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低レベルクリアー(PSP) プレイ日誌
北○鮮を荒廃させたのはカオスだった…? |
船で外側の海に出たところからだ。ここでの目的は、「アースの洞窟」で、バンパイアとリッチを倒すことである。
…が、このタイミングで、1ヶ所だけ寄り道が行える場所がある。それは、世界地図で東側(右)に位置する、「クレセントレイクの町」だ。通常プレイだと、カヌーの入手と、グルグ火山&氷の洞窟に挑む際の拠点となることで知られているが、アースの洞窟を攻略する前にも、一足先に訪れられるのだ。
そして、ここで重要なことは、「ハイポーションを買える」という点である。
…この「ハイポーション」は、GBA版以降での追加アイテムであり、HPを150回復できる。現在、白魔法:「ケアルア」の回復量は100ちょっとであり、MPも消費してしまうため、「ハイポーション」のほうが有益である。ということで、今後の必要量を想定し、30個ほど買っておいた。嘘です。今回の第2ボスであるリッチ戦に挑む際、それを楽にするために、ダンジョンの最深部から脱出してまで買いに来たりした…。
――ところで、GBA版準拠のFF1において、難易度が低下したと言われるのは、この「ハイポーション」が追加されたから、という理由もあるらしい。FC版・WSC版・PS版では、購入可能な回復アイテムが「ポーション」しか無かったため、それを99個買ってダンジョンに潜るというのが基本であった。そこに、「ハイポーション」が追加されたため、純粋に回復総量を増やせるようになった。その他、「フェニックスの尾」「エーテル」なども、快適なダンジョン攻略に貢献している。まあ、その内容には賛否があるだろうが、「遊びやすくしたい」というバランス調整の意図が見えてくるというものだ。PSP版も、基本的にはGBA版よりレベルが上がりにくくなったくらいで、同等のゲームバランスを維持している。
余談だが。外海に出た直後にクレセントレイクの町へ行こうとすると、どうしても、地図で見えている通り、これまで冒険してきた大陸を反時計回りで伝っていきたくなる。しかし、FF1の世界地図は「左と右」&「上と下」が繋がっているというドーナツ型をしているため、外海に出た後に左へ向かえば、右から出てきて、すぐクレセントレイクの町にたどり着ける。
…やれ、極めてどうでもいいのだが、大陸を反時計回りで伝っていくのがバスコ=ダ=ガマの航路、地図の反対側を目指すのがコロンブスの航路である。FF1ではアメリカ大陸には到達できなかった。さすが、王道ファンタジーの第1作だ。ゲーム内にて、海が大きく開かれたと同時に、歴史的なヨーロッパの冒険家を彷彿とさせる演出を入れてくるとは。うん、作者の人そこまで考えてないと思うよ。
恒 例 行 事 |
では、航路を通常のストーリーラインに戻し、メルモンドの町に寄った後、アースの洞窟の攻略へ入っていく。第1目標は、アースの洞窟を地下3階まで探索し、中ボスと言える「バンパイア」を撃破することだ。その後は、別の手順が必要となるため、いったん洞窟から脱出する必要がある。
…さて、このアースの洞窟で、真っ先に語られるのが、入り口近くにある固定エンカウントの罠である。このダンジョンの入り口付近には、大量の分かれ道があるのだが、そのうち「すぐ左」と「左下」のルートは、ぐるりと回って元の場所に戻ってくるだけであり、ハズレである。だが、ただのハズレではない。それらのルートが繋がっている通路には、大量の固定エンカウントマスが配置されており、1歩進むごとに、ヒルギガース&リザードのパーティと戦うことになる。よって、ハズレではなく、大ハズレなのだ。本作において、固定エンカウントマスがこんな使い方をされているのは、この一地域のみであり、FF1における“あるあるネタ”と言って良い。私のWSC版における初プレイでも、見事にこのトラップに引っかかってしまったのだが、それにすら気付かず、「なんか妙に敵が多いな〜」とのんきな捉え方をしていた。
