◇トップページ > FFプレイ日誌 > ジャンクションなし・1ディスク1コマンド > No.09
ジャンクションなし・1ディスク1コマンド

![]() |
スコールは? |
2026年になってしまった。また、平日の合間を縫って、FF8日誌を書いていくことにしよう。
…さて、今回は、DISC1ラストの、魔女パレードからである。登場ボスは、「シュメルケ」と「サイファー、イデア(1回目)」である。結論から言うと、3バトルとも「たたかう」だけで終わったのだが、まあそれはそれとして、今回もFF8に関する不要な知識をガンガン掘り下げていこう!
前回までで、DISC1ラストの寄り道が終わったということで、デリングシティで暗証番号を答えて、いよいよカーウェイ邸へと進んでいく。なお、ここでの話を聞いた後にも、暗殺作戦の開始まで自由時間が存在するが、ストーリーの都合上、リノアをパーティに入れられなくなる。引きこもりリノア、略して引き込もリノアを作りたいという場合を除けば、“パレード前”の寄り道は「名もなき王の墓を探索できるようになった時」に行っておくべきだろう。
…そして、皆さまお楽しみの、ガバポイントについて触れていこう。カーウェイ邸の入口セーブポイントについて、1枚目の遠景マップでは上手く影が処理できておらず、塀の上に影が乗っているような珍妙な配置になっている…なんて軽微なものもあるが、もっと面白いポイントが、邸内に入ってから存在する。それも2ヶ所も。
――まず、家に入ると、どうやら間の過程をスキップした演出らしく、部屋の中でスコールたちが既に待たされ、苛立っている。ここでは、リノアに話しかけることによってストーリーが進むが、その際、リノアは、「立ち上がって扉から出る」(カーウェイを呼びに行く)という動作をする。だが、その間もスコールを操作することが可能なので、リノアの進路を妨害するような位置に立つと、リノアが延々と滑り歩きを始めたり、または激しく痙攣したりする。宇宙で激しい奇行を魅せてくれるリノアだが、その片鱗は、既にこの時点で現れていたのだ。なお、同系統のおもしろ現象として、FF8ガチ勢のShalfall氏による「エルオーネ疾走バグ」(【YouTube】、【関連動画?】)というものが存在したりする。
さらに。「リノアが部屋から出て、カーウェイが入ってくるまで」の間にも、スコールを動かすことができる。そして、その後のカーウェイとの会話では、スコールが最後に居た場所のまま始まるのであるが、この際、扉とは反対側、画面右のほうにスコールを移動させておくと、なんとスコールが消滅する。
…具体的には、カメラは、左のカーウェイを移し、そのあと右へと移動するのだが、左にも右にもスコールは存在しない。やれ、スコールは「リノアは?」(リノアはどこに行った?という質問。カーウェイによって軟禁されたのでここには来ない)と質問するが、お前こそどこに行ったんだという感じだ。まあ、要するに、画面の右手前に隠れているだけなのだろうが、誰でもできて、ちょっと笑えるバグなので、再プレイの際は、ぜひ試してみよう。
――ちなみに。余談だが、いや余談ではないが、ここでの会話で、「リノアはカーウェイの娘である。つまり、ガルバディア軍の指揮官の娘が、反政府活動に参加していた」という事実が明らかになる。ご存じ、FF8の隠れテーマとして、「親と子」というものがあり、リノアとカーウェイの関係性は、それを象徴するエピソードの一つだ。カーウェイは、DISC2以降に寄り道をした際の、「わたしは娘のカードを持ってる」から、変態クソ親父みたいに言われることもあるが、現実世界と同じで、なかなか家族というのは難しいのだと感じさせられるものだ。
![]() |
めっちゃ早口で言ってそう |
