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回復禁止 低レベルクリアー プレイ日誌
申し訳程度のクリスタル要素 |
リッチの撃破により、4体の「カオス」を全て撃破した。すると、いよいよ「クリスタルワールド」へと足を進められるのである。
…さて。ここでは、唐突に「クリスタル」という用語が登場することが印象的である。FFシリーズで「クリスタル」と言うと、初期の作品でよく出てきた用語である。ただ、その扱いと言うと、“世界の根幹を司る、自然界の力”という程度で、だいたいラスボスの復活のために奪われたり壊されたりという役回りが多かった。風の様子が変になったのも、風のクリスタルが攻撃されていたせいである。
――だが、FFシリーズは、変化し続けることが特徴である。そのため、シリーズが進むにつれ、「クリスタル」の位置付けも移り変わってきて、そもそも登場しなくなったり、または別の名称で物語に関わるようになった。例えば、FF12の「破魔石」などは、良い例である。以上の理由により、FF9で、物語の根幹に関わる部分で、やっと「クリスタル」という用語が初登場すること自体は、取り立てておかしいわけではない。
しかしながら。FF9発売当時を思い出せる人は思い出して欲しいのだが、本作は「原点回帰」をテーマとし、あまつさえ「クリスタル、再び」というキャッチコピーを掲げていた。それで、こんなラスダン最深部になって、いきなり「クリスタル」が出てくるのだから、唐突感は凄まじい。これは、本作のラスボスと合わせて、終盤の超展開を語るうえで、よく話題とされる。ある意味、20年以上が経っても語り草となるネタを残せたのかもしれない…。
さて。FF9におけるクリスタルは、「星の中心に存在し、生命の循環を司る存在」となっている。人が死ぬと、魂がクリスタルへと帰っていき、そこから更に新しい生命が生み出される。なんか、最近も、どこかで聞いたような話だな…。
…さて。この設定と、物語本編との関係を説明してみよう。テラの星は、ガイアの魂の流れを「イーファの樹」で制御し、星を乗っ取る計画を立てた。そして、魂の一部を「霧」として放出することにより、戦乱を誘発し、循環を加速させようとしたのだ。…とまあ、こんな感じの世界設定が、攻略本の4ページに極小文字でびっしり書かれているのだが、ゲーム内では断片的にしか語られておらず、全てを伺い知ることはできない。
――そのため、この「クリスタル」に関する話は、個人的には裏設定の域を出ることは無いと思う。もっとも、ジタン・ビビ・ダガーやクジャたちの物語だけでも、十分すぎるくらいに充実しているため、あまり大きな問題であるとも思っていないが。
そして。この物語の最終盤では、暴走したクジャによるクリスタルの破壊を阻止するための戦いが展開される。
…もっとも、このクリスタルに関する設定も、よく分からない。どうも、クジャの後ろにあるクリスタルを破壊すると、生命・星・宇宙といった全ての存在が消え去るようだが、親を殺したら瞬間的に子供も爆発するということは無いだろう。また、FF9のクリスタルはそれぞれの星が保有するものであるが、トランス・クジャの背後にあるクリスタルが、ガイアのクリスタルなのか、テラのクリスタルなのか、それらとも違う、もっと根源的なクリスタルなのかは、不明のままである。誰が俺にもっと輝けと囁いてるんだ!?