――やれ、これは、“道が分からないとき、人は左を選びやすい”という例の法則なのか、はたまたFC版より後のバージョンでは、階段グラフィックの都合上、必ず左側に出てくるからなのか(FC版のみ階段と重なって登場する)。何にせよ、引っ掛ける気マンマンという感じがしないでもない。意外と、こういう訳の分からないやつが、「FFオリジン」みたいな作品で拾われたりするんだよな〜。
さて。ダンジョン内は、基本通り、セーブ&リセット法と通常逃走を兼用しながら、宝箱を集めて進んでいく。
…ところで、ここでは、入り口とは違う場所の固定エンカウントマスにて、「アースエレメント」という、二本角で上半身全裸の鬼が竜巻から生えているという感じの雑魚敵が出現することがあるが、こいつからは逃げられない。そして、あろうことか、宝箱が置かれた小部屋の入り口に、こいつが出現するマスが置かれていることもあるので、残念ながらそこの宝箱は諦めざるを得なかった。無念なり…。
――そうして、下層のほうでは、あのピスコ様が早速ザコとして出現するという危険な雰囲気を感じながらも、あくまでセーブ&リセット法を使えば作業プレイとして進めていくことができる。そんな感じで、ひたすら奥へと進んでいく。
ちなみに。このダンジョンで流れる曲は、「グルグ火山」という題名である。ご存じ、FF1では、マリリスが登場するダンジョンの名称であり、もちろんそのダンジョンにおいても、この「グルグ火山」が流れている。
…そして、この曲のエピソードとしては、「ファミコン版」と「その後のバージョン」で、アレンジの方向性が異なることがある。ファミコン版では、テンポが早く、アクションゲームのような雰囲気になっている。一方、アレンジ版だと、テンポが押さえられ、洞窟の静けさや不気味さを強調するような印象を受ける。どちらのバージョンも、ダンジョンの解釈としてアリなので、聞き比べてみると面白いであろう(【原曲】 / 【アレンジ版】)。なお、FF9にも、「グルグ火山」という同名のアレンジ曲&ダンジョンが登場するが、曲の解釈としては、後者のほうに寄せているようだ。
打撃でも「にらみ」でも麻痺をさせてくる麻痺のエキスパート、ついでにPSP版でイケメンに |
そうして、地下3階の奥で、ボスの「バンパイア」戦である。
…こいつは、打撃と「にらみ」の2種類の攻撃をランダムで使い分けてくる。「にらみ」は麻痺を付与する“麻痺にらみ”であるが、打撃にも麻痺の追加効果があるため、とにかく麻痺にこだわった敵と言える。また、吸血や不死の能力を再現しているのか、毎ターンHPが「14」回復する(最大HPの5%)。
――さて。FF1では、麻痺状態だと回避率が0となり、「ブリンク」で上がったぶんも無効となる。しかも、バンパイアの打撃攻撃力は非常に高く、HP199の白魔術師でも2〜3発貰ったら終わる。そして、打撃の追加効果としての麻痺は、打撃自体を回避すれば良いが、麻痺にらみについては、物理回避率では避けられない。よって、麻痺させられてしまった場合、すぐに解除される場合を除き、間違いなく死亡すると言って良い。
しかしながら。幸い、バンパイアはアンデッドの特性を持つため、「アディア」でダメージを与えられ、4発で倒すことができる。
――というわけで、戦法は、「ブリンク」×3回
→ 「アディア」×4回で決まりである。もし、アディアの存在が無ければ、敵は回復能力を持つため、永久に勝てなくなっていた可能性すらある。この戦いは、白魔術師だから楽になっていたというだけで、「ブリンク」も「アディア」も無かったら、相当に悲惨となっていたことであろう…。
ちなみに。ファミコン版のFF1では、戦闘曲が「戦闘シーン」の1つしかない。いわゆる“雑魚戦BGM”が、中ボスにも、大ボスにも、ラスボスにも使われているのだ。ロックマン2方式である。