その後は、カーウェイ大佐の体を張った作戦説明の後に、再び自由時間がスタートする。と言っても、前述の通り、名もなき王の墓のタイミングから特に増えるイベントはなく、リノアがずっとニートニングするだけであるため、特に再度の寄り道はせず、すぐに魔女パレードをスタートさせる。ちなみに、カーウェイ大佐の作戦説明中も、自由に外に出ることが可能だ。と言っても、前述の通り、リノアが外せなくなり、デリングシティのBGMが変わって、バスにも「(今は乗っている場合じゃないな)」と乗れなくなる。デメリットしかないが、一応、「カーウェイに着いていく2人は、現在スコール側に存在しない2名」という設定になるため、外に出てパーティチェンジをすると、カーウェイについて行ったキャラが遠隔で入れ替わることになる。また、デリングシティを反対側から回ってきても、この作戦会議イベントを進めることが可能だ。何が言いたいかというと、残念ながらバグらなかったということである。
…そして、ここでの最初の見どころは、「リノアに冷たく当たるキスティス」だ。カーウェイに幽閉されている間に、魔力を吸収する「オダイン・バングル」を見つけ、それを魔女暗殺の作戦に使おうと提案するリノアだが、それがキスティスに一蹴される。なお、オダインとは、DISC3で登場するエスタのオダイン博士であり、2周目以降なら、「あのオダインなら確かに効果ありそう」と思わせる圧があり、それに触れるゼルの物知りさも光る。何故こんな物が有ったかだが、カーウェイが魔女対策として、闇のルートで頑張って入手したのであろう。ひょっとすると、本当にひょっとするとだが、元同僚ということで、ラグナ繋がりかもしれない。
――さて。ここでは、オダインバングルを使おうと提案するリノアに対し、キスティスが、「誰が? いつ?
どうやって?」と早口でまくしたてる。リノアは、「それをみんなで考えるのよ!」と呑気に返す。これがHUNTER×HUNTERなら、「アホか―――!!!」とギャグ調にぶっ飛ばされているところだ。とまあ、そんなリノアの回答に、流石に堪忍袋の尾が切れたのか、「時間がないって言ったでしょ。家出娘の犯行とは違うの。これは遊びじゃないの」と、言葉の暴力をぶつけてしまう。それに圧倒されたのか、はたまた以前から溜めていたものがあったのか、セルフィ・ゼルは何もフォローせず、リノアを置いて部屋から出てしまう。「オダインブランドなら、きっと効果アリだぜ」とリノアを焚き付けたゼルが何のフォローもしないのは不自然だが、悲しいかな、彼の中でも「キスティス>>>>リノア」というヒエラルキーが存在したのだろう(一応、「少し周りを見回す」というアニメーションが入っており、逡巡している気持ちが分かる)。やれ、FF8の前半部では、「若さゆえのぶつかり合い」が物語のテーマとなっているが、それを象徴するシーンの一つと言える。
なお、その後、操作がスコールとアーヴァインに移って、待機場所まで全員で移動するシーンにおいても、カーウェイ邸内には自由に入ることができる。だが、リノアは体育座りでしょげており、話し掛けても何の反応も示さない。ここは特に何もバグらなさそうだ。
――ちなみに、このバングルについては、結局この作戦では発動することが無く、効果のほどは不明のままである。ただし、DISC3の宇宙帰還時に、「ステキなプレゼント」として、リノアが「美しいバングル」を渡される。わざわざバングルという単語を使っていることから、それが魔女の力を封じる「オダイン・バングル」ということなのであろう。ちなみに、このような演出が為されているのは、いつもの【FF大辞典の記事】を読んで、私も初めて知った。世間でWikipediaがあるように、やはりFFのことなら、まずはFF大辞典である。
![]() |
なんでや!
