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ノーバグ低レベルクリアー(GBA)プレイ日誌
開始直後にファントム→トルネドで全員瀕死にしてモグがかばう。しかしこの工夫は特に必要なかった… |
それでは、崩壊後に仲間を全て集めてからのボス戦の、後半パートについて取り扱っていこう。
…まず戦うのは、GBA版の追加モンスターとして用意された「ギルガメッシュ」である。ご存じ、ギルガメッシュはFF5にライバルキャラクターとして登場し、テーマ曲の「ビッグブリッジの死闘」と共に、印象的な活躍をした。その後は、本編では『8』と『12』に登場したほか、リメイク・移植の追加ボスとしては、必ずと言って良いほど声の掛かる人気キャラクターとなっている。なお、本作でのイラストについては、FF5で初登場した際の“チェンジ前”の姿を流用しているようだ。ちなみに、“チェンジ前”という聞き慣れない言葉が出てきたが、ギルガメッシュは、FF5の時点で“手が大量に生えた武人”と言ったもう一つの絵が用意されており、それに姿を変える時の掛け声が「ギルガメッシュチェーンジ!!」ということである。
――ちなみに、厳密にはFF5で登場する際の姿は3種類であり、最終盤で登場する際には、何故か体が黒っぽくなっている。様々な次元を放浪するうちに鎧の艶が無くなってしまったのか、それとも出現エリアの曲名である「光を求めて」というものは光をちゃんと当てないとこういう汚い色になってしまうんですよというギルガメッシュの心の叫びを表していたのか。まあでも、私も今回初めて気付いたくらいのどうでも良い点であり、アプリ版では黒っぽくなっている姿は未収録だったりする。
さて。そんなギルガメッシュの、GBA版FF6での扱いは、追加アイテムである「エクスカリパー」をコロシアムで賭けるとボスとして戦うことができ、勝つと同名の魔石である「ギルガメッシュ」(クイック×1・ブレイブ×5)を手に入れることができるというものである。まあ、何というか、ゲストキャラクター的な感じで、深く物語に関わるということはない。なお、エクスカリパーは、ジドールの競売で50万ギルで買うことができる。
…なお、この際のギルガメッシュ戦の方式は、1vs1のオートバトルではなく、通常の戦闘と同じである。厳密に言うと、まず「エクスカリパー」を賭けると、コロシアム形式で「オニオンダッシュ」と戦うことになり、勝つと「勲章」が手に入る。そして、そのバトルの勝敗に関わらず、戦闘後にギルガメッシュが乱入して、4人で通常のバトルを行うことになる。そのバトルに勝つと、ギルガメッシュの魔石が手に入るというものである。
――ちなみに、「ブレイブ」は新規魔法であり、「味方全員の次の物理攻撃のダメージを3倍にする」というとんでもない効果を発揮する…のだが、2連続以上の攻撃には最初の1発にしか適応されず、そもそも通常プレイでは火力が余りやすいため、役立つ場面は限定的である。いっぽうの低レベルプレイでは、魔法攻撃が主力となるため、物理攻撃は3倍であろうと力不足である。やれ、ターン制のRPGということで、“1ターンを使って1人の攻撃力を3倍にできる”というだけで、十分に強力なはずである。それがパーティ全員なのだから、「ブレイブ」が弱いわけがない。それが、このような微妙な扱いとなってしまうことに、何というか、FF6のゲームバランスの大雑把さを感じる。でもまあ、ブレイブじゃなくて「フェイス」なら明らかなぶっ壊れだった。
それでは、そんなギルガメッシュと戦っていこう。敵の行動パターンは、大きく分けて前半と後半に分かれており、前半部では物理攻撃と青魔法を中心に使ってくる。青魔法は、「エアロガ」「怪音波(レベル半減)」「針千本」「アクアブレス」「リベンジブラスト(減っているHPぶんのダメージ)」「クエーサー(全体に回避不能・防御力無視の魔法ダメージ)」「いしつぶて」の7種類で、もちろん「クエーサー」が来てしまうと一発全滅なのであるが、頻度はそこまで高くない(4の倍数のターンに1/3の確率)ため、さっさとHPを削ってしまえば問題ない。
…そんな感じで、HPを約2/3にまで減らすと、ギルガメッシュは「プロテス」「シェル」「ヘイスト」を自分自身に使う。これは、恐らく、FF5のビッグブリッジで初登場した際に、「俺が悪かった…」とセリフを喋りながら3連続で強化魔法を使うパターンを模しているのだろう。そして、ギルガメッシュは物理攻撃を主体としたパターンにモードチェンジをするが、通常の物理攻撃はモグの物理防御力255&かばうで完全防御できる。その他、「ジャンプ」など回避できない物理攻撃も存在するが、すぐに蘇生させれば問題ないだろう。なお、敵は「投げる」でライトブリンガーを投擲してくることもあるようだ。これを「キャッチ」することでライトブリンガーを無限増殖…なんてことは、FF6ではできない。