…しかしながら、それより後のバージョンからは、「中ボスバトル」「ボスバトルA(大ボス戦1)」「ボスバトルB(大ボス戦2)」「ラストバトル」と、4曲もの戦闘曲が追加されている。どの曲も、FF1の雰囲気に合っており、批判する声は少ない…のだが、大ボス戦と言いつつも、FF1ではゲーム中盤以降のボス敵は全てカオスであるため、結果として、通常のボス戦BGMが全く流れなくなってしまう。具体的に、ゲーム冒頭から数えてみると、「中ボスバトル」が流れるのは、「ガーランド戦」「アストス戦」「バンパイア戦」の3回だけである。間違いなく、歴代で最も流れないボス戦BGMだろう。
――更に言うと、GBA版での追加ダンジョンにおけるボスBGMも、全て大ボス戦の曲となっている(PSP版では、出典元のアレンジBGM)。そして、PSP新規の裏ボスである「クロノディア」もラストバトルBGMであるため、やはり中ボスバトルが流れる機会は3回限定である。やれ、似たような立場にある、FF2の追加曲(「戦闘シーンB」)も、ボス戦曲としては立場が怪しいのだが、あちらはアラビアンな曲調でキャラ立ちしており、流れる回数も、FF1の中ボスバトルより遥かに多い。FF1の“ボス戦BGM”は、知る人ぞ知る、レア楽曲と言えるだろう…。
白(実績) | HP | MP | 力 | 速 | 知 | 体 | 運 | モンスター名 |
Lv11 | 199 | 115 | 12 | 14 | 21 | 12 | 9 | |
11→12 | +25 | +6 | +1 | +1 | - | - | +1 | バンパイア |
Lv12 | 224 | 121 | 13 | 15 | 21 | 12 | 10 |
◆動画◆
このナレーションさんは一体誰なんだよ |
バンパイアを倒すと、宝箱から「スタールビー」を手に入れられるが、その先の道は閉ざされているので、いったん徒歩で地上に戻らなければならない。
…そして、目的地は、メルモンドの町とは反対方向にある「巨人の洞窟」である。“洞窟”と言っても、ここは通路みたいなものであり、分かれ道の側に宝箱が少し置かれているだけで、すぐ終了する。一応、雑魚敵は出現する。
――ちなみに、先ほど手に入れた「スタールビー」は、ここで巨人に食べさせるという利用法をする。食べると、満足して道を開けてくれるのだ。なお、「スタールビー」というアイテム名は、いかにも“昔のゲーム”という雰囲気の名称であるが、実在するルビーの一種であるという。その証拠に、【Googleで「スタールビー」と検索】をしても、FF用語としてではなく、リアル世界の宝石が引っかかるくらいだ。
その後、巨人の洞窟の、もう一つの階段から外に出ると、少し進んだのちに、今度は「賢者の洞窟」に辿り着く。が、ここには「サーダ」という老人が住んでいるだけであり、今度は雑魚敵すら出ない。一応、サーダについては、メルモンドの町で「南の端の洞窟に住んでいる物知り」と触れられており、「無意味な固有名詞は出てこない」というRPGの法則を考えれば、重要なワードと分かる。しかし、FFファンにこの名前を聞いても、「 ? 」と答えてくるだけであろう。マトーヤとサーダ…どうして差が付いたのか。ホウキ、BGMに名前が使われたかの違い…。
…さて、そのサーダの役回りは、主人公たちに「土の杖」を渡すというものである。これを持っていると、アースの洞窟を、バンパイア戦の場所から更に進んで、地下4階・地下5階と探索可能となる。彼の出番はこれで終わりである。
――なお、この場所については、スタールビーの入手が進入フラグとして機能しているため、恐らく、改造等で無理やり会いに行くと、何もしなくとも彼の中ではバンパイアを倒したことになっており、土の杖をくれるのではないだろうか。だが、欠陥でも何でも無い、むしろ、ファミコンという制限が極めて大きいハードなのだから、こうやってデーター量を節約できるプログラムのほうが、優れているとも考えられる。
