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管理人の日記ログ
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今作で初めて「つむじくん」が“つむじ風”をイメージした敵と分かった。髪とは関係なかった… |
引き続き、マリオシリーズの作品として、3DSの「ヨッシーNewアイランド」をクリアーしました(スペシャルを含む全ステージの満点まで)。このゲームを形容する言葉は「もっさり」、これに尽きます。
…さて、ヨッシーが主人公のアクションゲームと言うと、伝説的名作のSFC/「ヨッシーアイランド」(【日記:2021/5/29】)を皮切りに、据え置き・携帯の各ハードにつき1作くらいのペースで発売が為されている。しかし、残念ながら、初代の「ヨッシーアイランド」以外は、あまり評判の良くない作品が多いようだ。とりわけ、“知育ブーム”の全盛期であった2007年に発売されたDS/「ヨッシーアイランドDS」は、処理性能でSFCに遥かに勝るDSを使っていながら、初代を完全に上回っているとは言えない内容であり、音楽のショボさや難易度のメチャクチャさから、当時の私に多大な悪印象を植え付けた。ただし、その奇怪な作りが妖しげな魅力を醸し出しているのも事実であり、今年になってからの再プレイの際は、なかなか楽しんでいくことができた(【日記:2021/5/16】)。「ヨッシータワーへようこそ」という呪いの言葉を生み出したゲームでもあるな。
――そんなわけで。私は、ヨッシーシリーズのアクションゲームとして、DS版・GBA版(SFCの移植+追加ステージ)に引き続き、3DSの「ヨッシーNewアイランド」を購入し、プレイをしてみることにしたのだ。ただ、この作品は、評価が低めということは、既に知ったうえでのプレイである。また、発売の2014年から長い時が経っており、価格としても中古で安くなっていたところを手に取ったものであるため、そういう面も私の感想に影響してくる。
そんなわけで。合計3週間ほどをかけて、ゆっくりと完全クリアーまでプレイをした感想は、冒頭に述べた通り、「もっさり」というものである。
…まず、本作はアクションゲームであり、「操作性」…つまり、こちらのボタン入力に対し、「キャラクターが機敏に動くかどうか」や、「グラフィックや音の演出が気持ち良いか否か」が最重要であることは言うまでもない。しかし、本作のヨッシーは、とにかく動作が遅い。いわゆる“ダッシュボタン”が不要であることは評価できるが、十字キーを左右に入力してから最高速度に達するまで、1秒くらいは同方向に入れ続けなければならない。急に機敏な動きをすると、腰や膝の関節を痛くするからであろうか。一応、本作では、大人のマリオが登場する作品より過去の時代を扱っており、ジャンプ台としてポイポイ乗り捨てられるヨッシーよりも若い個体を操作しているはずなのだが…。
――また、ヨッシーの象徴であるタマゴ投げアクションについても、SFC版やDS版では、即座に構えて発射できたが、今回の「Newアイランド」では、「よっこら…せっ!」という擬音でも追加したくなるような、明らかなタイムラグがある。本作の高難易度ステージでは、急がせる構成が多いため、この時間ロスは非常に気になってしまった。一方で、何故か1発目を投げてから2発目を投げるまでの間隔は異様に短く、無駄にタマゴを消費してしまうことも多い。ついでに言うと、敵を飲み込んでタマゴにするという基本中の基本動作も、これまた重々しくなっている。あれか。急に飲み込むと、気道に入ってしまって健康に悪いからだろうか。うん、本作は「Newアイランド」であって、「Old(高齢者)アイランド」ではないはずだが…。
潜水艦の表情にマジキチを感じる |
ではでは、「ヨッシーNewアイランド」は、操作性以外の面が優れているかと言うと、決してそんなこともない。グラフィックは、フル3D化しており、チグハグなドットだったDS版よりは良くなっている。が、手放しで評価できるのはそこくらいである。BGMは、メインテーマのアレンジがしつこく繰り返されるため、DS版と比べても、特別に良くなっている感じはしない。タイトル画面の曲は、屁でもこいているかのような情けない音である。そして、“ボーナスステージ曲”と言える土管内BGMは、ポコポコ言っている打楽器とともに単調な旋律が流れるという怪音波であり、逆に印象に残ってしまった。
