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FF12HD/かんたん低レベルクリアー
『画面の中の召喚獣、カワイすぎ大問題』です |
いよいよ大ボス戦である。今回は、長い寄り道の最後に、ガラムサイズ水路に出現する”不浄王”キュクレインと戦っていくことにしよう。今回はガチバトル回ということで、余計な雑談無しの1段落目からスタートである。
…まず、本バトルの最大の特徴は、フィールドが異常空間:「HPダメージ」に包まれることである。この異常空間によるダメージは「1秒間につき最大HPの3%」と極めて大きく、いかなる手段を用いても無効化や軽減をすることはできない。また、「HP減少は1で止まり、異常空間の効果のみによって戦闘不能状態になることはない」などという甘やかしは存在しないため、普通にこのダメージだけでどんどん戦闘不能者が出てしまう。更に言うのならば、この異常空間の最低ダメージは「1」であるため、ウイルス状態やHP100以下のキャラクターを使っても無駄である。
――そして。今回は2ジョブ性ということで、全般的にキャラクターのHPが高く、異常空間によるダメージは非常に大きくなってしまう。ハッキリ言って、敵の攻撃よりも異常空間のほうが遥かに怖いのだ。なにせ、キュクレインの打撃が500前後(回避可能)と言った状況で、異常空間はパーティ全体ならば1秒間で174ものHPを削ってくるのだから。たった3秒で、敵の攻撃のダメージを上回ってしまう。
ただし、PS4版になって、オリジナル版やPS2INT版よりも楽になったこともある。それは、渋滞が発生しなくなったことだ。
…というのも、本バトルは上記の通りHPダメージが常時発生するため、回復効率の維持が重要となる。ところが、今回バトルではキュクレイン本体に加えて4体のフォーバーが出現し、PS2版の頃はこいつが「ダーラ」や「タクシク」で凄まじいまでの渋滞を発生させていた。そして、その間に「ケアルラ」などの回復行動が遅延し、HPダメージが蓄積して死亡…という何とも言えないパターンが頻発していたのである。前回の「たたかう禁止
低レベルクリアー」でも、「まずはフォーバーを仕留めなければ戦線の維持すら難しい」と、最上級の警戒を行っている(【該当プレイ日誌】)。しかも、例によってこのフォーバーは経験値を持っているのだが、「ファイアフライ」を装備するとキュクレインの「ドンアクガ」など凶悪なステータス魔法に対して完全に無防備となってしまう。そのため、低レベルクリアーでは倒すも地獄、生かすも地獄となっていたのである。
――ところがどっこい、今回のPS4版ではPS2版で起こっていた渋滞が解消され(完全に消滅したわけではないらしいが、上限が大幅に上がったんだとか)、フォーバーが4体で「タクシク」や「ダーラ」を連打したところで、こちらの回復行動が妨害されることは無くなった。あのヤズマットハメ殺し作戦君の今後が著しく気になるところであるが、それはさておき、フォーバーを放っておいて戦う作戦についても、かなり現実味が増したと言えるだろう。
ということで。「2ジョブ性により異常空間のダメージが増した」「ただしフォーバーによる渋滞が発生しなくなった」という、2つの環境の変化があり、本バトルの様相はPS2版の際から大きく様変わりしている。まあ、総合的な難易度は、当時と同程度と言って良いのではないだろうか。
…ちなみに、こいつの倒し方はと言うと、【オリジナル版・初代低レベルクリアー】(2006)の際は「主力は最強の矛を装備したバッシュ、ファイアフライを装備してフォーバーを倒したのちに装備変更技で黒帯(ドンアク無効)に変えてアイテムで回復しつつ攻撃」、【INT版低レベルクリアー】(2007)の際は、「フォーバーをファイアフライ&エクスカリバー装備で撃破、その後は黒帯とトウルヌソルに変えてキュクレインを攻撃」というものであった。今でこそ封印されることが当然となった装備変更技であるが、この辺りまでは何の罪悪感も無く使われていたということが分かる。