やれ。このように、物語の根幹部分がハッキリしない理由としては、そもそもラスダンである「記憶の場所」の位置付けが不明ということがある。
…まず、記憶の場所が、“逆さ向きになって星の中心へと登っていく形式”であれば、クジャの後ろにある物は、ガイアとテラの融合クリスタルと言えるだろう。実際に、ラスボス戦の舞台が「星の中心核」であった作品として、FF4やFF7が存在する。また、クリスタルを破壊すると世界が消滅するという言葉も、様々な捉え方が可能であり、“近い将来、死に絶える”と考えれば、クジャの発言がハッタリとは言い切れない。
――また、物理的な位置空間は全く無関係とし、記憶の場所が、“世界の歴史をタイムスリップしていくような亜空間”であれば、ガイアとテラすら超越し、宇宙さえ作り出した全ての源が目の前にあるとも捉えられる。これならば、クリスタルを破壊して現代の時間軸に戻れば、ひょっとすると世界が消滅してしまっているかもしれない。実際、「4体のカオス」などを引用した初作のFF1の時点で、既に時間旅行的な要素が関わってきている。
というわけで。この最終決戦のテーマとなっているクリスタルの位置付けは、上2つのうちのどちらかだと思うのだが、詳しい説明は為されていない。この辺りは、意図的に意味を不明確にした可能性もあるし、はたまた疲れ切ってそこまで設定を固められなかったのかもしれない。まあ、前作FF8から僅か1年半で、こんなフルスペックのゲーム作品を完成させたのだ。今では考えられないことですよ…。
実は最終セーブポイントの場所でもエンカウントが発生するということは、ほぼ知られていない |
さて。そんな感じの設定で突入する「クリスタルワールド」は、本作の真のラスダンという位置付けである。
…のだが、個人的には、「記憶の場所」の1フロアという印象に収まっている。最深部で名称が変わるラスダンとしては、FF4の最後の洞窟や、FF5のラストフロアなど、シリーズ内にも前例があるが、それらも「月の地下渓谷」「次元の狭間」の一部分と捉えられることがほとんどである。ただ、それらと比べ、「クリスタルワールド」は、直接ゲーム中に登場する用語であるため、意識する機会は多いと思われる。
――さて、私としては、あくまでラスダンは「記憶の場所」だと思っているが、日誌のタイトル一覧においては、過去の日誌と同じく、「クリスタルワールド」と表記していきたい。まあ、FF9におけるクリスタルの扱いを考えると、やや微妙な感じはするが、FF13-2でも、ラスボス戦の舞台だけの登場である「ヴァルハラ」を、攻略マップ名として書いていたしね…。
そして。この「クリスタルワールド」では、4体のカオスが、雑魚敵として再登場する。しかしながら、その全身はクリスタルとなっており、「クリスタル版」などと呼ばれることもある。クリスタルワールドの特別感を演出する存在と言える。
…ちなみに、完全なる雑談なのだが、FF9の発売前後には、コカ・コーラの500mlペットボトルに、FF9のフィギュアが“おまけ”として付いてきたことがあった。どうも、FF9のムービーの世界観を使い、コーラとコラボしたCMも放送されていたようだ(【YouTube】)。しかしながら、確かFF10キャラのフィギュアも存在したはずで、凄くいい表情でコーラを持っているワッカを見た記憶があるので、ちょっと正確な時系列は覚えていない。
――それはそうと、このコーラのおまけフィギュアには、カラー版の他に、「クリスタル版」と呼ばれるバージョンが存在した。しかし、その“クリスタル”は、FFシリーズでお馴染みの、青〜透明といった色ではなく、真っ赤な「クリスタル」となっている。まあ、要するに、塗装されていないハズレである。だが、FF9の世界観で考えてみると、ラスボスはペプ○マンみたいなヤツであるため、赤はコーラのクリスタルで、復活カオスの色はペ○シのクリスタルということなのかもしれない。つまり、ラスボスの○プシマンを倒すことにより、世界はコーラに統一される。何の話だったっけ…?