――そんなわけで。実際のバトルでは、「歩数ダメージ」を主力に据えて前半部を速攻し、後半部はモグのかばうで守りながら戦っていって、大した苦戦をすることもなく勝利ができた。なお、「クエーサー」での一発全滅に備えて、バトルは常にリレイズを貼りながらのものとなったが、実際にはそこまで警戒する必要も無かったように思う。
そんな感じで、GBA版追加モンスターである「ギルガメッシュ」も、無事に撃破することができた。なお、戦利品については、まずは前段階のオニオンダッシュ戦での「勲章」と、それから上記の通り魔石の「ギルガメッシュ」である。なお、ギルガメッシュ戦の恒例行事ということで、このFF6でも「源氏装備」が通常盗み・レア盗み・通常ドロップ・レアドロップの4つに割り当てられている。まあ、盗み枠は敵のレベルが97ということで低レベルでは絶対に成功させられないのだが、4種類とも他の手段で入手できる装備なので問題は無いだろう。今回は、通常ドロップの「源氏の兜」が手に入った。
――さて。ここで反省点であるが、ギルガメッシュとのバトル後半部に関しては、敵の攻撃が単体物理攻撃のみとなるため、ここで「ファントム」を召喚して透明になれば、あとは一切負ける要素が無くなるのだという。でも、ファントムは最初の全員透明→トルネドでの瀕死化に使うから…と言いたいところであるが、そもそもコロシアムでHPが全回復するのは参戦キャラクターのみであるため、4人中3人は瀕死状態のまま挑むことができる。トルネドの性能と透明状態の特性を活かした妙手だと思っていたが、なかなか無駄なことをやっていたようだ…。
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全員リフレクトリングでアルテマ連打をしていれば大体勝てる、ということで問題はこれで勝てない方々 |
続いて攻略をしていくのは、FF6の名所の一つとして知られる「狂信者の塔」である。
…さて、この塔では、プレイヤーが使えるコマンドは「魔法」と「アイテム」のみとなる。また、雑魚敵は「魔法レベル◯◯」(10〜90まで)という9種類の印象的な敵と「マジックポット」が出現し、マジックポット以外の雑魚敵からは全て逃げることができない。敵は、極めて多彩な魔法攻撃を使用し、「デジョン」で複数の即死を狙ってくる魔法レベル20、「クエイク」を使う魔法レベル60、「メテオ」「メルトン」という最上級魔法をポンポン放ってくる魔法レベル90など、強敵も多い。ダンジョンは、一本道の塔をひたすら登っていく構成だけに、小細工が効かない。そして、ボスとしては、伝説の八竜の一体である「ホーリードラゴン」に加えて、対策必須の「アルテマ」を死に際に放つ「マジックマスター」が待ち構えている。
というわけで。もしFF6が普通のRPGだったら、この「狂信者の塔」は相当な難関ダンジョンとなるのだろうが、そこはFF6ということで、抜け穴が多い。とりわけ、確立している攻略法をフル活用する前提であれば、難関どころかもはや難易度が存在しないというレベルになってしまう。
…まず、エンカウントについては、全て「モルルのお守り」でシャットアウトが可能である。また、2体のボスのうち、ホーリードラゴンは、「ホーリー」と「デスペル」しか使わないため、リフレクトリングがあれば一切の負ける要素がなくなり、しかも「サイレス」で沈黙させることすらできてしまう。最後に、「マジックマスター」に関しては、攻撃するたびにバリアチェンジで弱点を変え、死に際の「アルテマ」が約5000ダメージを放ち、魔法しか使えないため魔封剣は不可能でジャンプも使いづらい…という超強敵なのであるが、「全員がリフレクトリングを装備し、自分にリレイズだけ使って(リレイズはリフレクを貫通する)、あとは待っている」という戦法で、100%勝つことができる。特に低レベルでは、これ以外の戦法で勝つのにはかなり苦労するだろう。その他の方法としては、敵にバーサクを掛けてファントムでの全員透明を使ったり、またはリレイズを縛っている場合はMPを切れさせたりもする。
――そして、モルルのお守りを縛り、雑魚敵と戦っていく方針にした場合であっても、とりあえずビールの精神で「アルテマ」を唱えていれば、「弱点属性」「有効なステータス変化」「オートリフレクの有無」など様々に設定されている敵の特性をほとんど無視して、雑魚を消し飛ばしていくことができる。やはり、アルテマの大雑把さは、FF6のゲームバランスそのものを象徴している気がするなあ…。
そんなわけで。低レベル攻略においても、この狂信者の塔は、モルルのお守りを装備してアイテムを回収し、ボスの2体は既に確立した戦法でサクっと撃破するというパターンが中心である。
…しかしながら、このダンジョンには、「登場する敵の全てが経験値を持たない」という特徴がある。ということは、低レベルでも普通に戦って問題が無いということになる。その特性は、魔法レベル系統の雑魚敵からは逃げられないという特性とも噛み合っている。つまり、である。私は、「低レベルで、モルルのお守りを縛って、狂信者の塔を通常攻略する」というプレイを思いついたのだ!