――なお、その後の【たたかう
禁止低レベルクリアー】(2012)では、「フォーバーをスリプガで眠らせて経験値の入らないカウント(死の宣告)で倒し、魔法使い2人がショックで攻撃」という、時代の流れに応じた戦法が使われている(ただし、このプレイのみクリア後ということで、戦力がかなり充実している)。何にせよ、どのプレイにおいても単純な力押しで勝てる相手ではなく、こちらの装備や編成に応じた作戦が必要になる相手だと言えるだろう。
ちなみに、その他の細かい点としては、INT/PS4版では、現段階においては「万能薬」は店売り品になっていないという特徴がある。オリジナル版では、シナリオ通りに進めるとジャッジ・ベルガ撃破後辺りから店に並ぶのであるが、それよりも前にモスフォーラ山地に行けば普通に買うことができる。ところが、INT/PS4版では、モスフォーラ山地に早周りをしても購入ができなくなってしまった。あまりにも先に行く方法が知られすぎたせいだろうか…。
――ついでに。オリジナル版では、全キャラクターが「万能薬の知識」を3つ取得できたため気づかれづらいが、今回のジョブ制では全キャラクターが3つ全てを取得できるわけではない。例えば今回参戦する3人だと、ヴァンとバッシュが「万能薬の知識1&2」のみ、アーシェに至っては一つも習得していない。オリジナル版で強化したそれに対して、ヴァンとバッシュはストップ・死の宣告・ウイルスを、アーシェはそれに加えて石化中・混乱・オイル・睡眠・ドンアク・ドンムブ・スリップを解除できない。アーシェの万能薬は、スロウ・沈黙・暗闇・毒状態しか解除できないのである。まあ一応、アーシェは「エスナ」が使えるため、その辺りを考えてのバランス調整と言えるのかもしれないが…。
100%だぞ!
バルトアンデルスのダルガだって80%なのに!! |
というわけで、バトルの具体的な考察に入っていくことにしよう。
…まず、今回バトルで最も問題となるのは、前述の通り異常空間:HPダメージによる「1秒間に最大HPの3%のダメージ」という永続効果なのであるが、その他にもフォーバーとキュクレインが、それぞれ多数のステータス攻撃を用いてくることが特徴である。全て列挙すると、キュクレインが「猛毒(打撃の追加効果)」「スリップ(バイオの追加効果)」「スロウガ」「ドンムブガ」「ドンアクガ」、フォーバーが「スリプル」「タクシク(範囲に猛毒)」「暗闇」と非常に多彩だ。そして今回はシナリオ攻略中のなかなか早い段階で戦うということで、「リボン」などという便利なものは存在せず、万能薬も店で買えない&中途半端にしか治療ができないため、ポイントを絞って防御をしていかなければならない。
――が、この中で絶対に防御しなければならないのは、言うまでもなくキュクレイン本体の「ドンアクガ」である。その命中率たるや、「活力無視」の影響を得て堂々の100%である。当然、こんなものを喰らってしまえば一発全滅は必至であるため、必ず「黒帯」を使って防御しなければならない。ちなみに、INT版/PS4版では、「黒帯」はドンアク状態だけでなくドンムブ状態まで無効化してくれるという親切設計である。これを全員が装備すれば、キュクレインのステータス攻撃のうち、「ドンアクガ」「ドンムブガ」の2種類を完全に無意味にすることができるのだ。
だが。そうなると当然の問題として出てくるのが、経験値を持っているフォーバーをどうするのかという話である。普通に倒せばレベルが上がってしまうし、かと言って経験値入手を回避できる死の宣告状態で倒そうにも、今回は魔法の「カウント」はまだ手に入っていない(入手はミリアム遺跡…残念!)。
…いちおう、死の宣告状態を発生させるだけならば、死都ナブディスで入手できる「次元のメイス」の追加効果に期待することもできるのだが、発生率は15%と微妙な数値のうえに、FF12の死の宣告は死ぬまで100秒も掛かるという不良品であり、しかもアーシェは「ケアルラ」による回復も行わなければならないため、4体居るフォーバー全てを片付けるのは相当な手間となることだろう。