そうして準備が整ったら、いったん町まで戻って宿屋でHP/MPを回復したのちに、再びアースの洞窟を降りていく。今回は「土の杖」を持っているため、地下3階の結界も突破でき、4階・5階と探索が可能となる。なお、雑魚敵については、例によってセーブ&リセット法が使えるため、問題とならない。
…そして、地下5階の最深部では、最初の「カオス」であるリッチが待ち受けている。こいつ、ファミコン版だと、「カオスの珠が、割れた。邪悪な物が、立ち込める。そしてそれは、何かを形作り始めた…。土の力を遮る者…土のカオス。リッチ!」という声に出して読みたい日本語とともにバトルが開始される。だが、これを喋っている奴は何者なんだよと思われたためか、後に発売するバージョンでは、ごく普通にリッチが開始時のセリフを喋っている。まあこれにより、少なくとも、リッチがこのリッチなナレーションを提供してくれていたという可能性は無くなっただろう。
意外なことに、最大技は土属性攻撃ではなく、「ブリザラ」 |
では、最初のカオスである「リッチ」戦について書いていこう。このバトルは、FF1の低レベルクリアーで最大の難関とされることもあるようだ。なお、リッチについては、ラスダンで再戦をすることになるため、このバトルの正確な表記は、「リッチ(1回目)」ということになる。
…さて、こいつは、アストスと同じく、「魔法ルーチン&打撃」(魔法を特定の順番で使うが、それぞれのターンで打撃を使うこともある。打撃を使った場合、再び同じ魔法の判定を繰り返す)のパターンで行動をしてくる。魔法ルーチンの内容は、「@ブリザラ」→「Aスリプラ」→「Bヘイスト」→「Cサンダラ」→「Dホールド」→「Eファイラ」→「Fスロウ」→「Gスリプル」であり、それぞれの魔法は、ヘイスト・スロウが2回目以降の使用となる時など、無意味な場合も選択する。そして、各ターンで打撃のほうを選ぶ確率は、まあ50%と捉えて良いと思う。
そして、こいつの強さの理由は、魔法も物理も強力というところにある。
…まず、魔法については、ラ系魔法では約150のダメージを受ける。特に、PSP版の経験値テーブルだと、白魔術師の「バコルド」が間に合わない(「バサンダ」「バファイ」は唱えられる)ため、元々の威力の高さも相まって、「@ブリザラ」が、本バトルで最も高威力な魔法ということになる。なお、一応、15パズルで手に入れた「白いカーテン」を使えば、バコルド状態を発生させることも可能だが、収拾がつかなくなってしまうため、とりあえずミニゲーム系アイテムは詰むまで封印としている。そして、「Aスリプラ」「Dホールド」「Gスリプル」と行動封印系が3つもあり、これらでステータス異常を受けると、魔法と物理で一方的になぶられる。当然、すぐに自然解除が為されなければ、死が待っている。
――また。物理攻撃についても、十分に強力だ。だいたい、被ダメージは50というところであるが、敵は「ヘイスト」で攻撃回数を2倍にする(重ね掛けは無効)ため、その後のダメージは3桁に達する。例によって、麻痺や睡眠で行動封印をされると、回避率も0になるため、何発か殴られるだけで容易にアウトとなってしまう。しかも、物理攻撃にまで麻痺の追加効果があるという徹底っぷりだ。
最後に、敵はHP1200という高い耐久力を誇る。初代であるファミコン版では400だったが、そこから何やかんやあって、3倍もの値となってしまったのだ。敵はアンデッドなので、白魔術師なら「アディア」が使えるのだが、それ以外のジョブ、特に物理系のジョブだと、かなり厳しくなるだろう。
これ…白魔術師でなければ勝ててなかったよね? |
では、リッチとの戦い方について触れていこう。
…まず、真っ先に行わなければならないのは、打撃への対策である。魔法ルーチンの最初に位置している「@ブリザラ」に対しては、どうせ「バコルド」は唱えられないため、HP回復だけが唯一の対策である。また、次のラ系攻撃魔法は「Cサンダラ」であるため、飛んでくるまで少し時間がある。よって、真っ先に「ブリンク」を2回貼り、ダメージも追加効果も怖い物理攻撃から身を守っていくのだ。