…そして、システム面を言うと、「Newアイランド」では、ヨッシーシリーズ恒例の採点システムが続投している。そして本作では、赤コイン・フラワー・スターが別々に記録されるようになり、複数回のクリアーで満点を取れるようになった。しかしながら、中間ポイントから復活するとスターが10個に戻ってしまうため、スターの満点を狙う場合、ほとんどの場合はノーミスクリア―が要求されることになる。そして、即死トラップの量は通常のマリオ作品と同程度であるため、あまり難易度が緩和された感は無い。また、操作性の劣悪な変身ミニゲームや、隠しポイントが異常に多いこと、そしてDS版と同じく救済アイテムの使用が無いことなども、コンプリートへの理不尽感を増大させている。
――また、本作のステージ構成は、初代のSFC版をオマージュしているような演出が多い。それ自体は、“名作のフォロワー”として良いことなのかもしれないが、だからこそ、余計に劣化点が目立ってしまうというものである。3ワールドはおさるさんとウンババの居る湿地帯、4-7と5-7はリフトを使ったアスレチック、6-5は強制スクロールの長〜い洞窟、等々…。DS版でも似たような傾向はあったが、今回は特に既視感が強い。そして、ラスボスは、今回は2部構成(合計4戦)の戦闘となっているが、結局のところ「巨大化したクッパが画面奥から攻撃してくる」という構成は全く変わらない。SFC版の時は、ハード性能に制限がある中でそれをやったから衝撃的だったのだが、3DSで今さらそれを踏襲されたところで、「またか…」としか感じなかった。
そういうわけで。本作「ヨッシーNewアイランド」は、もっさりした操作性を筆頭に、これと言って優れた要素の無い作品である。前作と言えるDS版は、鬼畜難易度という独自の評価点があり、SFC版と比べても差別化ができていた。しかし、「Newアイランド」は、初代を微妙な出来にして3DSで出したという程度である。そして現在では、ニンテンドースイッチオンライン(有料)に加入していれば、初代のSFC版「ヨッシーアイランド」を追加料金なしで遊べるため、「Newアイランド」は代用品としての価値も薄いと言える。結局のところ、今となっては、私のように「マリオシリーズを制覇したい!」という人を除き、プレイする価値は薄いと言わざるを得ないだろう。
…とはいえ。今回の「Newアイランド」は、微妙なクオリティの作品とは言え、取り立てて崩壊している要素があるわけでもない。私のプレイには、「あらかじめ悪評を理解したうえで」「中古で安く購入した」という条件が付いており、評価が甘くなりやすいものの、まあ楽しめるくらいのゲームではあったと思う。そして、シリーズ恒例のスペシャルステージは、うってかわってオリジナル要素が多く、内容的にも難易度的にも熱くなることができた。
――具体的に、印象に残ったステージとしては、スペシャル4の「走れ!
ポチ」とスペシャル5の「恐怖の雪山」が存在する。アイテム収集の理不尽さではなく、純粋なクリア難易度で苦戦させられたのは、この2つくらいである。前者の「走れ!
ポチ」は、バカイヌのポチを操って針山を超えていくステージであるが、例によってポチが思ったような動きをしてくれず、ここだけで30匹ほどのヨッシーが生け花となっていった。そして、後者の「恐怖の雪山」は、まともな足場が一切ない状況で垂直の崖を登っていくという驚異的な構成であり、登場するコインが全て赤コインという異質さ極まりないステージになっている。もはや山ではなく壁だ。これらスペシャルステージには、シリーズ初であろう専用BGMが用意されており、その楽しげな曲調と凶悪難易度が明らかにミスマッチなのだが、だからこそ逆に、挑戦心を煽ってくれた。
というわけで。私の、2021年になってからのマリオシリーズ10作目となった「ヨッシーNewアイランド」は、操作性を皮切りに微妙な作品ではあるものの、最終的には、楽しめる点もあり、そこまで酷いとは感じないゲームであった。まあ、マリオシリーズの作品を楽しもうという意思が強かったうえに、あらかじめ悪評を理解したうえで、中古で安く買ったのだから、評価としてはかなり甘めではある。もし、初代ヨッシーアイランドの正統続編として、「今度こそ」という期待を込めて発売日に購入したりしていたら、かなり辛辣な評価となっていたことであろう。
――さて。次は、何をプレイしようか。既に購入してあるマリオ作品として、Wiiの「マリオギャラクシー2」と、3DSの「ポチと!ヨッシーウールワールド」が存在する。据え置き作品は、腰を据えて遊ぶ必要があることと、当サイトの本業であるFFやり込みと被ってしまうことから、安定して進めていくのが難しい。そのため、まずは3DS作品のほうからプレイをしていこうと思っている。この場合、連続でヨッシー作品となってしまううえ、「走れ!