――しかも、これを行うためのガンビット設定がこれまた難しいというおまけつきだ。やってほしいことは「死の宣告状態でなく聖属性に弱い敵
- たたかう」というものなのであるが、こんな便利な設定ができるはずもなく、失敗をするとキュクレインを殴りに行ってしまったり、または既に死の宣告状態になっているフォーバーを延々殴り続けてしまったりする。ちなみに、「次元のメイス」は決して攻撃力の低い武器ではなく、INT版以降のメイスは魔力の底上げにより火力としても悪くないものになっているので、ナメていると普通に殴り殺してしまう恐れすらあるのだ。
ブラインは永続なので命中率が多少低くてもOK |
ところが。そこまで来て私が思ったのは、「別に今回はフォーバーを倒さなくても良くね?」ということである。
…というのも。前回の「たたかう禁止
低レベルクリアー」において、フォーバーを死の宣告を使ってまで倒したのには、「@『タクシク』や『ダーラ』が凄まじいまでの渋滞を引き起こしてしまう」「Aフォーバーは『回避無視』を持っており、HP100程度の魔法使いキャラは一発殴られただけで死んでしまう」という理由があった。ところが、今回のPS4版においては、その両方の問題が解消されているのである。
――まず@の渋滞に関しては、PS4本体の性能を活かして上限が大幅に引き上げられたことで、いくら敵が「タクシク」や「ダーラ」を連打しようとも、こちらの回復行動が遅延させられることは無くなった。また、Aであるフォーバーの打撃攻撃に関しても、「回避無視」を持っているのは変わらないが、魔装備の守備力が全般的に引き上げられたうえに、HPアップのライセンスによって全員が1000以上のHPを獲得しているため、フォーバーの打撃によって受けるダメージは、異常空間によるダメージの大きさを考えれば、無視しても良いレベルとなった。「デコイ」すら必要無いレベルである。
ということで。本戦闘においては、比較的早い段階で、「フォーバーは倒さずに放置する」という方針が定まった。そうなると、アクセサリとしては安心して「黒帯」を装備し、敵のドンアクガ&ドンムブガを無効化できる。そこから、細かい部分を定めていくことになるのである。
…まず、フォーバー対策に関してであるが、敵にはステータス異常として暗闇・睡眠が有効である。このうち、暗闇については、「回避無視」の能力を更に乗り越えて攻撃の命中率を50%にできるうえ、効果は永続であるため、掛けておかない手は無いと言えるだろう。
――いっぽうの睡眠に関してであるが、こちらも当初はヴァンが「聖に弱い敵(フォーバー) - スリプル」を使って順番に眠らせていたのであるが、その持続時間は35秒程度と短いうえに、命中率を100%にするため「インディゴ藍」を装備しており、1人だけキュクレインのドンアクガ&ドンムブガに引っかかってしまう。そのため、アーシェの「エスナ」で治療せねばならず、パーティ全体における大きなウィークポイントとなっていたのだ。
しかしながら。冷静に考えてみると、そこまで無理して敵の行動を完全封印する必要は無いのである。まず敵の打撃に関してであるが、上記の通り今回は全員のHPが1000を超えている&魔装備が強化されているという2つの理由により、通常攻撃で受けるダメージは2桁にまで軽減することができ、その命中率も「ブライン」で永続的に50%まで下げることができる。
…また、全員を毒状態にする「タクシク」であるが、本作における毒の効果は「12秒ごとに最大HPの1/16のダメージ」というものであり、厄介と言えば厄介なのであるが、今回バトルでは異常空間がその5.76倍のペースでHPを削ってくるため、暇な時に「毒消し」で回復させるくらいの対策で十分だろう。「ダーラ」に関しては、闇吸収の装備をすることで回復手段の一つに変えることができる。そして、重要なことなので何度も書くが、今回PS4版においては、「タクシク」も「ダーラ」も、一切渋滞を引き起こすことは無い。PS2版の時は、この両者が合計2個発動されるだけで大渋滞になっていたのに…。
