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管理人の日記ログ
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『ロイヤル』で格好いいところを見せられたのは良かった(本文とは無関係) |
先日夜、私が2017年3月から3年半使用してきた携帯電話の「Xperia X
compact」(2016)がついに死んでしまったのである。
…が、いわゆる「何もしていないのに壊れた」という状況ではなく、むしろ既に限界であることは分かっていた。というのも、今年の4月あたりから、本体の背面が目に見えて膨張しており、爆発するのではないかと警戒するほどだった。しかし、しばらく様子を見ても大丈夫だったので、「後ろパネルの接着が取れただけだろう」と極めて自分に有利な予想を立て、プラスチック製のケースだけ付けて、そのまま使い続けていたのである。
――ところが、先日、FF13のタイムアタック企画を試行錯誤しながら携帯電話を触っていると、手が滑って、1mほどの高さから地面にカツーンと落としてしまった。すると、電源が入らなくなったのである。充電をして電源ボタンを押してみたが、開幕のロゴ画面をループするだけで、決してホーム画面まで進むことはできない。裏蓋を無理やり開けて見ると、電池が水ぶくれようにパンパンとなっており、見るからにヤバい雰囲気を醸し出していた。この夏に、私は右手がドラえもんのように腫れて苦しんでいたが、今の電池はそれと同じような感じである。こんなものに鞭を打って使い続けていたのか…。
ということで。3年半の酷使により、むしろ壊れて当然という感じだったのだが、人間とは勝手なものであり、私は起動できなくなるまで壊れるとは夢にも思っていなかった。というわけで、保存していた数々のデーターも、全く取り出せなくなってしまったのである。
…そして、今回、最も困ったのは、LINEであった。このご時世だと、インターネットを介した意思疎通が封じられるというのは、非常に危険である。一応、LINEには、“携帯電話が壊れた際に使える引き継ぎ設定”が色々とあるのだが、私は全て行っておらず、アカウントの引き継ぎができなくなってしまった。課金は、モンハンワールドのスタンプを買っていたくらいなので別に良いのだが、連絡先が消えてしまったのは本当にキツい。その後、親切な人が、私の新アカウントをグループに招待してくれ、そこから連絡先を復活できたので良かったが、そうなるまでは本当に目の前が真っ暗だったのだ。
――やれ。前回のVAIOが壊れた時(【日記:2020/5/25】)は、旧PCが起動できる形での故障であったため、緩やかに移行を完了させることができた。しかし、世の中はそんなに都合の良い話ばかりではないということである。もちろん、壊れる前の“古くなった段階”で買い換えられれば良いのだが、今の私はそういう状況ではない。だから、引き継ぎ設定みたいなことは、しっかりやっておかなければならないと思った。というわけで、新しいLINEアカウントでは、メールアドレスやパスワードの登録などを一通りやっておき、次にいつ壊れても復旧できるようにしておいた。こういう準備をやらなかったから、今回の私は苦労するハメになったのだ。やれ、他に長く使い続けている機械として、ほぼ「スターライトステージ」専用機となっているiPadとかもあるから、あちらも引き継ぎ設定はしっかりしておかなければならない。さすがに3年以上続けている育成ゲームでデーターが消えたら引退確実である。
ちなみに。新しい携帯電話だが、またXperiaを買ってしまった。機種は、「A4」というものである。この機種は、「X
compact」の1世代前に登場し、更に前に使っていた「Z3 compact」の後継機という位置付けのようだ。私は、パソやゲーム機とは異なり、携帯電話にはそれほどこだわりを持っていないため、5年前・中古という悪条件が重なっても、そこまで気にならない。むしろ、これまで使ってきたXperiaたちと同じ感覚で使えて、好都合である。今回は、日本製を離れて、Galaxyとかにしてみようかなあとも思っていたが、中古価格・本体サイズの面で、私の要求を満たす物が売っていなかった。
…さて、その「Xperia A4」の状態としては、前の持ち主が大切に使ってくれていたのか、本体の傷も少なく、電池の減りがやや早いという以外は、新品とほぼ変わらない。やれ、定価なら4〜5万円はして、今でも十分に使用可能なものが、たった5年で6000円にまで値下がりするとは驚きである。もう、これから先は、新品の携帯電話を買うのはやめて、型落ち品を短い間隔で使い替える方向性にしていこうかなあと思ったくらいだ。