ポチ」でヨッシーを幾度となく惨殺死体にしたポチをタイトルに冠した作品ということで、不安もあるが、まあ大丈夫であろう。次の「ヨッシーウールワールド」は、ヨッシー作品としては久々に、評判の良いゲームとなっているらしいな…?
(2021年6月29日)
とりあえず、PS4とかスイッチでも出そうぜ? |
本日朝早く、海外の新作発表会で、「ファイナルファンタジー:ピクセルリマスター」という作品が公開された。いわゆる「ドット絵」で描かれたFF1〜6を、現行機にリマスターして移植するというテーマであり、対応ハードは携帯電話とパソコンになってしまった…。
――いやいや。そこは、PS4とかスイッチで出すべきだろうよ。まず、これらのFF1〜6が、現代にも語り継ぐべき名作であることには、今さら言うまでもないことである。しかしながら、以前にPS3/Vita/PSPストアの終了が発表されたときの記事(【日記:2021/3/31】。なお、現在はストア終了は撤回済み)にも書いた通り、これらのFF1〜6は、現行機と言えるPS4とニンテンドースイッチでは全く遊べないという問題が存在した。そこをまとめて補完してくれるのであれば、この「ピクセルリマスター」は、大いに意義のある作品と言えるだろう。単純にプレイするだけとしてはもちろん、現代ならば、動画やキャプチャ画像を作成する“配信用”としての需要も大きいと思われる。
…しかし、現実には、この「ピクセルリマスター」は、携帯電話とパソコンのみの対応である。そもそも携帯電話では、FF1〜6が既に配信されている。パソコンも、複雑で正確にはよく分からないのだが、似たような状況であると思われる。つまり、まだ需要が存在すると思われるPS4やスイッチで出さず、逆に欲しい人が極端に限られる携帯電話とパソコンでのみ出すというメチャクチャな状況となってしまっているのだ。何だコレ。後にPS4やスイッチにも移植する気かもしれないが、初出バージョンの評判が悪ければ移植先でも買う人は居ないぞ。
そして。対応ハード以外にも、問題は山積みである。今回の「ピクセルリマスター」について、本日公開されたのは、30秒ほどの短い映像(【YouTube】)なのだが、それを見たところ、内容面が満足なクオリティになるとは思えないのだ。
…さて。FFシリーズの旧作は、FF1・FF2・FF4を中心に、何度も移植が為されており、最終バージョンであるPSP版では、かなりハイクオリティなドット絵が楽しめた。FF3は、高クオリティのドットバージョンは無いが、代わりにDSでの3Dフルリメイクが存在する。一方、FF5と6は、携帯電話アプリとして移植が為されたが、宇宙人みたいな気味の悪いドット絵になっており、操作性とのダブルパンチで、大きくプレイ意欲を削がれるものであった。
――そんな感じで、単純に「ドット絵のFF」と言っても、様々なクオリティの作品が存在する。そのためか、今回の「ピクセルリマスター」では、統一された品質で2D作品のFF1〜6を移植するというのが、テーマの1つとなっているようだ。しかし、そのクオリティは残念な感じである。トレイラームービーには、ドット絵のFF1〜6のキャラクターが数多く登場しているが、例えばFF6のキャラクターで比べてみると、明らかにSFC版よりも新規絵のほうが劣っている。「ピクセルリマスター」のドット絵の品質は、せいぜいSFC初期のFF4と同程度であり、元々の質が頂点だったFF6や、FF1・FF2・FF4のPSP版とは、比べるべくもない。ドット絵にこだわった移植のはずなのに、過去最高どころか、オリジナル版と比べても劣化している点があるのだ。
………。ま、まあ、とりあえずPS4とかスイッチに配信しよう。話はそれからだ |
そして、更に不快な情報を追加せねばなるまい。この「ピクセルリマスター」が、海外イベントで発表されたのは、日本時間の本日午前4時台なのであるが、その後に、日本のFFシリーズ公式サイトでも、【ニュース記事】が作成された。それによると、「ピクセルリマスター」の特徴は、「これまでこの6作品(FF1〜6)はそれぞれ移植やリメイクが行われていましたが、今回は各作品のオリジナル版をもとに統一した品質で2Dリマスター」とのことである。
