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管理人の日記
ベームヴォーイアドヴァーーン!!
新作/続編/移植ともに、あの時代に合致した、バランス感のある携帯機でした |
本日2019年2月14日は、「ゲームボーイアドバンスSP(GBASP)」の16歳の誕生日だという。懐かしいもので、地味に私はGBASPを発売日に購入していたのだが、あれも既に16年前ということになる。年を取るわけだ…。そういうわけで、本日は「ゲームボーイアドバンスの思い出」と題し、私の中学〜高校時代を駆け抜けていったゲームボーイアドバンスと、その時代に楽しんだゲームたちについて振り返ってみたいと思う。
…まず、「ゲームボーイアドバンス(GBA)」は、2001年に発売された任天堂の「ゲームボーイ」の後継機であり、「ゲームボーイカラー」をゲームボーイのマイナーチェンジ版とすると、実に1989年に発売されたゲームボーイから12年ぶりのフルモデルチェンジとなる。性能としては、SFCと同等以上というところであり、本体性能の制限が極めて大きかった初代ゲームボーイから一転して、様々な映像・音声での表現ができるようになった。また、本体機能として下位互換を持っており、初代ゲームボーイのソフトをそのまま差し込んで使用することができるのも特徴である。その他、本体価格は初期モデルで9800円(税抜き)と、今の感覚からするとかなり安く、任天堂およびソニー携帯機で1万円を切った最後のハードとなった。
――なお、冒頭に挙げた「GBASP」は、折りたたみができる本体構造に加えて、バックライトや充電機能などを搭載した上位モデルである。ただし、値段も12500円(税抜き)と上がっているほか、イヤホンを付けるには別売りの変換端子が必要というガッカリな構成になっており、バックライトも下から照らす方式で画面表示がブレてしまったりなどと、現在の基準で言えば必ずしも出来が良いとは言い難い。それでも当時は衝撃的であり、特に折りたたんで画面の傷を気にせず持ち歩ける構造は、大のお気に入りであった。紛失してしまったのは、実に勿体無い…。
ところで、そもそも私がGBAを購入した動機は、言わずと知れた「ポケットモンスター」シリーズをプレイするためであった。
…やれ。ポケモンシリーズは、初代ゲームボーイにて後に“第1世代”と呼ばれる「赤・緑」が発売され、その後にモノクロ・カラー両対応で“第2世代”の「金・銀」が発売された。当時の私は、これらの作品にどっぷりとハマりこんでおり、取り立てて理由も無く、寝落ちするギリギリまでモンスターの育成を行っていた。初代ゲームボーイでプレイしたソフトと言うと、本当に「ポケットモンスターピカチュウバージョン(第1世代のマイナーチェンジ版の一つで、テレビアニメ版の演出を取り入れた他、難易度が少し上がっている)」と「ポケットモンスター銀」「クリスタル」、あとは知人から譲り受けたワリオランドくらいしか思い出せないものだ。だから、私がGBAを買う最大の目当ては、GBAで発売した“第3世代”の「ポケットモンスター:ルビー・サファイア」だったのだ。
――しかしながら。当時の私は、既に発売済みだったルビー・サファイアには手を出さず、他のソフトからプレイを始めていた。理由は、確か高校受験を控えていて、本格的なプレイが必要となるポケモンシリーズを買うのはまずいという判断だった記憶がある。ならGBAを買うな。そんなわけで、あえて一番手であるポケモンシリーズを外し、私は他のタイトルから漁っていくことにしたのだ。結果的には、この選択は大成功であったように思う。
それでは、GBAで印象深かったタイトルを紹介してみよう。まずは、GBAオリジナルの新作タイトルである。絶対に外せないのが、カプコンの「ロックマンゼロ」と「逆転裁判」シリーズだ。まず、前者の「ロックマンゼロ」は、2Dアクションのロックマンシリーズの流れを継ぐ作品であり、GBAで『1』〜『4』が発売された。シリーズ初期作こそ荒削りだったものの、ナンバリングが進むにつれて大幅に遊びやすくなっていき、当時据え置き機のXシリーズが停滞していたこともあって、新たなロックマンシリーズの金字塔として君臨した。特に『3』と『4』は、ハードモードで全ミッション100点取得など、しっかりやり込んでいったタイトルである。また、「逆転裁判」は、ご存じ裁判をテーマとした推理ゲームであり、GBAでは『1』〜『3』が発売された。この初期の3作品は、“GBA三部作”と呼ばれるほど、シリーズの中でも高い人気を誇っている。当時、文字を読むゲームは私にとって完全に新しいジャンルであったが、その物語と映像・音による演出の組み合わせに、私は完全に魅了されてしまった。その他、任天堂の2Dアクションである「メトロイドフュージョン」&「ゼロミッション」などなど、良作タイトルを挙げ始めると、まさに切りが無くなってしまう。