――ちなみに。私は、今回の携帯電話を買う際に、実店舗を使ったのだが、これは非常に良かったと思う。というのも、最初の端末を買ったとき、画面真ん中のタッチパネルが反応しないという明らかな不具合があり、すぐに取り替えてもらえたからだ。また、本体が不良でなくても、最近では「赤ロム」という、例えば「2年縛り契約の途中で、料金の支払いを停止して、本体を売り払ってしまう」という悪魔的な不正端末が横行しているという。もし、これがネットでの個人売買なら、「中古の初期不良」(ややこしい…)や「赤ロム」を引いてしまった際に、泣き寝入りせざるを得なかったかもしれない。ネットは確かに便利だけど、実店舗の魅力というものも、まだまだ存在するというものだ。今日は本当にただの日記です。
(2020年9月29日)
PS4の性能を活かし、今まで以上の大群vs大群が楽しめるのが特徴 |
以前のセールで購入したが、プレイをしていなかった、PS4/「地球防衛軍5」をクリアーしました。いつもの地球防衛軍でした…。
――まず、「地球防衛軍」は、PS2で「SIMPLE2000シリーズ
THE 地球防衛軍」としてスタートした。巨大な蟻やUFOが大量に押し寄せ、それを銃や爆発物で退治する…というバカゲーまがいの見た目ながら、シンプルなルールと奥深いゲーム性に惹かれ、『3』からはシンプルシリーズでなく通常のフルプライスタイトルとなったものの、熱狂的なファンを持っている作品である。特に、最高難易度の「インフェルノ」は激烈に難しいことで有名であり、私も『4』の時は、やり込み日誌の枠を使って、【地球防衛軍4 INFERNOプレイ日誌】なんてものを連載したものだった。
そんな「地球防衛軍5」を、私はPS4時代のゲームの精算ということで、7リメイク終了後の勢いでプレイしたのである。条件は、私が本シリーズをプレイするときの恒例として、初周ハードで始め、兵科はレンジャー(陸戦兵)とした。
…さて、その感想としては、今回の特徴として、PS4の性能を活かした作りになっていると感じた。通常、ゲーム機が進化すると、グラフィックの進歩が最も印象的になるのだが、本作については見た目の進化はそこそこに、物量がとんでもないことになっており、味方は数十人・敵は数百体という大群vs大群が楽しめる。これ以上の大量地獄を味わえるゲームは、他には無いだろう。また、『4』のPS3版の際は、Xbox360版と比べて酷い劣化をしており、ロードが長かったり動作が重かったりしたのだが、PS4世代では『4.1』というワンクッションを置いたからか、『5』は軽快に動作し、処理落ちやロードも許容範囲内だった(まあ、PS4pro&SSDという環境のおかげもあるのだが)。
――また、今作では、コロニスト・コスモノーツという、二足歩行の宇宙人が初登場する。これらの敵は、人類と同等の知能を持っているとされており、ゲーム内でも「攻撃を回避する」「足を撃たれるとダウンする」「回り込んで接近してくる」「強力な銃撃を連打し、物陰に隠れて弾を装填する」と言った戦略性のある動きをし、新感覚の中型モンスターとして戦うことができた。特に、コロニストについては、どう見ても二足歩行のカエルであり、私は「カエル星人」と呼んでマスコットのように扱っていた。これと比べると、コスモノーツの素顔は全然かわいくないので、あまり好きではない。
そしてもちろん、シンプル時代からの伝統として、本作でも頭を空っぽにして楽しめる爽快感は健在である。私は、初周ハードでプレイし、クエスト終盤で失敗してやる気が削がれる時を除き、程良い戦略性で楽しむことができた。今回の武器の中で、最も気に入ったのは、「ミニオンバスターmk2」である。小型の爆発物を相手に打ち込むタイプのライフルであり、ダメージ発生までタイムラグがあって使いづらさが目立つものの、火力は同レベル帯の武器の約2倍と凄まじく、中盤の厳しい戦いで頼りになった。ただ強いだけでなく、ちょっと使いづらいくらいの物のほうが、愛着が湧くんだよな〜。
ちなみに、不満点としては、上にも書いた通り、クエストが長く、30分くらい掛かるものも珍しくないので、途中で死ぬとやる気が著しく奪われる場合が多い。しかも、1クエストが長いのもそうだが、クエスト数(オフライン)も110とシリーズ最大であり、とにかく時間が掛かる。正直、新敵の登場と武器選択が楽しめる中盤は非常に面白かったが、序盤はロクな武器が無いうえに増援が繰り返されてうんざりし、終盤はどこかで見たようなミッションばかりになって、少しダレてしまった。これで、「鬼畜難易度の追加ミッションをやりたかったら有料DLCを買ってね」というのは、ちょっとなあ…。