…いやいやいや! これは、どう考えても、GBAやPSPでの追加要素は収録されないパターンであろう。まあ、「FF3やFF4の3Dフルリメイク」は、“ドット絵”というテーマから外れるため、仕方ないかもしれない。しかし、「FF1,2,4,5,6のGBA版での追加要素」や、「FF1,2のPSP版での追加ダンジョン」、PSP版FF4でフル収録された「ジ・アフター」などは、FFシリーズ初期の名作に、新たな魅力を付け加えてくれるものであった。それらを全く収録しないようでは、決定版と呼ぶのは難しいのである。
――もちろん、この「移植/リメイクでの追加要素が収録されない」というのは、公式に明言されたことではない。しかしながら、わざわざ移植・リメイクの存在に触れたうえで、それでも「オリジナル版をもとに」と宣言していることから、追加要素を削ってくる可能性は高いと考える。これまでの移植での新規要素は収録されないうえ、「統一された品質でリマスター」と言ったところで、必ずしもクオリティが上がるわけではない…。原作やれば良くない?
そんなわけで。今回の「ピクセルリマスター」は、念願であったFF1〜6の“現行機”への移植と思いきや、対応ハードが携帯電話&パソコンという需要不明の状況になっている。そして、品質面においても、ドット絵のクオリティが特別に高いわけでもなく、GBAやPSPでの追加要素も収録されない恐れがある。何なんだこれは。PSP版を再移植してくれたほうがよっぽど嬉しいぞ。
――まあ、こんな内容であっても、せめてPS4やスイッチといった一般的なゲーム機で出てくれるのであれば、シリーズをまとめて遊びたいという人や、画像・動画を配信したい人に向けた物として、一定の需要はあるだろうし、私も購入しておきたい。しかし、携帯電話とパソコンについては、私はゲーム機と思っていないため、全くやる気が起きない。これで値段が1800円とかになるならまだしも、恐らくは強気の価格設定をしてくるであろう。本気で、どういう層に売りたいのか、私には分からない。まあ、まともな移植の少ないFF5やFF6については、他よりはまだ需要があるレベルだろうが…。
ということで。この「ピクセルリマスター」は、初報からダメな雰囲気が漂っており、この先の運命は極めて苦しいと言える。
…やれ、ここからどう軌道修正をすれば、この「ピクセルリマスター」は、名作たちを移植した“決定版”となりうるのか。そうだね、一番の理想は、「PSP版をベースとしたハイクオリティなドット&追加要素盛り盛りで、FF1〜6をリマスター」というものなのだが、「ハイクオリティなドット」も「追加要素盛り盛り」も実現されそうにない。ならば、FF1,2,4はPSP版を、FF3はDS版を、FF5,6はSFC・GBA・アプリ版のいいとこ取りバージョンを、それぞれリマスターして、PS4やスイッチといった現行ゲーム機に移植するというのがあるだろう。決定版を名乗るのなら、最低でもこれくらいはやってくれないと困るのだが、現実は非情であり、劣化版を需要不明ハードに出すだけである。そもそも、対応ハードがアレなので、「嫌なら買うな」というレベルですらなく、買えないのである。このままの移植では、私にとっては、FF5&6の携帯電話アプリ版、つまりガッカリ版と同程度の存在になるだろう。
――あい分かった。ここは、思い切って、FF1〜6という情報が間違いだったことにしよう。つまり、FF7〜13を、あえてドット絵で移植するのである。これならば、原作のドットが無いため、“劣化版”という言葉自体が存在しなくなる。また、ゲーム全体が追加要素のようなものなので、何が減った・何が増えたという話も問題になりにくい。そして、初代PS以降で3D化したFF、その中でも特に賛否の分かれやすいFF12や13についても、ドット絵という舞台に表現を移せば、異なる面が見えてくることもあるだろう。我ながら、その場しのぎで考えた割には、中々のナイスアイデアである。今回の、FF1〜6の情けない移植は、FF7完全リメイクの発表前のFF7リマスター(【日記:2014/12/7】)のように、その後の展開への布石であってほしいなあ…。
