / グランドアーマー / 守りの指輪 |
HP383 / MP64 |
1.味方1人 -
フェニックスの尾 2.味方1人 - クロノスの涙 3.パンネロ - バブルの魔片 4.味方1人 - 金の針 5.味方1人 - 万能薬 6.自分自身 - バッカスの酒 |
1.味方1人 - アレイズ 2.味方1人 - フェニックスの尾 3.味方1人 - クロノスの涙 4.HP<30%の味方 - フルケア 5.パンネロ - デコイ 6.パンネロ - プロテガ 7.パンネロ - バブル 8.HP<60%の味方 - フルケア 9.敵1体 - オイル 10.MP<20%の自分 - ハイエーテル 11.自分自身 - バブル 12.敵1体 - ファイガ |
1.味方1人 -
フェニックスの尾 2.味方1人 - クロノスの涙 3.HP<50%の自分 - エクスポーション 4.自分自身 - バブルの魔片 5.味方1人 - 金の針 6.味方1人 - 万能薬 7.「プロテス」の敵 - デスペルの魔片 8.HP<10%の敵 - たたかう 9.「瀕死」の敵 - バッカスの酒 10.敵1体 - たたかう |
1.味方1人 - アレイズ 2.味方1人 - フェニックスの尾 3.味方1人 - クロノスの涙 4.味方1人 - 金の針 5.MP<20%の自分 - エーテル 6.MP<30%の味方 - ハイエーテル 7.パンネロ - バブルの魔片 8.HP<10%の敵 - 針千本 9.「瀕死」の敵 - バッカスの酒 10.敵1体 - 針千本 |
そんな感じで、最後の10%のモードは拍子抜けするほど楽勝であったが、無事に勝利することに成功した。最大、というか唯一の難所は、ペトロブレス連射のHP20%〜10%のモードであり、そこだけは敵をバーサク状態にしていったが、結果から考えると、あまり楽にはなっていなかったように思う。これまで、本バトルにおいて「敵の狂戦士化」という作戦が用いられてこなかった理由がよく分かったよ…。
…そして、装備・ガンビットの編成に関しては、上のような感じである。特に重視したのはパンネロのバブル化であり、全員が「バブル」「バブルの魔片」を用いて、素早くパンネロのHPを2倍にすることを目指している。ここまでするくらいならバブルチェーンで良かった気がするが、まあその辺りは「グランドアーマー」+「守りの指輪」を使いたかったという個人的なこだわりも大きい。その他、パンネロが「たたかう」、その他のキャラが遠隔攻撃というパターンにしており、一応はキャラクター同士が距離を取って戦おうしていたことが見て取れる。結局、時間が経つと追い詰められてどうにもなくなるのであるが、もし「ペトロブレス」のモードまでキャラクター同士の距離を離したままにできるのなら(運?)、難易度は大幅に下がるものだと思われる。
――その他、数値面での結果としては、まずバトル時間は30分ほど(高速モードなし)であり、「フェニックスの尾」の消費量は92個というかなり危険なものであった。その他のアイテムの使用数については、頑張って99個集めた「エーテル」「ハイエーテル」はそれぞれ8個と37個、エクスポーションは75個、バッカスの酒が35個、バブルの魔片は意外にも18個と少なめであった。やれ、INT/PS4版では、「レイズ」「アレイズ」を全員は使うことができないため、長期戦では「フェニックスの尾」の数がボトルネックとなる。残った超難関バトルでは、そういった面を気にする必要も出てくるであろう。
なんだこの超性能… |
そんな感じで、屈指の強敵と言える魔神竜も、レダスと共に撃破することに成功した。
…そして。INT/PS4版では、このソーヘン地下宮殿の魔神竜のエリアに出現するトレジャーから、1%の確率で「最強の盾」を1個だけ入手することができる。この「最強の盾」、オリジナル版では物理回避50/魔法回避0/雷無効というまあ少し回避率の高い普通の盾であったため、「魔法回避を少しでも用意してほしい(魔法回避が1ポイントでもあれば、盾回避率UP3つで+15ポイントされる)」という声は多かったが、それがINT版で回避75/魔法回避45という超性能になるとは誰が予想しただろうか。装備可能キャラは、今回の編成だとバッシュ・アーシェ・パンネロの3名であり、バッシュとパンネロは盾回避率UPを3つ持っているため、物理回避90/魔法回避60というぶっ壊れ性能と化す。もはやここまで来ると、「シカリのナガサF」だろうと「マインゴーシュ」であろうと、実回避率は2.5%しか変化しない(92.5%と95.0%)ため、汎用性という意味でも文句なしの「最強の盾」となった。まあ、オリジナル版の渋い位置付けから一転して、分かりやすい強さになり、かつ入手難易度に見合った性能とも言えるが、それにしたって誰がここまで強化しろと言ったのだろうか…。
そんなわけで、長らくご愛顧いただいたレダス編であるが、既に宣言していた通り、今回が最終回である。既に、レダスが仲間になった時点で戦える全てのモブと召喚獣、および大ボスと言える魔神竜を撃破しており、残された強敵となると「空中要塞バハムートが起動した後」、つまりレダス離脱後にしか戦うことができないからである。一応、ハントループには一切手を付けていないが、これらの強敵クラスに匹敵するような相手は出現せず、しかも経験値を持っていてレダスは戦わせることができないため、この企画として取り扱う意味は無いであろう。
…というわけで。今回を含めて全9話もの間、レダスには頑張ってもらった。まあ存分に活躍できたかと言えば微妙なところもあるのだが、しかしながらレダスが完全なる空気となっていたバトルは存在せず、良くも悪くもやり込みプレイ全体に新風を吹き込んでいたように思う。これだけレダスを強引に戦わせる低レベルプレイというのは、かなり珍しいのではないだろうか。
――そんなわけで、長かった寄り道も終わったということで、本編である大灯台の攻略に入っていこう。と言っても、ゾディアーク・魔神竜といった強敵を下してきたレダスにとっては、もはや難易度的には消化試合に近いため、サクッと流すことにしよう。レダス最後の輝きを、どうぞご覧あれ。
(2017年11月26日) 1054 PV
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