…そして、アイテム回収のめんどくささもいつも通りであり、クエスト終了少し前になったら、僅かな敵を残してマップ中を走り回らなければならない。まあ、「レンジャーにダッシュ機能が搭載される(初期のボタン配置は左スティック押し込み継続というイカれた設定だが)」「インフェルノ以外の場合は、死んでも一定のアイテムを持ち帰れる」など、多少は改善しようという気持ちが見られるが、この辺りは、もっと根本的な変更をしてほしい。キャラクター育成は、このゲームの本質の一つであるのに、それに面倒くささを感じるのは、ちょっとおかしいというものだ。
――その他、今回はムービーシーンが完全に消え、物語の演出は無線のみとなったのだが、例によって字幕が無く、聴き逃がせばそれで終わりである。これを避けるために、オプションでセリフの音量を上げたところ、「ギャー!」だの「ワー!」だの断末魔が爆音で流れ、更にレタリウスにウイングダイバー女性隊員が捕まった際には、なんとも言えない声をお茶の間に大音量で流してしまい、大変いたたまれない気持ちとなってしまった。
まあ、この辺りの不満事項は、「地球防衛軍にはいつものこと」と許容できるか否かで、人によって評価が別れてくるだろう。現在では、セールによって最大50%OFFで買うことができるが、元々はフルプライスのタイトルということもあり、また今回はグラフィック向上で虫がかなりグロテスクとなっていることもあって、必ずしも全ての人にお勧めできるタイトルとは言えない。まあ、私はプレイするが。
そんな感じで。「地球防衛軍5」の初週ハードのプレイ時間は、約35時間であった。私は、本作をセールで購入して、しばらくプレイせずに積んでいたのだが、それが勿体ないと思えるくらいの良作であり、機会があれば、ハーデスト・インフェルノといった、更なる高難易度にも挑戦してみたくなった。
――ところで、地球防衛軍シリーズは、既に『6』の発売も決定している。その登場は、2021年予定ということであり、ハードは発表されていないが、恐らくPS5に移行するのであろう。更なる大量地獄を出してくるか、はたまた全く異なる方向にゲーム性を強化してくるか、今から楽しみである。
(2020年9月29日)
申し訳ないが、現状では7リメイク第2弾のほうが楽しみです |
本日早朝の発表会で、次世代機である「プレイステーション5」の価格と発売日が公開された。本体の値段は、ディスクドライブありの通常版が49980円+税で、DL版ソフト限定のgo版が39980円+税である。やれ、PS4の発売当時と比べると、税率が5%→10%と上がっており、この価格帯だと5000円ないし4000円上乗せということで馬鹿にならない。しかしながら、前評判では7万や8万などと言われていたため、5万円という価格は、個人的にはギリギリのところで収まったという感じがする。発売日は、2020年11月12日である。もう2ヶ月を切っている。
…さて。私は、SFCからゲームを始め、その後は初代PS→PS2→PS3→PS4と購入をしてきており、今のところPSハードに大きな流れで裏切られたことは無い。ということで、PS5も購入確定である。残念ながら、例によって今は金銭的に我慢の時期であり、発売日購入は苦しいものの、余裕ができたら真っ先に買いたいと思う。値下げを待つことはしない。使用期間を考えると、早く買ったほうが安くなることが多いからだ。
――その他、個人的に気になっているのが、PS4などのソフトをプレイできるという後方互換性である。今のところ、【ソニーのPS5公式サイト】や、制作スタッフの話などによると、「99%のPS4ソフトがPS5でも動作し」「一部のソフトでは、PS4版を所持しているとPS5版へのアップグレードが無料または格安で配信され」「そうでないPS4ソフトでも、動作が向上する場合がある」ということであるが、具体的な範囲や内容はハッキリしていない。だから例えば、7リメイク第1弾など、この先も長い付き合いになるゲームがどう変化するかということは、実に気になるものだ。また、初代PS〜PS3ソフトの互換性(もっと言うと、PSPやVitaソフトの互換性)は、ここで発表されないということは絶望的であるが、正式には明言されたことはない。私は、このサイトの性質上、古いゲームをプレイすることが多いため、過去ハードの互換性は有れば有るほど嬉しい。特に、ゲームアーカイブスについては、PS3・Vitaともに新品の出荷が終了して久しい今、何らかの救済を用意してほしいものである。
そして。今回の発表会では、私が長らく求め続けてきた、「ファイナルファンタジー16」の発表も為された。ハードは、PS5は確定で、あとはPCが入るかどうか、という感じのようだ。これまで、FF16に関する情報は全く公開されておらず、完全なるサプライズとなった。また、発表会の冒頭に動画が用意されていたことから、ハードメーカー・ソフトメーカーともに、寄せる期待は大きいようである。まずは、実際に【その予告動画】を見てほしい。
…さて。その内容は、基本的な世界観と、主要な登場人物と、戦闘と思われるシーンを紹介したものとなっている。が…個人的な感想としては、「え?