――というわけで、実質的に損害を受けるのは、「スリプル」と「フラッシュ(暗闇)」くらいであるが、スリプルに関しては命中率50%程度ながらも行動を完全に封印される危険な魔法なので、すぐに「王子の口づけ」を使って回復させる…のだが、フォーバーが打撃で起こしてくれることもあり、実質的に損害ゼロに近いようなことも多い。「ダーラ」で回復させてくれることも含めて、完全に味方扱いである。また、暗闇状態を付加する「フラッシュ」に関しては、敵に掛けた時と同じく物理攻撃の命中率がそのまま半減されてしまい、さすがに攻撃効率が大きく落ちてしまうため、物理攻撃を行うバッシュが自分自身で「目薬」を使って回復すれば良いだろう。なお、魔法使い2名は物理攻撃を行わないため、暗闇状態を治療する必要は無い。
これを装備して後は防御とベホイミしているだけで勝てます(FF外から失礼します) |
そんなわけで。これまで書いて来なかったが、今回のバトルに参戦するキャラクターはアーシェ・ヴァン・バッシュの3人で決定である。理由は、まず敵は銃耐性を持っているため、主力アタッカーとしてバッシュの投入が決まる。そして残った2人には、「ケアルラ」で全体のHPを回復しつつ、魔法によるサポートや盾による回避もできるアーシェ、そして3人目は、フォーバーに「ブライン」を掛けられるヴァンに決まった。また、キュクレイン戦では異常空間によるHPダメージが非常に大きくなるため、この3人がパーティの中でHPが低い順番ということも大きな決め手となった。
…さて、これまで考察してきた戦法を実行するためには、フォーバーの「ダーラ」を吸収できる装備品が必要である。このうち、アーシェとバッシュに関しては、寄り道で入手しておいた「デモンズシールド」で決まりであろう。ダーラを回復魔法に変えられることはもちろんとして、キュクレインは意外にも最後まで「回避無視」を得ないため、その通常攻撃への対策にもなるのだ。
――最後のヴァンに関しては、盾が装備できないため、魔装備の「黒の仮面」を使えば良いだろう。闇吸収に加え、その他の能力的にも「黄金のスカラー」に大きく劣る物ではない。ということで、黒の仮面を装備しようとして…持っていない。やれ、「黒のローブ」があるから当然のごとく仮面も入手済みかと思ったが、所持していたのは「白の仮面」のほうであった。光と闇が合わさり最強に見えなかった…。
というわけで。再びナブレウス湿原に行き、雑魚敵である「バンシー」を倒して、「超低」ドロップの黒の仮面を狙っていく。
…やれ、今回は戦法を試行錯誤しながらキュクレインと戦っており、できればアーシェ・ヴァン・バッシュのガンビットはいじりたくなかった。幸い、コイツは前にミネルバビスチェ狩りをした際のフォーバーと異なり銃耐性を持っていないため、バルフレアを主力としたキュクレイン戦に参加しない3名で稼ぎを実行していく。やり方に関しては、セーブポイント真南の湿原に、フォーバーの時と同じようにバンシー1体だけが湧くポイントがあるため、そいつをターゲットとして2エリアチェンジをしながらチェインを繋いでいけば良い。今回は魔法を使わないため精霊リョスアルブは問題ないが、極稀に南側のデッドリーボーンが乱入してくる時があるため、その際は逃げの一手である。
――そんな感じで。今回は1個ということもあって比較的楽に稼ぎを終わらせることができたのだが、皆さまに一つ覚えておいてほしいことが出来た。それは、オートセーブでは、チェイン数は保存されないということである。諸事情により、今回プレイ中に停電が起きてしまい、オートセーブのデーターからやり直さざるを得なくなったのだが、その際、チェインが最初から数え直しになってしまっていたのだ。これまで、何度もオートセーブを使ったインチ…便利技を紹介してきたが、残念ながらチェインだけはリセットされる仕様のようである。うーむ、やはりオートセーブも万能では無かったか…。
渋滞が解消されてて本当に良かった… |
そんな感じで、戦法の大枠は全て定まったため、ここからは細かい部分を詰めていくことにしよう。