…また、GBAは本体性能の向上により、SFCの名作タイトルをそのまま移植できるようになったという点も見逃せない。まず、ここで外せないのは、「スーパーマリオ:ヨッシーアイランド」を移植した「スーパーマリオアドバンス3」である。「マリオアドバンス」は、過去の2DマリオのGBA移植シリーズなのであるが、その中でも『3』の出来は抜きん出ている。まず、初代ヨッシーアイランド自体、2Dマリオの最高傑作と言って良いほど、アクション・グラフィックともにハイクオリティな作品である。また、マリオアドバンス3では完全新規の追加ステージが6つ用意されており、そちらも内容・難易度ともに凄まじい遊びがいを誇る。私は、小学校低学年だったころのSFC版ヨッシーアイランドでは完全クリアーを達成できなかったのだが、このGBA版で追加ステージを含めたフルコンプを達成し、強く満足をすることができた。そして、「マザー:1+2」は、FC&SFCソフトのカップリング移植であり、SFCのRPGの中でも屈指の傑作である「マザー2」を携帯機でプレイできるというだけで、当時は極めて強い意味を持っていった。地味に、ラストダンジョンから穴抜けネズミで脱走したり、ラスボスを毒ヘビで殺したりなどと、遊べるバグ(?)が追加されていたのも評価点である。その他、「ファイナルファンタジー:1・2アドバンス」など、遊びやすさと品質を兼ね備えたGBAでの移植作は非常に多いものである。
――その他、前の段落で述べた「ポケットモンスター:ルビー・サファイア」に関しては、かなり後になってから『サファイア』をプレイしたのだが、結論から言うと、金・銀までのようにハマることは無かった。作品自体は、GBAの性能を活かしてグラフィックとサウンドが大幅にパワーアップしたほか、戦闘を抜本的に進化させた2vs2のダブルバトルや完全新規の島と思いきや90度回すと九州になっているマップなど新要素が多数であったが、上記の通り、私は既にGBAで魅力的なタイトルを数多く経験しており、「作業感の強い育成と、運要素が大きなターン制バトル」というゲーム内容に、以前までのようには魅力を感じられなくなっていたのだ。そして結果的に、このルビー・サファイアが、私にとってのポケモン卒業作となってしまった。ただし、それは他ゲーを含めた環境の変化というものであり、ルビー・サファイア自体に大きな問題があったわけではない。本作の評価点として今でも覚えているのが、BGMが超を付けても良いくらいにハイクオリティということであり、わざわざMDに録音をし、自分用のサウンドトラックを作って楽しんでいた記憶がある。
そんなわけで。ゲームボーイアドバンスは、前世代から大幅に進化した本体機能により、新作から続編・移植作まで、多彩なタイトルをプレイすることができた。当時は無敵の存在感を誇っていた据え置き機のPS2ともしっかり差別化できており、携帯機ならではの魅力的な作品が数多く発売されていた。総合して、バランス感覚に非常に優れており、日本ゲームの全盛期の一つと言って良い時代であろう。
…ちなみに、その後の経過としては、2004年末に発売したニンテンドーDSが、いわゆる“知育ブーム”に乗って大ヒットをしたが、その過剰な喧伝やソフトウェアの販売戦略などに違和感を覚えつつも、私はあくまで“GBAの後継機”を求めてDSを購入した。ところがどっこい、「Newスーパーマリオブラザーズ」に「ヨッシーアイランドDS」、「ロックマンゼクス」に「逆転裁判4」など、GBA時代に熱中したタイトルの続編がことごとく滑ってしまい、その後も更に加熱するブームと自分の中での印象との乖離に嫌気が差し、私の心は任天堂携帯機から離れていった。一方、その少し後に入手したPSPでは、「エースコンバットX」を皮切りに、当時はまだジワ売れタイトルの一つでしかなかった「モンスターハンターポータブル」、その他にも「遊戯王GX:タッグフォース2」などをプレイすることができ、私の携帯機のゲーム体験はそちらのほうに主軸を移すことになった。
――というわけで。少なくとも私の中では、その後の流れには繋がらなかったことは残念であるが、上記の通り、GBA時代には、前世代からハード面でもソフト面でも大幅に進化した、非常に魅力的なゲームプレイを楽しむことができた。いま思い返しても心躍る、楽しかった時代である。
(2019年2月14日) 4412 PV
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