これはなかなか斬新である。縛りプレイではおろか、通常プレイにおいても狂信者の塔を必勝法でスキップしていた私にとっては、実質的に初めて正面から狂信者の塔を攻略するプレイだと言っても良い。ちなみに、「モルルのお守り」を禁止すると書いたが、わざわざ言うまでもなく「退魔の腕輪」も封印である。
ということで。今回は、低レベルキャラクターで狂信者の塔を攻略していくことになったのだが、実際にはこれでもまだまだ条件が甘かったりする。
…というのも。敵の魔法レベル10〜90は様々な魔法を使用してくるのだが、その大半が、リフレクを貼っていれば無害となる。また、手軽な攻撃手段としては、低レベルでも「アルテマ」を使用することで、敵が複数なら1000・単体なら2000のダメージを、各種の耐性や敵リフレク状態を貫通して与えることができる。よって、つまるところ、全員が「リフレクトリング」「スリースターズ」を装備して、アルテマをひたすら連打しているだけで、簡単に狂信者の塔を登っていくことができるのだ。敵のカウンター行動が多く、なかなか鬱陶しいのであるが、時間が掛かると言うだけで、負ける可能性は皆無である。
――せいぜい、工夫と言ったら、魔法レベル60の「クエイク」対策として、あらかじめレビテトを掛けておくというくらいだろうか。敵の中には、アンデッドであり、「フェニックスの尾」で一撃必殺することができる者も複数居るが、それすら無視して構わないくらいである。マジックポットは、放っておいても良いし、逃げることもできれば、なんなら「アルテマ」で倒すことも可能だ。み…みんな、すまねぇ…!
こ…こ…こんなはずじゃなかった…。
くそがあああああああああああああああ(´・ω・`) |
ところが、これで狂信者の塔が楽勝とはならなかった。そう、問題は、魔法レベル90の「メテオ」である。
…さて。魔法レベル90は、その名の通り、全9種類の魔法レベル系モンスターの中で最強を誇る個体である、その行動としては、「メテオ」や「メルトン」といった信じられないくらいの強力魔法を通常時から使用し、とりわけ「メテオ」は無属性・魔法防御力&魔法回避率無視の全体攻撃ということで、全員が約1400のダメージを受け、低レベルで使われた場合は一発全滅が確定してしまう。
――しかも、狂信者の塔は全4層の外壁を登っていく構造となっているのであるが、その最終エリアである第4層では、10/16という高い確率で、魔法レベル90を含むパーティが出現する。そして、前述の通り、敵からは逃げられないため、どうしてもこの魔法レベル90を倒しながら進まなければならない。
それでは。まず、敵との遭遇パターンのほうから説明をしていこう。魔法レベル90が出現しうるのは、「外壁部:第4層」と「室内(全階層)」の2つの地域である。ちなみに、屋上の外部(イベントで狂信者に取り囲まれるところ)は、外壁部:第4層と同じで、ソウルオブサマサが取れる部屋は、室内(全階層)と同じ扱いとなっている。それでは、両地域の、具体的なエンカウントテーブルを紹介していこう。
というわけで。魔法レベル90には、魔法レベル60か魔法レベル80とのコンビで登場するパターンと、90単体で出現する場合が存在する。
――それでは、このうち最も問題になるのは…と言いたいところであるが、最大の問題は魔法レベル90であって、他の敵はマジでどうでもいい。例えば、魔法レベル60は、「トルネド」「クエイク」を放ってくるため、通常のプレイ方針だとかなりの強敵となりうるが、クエイクはあらかじめレビテト状態になっておけば回避でき、「トルネド」はもはや関係ない。また、魔法レベル80は、こちらが全員リフレク状態だと、回復系や補助魔法を跳ね返して自分たちのサポートを行うが、やはりこちらもメテオに比べれば些細な問題である。ただし、「敵が複数体で出現するか、それとも単体で出現するか」については、こちらの「アルテマ」の与ダメージ(対象が複数だと半減する)や、後述する行動封印魔法の掛け方など、大きな違いが存在すると言えるだろう。