…まず、今回バトルで最も重要なのは、アーシェの「ケアルラ」効率を維持することである。今回、最大HP上昇によって異常空間のダメージが激しいため、アーシェはほとんど毎ターン「ケアルラ」を唱えるような形になる。この状態を、なんとかしてキープしなければならないのだ。例えば、敵の攻撃によって受けるステータス異常は非常に邪魔なのであるが、それに耐えきれず「味方1人
- エスナ」などを上のほうに配置してしまうと、そのぶん回復行動が滞ってしまい、かえって首を締めることになるのだ。そのため、ステータス回復は、できる限りアタッカーでも無いヴァンに任せていくのである。
――ちなみに、アーシェの「ケアルラ」による回復量は、「黄金のスカラー」に「黒のローブ」で魔力を62にまで高めて1000弱といったところであり、これに「フェイス」「HP満タン魔力UP」「瀕死魔力UP」が加わるごとにそれぞれ1.5倍となるが、本バトルではどれも安定した適用は難しい。ただし、敵の攻撃によって受けるダメージも500前後と言ったところであり、瞬間的にパーティ全体を壊滅させる能力は無いため、やはり今回バトルでは「異常空間への対策」という面が大きい。安定的に「ケアルラ」が唱えられさえすれば、回復量は異常空間によるダメージを上回ってくれるのだ。
続いて。キュクレインは銃耐性を持っているため、今回のアタッカーはナイトのバッシュとなる。装備は、いつもの「ブラッドソードA」に「デモンズシールド」、あとは順当に力を上げる重装備で固めていく。これによる物理攻撃のダメージは概ね1000と言ったところであり、悪くない数値だろう。
…ただし、敵はHP<50%で「被ダメージカット」(全ダメージ3割減)を、そしてHP<20%では「瀕死防御力UP」(物理ダメージ3分の1)を得るため、最終的な物理ダメージは200程度と非常に少なくなってしまう。そして、敵のHPは126165とかなり高く、20%と言っても25000はあるため、瀕死状態としてからもかなりの長期戦を強いられるのであるが、何はともあれ今回バトルはそれで削っていくしか無いのである。
――なお、バッシュに関しては、基本的にはサポートを他の2人に任せ、キュクレイン本体を「たたかう」で殴り続けてもらうのであるが、さすがに戦闘不能者が出るとまずいので、いつもの「味方1人
- フェニックスの尾」は用意しておく。また、サポート役の2人は、基本的に「味方が死なないこと」を目的として行動を続けるため、バッシュの攻撃効率を落とすステータス異常についてはバッシュ自身が治療をしていく。具体的には、自分がスロウになったら「ヘイスト」を、暗闇状態になったら「目薬」をというガンビットを用意していく。普段攻撃に専念している分、こういう物も素早く使用ができるのだ。
なお、「自分自身 - ブレイブ」など入れられると、魔法剣士的なイメージがして更に良かったのだが、残念ながらINT/PS4版の「ブレイブ」は白魔道士(と何故かモンク)しか唱えることができず、アーシェは「ケアルラ」に悩殺されるため、なかなかバッシュにブレイブを唱えるターンは回ってこない。一応、ハシュマリムの召喚ライセンスを取得すればナイトでも唱えられるようになるのだが、そもそもオリジナル版では全員が使えたわけで…。
そして、最後のヴァンは。黒魔道士ということで、本来ならば魔法を使って攻撃するべきなのであるが、今回のキュクレインは全属性を半減し、例によってこの時点での使いやすい無属性魔法は「ドレイン」くらいしか無いため、基本的にはアイテムを使ったサポートが中心となる。装備に関しては、魔力上昇値の高い「黒のローブ」を回復役のアーシェに譲っているため、防御力の高い鎧の「キャラビニエール」と闇属性を吸収する「黒の仮面」を、武器は順当に魔力を上げる「雲の杖」を装備していく。
…そしてガンビットについては、まずはフォーバーの「スリプル」が恐ろしいので、戦闘不能の回復の次に「味方1人
- 王子の口づけ」を用意しておく。フォーバーの攻撃によって起こされることも多いが、そうでなければ脅威度はドンアクと同じなので、アイテム師としては速攻で解除する以外は無い。