――ちなみに、魔法ルーチンについては、「Aスリプラ」→「Bヘイスト」という内容であるため、「@ブリザラ」でHPを大きく削られた状況でも、ブリンクの使用を優先していく。その場合、「Aスリプラ」で眠ってしまうと死なのだが、まあ、どうせこんな序盤で行動封印されてしまうようでは勝てないので、その場合は諦めて、さっさとやり直しをしていく。
なお、HPについては、適時「ハイポーション」で150ずつ回復をしていく。個数については、30個も買ってあるので、切れる心配をする必要は無い。しかし、あまり神経質に回復ばかりをしていても、バトルが長引いて、かえって破綻する可能性が増えてしまう。よって、「HP半分を切る前には確実に回復をする」「ブリザラの前には、HPを全快にしておく」という程度の方針で、回復行動を入力していった。
続いて。ブリンク2回を貼り終わったら、「バサンダ」→「バファイ」を、この順番で掛けていく。
…さて、FF1の属性バリアは、該当属性のダメージを半減する全体魔法である。効果はバトル中ずっとなうえ、味方全員に掛かるということで、かなり強力である。ただ、FF1では素早く敵の数を減らしたほうが有利になるパターンが多いため、あまり重要な魔法とはされていない。しかも、終盤では「リボン」の半減能力と重複してしまい(組み合わせても1/4にはならない)、ほぼ出番が無くなってしまう。効果自体は、間違いなく強力なはずなのだが…。
――というわけで。そんな属性バリアを、低レベルプレイで役立ててやろう。重要なこととして、バサンダの後にバファイを掛けると、両方が有効になる。そのため、高威力のラ系魔法を、バトル中ずっと半減できるという、かなり有利な態勢を作り出せるのだ。
そして。属性バリアの後は、「プロテス」で更に防御を固めていく。FF1のプロテスは、「物理防御力の数値を直接上げる」という内容で、重ね掛けが有効である。基本的には、回避よりも影響力は小さく、かなりの回数の使用をしなければ効果を実感できない。ただ、これまでも述べている通り、麻痺・睡眠で行動封印をされると、回避率はゼロになってしまう。また、ブリンクを3回使ったところで、確実な回避をすることはできない。よって、プロテスは、ブリンクの保険としての価値がある魔法なのだ(FF1には、「回避率を無視する物理攻撃」は存在しない?)。100%でないものは、組み合わせて使うべきなのだ。
…ということで。今回は、プロテスを、合計8回使っていく。一応、計算上は、これで物理ダメージを必ず1にできるはずだ。なお、8回のプロテスを使うことで、残りMPが「アディア」の消費MP:12の6倍である72になるので、重ねがけをした回数が分かりやすい(最重要の理由)。
――しかしながら、実際には、ダメージが2(ヘイストで攻撃回数が2倍となっているため)で抑えられない場合がある。その理由として、どうも行動封印系のステータスを受けていると、相手側の物理攻撃力が1.25倍で計算されるようだ。私の想定だと、「プロテス(+8)」を8回使うことで、物理防御力は17+64=81となり、「敵の攻撃力40×ランダム変動最大2倍=80」を上回って、ダメージを最低の2にできるという想定だった。しかし、実際には、1.25を掛けて、基本ダメージの最大値は100となるため、それが2hitで、ダメージ範囲は2〜38ということになる。つまり、麻痺・睡眠状態で、ダメージを必ず最低に抑えるためには、あと3回のプロテスが必要だったということになる。まあ、そこまで行っても、ラ系魔法で死ぬこともあるので、勝利は確定できない。
というわけで。実戦時には、8回のプロテスを貼ったら、あとはエーテル×2でMPを補給しながら、「アディア」を使っていった。敵はHP1200だが、アディアのダメージは100を下回ることのほうが多いようで、勝利には13回が必要となる。だが、ハンマーの1桁ダメージで削っていくよりは遥かにマシだ。ついでに、リッチは回復能力を持っていないため、麻痺や睡眠での行動封印によってアディアの必要回数が増える心配も無い。