さて。話題をFF9に戻そう。この、クリスタルワールドでの復活カオスは、全て単独での登場となる。行動パターンとしては、マリリスの死に際の「剣の雨」や、クラーケンの左右触手といった特殊仕様は再現されておらず、HPも20000ちょっとという程度にまで下がっている。しかしながら、技の威力はほぼ変わらないため、注意して挑んでいく必要があるだろう。
…とりわけ、ティアマットについては、「ジェットふん射」のヒートにより一発全滅の危険性があるうえ、ボス版の「1回しか使用しない」という特性が再現されず、何度でも使ってくるため、一発屋としての能力が大幅に上がっており、要警戒と言える。
ところで。この雑魚敵版のカオスは、全て経験値を持っていない。この仕様で思い出すのは、FF5である。FF5も、同じく、「ラストフロア」に登場する雑魚敵からは、経験値が手に入らなかった。
…さて。私は、FF5の低レベルプレイはやったことが無いので、詳しくは知らないのだが、確かFF5のほうのラストフロアでは、「ムーバー」など、稼げる敵が出てきていた。ところが、FF9においては、クリスタルワールドの雑魚敵が稼ぎ対象とされることは、全く無いと言える。敵が4種類いて、それぞれ別の属性を得意としているため、単一的な対策が難しいうえ、ギルやアイテムにも、これと言って目当てとなる物は無い。APこそ、「7」と何度でも戦える相手の中では最大であるものの、そもそもラスダン最深部まで来ている時点で、ほぼ必要なアビリティは揃っているであろうし、他の場所でもDISC1の時点から経験値0でのAP稼ぎは行える。ならばと、腕試し相手として捉えようにも、ボスとして登場した際の劣化版という感が否めなくなってしまう。
――というわけで。この、クリスタルワールドの復活カオスは、あくまで「倒したボスが復活する」というフレイバー的な面が大きいであろう。低レベルプレイであれば、「とんずら」で逃げれば良いし、ボス版と違って大半のステータスが有効であるため、サルガナタス刀魂放気の石化で一撃撃破も可能である。どうせ“味付け”と割り切るなら、FF4の最後の洞窟のように、ボス戦BGMが流れてくれたりしても良かったかな…。
HP100前後でどうしろと? |
さて。お遊びはここまでで、今回の相手である「デスゲイズ」戦に入っていこう。コイツは、ラスダンで最強の相手、いや、全編を通してでも、オズマを除いて、最大級の難関と言って良いバトルである。ここまでの、DISC4に入ってからの貧弱なボスたちでは、比べ物にならないのだ。
では、デスゲイズの何がそんなに強いかと言うと、まずは初ターンで必ず使ってくる「メテオ」である。
…ご存じ、FF9の「メテオ」は、防御力無視の無属性全体攻撃であり、敵味方共通で、ダメージのばらつきが非常に大きいという性質を持っている。だが、味方側が使うとミスばかりであるうえ、終盤の敵はほとんど1体でしか出現しないため、シリーズ最悪の使い勝手と言える。
――具体的に、低レベルプレイだと、消費MP42と一発屋となるくせに、「命中率は25%程度」&「期待値で1300程度のダメージ」と、全く使いものにならない。いっぽう、通常プレイ(適当に、Lv50・魔力50・気力30と仮定)の場合は、「命中率55%」&「期待値で4400のダメージ」となる。このダメージ期待値は、あくまで“当たった場合”なので、そこに命中率55%を掛けると、期待値は2420となる。この数値をどう評価するかであるが、仮に同じ能力値で、魔法防御力10の相手に「フレア」で攻撃した場合、だいたい6000くらいのダメージを与えられる。しかも、フレアは「リフレク倍返し」とのコンボにより、ダメージを2倍にできる。ならば、メテオは魔法防御が高い相手への対策に!