(2021年6月29日)
ごく普通の2Dマリオ作品でした |
【「3Dマリオ」のタグ】で整理しつつも、2Dマリオも遊ぶ感じになってきていますが、今回は3DSの「Newスーパーマリオブラザーズ2」(2012年)をクリアーしてみました。良くも悪くも、ごくごくフツーと言える2Dマリオでした。
…まず、前作と言える「Newスーパーマリオブラザーズ(DS)」は、DSブームの絶頂期であった2006年に発売され、日本国内だけでも600万本以上と記録的なヒットを記録したタイトルであるが、私はあまり高く評価しなかった(【日記:2021/5/1】など)。理由として、全体的にイマイチな作りであるうえに、新鮮味が薄く、当時の“知育ブーム”と呼ばれた異様な雰囲気を吹き飛ばすにはパンチが足りない作品だったことが挙げられる。
――しかしながら。それから15年近い時が経ち、私は「マリオサンシャイン」のプレイ(【日記:2021/2/11】)をきっかけとして、「マリオの過去作品をやってみよう!」という気持ちになっていた。そこに、この3DSの「Newスーパーマリオブラザーズ2」が中古屋で大セールされているという報が入ったため、購入してみることにしたのである。なお、「『Newスーパーマリオブラザーズ』シリーズ」のプレイ歴としては、DS版、そしてWiiUの「NewスーパーマリオブラザーズU」を、それぞれクリア済みである。何気に、「Wii版」と「ルイージU」を遊べばコンプリートというところまで来てしまった。
ということで。今回プレイした「Newスーパーマリオブラザーズ2」であるが、このゲームは、癖のなく平凡なマリオである。
…というのも、本作の基本的なゲームシステムは、面クリアー型の2Dマリオ作品であり、通常6ワールドに、寄り道2ワールド、そして裏面の1ワールドが用意されている。ステージは基本1本道だが、隠しゴールによる分岐やワープゾーンといった要素も存在する。そして、各ステージには、3枚のスターコイン(ムーンコイン)が存在し、これを集めるという恒例の収集要素も搭載されている。これらを合計したボリュームは、中々のものである。DS版では、スペシャルステージの類が存在しないという不満点があったが、『2』ではその点は解消されている。
――また、前作と言えるDS版では、2Dと3Dが混合したグラフィックとなっていたが、この2D部分が酷く不出来という問題点が存在した。しかし、『2』ではフル3Dとなり、映像表現に違和感を覚えることはなくなった。また、巨大キャラクターの登場や、大量のアイテムが出現するなど、性能を活かした演出も増加している。いや、マリオなんて会社を代表する看板タイトルにおいて、ハードが進化したらグラフィックが良くなるのは当たり前なのだけれど、DS版ではそれが実現されていなかったので…。
その他の点として、本作には「コインを大量に集める」というテーマが存在する。しかし、「目指せ100万枚!」などとは言われているが、コインの枚数が隠し要素の解禁に絡んでいるということは無く、遊ぶかどうかは任意である。私は、全ステージのスターコインを集めるまでプレイしたが、コイン枚数は3万枚程度に留まり、特にそこから追加をしようとは思わなかった。しかしこれでも、十分に遊べており、ボリューム不足を感じることは無かった。
逆に、問題点と言うと、他のマリオシリーズからの使い回しが多すぎるという点だ。
…まあ、グラフィック表現の方向性が似通っているのは、「Newスーパーマリオブラザーズ」の“シリーズ内続編”だからということにしよう。だが、BGMの大半がWii版からの流用というのは、ステージクリアのたびに「MARIO