では、問題の「魔法レベル90」のデーターである。まず、HPは9000と、最強クラスの雑魚敵としては低めである。なお、これに限らず、狂信者の塔に出現する魔法レベル系モンスターのHPは、全て「名前の数字×100」となっていたりする。
…そして、行動パターンとしては、敵は1〜3ターン目に「メテオ」「メルトン」「フレア」のどれかを使用する。よって、「メテオ」をリレイズで乗り切ろうというのは得策ではない。蘇ったところに、再びメテオを重ねられてしまえば、為すすべが無いからだ。また、他の行動についてだが、「メルトン」に関しては、低レベル的にはフレイムシールドなどで無効化できるのだが、通常プレイでは炎・風に耐性の無い味方全員が大ダメージを受けるうえに敵自身は回復する(ただし、相方の魔法レベル80・60はダメージを受ける)というとんでもない被害をもたらす。「フレア」は、普通にリフレクで反射をすれば問題ないだろう。そして、4ターン目の行動としては、まず「デスペル」を放ち、続いて「フレア」を最大で3連打するという特殊な攻撃を行うが、ここまでバトルが長引くことは無いだろう。以降は、1ターン目から同じパターンを繰り返す。
――さらに、敵のカウンターについてだが、これは少し変わっており、こちらを利するようなものが多い。敵は、何らかの行動を受けると、100%の確率でカウンター行動を取り、「ストップ」「サンダガ」「リレイズ」のどれかを使ってくる。しかし、「ストップ」「サンダガ」は普通にリフレクで反射できるうえに、魔法レベル90にはストップが有効であるため、跳ね返したストップが命中すると敵は行動不能に陥ってしまう。そして、サンダガも、普通に反射でき、相手にダメージを与えることができる。そしてリレイズは、何故かこちらのメンバーへと使ってくるうえに、リレイズはリフレクで反射されない魔法であるため、完全なる利敵行為になってしまっている。プログラムのミスなのか、それともメテオの一発全滅に対する救済なのか、はたまたこの後のマジックマスター戦におけるアルテマ対策としてのヒントという扱いなのか…?
これで停止できれば勝てる。逆に相手先攻でメテオされたらアウト。敵の行動による透明解除も邪魔 |
そんな魔法レベル90であるが、もちろん弱点も存在する。それは、上記のカウンターでも触れたように、「ストップ」が効くことである。そして、ストップさえ決めることができれば、敵のHPはそこまで多くないため、その持続時間の間にアルテマ祭りで沈めることができるのだ。
…しかしながら。そのストップの掛け方にも、一工夫が必要である。というのも、厄介なことに、魔法レベル90は常時リフレクの特性を持っているからだ。よって、そのまま単純にストップを掛けても、跳ね返されるだけである。ならばと、味方が自分に反射させる方式を使っても、敵は基本的に2体で出現するため確実性が無く(室内においての単体出現の場合は味方側に反射でOK)、もたもたしていると「メテオ」を使われてしまう。同様に、魔法レベル90自身のカウンターの「ストップ」を利用する方法も、安定性に欠けるという問題があるのだ。
――そこで私が使ったのが、バニシュ→ストップ作戦である。前回、アレクソウル戦で物理防御力255のモグを戦闘不能にする時に用いたように、「バニシュはリフレクで反射されず」「透明状態の相手にはリフレクを貫通して魔法が必中する」という2つの特性がある。よって、まず魔法レベル90にバニシュを掛け、続けてストップを使うことにより、敵のオートリフレクを無視して、ストップを決められるようになるのである。これだ!!
