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管理人の日記

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拠点と言えばこのBGM!
という人も多いのでは |
「天文台のロゼッタ」は、スーパーマリオギャラクシー1の“拠点BGM”である。
…ではまず、「拠点BGM」というものから紹介していこう。3Dマリオ作品には、初作と言える『マリオ64』から、「拠点」と呼ばれる場所が登場する。ステージを選択するための場所なのであるが、機能的に並んでいるわけでなく、何らかの遊び要素や探索性を持たされている。「せっかく3Dになったのだから、ただマップ画面からステージを決定するだけでなく、そこにも物語性やアクション要素を持たせていこう!」という施策だ。そして、大抵の場合、作品中で最も長く滞在する空間のため、BGMも合わせて、そのゲームの印象を決定付けることになる。
――いっぽう、3Dマリオ作品にも、「マップ画面からステージを決定するだけ」の作品は結構あったりする。だが、そういう作品は、往々にして、印象も地味な感じになっていることが多い。あまり語られていないが、2010年代くらいは、ひたすらマリオがWii時代の焼き直しを繰り返す迷走期であった。誰にだって、そういう時代はあるものさ…。
さて、「天文台のロゼッタ」は、3Dマリオシリーズの第3作と言える「スーパーマリオギャラクシー(1)」の拠点で流れるBGMだ(【YouTube/天文台のロゼッタ】)。拠点の名称は「ほうき星の天文台」、どうやら宇宙船としての機能を持っているようだが、意識高い系の芸術家が作ったデザイナーズハウスのような見た目である。ギャラクシー1は、基本的なレベルデザインは、「あるエリアのステージを集中的にクリアすると、ボス敵が現れ、それを倒すと次の段階へ進める」という、他のシリーズにおけるワールド制と同じなのであるが、名称も家ということで「テラス」「バスルーム」などと、凝っているものだ。
…そして、そのマップを彩るBGMだが、三拍子のワルツ風である(6/8拍子?)。踊るような曲調が、本作のフワフワ感と合っており、背景の宇宙や非現実感のある住居のグラフィックとセットで、強く印象に残る。私の、5年前の「ギャラクシー1」のプレイ記憶を思い出すと、この楽曲とともに、幅跳びで拠点を移動している絵が浮かんでくるくらいだ。
――さらに。この「天文台のロゼッタ」には、3個バージョンが存在し、全6つのワールド(部屋)が2つ進むごとに変化していく。最初の「天文台のロゼッタ1」は、子供が寝る時に見る夢をイメージさせるような、静かな楽曲である。この時点では、これと言って印象に残る曲ではなく、むしろ宇宙の寂しさを感じるような雰囲気だ。だが、「天文台のロゼッタ2」から、ハッキリと盛り上がりが感じられるようになり、ゲームプレイに慣れてきた楽しさと比例している。そして、最後の「天文台のロゼッタ3」で、フルオーケストラとなって、壮大な宇宙の冒険を演出してくれるのだ。なお、後継作では、「3」が使われることが最も多いようだが、「1」「2」のセット、そしてゲーム進行と共に解禁されていくという演出も合わせると、もっと味わいが深まるだろう。ゲームの曲は、やはりゲームプレイと合わせてこそ、なのだ。
ちなみに。シリーズ内続編の「ギャラクシー2」でも、拠点としてマザーシップ「星船」が存在し、そこでの楽曲は「星船マリオ」と呼ばれており、ゲーム進行に合わせて計3つのバージョンがある仕様も踏襲している(【YouTube/星船マリオ】)。が、ギャラクシー1の拠点BGMと比べると、天と地の差がある。天文台のロゼッタは、シリーズ屈指の名曲であるが、星船マリオは「は? 誰おまえ?」という感じだ。そもそも、マリオギャラクシー2は、シンプルなワールドマップ制に戻った作品であり、拠点を探索する意味が無い。その拠点も、要するに丸いだけである。楽曲がどうこういうよりも、ゲームデザインで圧倒的に負けているのだ。
――もっとも、「ギャラクシー2」は、『1』での完全新作としての斬新さはそこそこに、「物量」や「難易度」といった、分かりやすい遊び要素を充実させた作品である。事務的なワールドマップ制に戻ったのも、それが理由であろう。まあ、シリーズ内続編というのは、要するに前作のファンに買ってもらうという作品であるので、ある程度、費用対効果を求めた作りになる。「ギャラクシー1」「2」の“拠点”に対する捉え方からは、そういうところも見えてくるものである。
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実は『64』の3ヶ月前の『マリオRPG』でも、武器一味に襲撃されています… |