…と言いたいところだが、ご存じの通り、FF9には、条件を整えることで9999ダメージを与えられる防御力無視技が幾つもある。残念ながら、味方側の魔法「メテオ」には、お遊び技という以外の活用法は無いであろう…。
いっぽうで、敵が使う「メテオ」には、絶対にミスをしないという、セコすぎる…いや、ごく常識的な性質を持っている。そして、使用者も、ベヒーモス・デスゲイズ・オズマと強敵ばかりであり、どの相手でも強く印象に残るものだ。
…まず、ベヒーモスは、こちらの全ての攻撃に対して、1/4というまずまずの確率で、「メテオカウンター」の名称でメテオを放ってくる。そのくせに、ダメージは50〜4750という無視できないものであり、連続で使われると、容赦なくパーティが壊滅する。ベヒーモスは、ラスダンの深部(と、トレノの腕試しバトル)でのみ登場するが、特に戦利品も魅力的ではないため、もはや正面から戦わないほうが良い相手と言えるだろう。
――また、オズマについても、全員への与ダメージである110〜14300(10000以上は9999ダメージ)という数値は有名であり、奇数ターンで使用するということで、いきなり開幕から放ってくる可能性もある。「カーズ」と共に、オズマの必殺技として、名を馳せているのだ。
では、話を「デスゲイズのメテオ」に持っていこう。デスゲイズについては、初ターンで必ず「メテオ」を使ってくるという性質が凶悪である。幸い、オズマのように“瞬時にATBゲージが満タンとなる能力”こそ無いものの、その素早さは最大値の50であるため、バトル冒頭のコマンド入力ラグも考えると、ほとんどの場合は先手を取られてしまう。そして、そのダメージも、50〜4900(50 × 1,2,3,…,98)と大きいものだ。
…やれ、私は、もう通常プレイの記憶が全く無いので分からないのだが、FF9は確かレベル70くらいまで上がるゲームであり、特に育成を意識しない場合、HPは3000〜4000という程度になるはずだ。すると、初ターンのメテオで、平均して全員が半分強のHPを削られる。しかも、メテオは属性を持たないため、基本的に軽減はできず、魔法防御力も貫通する。よって、通常プレイのレベルであっても、デスゲイズの「メテオ」は厄介と言えるのだ。まあ、セーブポイントがすぐ手前に存在するため、それを前提としたうえでの凶悪攻撃であろう。
そして。低レベルプレイとなると、もはや手の打ちようが無い攻撃となる。
…まず、メテオは無属性の全体攻撃であるため、これまでのように無効や吸収はできない。また、初ターンに必ず使ってくるため、「使ってこないことを祈る」という戦法も通用しない。そして、ダメージについても、50および100の時は耐えられるが、それ以上だと当然のごとくアウトである。
――仮に、1人が「メテオ」に耐えられる確率を、ざっくり2%とし、生存者が出る可能性を計算してみよう。全員死亡92.2%、1人生存7.5%、2人生存0.23%、3人生存以降は1万分の1以下である。まあ、現実的には、「狙った1人が生存する」か「ランダムな2人が生存する」くらいが限界と思われる。
ちなみに。最近になって、「メテオ」はシェルで半減できるということが判明している。この際、感覚的には少し分かりづらいのだが、88や110と言った“比例定数”のほうが減るのではなく、ダメージ倍率を半減させるということのようだ(【YouTube】)。よって、デスゲイズ戦においては、被ダメージが25,50,75,…となるのではなく、50,100,…のまま、最大値のほうが2450となる。だが、ばらつきが減った分、低いダメージも出やすくなるため、耐久できる確率も約2倍となる。1人の生存率4%なら、全員死亡84.9%、1人生存14.2%、2人生存0.88%など、まずまず確率が改善されると言える…か?