そんな感じで。魔法レベル90をストップで止めることさえできれば、残った相方が魔法レベル60であろうと80であろうと、単純に「アルテマ」を放っているだけでも勝てるし、何なら魔法レベル60に「サイレス」、魔法レベル80に「バニシュ→デジョン」あたりを使っても良い。
…というわけで、問題はこのパターンの成功率である。まず、魔法レベル90に先手を取られて「メテオ」を使われれば問答無用でアウトのため、こちら側が初手を取れる確率を少しでも上げるために、モグのアクセサリ枠の「スリースターズ」を外し、第4エリアに入ったら「はやてのかんざし」で先制攻撃率UPの効果を得ておく。どうも、狂信者の塔では基本的にバックアタック&はさみうちは起こらないが、こちら側に有利な先制攻撃&サイドアタックは発動し、ついでに魔法レベル90の単体出現には何故かはさみうちされることがあるという謎仕様が存在するようだ。モグは「スリースターズ」が外れるため、「アスピル」で回復しながら魔法を使っていくことになる。一応、MPは111と、ガウを除く全キャラクター中で最も多くなっている。
――また、問題としては、こちらの「バニシュ」→「ストップ」の間に、敵の魔法攻撃が挟まることがあり、これによって魔法レベル90に掛けた透明状態が解除されてしまうことがある。該当するのは、魔法レベル60の「クエイク」や魔法レベル80の「ヘイスト」などに、魔法レベル90自身の「メルトン」など、なかなか数が多い。そうなると、ストップはリフレクで跳ね返されてこちらに飛んでくるうえに、「バニシュ」から再び掛け直しと被害が大きい。そして、FF6のATBでは、どうも魔法に詠唱時間が存在するようであり、ウィンドウ空け閉めを使っても、最も効率の良い時間で魔法を使うのは難しい。よって、もうこの辺りまで来ると、完全に気合である。
そんなわけで。これらの策を全て用いれば、1回の魔法レベル90とのバトルに勝つことは難しくない。しかしながら、今回はセーブポイントの無いダンジョン攻略であり、よほど運が良くない限り、魔法レベル90とは複数回の戦闘を行わなければならない。そのうちで1回でも「メテオ」を使われてしまえば、全てがチャラである。ちなみに、ダンジョンの特性を考慮し、今回はWiiUのまるごと保存機能も使用しないという縛りを加えていたりする。
…さて。今回、個人的にやれることは全てやったと思っているが、結局のところ魔法レベル90が先手を取って「メテオ」を使えば全滅は避けられないため、最終的には★運ゲー★となってしまう。こればっかりは、どうしようもない。もう、ヒヤヒヤしながら「なんだこの階段は!?」と階段を登っていき、マジックマスターを倒して折り返しをし(当ダンジョンではテレポも使えない)、魔法レベル90の出現地域である第4層を素早く脱するしか無いのである。しかしながら、そもそも狂信者の塔とはこういうダンジョンであり、モルルのお守りで楽をするほうが本来の道から外れていると言えるのではないだろうか。考えてみれば、今回プレイでは、WiiUのまるごと保存を多用していたことにより、「セーブができない」ということを悩む必要など一切無かった。この気持ちは、マインドシャッフルで千年眼の対策をされ、久しぶりに“勘”に頼らないといけなくなったペガサスのような感じである。
さすがにこれくらい有名なのは私も対策済み |
ということで。試行錯誤を含め、合計10回程度の挑戦で、2体のボスを倒して宝箱を回収しつつ、塔全体をクリアーすることができた。クリア後に、「セーブができて嬉しい」と思ったのは、今回プレイを通して初めてのことである。戦利品については、タイムラグがあるものの100%の即死効果を与える機械:「エアアンカー」、魔法回避率を+30できストームドラゴンからも手に入った「フォースアーマー」、2連続で魔法が唱えられるようになる“ケフカさまのおたから”「ソウルオブサマサ」など、難易度に見合ったラインナップであった。
…なお、前述の通り、魔法レベル90が出現する第4層以外は、適当に「アルテマ」を使っていれば勝てるため、バトルの難易度は全く高くないというかAボタンを押しているだけで良いのだが、敵のカウンターが多いため、時間自体はかなり掛かってしまう。だいたい、最上層に行くまでに20〜30分で、戻ってくるのにも同じくらいが必要である。そのため、第4層で負けると、割と心に来るものがあったりする。まあ、縛りプレイだし、仕方がない。
――ちなみに、完全な余談であるが、魔法レベル90には、ストップだけでなく睡眠も効く。ストップと睡眠は、どちらも行動封印系で同じだが、睡眠は切れる時に演出があるため、再発動が行いやすいという利点があるが、代わりに物理攻撃で解除されるという特徴もある。今回は魔法で攻撃をするため、ストップと睡眠の両方が効くのであれば、睡眠を使ったほうが良いだろう。しかしながら、どうやら狂信者の塔では、魔法攻撃によって睡眠状態が解除されるという極めて特殊な性質があるようだ。そのため今回は、魔法レベル90に「スリプル」を使うことはしなかった。ちなみに、魔法レベル系等の敵の中には「コンフュ」を使ってくる奴も居るが、それが跳ね返って混乱しても、やはりこちらの魔法攻撃で解除されてしまう。この辺りは、単に魔法しか使えなくなっているというわけではなく、「『たたかう』が『まほう』に入れ替わる」という特殊な処理が原因なのかもしれない。
そんなわけで。今回は、雑魚戦の攻略を中心として、“狂信者の塔”の全体の攻略を動画化してみた。【0:02】からが「魔法レベル90+魔法レベル60」戦、【2:49】からが「魔法レベル80×2」戦、【3:11】からが「魔法レベル90+魔法レベル80」戦である。なお、第3層までの敵については、リフレクトリング+スリースターズでのアルテマ連打で終わるので省略とする。また、おまけとして、【4:54】からは「ホーリードラゴン」戦を、【8:26】からは「マジックマスター」戦を収録しているのだが、後者2つは例の必勝法を使っているだけなので、極めて暇な方だけ視聴していただければOKである。
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何こいつゼロムスの同級生? |
狂信者の塔をクリアーしたということで、FF6に残された要素も少なくなってきたとなってきた。次は、ストラゴスのエピソードである「グランドトラインの取得」を目指し、エボシ岩の洞窟で「ヒドゥン」と戦っていくことにしよう。ちなみに、今回プレイを行うまで、このようなシナリオがあるとはサッパリ知らなかったため、私がFF6でこの話を見るのは今回の低レベルプレイが初めてとなる。
…まず、この物語を進めるためには、リルムとストラゴスの両名を入れ、サマサの村に向かう必要がある。すると、ガンホーとかいう「は?
