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管理人の日記
4月からの遊戯王アニメは、過去作のリマスターと、OCGの世界観を使ったミニ作品になる…うん、妥当ですね
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皮肉きいてんな、このセリフはちょっと面白いぞ |
『セブンス』の視聴を終えたのち、今度こそ楽しめるかもと思って「遊戯王ゴーラッシュ」を試してみたが、やはり駄目であった。
…まず、年明けから見始めた「遊戯王セブンス」については、全92話を、楽しく視聴できた。前回の記事(【日記:2025/1/14】)を書いた時点は、全体の1/3ほどを見終えたところであったのだが、そこから大会編や第2シリーズへの突入とラストバトルへの流れで、大きく盛り上がれた。勝敗予想の付かないデュエルと、良い意味で遊戯王らしい突拍子の無い物語展開の、両方が魅力であった。自分の中で、久々に楽しめた遊戯王アニメとなったのだ。
――そして。今回のお題である『ゴーラッシュ』は、アニメ遊戯王シリーズの第8作であり、前作『セブンス』と同じく、ラッシュデュエルを題材としている。2022年4月から始まり、現在も放送中だが、この3月末で終了ということのようだ。良かった…。
さて。この『ゴーラッシュ』について、私は以前に、ごく僅かだけ視聴したことがあった。というのも、アニメが開始した2022年4月は、私が現在の会社に再就職をしてしまった時期だ。私は、“久々に一人っきりで自由にアニメを楽しめる環境を取り戻せた”ということで、好きだった遊戯王シリーズでも見てみるか…と思い、ちょうど放送開始をした最新作の「ゴーラッシュ」を視聴してみた。が、内容のキツさに、最初の数話で切り、程なくネット上の感想まとめすら見なくなった。
…そういうわけなのだが。前回、2022年の時は、『セブンス』について、「まずまずの評価らしい…」ということを聞いていたくらいであった。一方、約3年が経った現在は、その「セブンス」を満足して視聴を終えたという大きな違いがある。“同じく、ラッシュデュエルを題材としている”ということもあるし、今なら、『ゴーラッシュ』を楽しめるかもしれないのだ。
――そう思って、視聴を始めてみたのだが、結局、「最初の数話で視聴をやめる」という、まったく同じ結果に終わってしまった。やれ、3年前の自分は、何も間違っていなかったということである。そんなことを確認できても何も嬉しくないが…。
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7月、原作者急逝のニュースで、実況まとめだけでも見てみるか、と検索を掛けた結果… |
では、なぜ、『ゴーラッシュ』の視聴を切ることを決定したのかというと、とにかく全てが滑っていてキツい。これに尽きる。
…まず、今回も、小学生主人公(中学生らしい…)ということで、全体的には軽く明るい雰囲気になっている。そんな感じで、ギャグについても、「子供向け」を狙ったのかもしれないが、典型的な「子供騙し」になっている。例えば、第3話では、“主人公たちが、タレ味の焼き鳥を盗まれる”という事件が起こるのだが、それを宇宙人の仕業と判断した根拠について、「宇宙には空気が無いから、味も感じない。だからタレみたいな味の濃い物を盗んだんだ」という説明が為される。これをウケると考えている脚本の知能レベルを笑えば良いのだろうか?
あまりにもつまらなすぎて、寒気がするレベルである。もちろん、肝心の子供さんたちが、面白いと思ってくれるわけがない…。こんな物を見せられる側の気持ちになってくれない?
――また、デュエルについても、新アニメということで、1からやり直しになるというのは良いだろう。だが、4話まで進めて、やっと魔法・罠が出たくらいで、展開が遅すぎる。第1話なんて、まさかの通常モンスターのみで、アドバンス召喚すら無かった。そんなチンタラした展開なのに、第4話はデュエルなし回である。結局、デュエル面で印象に残ったのは、例えば100ダメージを受けた時に、登場人物が「ひゃく…!」などとうめく演出だけであった。100が何なんだ。そんなことやってる奴、アニメでも現実でも、一人も居ないだろう!
