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管理人の日記
寒くなってきましたね。しっかり厚着で体を暖めて、風邪をひかないよう頑張りましょう!
とにかくギャグが寒く、主人公に共感もできない |
名前を知っていた「ぼっち・ざ・ろっく!」というアニメを見始めたのだが、「3話切り」=3話まで見たが、以降の視聴をやめるということを決定した。滑ったギャグを延々と見せつけられるような、非常に苦痛な作品であった。
…まず、アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」は、2022年の秋に放送された。主人公の「後藤ひとり(ぼっちちゃん)」が、陰キャな自分を変えたいと思って、バンド結成を目指す…という筋書きだ。バンド名は、「結束バンド」という、ちょっと変わった名称である。TVアニメ版の再編集という形式ながらも、劇場版化も果たしているそうだ。2022年の“覇権アニメ”と呼ばれるくらい、知名度と人気のある作品、ということであった。
――やれ、当時の私は、遊戯王シリーズばかりを見ており、それ以外のアニメにはこれといった興味を持っていなかった。そんな私が、名前を聞いたことがあったくらいだから、さぞ面白いのだろう。そして、現在の私は、「dアニメストア」を使って、“名前を知っている作品には、積極的に挑戦してみる”という方針を採用している。それでここまで、多くの作品に親しんで来れたため、今回の「ぼっち・ざ・ろっく!」も、良い思い出にできると思っていたのだが…それが、残念な結果に終わってしまったということである。
では、「ぼっち・ざ・ろっく!」の何が駄目かというと、まず、主人公の陰キャ描写がおかしい。“ぼっちちゃん”と呼ばれるだけのことがあって、主人公は友達がおらず、外向的な趣味も持たない。ただ、その描写が極端であり、家の自分に居るにも関わらず倉庫に隠れてギターを弾いていたり、いざバンドの演奏となると段ボールを被り始めたり、ライブハウスでのバイトをサボるために氷の浮いた水風呂に浸かったりする。自分の部屋があるのなら普通にギターを演奏すれば良いし、生活を監視されているわけではないのだから、「風邪をひきました」と仮病の連絡をするか、正直に謝ってバイトを引退すれば良い。どれも、ギャグとして誇張しているのだろうが、率直に言って、滑っている。分かる分かる、陰キャだったら、こんな経験〜あるわけねえだろ!!
…だが、そんな“ぼっちちゃん”が、何の取り柄も無い高校生なのかと言うと、そういうわけではなく、作劇の都合上、音楽演奏だけは得意である。だが、その描写もおかしく、どうもYouTubeでチャンネル登録者数が30000人ということらしい。やれ、このチャンネル登録者数というのは、完全な一般人ならば100行けば十分に凄く、1000で達人、万単位なんて空の上である。中学から楽器演奏を始めて3年の高校生が、30000人のチャンネル登録者数というのは、それだけで胸を張って生きていけるレベルなのだ。こんなもの、「陰キャ」でも何でも無い。この登録者数もギャグなんですかね?
――そして、ここまで既に述べてきているが、本作のギャグは滑っている。例えば、何回もあるシーンとして、「主人公が、妄想の世界へトリップする」というものが存在する。だが、内容は、「コンビニバイトの接客で挙動不審となった結果、裁判にかけられ、死刑を宣告される」という程度で、現実的に有り得ないうえ、ギャグとしても笑えない。こんなものが、10秒も20秒も掛けて、しかも、1コ話の間で何回も挿入される。本作のお笑いシーンは、徹頭徹尾このレベルであり、つまらないを通り越して、苦痛に感じるようになってくる。さすがの私も、ここまで社会不適合者ではない…。異様なまでのYouTubeチャンネル登録者数も合わせて、全く主人公への共感ができなかった。
さて。その他の点としても、「作画」は、美少女アニメが作画崩壊をしたような絵であり、特に評価すべきとは思えなかった。そして、音楽アニメのキモとなる「楽曲」というところについては、もはやそれを判断できる次元にすら達さなかった。なにせ、3話までという時点ですら、我慢して見るというレベルだったのだ。こんなものが覇権と言われるくらいに、2022年のアニメは駄作しか無かったのか?
笑う以前に、「どこからこんなに氷を持ってきたの?」などと突っ込んでしまった時点で… |
というわけで。「ぼっち・ざ・ろっく!」は、私にとって、「全く共感できない主人公が、滑ったギャグを延々と披露する」という、まさに苦痛きわまりないアニメであった。第1話だけならともかく、さすがに3話まで見て駄目なら、もう逆転は無理だろう。
――やれ、私が、“陰キャによるバンドアニメ”と聞いて、期待していたのは、「人付き合いの苦手な主人公が、勇気を持って一歩踏み出し、個性的な仲間と共に成長していく」といった、王道と言える作品である。いや多分、人によっては、「ぼっち・ざ・ろっく!」は、そういうアニメとして見えているのだろう。だが、私には、現実感の無い、人の形をした記号が、終始タダ滑りの悪ふざけをしているとしか捉えられなかった。
とはいえ。まあ、ある意味で救いと言えるのは、本作「ぼっち・ざ・ろっく!」が、「つまらない」という強烈な印象を残せたことである。
…やれ、私も、dアニメストアで視聴を開始した全ての作品を、最終話まで見ているというわけではない。ただ、途中でやめる場合にも、「最初の数話を見て、その後、特に理由も無く、次を再生しない」というパターンがほとんどだった。よって、明確な意図を持って「視聴を中止する」と判断したのは、「ぼっち・ざ・ろっく!」が初めてだ。そういう強い印象を私の中に残せたことは、真の虚無アニメと比べれば、いくらか優れているかもしれない。まあ、「16よりも、つれぇわ15のほうがマシ」みたいな話であり、全く前向きな擁護とは言えないのだが…。
――そういうわけで。私は、現代のアニメは、以前までと比べ、桁外れに進化した娯楽になったと思っていた。だが、「ぼっち・ざ・ろっく!」は、悪い意味で、平成の深夜アニメを思い起こさせるような内容であった。まあ、こういうこともあるよね。口直しというわけではないが、次に選んだアニメは、3話を超えて、どんどん続きを見たいと思えるような、いつもの楽しいアニメ視聴となっている。また近いうちに、その感想は書きたいと思います。
(2024年11月19日)
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