――ちなみに、オリジナル版では睡眠解除のアイテムは「目覚まし時計」という名前であったが、INT/PS4版では「王子の口づけ」という名称に変更されている(名称以外の変更は無し)。これは、海外では目覚まし時計で起きるという文化が無いから…という理由付けらしいが、北米オリジナル版では「Alarm
Clock」と目覚まし時計そのものの名前であるし、そもそも目覚まし時計で起きる習慣がない海外では王子の口づけによって目を覚ます文化があるのだろうかということもあるため、結局のところ謎は謎のままである。
そして、ヴァンのその他のサポートとしては、「MP<50%の味方
- エーテル」と「HP<30%の味方
- ハイポーション」というものを用意する。MPに関しては、アーシェが「ケアルラ」に集中するために、その役目の無いヴァンが回復させるという図式である。またHPに関しては、主たる回復手段はもちろんアーシェの「ケアルラ」なのであるが、キュクレインの「アンチ」でHPとMPを逆転させられて瀕死状態になった場合の緊急的な回復手段として、そして「フェニックスの尾」で蘇生した直後のHPチャージ用として、用意をしておくと何かと便利なのである。
…やれ、オリジナル版では、全員が「フェニックス効果UP」を3つ得ることができたため誤解されやすいが、本来の「フェニックスの尾」はHPが20%しか回復せず、例えば今回のパーティではヴァンが40%、アーシェとバッシュはHP20%の状態でしか他キャラを復活させることができない。そういったキャラクターが即座に異常空間のダメージで戦闘不能にならないよう、「HP<30%の味方
- ハイポーション」が役立ってくれるのだ。
――なお、更に下のほうの設定であるが、もちろんフォーバーに対して「ブライン」を放っておくこと、そしてそれに先んじて、ブラインの命中率を半減させるシェル状態の敵に対して「デスペルの魔片」を使っておくことも忘れない。そして、もし行うべきサポートが何も無ければ、キュクレインを「ドレイン」で攻撃する。その与ダメージ自体も悪くないが、自身へのHP回復効果も、今回のようなバトルでは嬉しいものである。
アーシェの「フェイス」やヴァンの「ドレイン」がいい味を出している |
というわけで、今回は設定がかなりごちゃっとしているので、本プレイ初の装備&ガンビット公開と行ってみることにしよう!
――ちなみに、表のデザインに関しては、基本的には5年前の「たたかう禁止
低レベルクリアー」の時と同じである。変えようかと思ったが、結局ゴチャゴチャして見づらくなるだけであった。まあ、良い物に関しては、そのまま用いていくということで…。
◆「キュクレイン」戦 装備&ガンビット | ||
◇ヴァン ウーラン/黒魔道士 | ◇バッシュ 時空魔戦士/ナイト | ◇アーシェ 白魔道士/赤魔戦士 |
HP2182
/ MP114 雲の杖 黒の仮面 / キャラビニエール / 黒帯 |
HP2043
/ MP36 ブラッドソードA / デモンズシールド 巨人の兜 / キャラビニエール / 黒帯 |
HP1588
/ MP237 ミスリルブレイド / デモンズシールド 黄金のスカラー / 黒のローブ / 黒帯 |
1.味方1人 -
フェニックスの尾 2.味方1人 - 王子の口づけ 3.「混乱」の味方 - たたかう 4.MP<50%の味方 - エーテル 5.「シェル」の敵 - デスペルの魔片 6.HP<30%の味方 - ハイポーション 7.アーシェ - クロノスの涙 8.自分自身 - クロノスの涙 9.アンデッドの敵 - ブライン 10.味方1人 - 毒消し 11.最もHPmaxが高い敵 - ドレイン |
1.味方1人 -
フェニックスの尾 2.「スロウ」の自分 - ヘイスト 3.自分自身 - 目薬 4.最もHPmaxが高い敵 - たたかう 5.味方1人 - ヘイスト |
1.味方1人 -