こんなもん?」と感じてしまったのだ。もちろん、最初は“渇望していたFFシリーズの正統続編”ということで狂喜したのだが、冷静になってから映像を見直してみると、そこまで面白そうには思えないのである。
――具体的に。世界観は、いわゆる中世であるが、同じようなテーマであったFF9や12と比べ、飛空艇・亜人・巨大都市といったFFならではの要素が薄く、せいぜい召喚獣が出ているというくらいで、それ以外はどこにでもある量産型RPGに思えてしまう。また、キャラクターの造形を中心に、グラフィックが前世代レベルであり、7リメイクより劣るとすら感じる。あまりにもヘボいので、最初は『11』『14』のようなキャラメイク要素のあるオンラインRPGではないかと誤解したくらいだ(【公式発表】に1人用アクションRPGと書かれている)。
やれ。過去のFFシリーズのお披露目を振り返ると、FF13や「ヴェルサス13」の初報の際は、後にプレイ動画風ムービーであったことが発覚して顰蹙を買ったものの、片や「カッコいいBGMとともに電車で出勤する女主人公」(【YouTube】)、片や「儚げな雰囲気の都市で空中から剣を出して戦う男主人公」(【YouTube】)と、「次世代のFF」や「PS3という新しいゲームハード」をアピールするに十分なインパクトがあった。では、このFF16の映像にそこまでの力があるか?
と聞かれると、どうしてもそうは思えないのだ。同じ発表会でも、「スパイダーマン:マイルズ・モラレス」とか「デビルメイクライ5:スペシャルエディション」とか「デモンズソウル(リマスター)」のほうが、グラフィックやゲーム内容に丁寧さを感じる。しかも、これらは全て、PS4や3など旧世代に関連するソフトなのだ。それに比べ、次世代機の完全新作であるFF16が劣るというのは、ちょっと情けないというものである。もちろん、スクエニに力が無くなったということでも無いだろう。だって、7リメイク第1弾では、PS4末期の大作として、一定の立ち位置を占められていたのだから。
そんなわけで。私が、「『16』でFFの復活を堂々と宣言して欲しい」と熱望していたシリーズ最新作であるが、ちょっと現状の情報だけでは期待できない。むしろ、FFとしてならば、未発表の7リメイク第2弾のほうが楽しみとなってしまった。
…まあ、それでも、FF16は、FFシリーズ最新作ということで、このサイトにとっても重要な存在である。世界観については、これから更なる情報が解禁され、期待できるようになるかもしれない。グラフィックに関しても、これから次世代機に相応しい強化が為されて、他のPS5ソフトと遜色ないくらいの見栄えとなる可能性はある。しかし、残念ながら、出だしはすっ転んでしまったように感じる。またちょっと、FFの雲行きは怪しくなってきた…。
(2020年9月29日)
この緊急発進の緊張感は他シリーズとは桁違い |
前々からやりたいと思っていた「エースコンバット7」(PS4、Xbox、PC)を購入してクリアしたので、その感想を書いてみたいと思います。
…まず、「エースコンバット」シリーズは、バンダイナムコ(旧:ナムコ)から発売されている作品であり、難解操作を取り払って、戦闘機での爽快なシューティングを楽しめるゲームである。PS〜PS2時代に好評を博したものの、“その人気の絶頂期”に最新作の『6』がXbox360独占というアレをやらかしたうえ、その後の作品でもコンセプトを定めきれず、しばらく迷走が続いていた。
――が。『7』は、久々のナンバリング新作ということで、作品の方向性を以前までのように戻すとともに、ハードもPS4/Xbox/PCと、主要なものを網羅した。私としては、『3』『4』『5』『ZERO』『X』と親しんできたシリーズであり、『7』もPS2以来のナンバリング(Xbox360は持っていなかったので)ということで期待大であったものの、当初の発売日である2017年から何度も延期を繰り返していたこと、そして2019年1月に配信されたVR体験版がまともに遊べずに一瞬で終わる駄作だったことから、発売直後の購入を見送っていった(下記の関連記事を参照)。しかし、PS4時代のうちにプレイしておきたい作品であることは変わらなかったため、先日のセールで購入して遊んだのである。