そして、シェルについては、ムーンストーン装備「カーバンクル」の召喚でまとめて掛ければ良いであろう。
――のだが。残念ながら、この際、シェルを掛ける行動自体が、デスゲイズのメテオに先行できないという根本的な問題が存在する。そのため、バトルの安定化手段としては、あまり期待ができない。なお、この性質は、オズマ戦においても同じであり、必ず敵が先攻を取る初ターンには、決してシェル発生が間に合わない。FF9のシステムでこそ、「いつでもプロテス」「いつでもシェル」があるべきだと思うのだが…。
低ダメージに抑えられても、駄目なものは駄目! |
そして。冒頭の「メテオ」をなんとかして乗り切っても、無慈悲な「ぶんまわす」が飛んでくるモードに入るのである。
…初ターンのメテオを終えたのちのデスゲイズは、“オープン状態”での通常攻撃に入る。ここからは、自ターンの行動として、全体攻撃の「ぶんまわす」か、単体攻撃の「デモンズクロー」を使う。確率は、「ぶんまわす」のほうが高いようだ。そして、オープン状態での4回目の行動からは、「とじる」を使う可能性があり(4回目で確実にモードチェンジをするわけではない)、その行動をすると、クローズ状態へと移行する。
――さて、“クローズ状態”では、物理防御力を2倍(20)とし、「デス」「レベル5デス(対象がいなくとも選択する)」「ツイスター」をランダムで使用する。クローズ状態でも、同じく4回目の行動から、「ひらく」でモードチェンジをする可能性が出てくる。以降は、それらの繰り返しである。
さて。“オープン状態”での2つの攻撃のうち、厄介なのは、言うまでもなく「ぶんまわす」である。FF9の基本ルール通り、全体攻撃は回避ができない。また、無属性であるため、例によって属性吸収や無効もできない。よって、低レベルプレイだと、使われただけで大損害となってしまうのだ。
…ただし。初期の低レベル攻略でこそ、この「ぶんまわす」は“一発全滅”と認識されていたものの、その後は「頑張れば耐えられる攻撃」と解釈されることが多い。以前に、「ブリキの鎧」の紹介でも書いたように、スタイナーの装備を上手く固めて後列防御に持っていけば、被ダメージが54〜108となり、Lv1でも100%の確率で耐えられる(【第20話】)。「デモンズクロー」は高威力のため耐えられないのだが、「ブリキの鎧」の物理回避率32に加え、「防御状態」&「まどろみの術」と積み重ねていけば、そう簡単に当たることは無い。
――ということで。初ターンのメテオさえ何とかすれば、「オートポーション」での回復を行っていくことにより、かなりの確率でオープン状態を耐え続けることができる。そうして、敵がクローズ状態へと移行したら、仲間を蘇生させ、一斉攻撃を仕掛ければ良いのだ。
しかし。上の段落で、わざわざ緑色で強調したことからも分かるように、今回は回復禁止プレイなので、スタイナーが「ぶんまわす」のダメージを「オートポーション」で回復する策は使えない。1発耐えたところで、2発貰えば終わり…というか、そもそもメテオのダメージがあるので、「メテオ」「ぶんまわす」の両方が最低値付近なら、やっと1発だけ「ぶんまわす」に耐えられるという極めて厳しい状況となる。
…更に。敵をクローズ状態へと移行させたところで、仲間の蘇生も行えないため、火力も思うように出せない。クローズ状態の攻撃自体は、ツイスターは風防御で簡単に防げるうえ、今回は回復行為をしないということでゾンビ状態になっており、「デス」ですら当たらないため、絶対に安全である。ただ、クローズ状態になって4回目の行動からは「ひらく」を使うことがあるため、そうすれば、また脅威の「ぶんまわす」が飛んできてしまう。そして、スタイナー単騎では、敵を一気に倒せるほどの火力も出せない。
――そういうわけで。今回は、この「スタイナーがブリキの鎧&後列防御で『ぶんまわす』に耐える」という戦法は、絶望的となっている。ちなみに、スタイナーには「ギャンブル防御」が無いため、運任せにする戦法すら使えないのだ。
メテオで1人が生き残れても、勝利は非常に難しい |
では、その他のデスゲイズ戦の可能性について、考えていくことにしよう。
真っ先に思い付くのは、「メテオ」を気合で耐えるという手である。前述の通り、非常に低確率ながらも、メテオでは50や100ダメージが出ることがあるので、それならばLv1キャラでも正面から耐えられる。ただし、その確率は2%ほどであり、「狙った1人が生き残る」か「ランダムに2人が生き残る」という程度が限界である。更に言うと、これでアタッカー1名が生き残ったところで、勝利は極めて遠いのだ。
…まず、デスゲイズのHPは55535と高く、聖を弱点とはしていないため、最強攻撃の「たたかう」であっても、だいたい10発くらいは当てなければならない。よって、敵の攻撃を、手負いのLv1キャラ×1人で、かなり長く凌ぐ必要が出てくる。まず、オープン状態では、「デモンズクロー」が選択されれば、それを回避することで、戦闘続行が可能となる。いっぽう、「ぶんまわす」だと、一応ジタン・フライヤは「ギャンブル防御」で耐えられる可能性があるのだが、その確率はかなり低い。メテオによって受けた傷次第では、ギャンブル防御をもってしても耐久確率が0%となることすらある。そもそも、「メテオ」自体が低確率でしか耐えられないのだから、そこに更に確率を掛け算することは、バトルに致命的なまでの悪影響を与えるのだ。