フェニックスの尾 2.HP<70%の味方 - ケアルラ 3.味方1人 - 王子の口づけ 4.自分自身 - フェイス 5.バッシュ - ブレイブ 6.ヴァン - フェイス 7.味方1人 - プロテガ 8.味方1人 - シェル 9.最もHPmaxが高い敵 - ドレイン |
(※ヴァンの「3.混乱の味方 - たたかう」については、本バトルでは混乱させられることが無いため、死に設定となっている)
というわけで。基本的には、上で長々と説明してきた通りのガンビットとなっているのであるが、特にキーとなるのは下線を引いた部分であり、このガンビットをどの辺りの優先度に位置させるかが、今回バトルでの大きなポイントになった。それについては、実際にバトルを何度もやり直しながら微調整を繰り返したため、大きな問題は無いはずである。と見せかけて、ヴァンに「混乱の味方
-
たたかう」という完全な死に設定があったりする(ナブレウス湿原と異なり、本バトルで出現するフォーバーは、こちらを混乱状態にする技を使ってこない)ところは、まあご愛嬌だ。
…また、“いぶし銀”的な地味に活躍をするガンビットに関しては、まずはアーシェの「自分自身
- フェイス」というものがある。FF12のフェイスは、魔法ダメージが1.3倍になるというものであるが、回復魔法に関しては1.5倍という大きな効果を得ることができ、これが有ると無いとでは安定感が大きく異なってくる。そのため、アタッカーであるバッシュへの「ブレイブ」よりも優先して使っていくのだ。
――その他、アタッカーであるナイトのバッシュは時空魔戦士も兼用しているため、せっかくだからということで「『スロウ』の自分
- ヘイスト」というガンビットを用いていく。FF12のヘイスト状態はあまり効果が高くないことで知られているのであるが、スロウ状態と相殺ではなくスロウを解除したうえで新規にヘイスト状態になれるため、ステータス異常の回復用としてはなかなか使える魔法となる。「スロウの味方
- ヘイスト」で他の味方にまで治療をしたり、はたまた「味方1人
- ヘイスト」で最初から配ったりしないところはアタッカーならではだ。最初から配っておいても、相手の「スロウガ」で相殺ではなく上からスロウ状態にされてしまい、その度に「ヘイスト」を配り直して攻撃効率が大きく落ちてしまうからである。あくまで、自分の行動効率を落とす攻撃に対してのみ、自分で対処をしていくということなのだ。
ちなみに、ここまで説明してこなかった敵の攻撃であるが、まずはキュクレイン&フォーバーの主力と言えるステータス攻撃に関しては、上記のガンビットで回復したり回復しなかったりする。治療の優先度が高いステータスは、睡眠状態とバッシュに対するスロウ・暗闇状態、逆に優先度が低いのは猛毒状態やヴァン・アーシェに対するスロウであり、それぞれ上記のガンビットのような優先順位で回復をしていく。なお、INT/PS4版の「クロノスの涙」は、ストップだけでなくスロウ状態も治療できるアイテムとなっている。なお、「バイオ」の追加効果で発生するスリップは、1秒間につき10ダメージとパーティ側のキャラにとってはなかなかのダメージとなるのだが、ヴァンとバッシュの「万能薬」かアーシェの「エスナ」でしか治療できないので無視である。まあ、異常空間のダメージの一部としても丸め込める範囲である。
…その他のダメージ技に関しては。まず「バイオ」は、INT/PS4版で「瀕死魔力UP」の効果がダメージ1.2倍→1.7倍と大幅強化されたことから、最終的には700〜1000という大きなダメージをパーティ全体にもたらすようになるのだが、とりあえず今回は最大HPが高いうえに、アーシェが「ケアルラ」を乱射してHPを常に高い状態に保つようにしているため、これによって即座にパーティが壊滅するようなことは無い。また、固有技の「蟲毒瘴」は、単体版の「バイオ」と言える技であり、バイオと同じ理由で問題は無い。なお、こちらが受けたダメージのぶんだけ相手のHPが回復する効果があるが、相手の最大HPのスケールはこちらのそれよりも遥かに大きいため、回復量は完全に無視して良いレベルである。搾取のエレクトラかな?