誰おまえ?」という感じのキャラが現れ、「ヒドゥン」を倒すために、「エボシ岩の洞窟」へと向かうことになる。ちなみに、「ヒドゥン」はストラゴスが若い頃に追い求めていた伝説のモンスターであり、青魔法:「グランドトライン」を習得できる唯一のモンスターである。また、「エボシ岩の洞窟」は、サマサのすぐ北にあるダンジョンであり、どうも世界崩壊の地殻変動によって蘇ったようだ。
――それでは、まず「エボシ岩の洞窟」のダンジョンのほうから攻略していこう。このダンジョンは、非常に通路が狭く、SFC版ドラクエ1でたいまつを使った時のように、プレイヤーの近くしかマップが表示されない。そして、奥に進むには、「おなかの空いた宝箱(※喋る)にサンゴのかけらを食べさせる」という哲学指数の高い行動を取る必要がある。その「サンゴのかけら」は、洞窟内の宝箱から何個でも手に入れることができる。なお、サンゴはまとめて22個以上を食べさせる必要があり、足りなかった場合は通してもらえないうえに、持っているサンゴが全て没収されるという理不尽な仕様になっている。なぜか洞窟内の移動がランダムになっていることと言い、どういう扱いをしたかったのかよく分からないダンジョンである…。
そんなこんなで、初めてのダンジョンのよく分からない仕掛けに翻弄されつつも、サンゴを集めて宝箱を移動させ、ボスの「ヒドゥン」に挑んでいく。
…さて、このヒドゥンは、実はアンデッドであるため、倒すだけならば「フェニックスの尾」を投げつければ一瞬で終了である。ただし、今回はイベントの展開も踏まえ、あくまで「グランドトライン」を習得することを目的としていった。
――それでは。まず、ヒドゥンは、4体の「エレボス」という使い魔と同時に出現するが、このうち一番左下の個体以外には「デジョン」が効くため、さっさとそれで消滅させる。残った1体も、「コンフュクロー」で物理防御力255のモグを混乱させてくるので、できる限り素早く倒したい。なお、ヒドゥン本体に関しては、「ポイズン」や「バイオ」を使って攻撃してくるため、リフレクトリングを身に着けておいた。
その後、ヒドゥン1体になったら、敵は「グランドトライン」を使用してくる。これは、まあ無属性・魔法回避率&魔法防御力無視の全体攻撃であるため、喰らったら死ぬのであるが、しかし喰らわなければ青魔法を覚えることはできないため、やむを得ず「リレイズ」で受けることにする。なお、この攻撃でストラゴスも確実に戦闘不能になってしまうのだが、それでも青魔法の取得条件は満たせるようだ。そうして、グランドトラインの取得という目的を果たしたら、あとはフェニックスの尾を投げ付けて瞬殺しても良し、真の伝説の青魔法である「歩数ダメージ」で倒しても良し、という感じである。
そんなわけで、イベントの「グランドトラインの取得」も達成である。戦利品は、もちろん青魔法の「グランドトライン」と、あとはレア盗みを成功させれば、「茨の冠」を手に入れることができ、これはコロシアムで「ミラージュベスト」に変換することができる。その他、物語的に目立つ場面が多くないリルムとストラゴスが主役になるエピソードとして、見ておいて良かったものであったと、私は思う。
…さて、その「グランドトライン」であるが、攻撃としての性能は、ちょうどメテオとアルテマの間という感じである。つまり、スリースターズで消費MPを全て1にしてしまった場合、アルテマよりも優先して使える場面は無い。せいぜいこちらも、魔封剣を妨害しないことくらいが唯一の利点であろうか。やれ、せめてアルテマが、例えば「1人しか覚えられない」とかなら、ここまで様々な攻撃が産廃化することはなかったように思うのだが…。
――ちなみに、このヒドゥンは、FF6で唯一の何度でも復活するボスという特性がある(獣ヶ原を入れればキンベヒとホーリードラゴンも?)。撃破後、サマサの村に居るガンホーに話しかけると、低確率で「エボシ岩にまたヒドゥンが現れた」というメッセージが聞け、それを聞いてからエボシ岩の洞窟に行くことで、再びヒドゥンと戦うことができるのだ。その際、グランドトラインを覚え忘れていれば再トライができるし、レア盗みにも挑戦することができる。サンゴのかけらもまた集めなければならないが。なお、グランドトラインにはこのような救済があるのだが、この後に「フォースフィルド」という完全に1チャンス限定の青魔法があるため(GBA版なら連戦モードで一応は取得可能)、全ての青魔法があらゆる状況から覚えられるわけではない。その他、これはボス戦ということで、FF6のボス戦曲である「決戦」を、完全にシナリオを進めきった後であっても聞けるというメリットがある。最強育成を終えた後とかに、ふとこのボスに挑んで、懐かしい曲を味わってほしいという意図があったのかもしれない。なんというか、いろいろ変わった性質の多いエピソードだったわ…。