また、ギャグやデュエルの滑り具合と同じくらい、キャラクターデザインについても終わっている。
…まず、本作は「宇宙人」をテーマとしている。これにより、既存のキャラデザに囚われない、多彩な人物が登場する…のは確かなのだが、その実は、気味の悪いクリーチャーが繰り返し登場するとしか表現しようが無い。
――では、具体的に紹介をしてみよう。3話・4話でテーマとなったのは、「チュパカブラ」という、2足歩行で赤い目玉の魚人である。お世辞にも、カッコいいとか親しみが持てるなどとは言えないようなキャラクターが、デュエリストとして、そしてストーリーの進行役として、メインとして出演していた。そして、5話では、気持ち悪いカッパがデュエリストとして登場するようだ。
これは…あれか、“ポリコレ”とかいう、美的センスが狂っている人たちが作ったのだろうか。やれ、視聴者が見たいのは、カッコいい・かわいい・面白い、またはその逆で、恐ろしい・怖いといった、何らかの魅力を持ったキャラであろう。誰が、不快なだけの化け物を、わざわざ映像で見たいというのだ。“私にとっての最終話”である第4話では、その次回予告で、次はカッパの化け物とデュエルするのが分かり、安心して視聴を切ることができた。
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セブンスかえして |
というわけで。シリーズ第8作「ゴーラッシュ」は、遊戯王アニメ史上、最低の駄作である。キツすぎて、何一つとして良いところが無い。
…やれ、遊戯王アニメの中でも、最終的な評価が「つまらない」に終わった作品は少なくない。だが、そんな中でも、例えば『ゼアル』は初期のデュエル構成は良く出来ていたし、『アークファイブ』だって、ごく僅かな期間であったものの、楽しめた時期があった。あの『ヴレインズ』ですら、「聖なるバリア-ミラーフォース-の意外な使い方」「『優秀なAIが、人間を駆逐する』ではなく、『無能判定されたAIが、人類に復讐を試みる』という珍しい展開」など、良い意味で印象に残っている部分が存在する。前作『セブンス』を、あまり楽しめなかったという人は多いだろうがが、それでも「ラッシュデュエル」という新しいルールを生み出して、そして定着させるために、試行錯誤をしていたことは間違いない。
――それらと比べて、『ゴーラッシュ』は、「滑り倒したギャグと、ブサイクな敵キャラデザイン」くらいしか印象に残らなかった。実際、ネットを見渡してみても、『ゴーラッシュ』に対する話題は非常に少ない。やれ、「好きの反対は無関心」とか「悪名は無名に勝る」などという言葉があり、“そもそも遊戯王に興味を持たれていない”という状況は、コンテンツにとってマズい。だがまあ、こんなつまらないアニメを作っていれば妥当としか言いようがない。むしろ、こんなゴミ作品が、埋もれていて人目に触れない状況となっているのは、『遊戯王』にとって良いことであるとすら思える。
ちなみに。『ゴーラッシュ』は、謎にセブンス世界と関連性を持たされている。主人公勢の一角である兄と妹の名字は「王道」であり、前作主人公の「王道遊我」と同じだ。そのことを皮切りに、セブンスの登場人物のソックリさんが数多く出演している。だが、単純な過去・未来というわけではなく、何らかの仕掛けがありそうな感じである。しかしながら、別に、それを特に知りたいとも思えない。
…それに、そんなにセブンスが好きなら、普通に『セブンス-2』とか『セブンス:中学生編』みたいな感じの続編をやってほしかった。セブンスの最後は、意外すぎるラストデュエルの勃発理由と、そこできっちり主人公が勝ち切ったということで、とてもカッコいい終わり方であった。だが、そこから続けるというのなら、それもそれでアリという感じである。少なくとも、誰も得しないクソアニメにモチーフとして吸収されるよりは、遥かにマシだったろう。楽しかったセブンスが92話と短めで終わり、この駄作は150話も続いている。世の中は不条理である。
というわけで。『ゴーラッシュ』は、ぜんっぜん駄目である。遊戯王史上最悪で、論外であり、お話にならない。私にとっては、倍速視聴の価値すら感じず、その時間で、他のアニメを見てみたいと思う。よほど「遊戯王シリーズを全て見たい」という場合を除き、一切の視聴する価値が無いと断言できる。
――ちなみに、ゴーラッシュは、この3月末で、ようやく終わってくれるようだ。一応、「遊戯王ファン」を名乗っている者として、安堵する思いである。一般アニメが12話で印象に残ろうと努力する中、よくもまあ、こんなクズ作品が、3年も続いたものだ…。頼むから、これ以上の恥を晒さないでくれ。
(2025年2月23日)
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