――その他、HPとMPを逆転させる「アンチ」に関しては、異常空間の影響で即死効果になることも多いが、運が良ければヴァンの「HP<30%の味方
- ハイポーション」が反応して回復させてくれる。自分が設定したガンビットながら、いやむしろ自分が設定したガンビットだからこそ、キャラクターがお互いを助け合うように有機的に行動してくれるのを見るのは楽しいものなのである。
その他の点としては。まず今回は、バトルスピードは最速を使用する。ご存じの通り、FF12のバトルスピードは6段階から設定ができ、最遅と最速ではCT(チャージタイム:行動を決定してから実行するまでにバーを溜める実時間)に2倍の差が出て来る。一方、CT以外の「技の演出」「ステータスの効果時間」などには影響が無いため、FF13と同じくバトルに応じて有利不利が異なってくるのだが、今回バトルは異常空間のダメージがバトルスピードによって変化しないという陽極陰極的な特性があるため、バトルスピードを最速とし、とにかく行動速度を上げてどんどん回復をしていく必要があるのである。
…そんな感じで、これだけ全て設定しておけば、あとは見ているだけで勝てる。さすがに勝率は100%ではないが、上記の通り敵の攻撃には全て対処ができるようになっている。一応、物理攻撃を主体としているため、敵の「瀕死防御力UP」に引っかかってしまう瀕死状態からが割ときついのだが、それでも決して悪い戦いにはならない。そんな感じのガンビットにはなっていると思われる。まあ、キャラクターの移動には割と運が絡み、特に「ケアルラ」の効果範囲に3人が入れるかどうかはかなり重要になってくるのであるが、大きな運要素はそこくらいであろう。
――そんなわけで。今回はせっかくだからということで、いつもの手動操作封印にリーダー変更禁止も含めた完全手動操作封印(カメラ操作のみ)で撃破をし、動画を投稿してみることにした。リーダーは、恐らく最も死にづらいと思われるアーシェである。また、今回はリマスターとはいえPS4のゲーム作品をベースとした初の動画投稿であると同時に、連載時期上の前作である「最強キャラ決定戦2nd」で制作した1080p/60fpsフィルタのテストも兼ねてみたい。毎日お疲れ様のあなたに、キュクレインと戯れる癒やしの10分間をプレゼントである。是非どうぞ。
◆動画◆
4K(かわいい、かっこいい、きれい、キュクレイン) |
そんな感じで。今回のキュクレイン戦もクリアーである。
…なお、例によって動画は私のPC側の問題により、ネイティブではなくアップスケールの1080pであるうえに、録画環境で処理落ちが発生しているため、純粋な60fpsとなっている場面はあまり多くない(※PS4版FF12は元々30fps)。とはいえ、これを解決するとなると、もはやPCを含む録画環境を根本的に買い換えるしか無いのだが、今はPS4世代も中盤から終盤というところであり、フルHDから4Kに移行しつつある時期ということで、新しい機器を購入するには若干ながら時期が悪い。致命的な問題が発生しているというわけではないため、もうしばらくはこの録画環境を使っていきたいと思う。
――そして話をゲームに戻すと、今回のキュクレイン戦は、さすがに死闘とまでは行かなかったが、これまでの敵の中で最も強く、かつ楽しませてくれる相手であったように思う。各地で稼いだアイテムを使い、何度も何度もガンビットの調整を重ねて、やっと満足な形での勝利を掴むことができた。これこそがFF12だ。自分らしい楽しみ方ができるところが、このゲームの最大の魅力である。
ちなみに。キュクレインのライセンスは、赤魔戦士のアーシェに習得させ、新たに「ファイガ」「ブリザガ」「サンダガ」「スリプガ」(全て未入手)を唱えられるようにしておいた。盾役であるパンネロの「プロテガ」「シェルガ」も非常に魅力的であったのだが、攻撃魔法の魅力には勝てなかったよ…。
――そんなわけで。ゲーム本編のシナリオ上では、神都ブルオミシェイスに到着してミリアム遺跡を目指すところであった。そして今回、大ボスと言えるキュクレインを倒せたということで、この時点での寄り道要素は一通り終わらせられたと言える。そんなわけで、そろそろメインシナリオを進めていくことにしようか。ミリアム遺跡をサクッとクリアして、今度は帝国領方面に歩んでいくぞ〜!!
(2017年8月15日) 1313 PV
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