ちなみに、その他の3Dマリオの「拠点BGM」というと、まずは「マリオ64」のピーチ城が挙げられる(【YouTube/ピーチ城】)。初の3Dマリオ作品ということで、スタッフはもちろん、プレイヤーもどう遊べば良いか分からず、手探りだった時代だ。それが、この時点で既に、「ステージの選択に物語性やアクション要素を持たせる」という「拠点」に求められる要素が、全て含まれている。「RPGはFF7」「アクションはマリオ64」と言われるだけのことはある、新時代を創った作品であった。
――そして、このピーチ城のBGMは、その後も“ピーチのテーマ”的な感じで、フレーズ単位で多く用いられるようになった。やれ、シリーズのごく初期から登場するピーチだが、そのキャライメージが固まったのは、少し後になってからだったのだ。ちなみに、“永遠のライバル”であるクッパ様の性格が決まったのも、『マリオRPG』と言われている。ゲームの進化というのは、一斉に来たりするのである。
また、3Dマリオシリーズの2作目と言える、殺人リゾート:「マリオサンシャイン」では、「ドルピックタウン」と呼ばれる拠点が登場する(【YouTube/ドルピックタウン】)。見た目は西洋風の南国であり、軽妙な楽曲からは、波の音や鳥の声まで聞こえてきそうだ。あの町に、クリーチャー:モンテ族が生息している。なお、サンシャインの曲に共通の特徴として、“でっていうに乗ると、パーカッションが入る”という、SFCの『マリオワールド』にも有ったギミックが復活しており、このドルピックタウンにも、そのバージョンが存在する。鬼畜ゲーとして知られるサンシャインとは、合っているようで合っていないようで合っている…複雑な関係である。
…なお、ドルピックタウンのBGMは、同作内でも、「リコハーバー」というエリアのBGMとして、セルフアレンジが為されている(【YouTube/リコハーバー】)。ジャズっぽくアレンジされたメインテーマは、むしろ原曲よりも好きなくらいだ。今でも、リコハーバーのことは思い出せる。イカサーフィンで激突死、鉄骨から落下、凶悪ヒミツステージ、謎フルーツ大作戦…。いや、このステージは、まだ楽なほうなんだよ?
――余談だが、私の、ドルピックタウンBGMとの初邂逅は、実は「マリオ64DS」の追加ステージである。かつての我が家では、SFCの次世代機として、ニンテンドー64ではなくプレイステーションを選んだため、「マリオ64」は友人宅で少し遊んだくらいであった。その時の楽しい記憶を、約10年後のDS版で、ようやくその手に掴めたのだ。ところで、実は「マリオ64DS」では、スターが120→150と増えており、メインステージ数こそ同じであるものの、サブ的なエリア・ミッションは多く追加されている。その中の一つに、ドルピックタウンBGMを使った南国ステージが存在するのだ(【YouTube/マリオ64DSプレイ動画】)。当時は、『サンシャイン』のことは全く知らず、爽やかで楽しげなBGMだなぁと思っていたため、後年のスイッチ移植版でサンシャインを初めてプレイした時に、逆に驚いたものであった。あれだ、FF7のラスボスで「なんで田代のBGMが流れてんの?」(【ニコニコ/田代】)と思ったのと同じだ。
ちなみに、この「マリオ64DSの追加要素」であるが、後年の移植版では、不要と判断されているためか、全く含まれていない。こんなところにもピがあったのか…。
なお、その後、迷走期を超えて、スイッチで新登場した「スーパーマリオオデッセイ」では、ようやく3Dマリオシリーズの本編が復活したと言える出来になった。だが同作には、拠点BGMと言える楽曲は、存在しない。
…ただし、オデッセイには、多分マリオシリーズで唯一(唯二?)だと思うのだが、主題歌が存在する。「Jump Up, Super
Star!」という題名であり、ただ流れるだけでなく、大都市がテーマの「ニュードンクシティ」というステージでは、明らかに気合の入りまくったライブイベントまで用意されている(【YouTube/Jump
Up, Super Star!】)。よって、他の3Dシリーズでいう「拠点」「拠点BGM」は、「ニュードンクシティ」と「Jump
Up, Super Star!」が担当してくれていると言えるだろう。いやあ、BGMとゲームの組み合わせというのも、色とりどりである。今後、スイッチ2で本編3Dマリオが出るとして、次はどのようなやり方で来るのか、予想が付かないものだ。
(2026年3月12日)

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