…と、そんな感じのバトルであり、敵は多彩な技を使ってくるので、確かに強敵と言える。実際、「ブリンク」「バサンダ」「バファイ」「プロテス」「アディア」と、白魔術師の強みをこれでもかと活かしており、どれか一つでも欠けていたら、攻略が極めて困難となっていた可能性もある。
――が、実際にはこれらが使えてしまうため、最終的なバトルの勝率は1/4程度という、あまり難関という気がしない戦いになってしまった。もちろん、ステータス吟味も、やや困難であるものの、実行可能なレベルである。まあ、FF1のシステムで勝率が低いとなると、相手の行動に左右される極端な★運ゲー★にしかならないであろうため、そうでないのは良かったか…。
白(実績) | HP | MP | 力 | 速 | 知 | 体 | 運 | モンスター名 |
12→13 | +4 | +17 | +1 | +1 | +1 | - | +1 | リッチ(1回目) |
Lv13 | 228 | 138 | 14 | 16 | 22 | 12 | 11 |
◆動画◆
いよいよ、「追加要素ありのバージョン」で新規購入が可能なのは、PSP版のみとなってしまう… |
そんな感じでリッチ(1回目)を倒すと、アースの洞窟の攻略は終わりとなる。今度はワープポイントが有るため、そこから一気に外に出られる。
…順路だと、次は、以前は“先回り”となっていたクレセントレイクの町を正式に訪れると、リッチの撃破によって「カヌー」が入手できるようになっているため、それを使ってグルグ火山へと向かい、今度はマリリスと戦っていくことになる。
が、今回プレイでは、その前に、追加要素「ソウル・オブ・カオス」の「大地の恵みのほこら」を攻略していきたい。この追加要素は、GBA版で新規に制作された、ランダム要素を持ったダンジョンであり、土・火・水・風の4体のカオスに対応して、4種類が存在する。また、登場ボスは、シリーズ過去作(?)からの復活であり、具体的にはFF3,4,5,6から選ばれている。これは、「FF1・2アドバンス」に含まれていない2D作品、という意味かもしれない。
…まあ、この「ソウル・オブ・カオス」は、その内容に若干の賛否こそあるものの、FF1に追加された大きな遊び要素と言える。私などは、単純にボリュームが増えたということで嬉しいし、強制ではないので、どうしても嫌なら遊ばないという選択肢も取れる。また、ゲームバランスが変化するという点についても、そもそもFF1は移植のたびに大きくバランスが変わっているため、厳密にやりたいなら、元のバージョンを遊ぶという方式もあった。
――さて、このソウル・オブ・カオスは、初登場のGBA版の後、PSP版にも引き続き収録され、そこでは復活ボスたちに原作BGMの新規アレンジが用意されるという強化を受けた。PSP版では、「時の迷宮」という新規の追加要素も作成されたが、GBA版からの「ソウル・オブ・カオス」も入っている。こういうところが、完全版と言われるゆえんである。そのまま、PSP版ベースの3DS版と旧スマホ版にも、「ソウル・オブ・カオス」「時の迷宮」が入っている。
ちなみに、旧スマホ版について、iOSにはPSP版と同等の追加要素があったのだが、Androidでは何故か削除されていたそうだ。これを聞いて、「Androidでは追加要素の無いバランスで楽しめる!」「そういうスタッフの意図を感じる!」と前向きな評価をする人は、ほぼ居ないであろう。
しかし。ご存じの通り、この追加要素は、2021年発売の「ピクセルリマスター
FF1」で、わざわざ削除された。というか、同作は、尋常ではない量の問題点を抱えており、もはや追加要素などと言っている場合ではない。詳しくは、日記のほうの、【タグ:コレジャナイ感】にまとめているので、お時間がある方は、そちらをお読みいただけると良いだろう。辛辣を超え、悲痛なまでの文書が並べられている。