――ということで。仮に、「デモンズクロー」の命中率を1/3(まどろみの術で半減し、更に装備品での回避率が30〜40%)とし、「ぶんまわす」が来たら確実に終了、デモンズクローとぶんまわすの使用比率を1:1とする。この雑な計算でも、1ターンあたりの生存率は1/3であり、クローズ状態に移行する可能性がある4回目の行動まですら、耐久確率は1/27となってしまう。これだけでも十分にキツいが、「初ターンにメテオを耐えられるか」「敵が即座にクローズ状態に移行してくれるか」という運要素も重ねなければならないのだ。勝てるのか、コレで…?
さて。敵が「デモンズクロー」だけを使い続け、それを気合で回避すれば、何とか生き残っていくことができる。しかしながら、「デモンズクロー」はモーションが短いため、逆タイムコントロールによって、次のターンも相手の攻撃となってしまう。そのため、火力さえも不足してしまう。
…実際、1名がメテオを耐え、そのままクローズ状態まで生き残れたということも、何度かあった。前述の通り、クローズ状態の相手は「デス」「レベル5デス」「ツイスター」しか使ってこないため、ゾンビ状態かつ風耐性を持っていれば、絶対に死ぬことはない。しかし、今回プレイだと、仲間を蘇生させられないことによる火力不足と、「デモンズクロー」連打による時間不足が発生する。そのため、クローズ状態をもってしても相手を倒し切るのに足りず、再び相手がオープン状態になってしまう。そして、「ぶんまわす」であっけなく全滅をしてしまった。
――そして。全挑戦を通して、1回だけ「メテオ」を2名が生き残れたことがあった(約1/400)。しかし、直後の「ぶんまわす」で、無情にも終了した。世の中、そんなものだ。このデスゲイズ戦は、都合良く運だけでは戦っていけないのである。
ちなみに、他の低レベルプレイでよく使われる作戦は、今回の制限または自主規制によって使えなくなっている。
まず、極めて簡単な方法は、「夜」または「アルテマウエポン刀魂放気」によって、デスゲイズを眠らせることである。特に、先手さえ取り、後は適切な行動を入力して眠らせ続ければ、ノーダメージで勝つこともできる。しかし、今回はクイナがLv22となっているうえ、アルテマウエポン刀魂放気のほうも強力すぎるということで自主規制しており、使用できない。
…また、フライヤの「ジャンプ」を使うという手もある。単純に飛び上がって、「メテオ」や「ぶんまわす」を避けるというのでも良いし、「メテオ」でトランスして連続ジャンプを使ったり、石化盾を噛ませて用意してクローズ状態までの敵行動回数を稼ぐという方式もある。しかし、「ジャンプ」も私の自主規制に入っており、これらの戦法も採用は不可能である。どうしろと…。
――そして、「メテオ」を耐える手段として使われる「おまじない」によるリレイズ効果も、回復禁止でアウトである。いにしえの低レベルプレイでは、「メテオで全員死亡」→「おまじないで復活」→「ぶんまわすでコマンド入力権なく終了」というパターンが散見されたが、今回プレイはそれだと一発全滅ならぬ二発二全滅であり、更に鬼畜な状況となっている。
最後に、言うまでも無いが、ジタンLv31を使う戦法も無しである。ジタンLv31は、だいたいHPが1800くらいあるはずなので、「メテオ」にも1/3程度の確率で耐えられる。また、何とかしてHPを回復できれば、「ぶんまわす」や「デモンズクロー」にも、正面から立ち向かっていけるだろう。ただ、この方針で戦っている人は、本当に初期の低レベルクリアーを除くと、ほぼ見たことが無い。
「敵がメテオを決定した後」に眠らせると、ゲージ溜め直しで、次ターン以降も使わなくなる! |
というわけで。ただでさえ、低レベルでの難易度の高いデスゲイズ戦なのだが、今回は「回復禁止」「ジャンプ・アルテマウエポン刀魂放気の禁止」「クイナはLv22であり使用不可」(+ついでに「突撃」も使わない)という条件が重なり、もはやどうしようも無い物質となってしまった。このままだと、開幕に「メテオ」を喰らって一発全滅、何とか1〜2名が生き残れたところで、その後の「ぶんまわす」で容赦なく終了するようにしか思えない。
しかし。この状況においても、僅かながら希望が残されている。それは、アルテマウエポン刀魂放気や「夜」以外で眠らせるパターンである。
…さて、その具体的な方法として、今回プレイの状況で利用可能な手段には、ビビの魔法「スリプル」と、スタイナーの「アルテマソード追加効果(20%)」が存在する。魔法スリプルは、基本命中率が設定されている魔法であるため、低レベルだと命中率が闇と化す。ビビLv1に対し、デスゲイズはLv74であるため、【以前から紹介させてもらっているブログ様】の計算式を使い、魔力を30として計算すると、魔法「スリプル」の成功率はマイナスとなってしまうのだ。一応、0以下にはならないと仮定し、1%の確率で1つ目のチェックを抜けられるとしても、最終的な命中率は0.9%である。しかも、ここにはビビが先手を取れる確率は考慮していない。これくらいの確率だと、「眠らせたらそれだけで勝てる」くらいでないと厳しいだろう。
――いっぽう、アルテマソード追加効果のほうは、武器の追加効果であるため、敵味方のレベル差には左右されない。それでも、確率は20%と積極的に狙うのは難しい程度であるうえ、最強アタッカーであるスタイナーの火力を犠牲にしてしまう。エクスカリバーは攻撃力77、いっぽうのアルテマソードも攻撃力74を持っているが、聖属性が無いため、強化運用を前提とした場合、与ダメージは63.7%に落ち込んでしまうのだ。
しかしながら、これらを使って、無理して1回でも眠らせることに成功した場合、非常に大きなメリットを得られる。それは、タイミング次第で、メテオをスキップできる!