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最大MP4500で、針千本の消費MPは50。つまり、こいつの棘の本数は合計で9万本…? |
本後ラスト、そして崩壊後ラスダンを除いて最後に取り扱うのは、GBA版追加モンスターの「ジャボテンダー」である。
…さて、ご存じ、「ジャボテンダー」は、サボテンダーの王といった風貌のモンスターであり、初登場はFF8である。そしてFF6では、GBA版追加モンスターの1体として選出され、「崩壊後マランダ近くの砂漠などで10体以上のサボテンダーを倒し、マランダ砂漠の左下中央のマスに足を踏み入れる」という条件で戦闘ができる。その戦利品は、新規魔石の「サボテンダー」であり、レベルアップボーナスとして「素早さ+2」というSFC/PS版の頃には無かった補正を持っており、最強育成に新しい可能性を与えた。また、これにより、SFC/PS版で唯一の素早さ補正(+1)を持っていたオーディンは、気兼ねなくライディーンへと進化させられるようになった。
というわけで。その特性上、ジャボテンダーは最強育成のための低レベルプレイでこそ早めに倒したい相手となるのだが、こいつが悪魔超人的な強さを誇り、無策でやっても勝てる可能性は皆無となっている。まず、敵の基本的な行動パターンは、「針千本×2」→「針千本×2」→「針千本×4」を早いペースで繰り返すというものである。針千本は、喰らえば低レベルキャラは死亡確定であり、回避をする方法もない。というわけで、「針千本×4」などはリレイズが必須になってくる。
…また、他の行動としては、カウンターとして2/3の確率で単体大ダメージの「すってんころりん」を使い、死に際のファイナルアタックとしては、「針千本×10」をお見舞いしてくる。「すってんころりん」は、防御手段を考えておかなければ通常プレイのレベルでも一発死であり、「針千本×10」などは、全員にリレイズが掛かっていても駄目である(FF6のシステムでは、リレイズで復活した後にも連続攻撃は継続されるため、最大でも8回でアウトとなってしまう)。そのため、「ジャンプ」で避けるか、その他の特殊な防御手段を用いなければ、決してジャボテンダーに勝つことはできないのだ。
――そんなこんなで、このジャボテンダーは、最強育成に必要な魔石が手に入るが、最強育成をするための低レベルプレイでは倒しづらいというチグハグな相手になっている。しかしながら、これはバトル面での難しさであり、恐らく意図的なものであろう。まあ、GBA版以降での追加モンスターということで、それほど攻略例が多くないのだが、どうも低レベルプレイでは、「クイック」を使って行動回数を増やしたり、「歩数ダメージ」のダメージ値を思い切り高めたり、はたまたレベルを上げて挑む(魔石ボーナスが関係ないゴゴ・ウーマロを使うか、または育成計画を立てて素早さ以外のボーナスを獲得させる範囲内でレベルを上げる)、その他にも「逃げられない!」を表示させることによって敵の行動を制御する…などといった策が取られるようだ。
それでは、今回の私のプレイでどんな作戦を使うかと言うと、リレイズ連打によるMP切れ待ちである。
…さて、FF6の「針千本」は青魔法に分類され、その消費MPは50である。そして、ジャボテンダーのMPは4500しか無いため、90発の針千本を凌げれば、敵はMP切れとなって針を放てなくなる。その状態で、カウンターの「すってんころりん」をファントムの召喚で防げば、あとは一切のダメージを受ける要素が無くなり、最後の「針千本×10」もMP不足で打てなくなって、勝利することができるのだ。
――では、それを低レベルキャラクターで実行できるのかというと、可能である。今回プレイでは、今のところ「クイック」の使用は縛っている(なんかハメ技?
