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管理人の日記
オ ナイスデザイン (HD-2D)
くやしいのう
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(ピクセルリマスター関連記事…【日記:2021/6/14】【2021/8/28】【2021/10/29】【2021/11/13】【2021/12/18】【2021/12/26】)
昨夜、ピクセルリマスター(笑)版のFF6の発売日が、2月24日と発表された。このピ版FF6は、去年の12月末に、バグ取りのために延期されると発表されていたため、そのリリース日がやっと決まったということだ。新規公開のスクリーンショット(10枚)は、【Steam版のページ】からご覧いただきたい。
…いっぽう、それとは全くの別件として、本日朝、任天堂のゲーム発表会にて、「LIVE A
LIVE」というゲームの「HD-2Dリメイク」が発表された。私は、このゲームを名前しか知らないが、原作は、スーファミ時代に旧スクウェアから発売されたRPG作品のようだ。また、「HD-2D」とは、スクウェア・エニックスのゲーム用語であり、2Dドットの世界観を保ちつつ、グラフィックを3D化したタイトルたちを表している。HD-2D作品として、発売済みのものに「オクトパストラベラー」、これから出てくるものに「トライアングルストラテジー」「ドラゴンクエスト3(リメイク)」が存在する。
――さて。私は、このHD-2Dの作品は、プレイしたことが無い。しかし、ミニチュアっぽい表現であり、ドットらしさを残しつつ、当時でできなかった演出も取り入れており、「昔のゲームの雰囲気を壊さずに、現代に蘇らせる形」として、かなり優れていると思う。FF7のような完全リメイクだけが、リメイクの形ではないのだ。ちなみに、今回の「LIVE
A LIVE」は、7480円(税込)とめちゃくちゃ強気な価格になっているが、グラフィックの進化以外にも、キャラクターボイスを採用するという新要素を取り入れており、ファンには嬉しい内容になっていると思われる。
では、これら2つを並べて、私の率直な感想を述べよう。「なぜ、ファイナルファンタジーが、HD-2Dになれなかったのだろうか…?」
…いや、FFが手抜き移植になった理由は、ハッキリと分かっている。こんなものでも売れると思われているからだ。6作の連続製作が良くなかったとか、そういう枝葉の部分ではなく、根本的に最初から全て駄目だった。「オリジナル再現」という追加要素削除の言い訳に、ドットの雰囲気からズレていてゲームBGMとしても不出来なアレンジ曲、バグまみれの内容、そしてスーファミの原作にすら劣るクソドットなどなど…。これを「究極の2Dリマスター」と呼べるツラの皮の厚さは、逆に凄いというものだ。10年遊べる決定版?
15年経ってもPSP版を遊んでいますけど…。
――代わりに、ピクセルリマスター(笑)は、6作セットの22%割引価格で、9172円で購入が可能である。1作あたり1500円ちょっとであり、この価格なら得した…と思うわけがない。私の感覚だが、このクオリティの作品に出せる額は、1作500円、セットで2000円という程度である。出来が悪すぎて駄目だ。もし、「7480円を払えばHD-2D版が買える」という選択肢があるのなら、絶対にそっちを選ぶよ。
「コレジャナイ感」って名言だね。一言でピの本質を言い表している |
そんなわけで。「なぜFFがHD-2Dになれなかったのか」というのは、理由が知りたいのではない。悔しいのだ。「LIVE A LIVE」は、同じメーカーで、ドットの雰囲気を保ちつつパワーアップした正統リメイク作となっているのに、それより知名度・人気・需要で勝るであろうファイナルファンタジーが、どうしてこんなに情けない劣化移植とならざるを得なかったのか。悔しくて悔しくて、仕方がないのだ。
ということで。以前から述べているように、私はこの「ピクセルリマスター(笑)」をやり込みプレイの対象として扱うことは無い。もし、買うとしても、以前の日記に書いたように、「高解像度の設定画を、サイト作成のために引用する」というピンポイントな用途のためである(【日記:2021/12/26】)。決して、内容面を前向きな理由で評価してのものではない。そして、読者の皆さまにも、購入はオススメしない。こういうのを買うから、「手抜きでもFFは売れる」という認識に拍車が掛かるのだ。
…ちなみに、FF5では、バグ利用により、驚異のLv1×1人クリアー(「他キャラ3人が戦闘不能」という意味ではなく、バグで離脱状態を維持したままラスボス撃破)が達成されたようだ(【にゅすけ氏の日記】)。これも、まあ、「他バージョンを遊びつくして、そのうえであえてバグを楽しむ」という方向性であり、前向きな評価点とは言い難い。しかしながら、評価点が全く無い作品と比べれば、幾分かマシだと思う。
――だから、FF6なんかも、むしろそのまま出したほうが良かったと思うのだ。ピの製作チームが2ヶ月程度のバグフィックスをしたところで、最も良くて、凡庸な劣化移植にしかならない。それくらいなら、開き直ったバグゲーにしたほうが、よっぽど面白かったであろう。それとも、この2ヶ月のデバッグをしなければ、ゲームクリアが不可能となるような商品失格レベルの出来だったのか…。
というわけで。いつもと同じく、私がこれから希望することを述べてみよう。まず、ピクセルリマスター(笑)については、もうバンドルとしてお金を取っており、仕方ないということで、2月24日にピ6を発売して、それで終わりとする。バグ修正も他機種への移植もしなくて良い。
…その後、真っ先に、ピのせいで配信終了となった旧スマホ版を復活させる。次に、現行の事実上の決定版と言える、PSP版・3Dリメイク版・GBA版などのFF1〜6を、PS4/スイッチといった現行機に移植する。この際、細部までにこだわる人のために、SFC版など、複数バージョンの選択肢を用意すると、更に良いであろう。最後に、ピのような紛い物ではない、本当の「10年遊べる決定版」を、改めて作り直す。その“決定版”については、6作ぶん作るのが負担というのなら、『5』『6』だけでも十分だ。『1』〜『4』については、PSP版・または3Dリメイク版を、画素数を上げてリマスター移植すれば、それだけで十分な決定版となりうるからだ。
――まあ、この「ピクセルリマスター」を、私は買っていないため、少なくとも金銭面での損はしていない。また、日記の記事としても、かなりの回数、ネタになってくれた。だが、そんなことはどうでもいい。私としては、「FF1〜6が現代に蘇って遊べること」、そして「初期FFシリーズの面白さを、初めて遊ぶ人たちにも伝えられること」のほうが遥かに重要である。だから、それを台無しにしてしまったピクセルリマスターの存在は、悔しくて仕方がない。なぜ、どうして、ファイナルファンタジーは、HD-2Dになれなかったのか…。
(2022年2月10日) 5964 PV
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