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管理人の日記
スイッチ2発表会の内容次第ですが、気合と根性で、もう1記事書くかもしれません…
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『FF9-0』的な内容らしい |
唐突に、【FF9の25周年を祝った記念ページ】が公開され、関連商品が続々と登場してきた。こういう記念となる年について、ファンがイベントを開催したり、公式系のアカウントがTwitter(現:X)で祝ったりするのは、よくある話だ。ただ、発売日:7月7日の遥か前、かつ、FF『9』と特に関係のない25周年を祝うというのは、極めて異例であり、何か大きな動きがあるのではないかと期待できるのだ。
…まず、「ファイナルファンタジー9」は、2000年7月に初代PSで初登場した、FFシリーズの本編作品である。ハードをプレイステーションに移し、『7』『8』と、頭身の高い人物によるリアリスティックな物語が展開されてきたためか、『9』では、3頭身のキャラたちによる牧歌的な世界観に戻った。テーマはズバリ、“原点回帰”である。その題材と、初代PS最後のFF、そして1桁台のファイナルということで、FF9には、やたらと過去作ネタが目立つ。
――ただし。過去ネタを用いて、内輪ウケのみを狙った後ろ向きの作品というわけではなく、今作ならではの新しい要素も入れられている。裏テーマとして流れているのは、「命」や「生きることの意味」であり、メルヘンな作風だからこそ、むしろ、重々しいテーマが心に響いてくる。また、物語は、演劇で始まり、そして演劇で終わる。特に、エンディングの展開は見事であり、名作漫画を読破した時のような、清々しい気持ちを味わえることだろう。
その他、FF9は、ストーリー以外の要素についても、よくまとまっている。
…まず、バトルについてだが、有りそうで無かった「武器からアビリティを取得する」というシステムは、直感的で分かりやすく、様々な装備品を活用する動機を与えてくれる。また、SELECTボタン(当時)でヘルプテキストを表示する機能により、アビリティ性能や装備の耐性を調べやすくなった。レベルに依らず火力を高める手段や、属性に耐性を持つ装備品、敵の行動を封印する戦法など、バトルでの選択肢も幅広く、低レベルクリアーやタイムアタックなどの縛りプレイも人気だ。伝説の、「エクスカリバーII」が登場したのも、このFF9である。
――また、ミニゲームについても多彩である。まず、FF8版が大好評だったカードゲームについては、ルール・収集要素ともに意味不明となっており、私は未だにハマったことが無いが、限界の1700点を目指して、遊び尽くす人も居るようだ。また、“チョコボの穴掘り”こと、「ここ掘れ!チョコボ」&「チョコボのお宝探し」については、FF9やり込みの第1歩であり、ただプレイするだけでも、「強力な装備品の早期入手で無双する」という楽しさを味わえる。私が幾度となくプレイした低レベル系統の縛りプレイでは、徹底的に穴掘りをしていったり、逆に強力すぎるため縛られたりと、様々なプレイを彩ってきた。その他、チャンバラ・モグネット・縄跳び・カエル取りなど、ミニゲームの多彩さは、あのFF7にも匹敵するレベルである。
逆に、良くないところというと、キャラバランスであろう。プレイ済みの方はご存じだと思うが、ガーネットには、バトル的に投入する意味がほぼ無い。ストーリー中のとある期間、さる事情により、大幅な弱体化を強いられるため、その間に、同じく白魔法使いのエーコと比べ、一気に差を付けられてしまう。それに、エーコのほうがかわいいし…(暴言)。そして、クイナについても、とても使いづらく、この2名を最終メンバーとして使った人は、ほぼ居ないはずだ。リザーブメンバーには経験値が入らず、ジタンが外せないということもあって、メンバーが固定化しやすい。
…また、バトルのスケールもダウンしている。FF7(INT版含む)とFF8では、HPが100万を超えるような裏ボスが登場し、そこに、9999ダメージを連発できるような必殺技で攻めていく爽快感があった。FF9では、HPの最大値は65535であり、裏ボスですら55535となっている。もちろん、それで極端に難易度が低いというわけではなく、裏ボスである「オズマ」は、最大50%近い確率で「ケアルガ」のカウンターを行い、一発全滅の危険性がある「メテオ」を使うなど、難攻不落の相手となっている。私は、2021年に連載した【回復禁止
低レベルクリアー】にて、オズマ相手に、このご時世で3000回もの挑戦を強いられてしまった(【第23話】)。
――ちなみに。その他の問題として、よく言われるのが、初代PSでは、様々な面が限界を迎えているということだ。各種の演出が長いうえに、敵味方の行動中にもゲージが溜まるため、ATBがATBとして機能しておらず、参加者が各ターンに1手ずつ行動するドラクエ的展開になりやすい。そのような事情もあって、バトルテンポが悪いうえに、そもそものロード時間も長い(初代PS版)。加えて、敵の同時出現数が少なく、特にラスダンでは、左右触手を持ったボス1体を除き、全ての敵が単体出現であるため、全体攻撃の存在意義が無く、ゲームデザインにも制限を与えている。