No.1〜!」とかほざいているゲームとしては好ましくないだろう。でも、私はWii版を未プレイだから…と言いたいところだが、更に大半のBGMがWiiU版で再流用されているのだから笑えない。
――また、本作では、たぬきマリオで空を自由に飛べるようになったが、たぬきマリオ自体が前年の2011年に発売していた「3Dランド」(【日記:2021/4/25】)でも復活しており、ネタ切れ感が否めない。しかも、同作ほどでは無いものの、「たぬきマリオが強すぎる」という過ちを繰り返してしまっている。更に言うと、Wii版から導入された「空中スピン」が何故か再び削除され、アクセントが無くなってしまった。そして、基本的なゲームシステムはDS版と同じである。以上のことにより、目玉と言えるような新規要素は、グラフィックくらいしか無く、かなりマンネリな作品と言える。
ちなみに。見た目以外の本作の独自要素としては、マリオシリーズには珍しく、ステージ単位での追加パックが有料DLCとして販売されている(3コースのメドレーが1パックとされて209円、これが合計10パック)。
…ただ、こうやってステージ単位で販売されると、どうしても割高感が出てしまう。実際、これらDLCを全て買うと2090円となるが、これは大型追加パックの「ルイージU」や、中古の「NewスーパーマリオブラザーズWii」と言ったフルゲームを買うのと同じであり、当時ならともかく、現代としては明らかに割高であろう。私は、ソフト本体に収録されているステージだけで十分に満足できており、他にもまだまだ遊ぶべき2Dマリオ作品は存在するということで、この追加DLCを買うことはしなかった。
クッパがピーチを誘拐する理由は、マリオとの男と男の戦いを楽しむためだよ説 |
というわけで。3DSの「Newスーパーマリオブラザーズ2」は、冒頭で述べた通り、良くも悪くも普通のマリオという感じのゲームであった。良く言えば定番、悪く言えばマンネリである。
――さて。私は、このゲームの大まかな位置付けを理解したうえで、中古で安価に購入をしたため、十分に満足できた。ただ、2012年当時に購入した人にとって、『2』にはガッカリしたという意見も少なくないようだ。なにせ、発売時期上の前作であるWii版が、DS版から割と大きく変えてきた作品であったため、そこからの『2』は逆に退化したような作品となってしまったからである。もっとも、これを残念に感じるような人にとっては、逆にDS版は会心の出来だったのか? とも思うのだが…。
ところで。この「Newスーパーマリオブラザーズ2」は、3DSが完全に過去のハードとなってしまっており、同系統の流れを汲む「NewスーパーマリオブラザーズU
デラックス」がスイッチで大ボリュームにて登場していることから、現在では非常に存在意義の薄い作品となっている。
…しかしながら、私は、こういう過去作も、セール次第で輝きを取り戻すと思うのである。最近では、以前よりはかなり良くなったようだが、まだまだ任天堂ソフトの値引率は低く、中古価格が頼りである。そのため、現在も売れ続けている最新ハードのソフトはともかくとし、過去作は、もっと大胆にセールをしても良いのではないのだろうか。それこそ、ソニーやカプコンのように、1000円くらいにまで下げてしまっても良いと思う。まあ、ソフトの安売りには良い点も悪い点もあるのだが、実際に中古屋での価格はそれくらいにまで落ちているので…。
――やれ。今回の私は、中古屋の大幅な値引きによって、「Newスーパーマリオブラザーズ2」に触れる機会ができ、それで楽しむことができた。そして私は、こんなサイトを運営している都合、古いゲームを遊ぶことが多い人間だ。だから、「シリーズの過去作を遊んでみたい!」みたいな需要は、大切にしてほしいと思うのである。とりわけ、携帯ゲーム機は、旧作を遊ぶのにも適した端末だから、カップリング移植やセールはどんどんやってほしいな。
(2021年6月29日)
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