(エースコンバット関連記事:【2013/1/24】、【2015/12/6】、【2019/1/19】)
そんなわけで。クリア後の感想としては、「良い意味でPS2時代と同じゲームだった!」というものである。
…まず、前述のように、エースコンバットシリーズは、しばらく対応ハードを変えたり(Xboxでの『6』や、携帯機での『X』『X2』『3D』など)、戦闘システムを変えたり(『アサルトホライゾン』)、完全オンラインゲームにしたり(『インフィニティ』)と、路線変更を試みてきた。しかし、それが定着しなかったと判断されたのか、『7』ではPS2時代と同じようなシステムに回帰が為された。これ自体が嬉しいことであり、15年ほど前にPS2で親しんだゲームの新作を、現行ハードで楽しむことができた。もちろん、グラフィックは現行ハードに合わせて強化されており、驚くほどの敵の数など、見た目も内容もPS2時代から正当進化をしている。ミッションは20(+VR3+有料DLC3)とやや少なめであるが、1ミッションが長いため、ボリュームは歴代作品と同じくらいである。こういう、全盛期の作風を、今なお出せている作品というのは、意外と少なく、貴重なのだ。
――ただし、今回はプレイして、なぜかツッコミどころを多く感じてしまった。例えば、「燃料・弾薬などが足りなくなったので、敵基地に航空攻撃を仕掛け、輸送機を着陸させて物資を奪おう!」というミッションは、敵の地上勢力が少しでも残っていたら着陸後の地上戦であっさり全滅する。「谷の合間を抜けて敵基地を襲撃しよう!」というシリーズ恒例のミッションは、敵基地突入後数分で味方のヘリコプター部隊が到着する。どこに居たの…?
また、本作に登場する超兵器は、プロペラを全て破壊してもまっすぐ飛んでいる。気球である。それどころか、メインプロペラは破壊しても定期的に復活する。ボスの使い魔が何度も復活するパターンかな?
そして、味方の航空基地からスクランブル離陸する際、自走式対空機関砲がレーダーをぐるぐる回しながらかっこよく戦闘してくれるが、自走式対空砲は味方の戦車部隊を移動しながら守るくっっそブルジョアな兵器であり、固定の滑走路を守るなら他に良い手段が山ほどある…などなど、現実的には疑問符が付くようなシーンが数多くある。
しかし、言われてみればエースコンバットシリーズは、100発を超えるミサイルの搭載量とか、毎回参戦する超兵器とか、トンネルくぐりに適した広さの謎空間とか、あと電脳世界に逃げ込んだラスボスを戦闘機で追撃とか遊戯王みたいなアレが大量にあるので、“リアルさに対するツッコミ”は今さらというものかもしれない。むしろ、昔のシリーズも、こういうイカれたポイントを探していくという楽しみ方ができるかも…?
そんなわけで。「エースコンバット7」は、名実共にエースコンバットの正統続編であり、PS2以来の楽しみを味わうことができた。
…ちなみに、『7』の作中世界は、発売年と同じ2019年ということになっている。また、『7』は、シリーズで最も未来を描いている『3』との繋がりを示唆した作品でもある。『3』は、私は小学生の時にシリーズで初めてプレイをし、さっぱり意味の分からない作品であったが、それだけに強く印象に残っており、今後の作品で『3』での事件が扱われるようなことがあれば、嬉しい限りである。「AIやネットワークなど電子機器の進歩」「国家を超える企業の台頭」「人類の電脳化といった夢のような技術」「…にも関わらず、嫉妬・愛憎・欲望といった原始的な感情で争う人々」といった「エレクトロスフィア」の世界は、ちょうど現実世界とも符合する。また、現段階ではバカ高いおもちゃという印象しか無いPlayStationVRであるが、これもあと10年もすれば、「戦闘機の遠隔操縦」という『3』の世界観と変わらないリアルさを出せるようになるだろう。現実が、エースコンバット3の2040年に近付いているのだ。
――というわけで、エースコンバットシリーズは、『7』で再びPS2時代のような全盛期を取り戻したと言える。そして、この後は、今なお私の中で伝説の作品となっている『3』に続いていくことだろう。さあ、次のPS5で出る作品では、挟まっちまえることを期待します!
(2020年9月29日)
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