という点である。
…やれ、どういうことかというと、味方側が睡眠・混乱・バーサクなどで行動を封印またはキャンセルされた場合を考えてみると良い。コマンドを決定済みだった場合、ゲージが0となって、最初から溜め直しになるはずだ。この性質は、敵についても同じである。そして、この際、重要なのが、この方式で「メテオ」をキャンセルさせると、「メテオ」を使用したという扱いになり、次のゲージからは「ぶんまわす」か「デモンズクロー」で攻撃を始める。よって、連続して敵を眠らせなくとも、開幕に1回決めるだけで、「『メテオ』を封印する」という多大な利益を得られるのだ。
――ちなみに。開幕に眠らせたとしても、次の行動が「メテオ」から始まる場合もあるが、これも上記の法則で説明できる。眠らせるタイミングが早すぎると、敵のゲージが満タンになっていないため、まだ行動を決定しておらず、「睡眠によってメテオをキャンセルさせた」という扱いにならないからだ。
ビビは使わず、エーコがエメラルド装備カーバンクルで全員ヘイストを掛けてみたりした |
というわけで。「アルテマウエポン刀魂放気」や「夜」のように、連続して眠らせなくとも、冒頭に1回だけ眠らせるだけで、「メテオ」を封じられるという極めて大きなメリットを得られることが分かった。その後も、「ぶんまわす」と「デモンズクロー」の2択という厳しい選択を迫られ、「ぶんまわす」が来ると高確率でパーティが壊滅するものの、逆に「デモンズクロー」ならば、被害は極めて小さく、4人健在での攻撃が可能となる。これは、「メテオ」を気合で耐える作戦では、まず得られない、強烈なメリットと言える。
そういうわけで。バトルメンバーとしては、アタッカーとなるジタン・フライヤ・スタイナーに加え、「スリプル」の使えるビビ…と言いたいところだが、実際には、ビビではなくエーコを投入していった。
…というのも。ビビの「スリプル」は、あまりにも命中率が低すぎる。実際、ビビを投入し、頑張って先行を取って、数十回は「スリプル」を唱えたと思うのが、ただの一度も成功することは無かった。そして、確率が低いだけならまだ良いのだが、実際には、バトル冒頭では、ATBゲージのランダム変動が大きいことはもちろんとし、素早くコマンドを入力しなければ、相手に先手を取られてしまう。よって、コマンド入力が複雑なビビは、役立つどころか、むしろ邪魔になってしまうのだ。
――いっぽうのスタイナーにおける、「アルテマソードの追加効果」による睡眠は、20%と固定値である。こちらは、どれだけレベルを上げても成功率は変わらないが、逆にLv1であっても必ず20%となるので、こちらに懸けるのが現実的である。また、操作としても、○ボタンを連打していれば良いため、とっさの状況でも対応がしやすい。もちろん、素早さ50の相手に対して先手を取らなければ、挑戦権すら得られないため、そこは頑張るしかない。実戦では、スタイナーの火力を犠牲にし、「いつでもヘイスト」を装備して、少しでも先手を取れる確率を上げていった。
そういうわけで。冒頭の展開としては、体感だが1/5くらいの確率でスタイナーが先手を取れ、更に睡眠成功率が1/5であるため、25回に1回は先手を取って相手を眠らせられるということになる。確率としてはかなり厳しいのだが、「メテオ」を喰らうと絶望的であるため、何とか頑張るしか無い。
…ところが。眠らせてメテオをキャンセルすれば、それで終わりというわけではない。そのままだと、眠りは1ターン程度で解除されてしまう。しかも、眠らせたまま攻撃をする手段も、回復禁止だと満足に存在しない。もちろん、複数回の睡眠を前提とした戦法などは、確率面で論外である。よって、現実的には、「デモンズクロー」を使ってくれている間に一気に殴り倒すという作戦になる。
――そして。ここで出てくるのが、上で書いたエーコなのだ。今回、味方側の火力支援策として、いつものようにフライヤの「ルナ」で全員をバーサク状態にすることはもちろんとし、今回は更に、エーコがエメラルド装備のカーバンクルで全員をヘイスト状態にしていく。これは、敵が「デモンズクロー」を使うと、逆タイムコントロールによって1:4(敵1回の行動に対し味方側全員が攻撃する)のペースを保てなくなるため、そこにヘイスト状態を噛ませることにより、敵側有利のATB速度を、少しでも味方側に傾けようという策である。まあ、このヘイストも一瞬で切れてしまうため、正直「ホーリー」でも唱えていたほうがマシだった気もしないでもないが…。
ちなみに。おまけではあるが、エーコは「ねこの手ラケット」での打撃も侮れない。風弱点の敵を、風強化&バーサク状態で殴ることにより、2000程度のダメージを与えられるのだ。ビビだと、風属性に対する2つの強化が乗らず、物理攻撃力も45→35であるため、600くらいのダメージしか出ない。ということで、この物理火力は、エーコを使う明確なメリットであると言えよう。さすが、別の世界線ではマッスルエーコを名乗っているだけのことはあるな。
※いつものことですがレベル1です |