みたいのがあるらしい。ただでさえ難易度が低いので、そういうものは使いたくない…)のだが、狂信者の塔の攻略で手に入れた「ソウルオブサマサ」を含めると、パーティ4人で5連続の魔法が可能となる。これを使い、全力で「リレイズ」と「レイズ」を使って仲間を蘇生させていけば、針千本の猛攻を前にしても、何とか戦線を維持できるようだ。そして戦線を維持できれば、MP切れまで耐えることも可能となる。FF13における「敵の攻撃に耐えられる=召喚獣でいつかは勝てる」理論と同じである。ただし、初手を相手に取られ、「針千本×2」を受けてしまうと、開幕から主導権が相手に移ってしまうため、最初だけは先手を取れるまでやり直すようにしたい。実戦では、運良く先制攻撃が発動してくれた。
そんなわけで。実戦では、ティナには「スリースターズ」「ソウルオブサマサ」を、その他の3人には「スリースターズ」「ミラクルシューズ」を装備させ、ひたすら「リレイズ」と「レイズ」で敵の攻撃を凌いでいく。長くバトルしていると、集中力が切れてきて、だんだん「針千本×2
→ ×2 → ×4」のルーチンのどの部分か分からなくなってきたり、誰にリレイズを掛けたか忘れてしまったりするのだが、何とか気合を入れて、ミスをしても取り戻すように努力していった。多少の失敗なら取り戻せるくらいの余裕はあるようだ。
…そうして戦っていると、だいたい25分ほどで「MPがたりない」と表示され、敵は一切の針千本を放てなくなった。あとは、事前に決めていた通り、ファントム召喚で「すってんころりん」から身を守り、アルテマと歩数ダメージで30000のHPを削っていく。死に際の「針千本×10」という神々の像もビックリという感じの攻撃も、全てMP不足で発動できなかった。これにて、低レベルクリアーの天敵であるジャボテンダーも撃破完了である。ふう…。
――ちなみに、戦利品の魔石:「サボテンダー」は、上記の通り、最強育成のための低レベルクリアーでは有意義な一品なのであるが、今回のような“低レベルクリアーのための低レベルクリアー”では、それほど大きな意味はなかったりする。まず、取得できる魔法のテレポ・バニシュ・ヘイスガは、全て他の魔石で代用が効く。また、召喚獣として使っても、ダメージに安定性が無く、魔石共通の特性として、戦闘中に1回しか使うことができない。また、ジャボテンダーの撃破により、魔石以外の戦利品が手に入ることも無い。強いて言うなら、サボテンダー稼ぎをする際に、操作ミスで不意にジャボテンダー戦に入らなくなるというのがメリットであろうか。ま、低レベルクリアーでは、強敵と戦えること自体が報酬みたいなものだから、別に良いのであるが。
◆動画◆
月に代わってお仕置きする人に代わってお仕置きする人? |
そんなわけで。これにて、崩壊後のパートにおいて、ラストダンジョン以外の全てのイベントを終わらせることができた。
…最後に、やり込み的な意味は無いのだが、「ガウの親父」のイベントを見ておく。これは、ある場所に登場する“ガウの父親”とガウを再会させられるというイベントであるが、バトルや戦闘面での報酬があるわけでなく、物語的な意味のみの演出である。それでも、崩壊後には珍しい「複数キャラが絡むイベント」であり、本筋への絡みが薄いガウにとっては貴重なエピソードでもあるため、FF6のファンならば見ておきたい内容となっている。ちなみに、このイベントを完全なものとしたい場合、「人間のキャラクター全員を仲間にし、マッシュかガウを先頭にして、マッシュ・ガウ・ロック・エドガーのパーティでガウの親父に話しかける」(モグ・ゴゴ・ウーマロは居なくてもOK)と、全てのセリフを見られるようだ。
さて! これにて本当に、FF6も残すところ「瓦礫の塔」のみとなった。なお、今回プレイでは、ストーリーの流れでの攻略を重視するという方針であり、未だに瓦礫の塔には一度も進入をしていない(通常の低レベルでは、先回りして「イカサマのダイス」や「ミネルバビスチェ」を回収することが多い)。
…では、次回はいよいよ、大詰めのラスダン攻略からである。ラスダンでは、思い出したかのように情けないボスの方々が登場してくるのであるが、その中にもポツポツと強敵が隠れていたりする。また、ラスボス戦は、全4形態・合計10体の敵というこれまでに無い規模の大連戦となる。今回は、GBA版の追加要素も取り扱うとはいえ、このラストダンジョンが大きな山場となることは間違いない。よし、行こうよ、みんな。
(2019年8月3日) 1115 PV
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