…そして、そのピを販促するためか、旧スマホ版は配信停止となった。更に、PSPや3DSといったハードも、既に発売から時間が経ったということで、オンラインサービスの終了が発表されつつある。まず、WiiU/3DSは、2022年から1年を掛けて、店じまいをすることが発表された(【日記:2022/2/18】)。また、プレイステーションでも、PS3/Vita/PSPのストアについては、2021年3月に、“今後閉鎖される”とされた(【日記:2021/3/30】【2021/3/31】)。これについては、その後に撤回が為され、2022年2月現在でもPS旧ハードにおけるDL版ストアは利用可能である。しかし、永久とは言われておらず、今後いつ終了が発表されるかは分からない。やれ、この事件は、「プレイステーションのオンラインサービスも決して永久ではない」という、冷静に考えてみれば当然の事実を、改めて私のようなレトロゲー好きたちに叩きつける結果となった。
そういうわけで。FF1の「ソウル・オブ・カオス」が遊べるバージョンは、GBA版・PSP版・3DS版・旧スマホ版(iOSのみ)である。しかしながら、まず、旧スマホ版は、ピによって配信停止に追い込まれた。こういう書き方をする以外にあるまい。
…また、任天堂旧ハードのDLストア閉店によって、DL版のみであった3DS版は購入手段を失い、WiiUバーチャルコンソールでのGBA版も新規のDL購入が不可能となる。しかも、スイッチよりも前の任天堂ハードは、アカウント機能が貧弱で、基本的には本体紐付けと考えられている(「引っ越し」という機能が有るには有るが、片方の本体が壊れている場合は実行できないようだ。何に使えば良いのだろう?)。しかも、WiiU/3DSにおいては、購入済みソフトの再DLもやがて終了すると宣言されているため、とりあえず買っておくということもできず、長期保存には非常に不安が残る。
――よって、今後も追加要素ありのFF1が安定して購入可能なのは、PSP版のみということになる。しかしながら、これについても、「以前に終了計画が立てられた」という要素があり、それが実行に移されれば、もうGBAかPSPの中古ソフトを探して買うしかなくなってしまう。さすがにそれは難しいだろう。やれ、私は、FF1については、PSP版を出力画素数だけ上げて現行機に移植すれば、それで十分に完全版になったと思う。何故そうしなかったのか。
草 |
そういうわけで。当サイトのやり込みでは、スクウェア・エニックスの意向を汲み、入手可能な最新バージョンに合わせていく…わけがなく、最もクオリティが高く、遊びごたえのあるバージョンを使っていきたい。まあ、普通は「最新バージョン」=「最もクオリティが高く遊びごたえがある」なのであるが、そういう普通ではない事態が現実に起こってしまった以上、こちらも普通ではないやり方をせざるを得ないのである。
そのため、この日誌では、積極的に“旧バージョン”にあった追加要素を取り扱っていきたい。
…それにより、GBA版やPSP版を遊んだ人はもちろん、そうでない人にも「追加要素のあるFF1」の魅力を伝えられれば幸いである。また、今後PSP版も配信停止になったとしても、日誌で残しておけば、「ああ、こういう要素があったんだな」と思い返してもらうこともできるだろう。やれ、FF1は、2000年にWSCで初の復活を成し遂げたのち、様々なハードにて移植・リメイクが為されてきた。そして、2004年のGBA版からは、“追加要素あり”のバージョンとなり、制作スタッフもプレイヤー側も、多くの人たちが関わってきた。その時間を無かったことにするなんて、とんでもない暴挙だ。だから私は、その時代の思いも、まとめて未来の人たちへ託していきたいと考える。
――ということで。次回は、カッター競技は後回しにし、まずは追加要素「ソウル・オブ・カオス」の第1弾:「大地の恵みのほこら」からである!
(2022年2月28日) 5598 PV
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