そんなわけで。まとめると、初ターンのメテオ対策として、「アルテマソード装備のスタイナーが、先手を取って20%の睡眠で眠らせて、メテオの使用をキャンセルさせる。この際、敵が入力済みだったメテオを睡眠発生で使用中止にした場合、次ターン以降もメテオは使わない」という方法を採用する。
…そして、2ターン目以降は、「味方全員をヘイスト+バーサクで強化し、敵が『デモンズクロー』を使っている隙に、できるだけ素早く殴り倒す」という方針で戦っていく。前述の通り、「デモンズクロー」の短モーションによって、必ずしも敵1回の行動に対して味方全員が行動できるとは限らないものの、4人の攻撃を当てれば合計20000ほどのHPを削れるため、そのままなら3ターンで敵を撃破できる。味方が多く生存したまま、「とじる」を使ってクローズ状態に入ってくれようものなら、もう勝利は確定と言って良くなるだろう。
――いっぽう。初手で眠らせられたとしても、もちろん「ぶんまわす」が来ればパーティは壊滅である。ただ、必ずしも一発全滅するということではなく、フライヤとジタンには「ギャンブル防御」があるため、物理防御力45のジタンは1/5程度、物理防御力60のフライヤは2/5程度の確率で「ぶんまわす」に耐えられ、合計すると約半分の確率で生存者が出るということになる。もちろん、前述の通り、1人生存で楽に処せる相手ではないのだが、それまでに与えたダメージや、ヘイスト&バーサクによる強化、クローズ状態への移行なども考えれば、冒頭から「メテオ」で3人が殺された場合よりも遥かに勝ちやすくなるはずである。そういうわけで、初手で眠らせられれば、「ぶんまわす」から勝利する道もあると思われる。
そんな感じで。勝負は、一瞬の運ゲーとなる。負けるパターンのほとんどは、敵に先手を取られて「メテオ」の一発全滅であり、スタイナーが先手を取れても、睡眠の追加効果が発生しなければ、容赦なく「メテオ」で終わる。また、眠らせられたとしても、そこから攻めに入ると、どうしても相手が起きてしまうため、「ぶんまわす」が来てしまうと終了である。
…その他の細かいパターンとして、最初のほうで述べた、「メテオ」を少数人で生き残る場合が存在する。だが、このパターンは、前述の通り、火力を出す準備すらできないため、クローズモードまで行けたが勝てなかった。また、初ターンで追加効果が発生したものの、ATBゲージの都合により「メテオをキャンセルさせた」という扱いになっていなかった場合、起こした瞬間に無常のメテオが飛んできて終了である。
――しかしながら、最初にスタイナーが先手を取って眠らせ、その後も「デモンズクロー」が選ばれ続ける…という、本当に思い通りの状況となれば、実にアッサリと勝利が可能となる。そのため、このバトルは、凄まじいまでの運ゲー・短期決戦となるのだ。やれ、かつて私が「縛りプレイ=運ゲー」と捉えていたのは、FF8の★特殊技運ゲー★をやったあとに、弱行動ガチャのFF9をやったからに間違いないだろう…。
そういうわけで。勝利時は、予定通りスタイナーが初手を取って眠らせることに成功し、初手のメテオを封じていく。その後はエーコとフライヤで味方をヘイスト+バーサク状態とし、一斉攻撃を加えていく。デスゲイズの行動は、2回連続で「デモンズクロー」であったうえ、途中でスタイナーの睡眠が再び発動するという幸運にも恵まれ、実にアッサリと勝利ができてしまった。
…ちなみに、DISC4の攻略は、非常にサクサクと進み、記憶の場所に入ってからは、1日でデスゲイズ戦の前まで進められた。ただ、さすがにデスゲイズは強く、合計で4日間の足止めを喰らってしまった。挑戦回数は、150回ほどである。なるほど、20分の1オズマくらいの相手だったということだな!
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さあ、いよいよラストバトルだ! |
そんな感じで。ラスダン道中でぶっちぎりの強敵であったデスゲイズを撃破し、いよいよラスボス連戦へと足を進めていく。
…さて、FF9のラスボスは、「トランス・クジャ」→「永遠の闇」の2連戦であり、シリーズでも短い部類である。ただ、ここしばらくのFFシリーズは、同一の存在が変形していくパターンが多かったため、全く違う2体が登場するのは珍しく、途中でイベント中断を含むのも異例と言える。また、真のラスボスである「永遠の闇」は、非常に多くの特色を持ったボスであるため、各種の縛りプレイでは、最大級の踏ん張りどころとなる。
そして。前回の日誌から今回までの間に、ついにオズマを倒すことができた。約3ヶ月間、3000回という前代未聞の試行回数の末の撃破である。
…やれ、その詳しい経緯と内容については、またオズマ戦の回のために取っておくとして、まずはプレイ日誌としては、本編のストーリーから終わらせていくことにしたい。ということで、本プレイ日誌も、残り2話である。一応、このFF9日誌は、FF13の息抜きとして始めたのだけれど、逆に息も絶え絶えになってしまった感がある。何故、人はこう、難易度の高いやり込みプレイに挑戦してしまうのだろうか…。
(2021年12月3日) 5163 PV
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