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【FF9日誌の第2話】より。さすがに最近のプレイ日誌ということで、クオリティが高いな |
とはいえ、どの問題点も、FF9のゲーム性を致命的に下げるほどではない。また、ストーリーが大きな魅力の一つであるため、その点については、今なお全く色褪せていない。また、事実上リアルタイム性を持たないため、携帯電話やニンテンドースイッチといったモバイル端末でも遊びやすい。
…さて、今からFF9をプレイするのならば、リマスター版で確定であろう。当初、携帯電話とPCのみで配信されていたが、その後にPS4、そしてニンテンドースイッチでも登場し、現在では全ての現行機でプレイ可能だ。やれ、「ファイナルファンタジー」に“リマスター”という言葉が付いているが、どこぞのダメ移植ではなく、グラフィックが向上し、オートセーブや高速モードを使用可能で、かつ、原作の全要素が収録されている。
――ちなみに、リマスターでの新たな追加要素は無いものの、オートセーブや高速モードによってプレイ感覚が変わったところもあり、そういった点を、2021年のプレイでは、積極的に利用している。「チョコボの穴掘りを高速モードで容易化する」「ダンタリアンを低レベル+最速タイミングで倒す」「イーファの樹のゾンビ地獄をストップで突破する」などは、当時との違いを、積極的に楽しんでいった例だ。ちなみに、敵側の属性強化(ダメージ1.5倍)が消えているというバグもあるにはあるが、それすらも、環境の違いとして、前向きに利用していった。
さて。そんなFF9のリマスター版は、現在なら、DL版セール時の60%OFFを前提とし、1018円で購入が可能だ。この価格であれば、新規の人でも始めやすく、ボリュームもクオリティも十分で、前述の「名作漫画を読み終えたような後の感覚」を存分に味わえることだろう。
――ちなみに、2016年にリマスター版が携帯電話で初登場した際は、FF9の売上について「550万本以上」と表記されていたらしい(【こちらの記事】)が、今回のFF9コラボでは「890万本」とされている。FF9らしく、900万本と言っておけば良かったのに…。よって、リマスター版の10年弱で、350万本を積み上げたということになり、未だに根強い人気を誇っていると言えよう。やれ、“名作のリマスターを現行機で配信する”というのは、今や、新作を作るのと何も変わらないのだ。言いたいことは2つだな。FF13のリマスター出して。それと、FF1~6のちゃんとしたリマスター出して。
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『FF9-2』…よりは、さすがに本編リメイクが欲しい |
さて。今回は、唐突に公式が、FF9の25周年を祝い始めたという話題を出した。これで期待されるのは、コラボグッズやイベント、そしてファン界隈の活性化などもあるが、もちろん、ファンが最も求めているものは、本編のリメイク作品であろう。
…ただ、PS時代のFFについて、本当に現世代機レベルのフルリメイクをするとなると、それこそ7リメイクシリーズのように、分作になりかねない。まあ、私としては、分作という形式についても、「7リメイクという超大作を、何作にも渡って楽しめる」と、好意的ではある。ただまあ、そんなFFシリーズ作をいくつも抱えるというのは、明らかに合理的ではないし、それに、FF9の作風や世界観とも合わないであろう。
――よって、FF9に求められるリメイクは、ストーリー進行は原作通りとし、グラフィックは一歩引きつつ、牧歌的で絵本のような見た目とする。そのうえで、装備品の追加や、キャラバランスの調整、裏ボスや強化モンスターの追加、2周目以降のハードモードでの最強育成などを追加していけば、やり込み派も満足の、現代風FF9が完成しそうな気がする。
というわけで。いきなり始まったFF9の25周年、その目玉が、FF9のフルリメイクであれば、非常に嬉しいというものだ。
…ちなみに、本日、4月2日の夜には、任天堂次世代機の「ニンテンドースイッチ2」の発表会が行われる。私は、その作品群の一つとして、FF9のリメイクが出てきてくれないかなあと思っている。正直、ここ10年くらいで出たFFナンバリングがアレとアレなこともあって、FFファンの高齢化が進んでいるのをひしひしと感じる。FF9は、シリーズの中でも万人向けと言える作品なので、未経験者にも勧められる。そのため、任天堂機で推していくのには、ちょうど良いナンバリングであろう。私はFFファンなので、もっと多くの人に、FFの魅力を味わってほしいものである。
(2025年4月2日)
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