阪神関係ないやろ! |
その後、スコールとアーヴァインが、戦闘に向けた心構えについての話をしながら、狙撃チーム・凱旋門チームが待機場所へと向かう。ここでのルートは、「まず凱旋門チームの配置を皆で確認した後、スコールたちは大統領官邸の門の前で待機する」である。なお、PS1時代は、「凱旋門マップの黒い背景に黒服のカーウェイ大佐が溶け込んで、見えずに物語が詰んでしまった」という、ネタかマジか判断の付きづらい話があった。宇宙の藻屑といい、ゲームを終わらせることに定評のある親子である。
…そしてこの際、凱旋門へ向かう前に、狙撃チームの待機場所である門の前にまで行っても、もちろん物語は進まないのであるが、ここで気になるのが、背景の時計である。時:分:秒の表記であり、「時」の部分は下のほうしか見えてないのだが、恐らく「19」であろう。そしてこの時計、リアルタイムで時間が進み、59まで秒が刻むと、分が1つ増える。ならばやることは一つ、ひたすら待ってみるのである。カーウェイの作戦説明により、20時00分に狙撃ポイントであるギミック時計が上昇することは分かっている。というわけで、3倍モードで待ってみて、気になる59分59秒の次は…残念ながら、一番上の桁は動かず、そのまま19時00分00秒に戻ってしまった。これも時間圧縮ってやつのせいなんだ。
――ちなみに、途方もなくどうでも良いことであるが、このパレード時は、道路が兵士によって封鎖されるとともに、各地に多数の住民が現れる。例によって、初代PSの性能で群衆を再現しようとしたということで、ほとんどは背景扱いとなっているのだが、この背景の中に、なんとワッツがいる。大統領の誘拐作戦に関わったということで、厳重に指名手配されていそうだが、堂々とデリングシティの“カーウェイ邸から出て最初の道路”の手前のほうに居る。木を隠すなら森の中、という例だ。そこ、使い回しとか言わない。似たような例(?)として、FF13のやらせてくれおじさんがいる(【ボス戦タイムアタック:第12話】)。
ところで。この大統領官邸の時計は、ゲームの進行ごとに、映ったときの初期時刻が違う。これは、プレイヤーの寄り道とは無関係に、「本来の作中時刻」を表していると考えられるので、作中の時刻がどのように流れ、どのようにスタッフが時間感覚を設定していたかについて、思いを馳せてみよう。
…なお、前提として、「場面転換が有ったとしても、作中の描写通りの順番で出来事が起きている」と判断した。そりゃ、この流れで「5分前――」とかやっていたら、もう訳が分からなくなってしまう。
ということで。この時系列について、特におかしいのは、キスティスとリノアの入れ違いである。凱旋門チーム→狙撃チームと配置が完了すると、今度はキスティスが、「やっぱ言い過ぎだったわ」と、リノアの元に戻ろうとする。そして部屋に閉じ込められるのだが、この際に、大統領官邸側に寄り道して時計を見ると、「19分04秒」の表記となっている。その後、リノアが捕まって、イデアが演説を始めるのだが、その際の時刻が「19分34秒」なので、なんと間が30秒しかない。作中では連続で起こったように描写されているが、「リノアが部屋を出た」「キスティスらが閉じ込められた」の間で時間が空いていれば問題ない…と言いたいところであるが、キスティスが謝りに行くときに、カーウェイの後ろ姿が映っているため、やはり、ゲームとしての描写通りに時間が流れているとしか言いようがない。まあ、リノアが30秒で大統領官邸まで行って壁をよじ登りイデアに捕まれば、全ての矛盾点は解決できるので、これくらいはセントラ大脱走(【第6話】)や宇宙キャッチに比べれば、何の問題も無い。
――なお、この際、キスティス操作でカーウェイ邸に戻る前に、スコールたちの待機場所に行くこともできる(それが19:19:04という時刻)。すると、スコールとアーヴァインが普通にNPCとして存在し、話しかけることも可能だ。セリフこそ、「アーヴァイン『心配すんなって』」「スコール『いいのか?
こんなところにいて』」という普通のものであるが、FF8は主人公を外せないタイプのゲームであるため、「スコールに話しかけることが可能」という珍しいシーン(唯一?)だ。だが、□ボタンで話しかけてもカードはできない。残念…。
![]() |
珍妙なポーズでゆっくり飛ばされるリノア… |
その後、操作はリノアのパートに映る。車に積まれた荷物を、ゆっくり登っていくパートであり、すぐ後に反復されることから、あまり評判は良くない。ちなみに、降りるほうが楽そうだが、いちど登ると戻れない。
…さて、ここでは、上に登るのが順路だが、マンホールの蓋を開いて、下水道に入ることもできる。中は、左に進むだけの正真正銘の一本道であり、奥まで進むと「月刊武器5月号」が手に入る。それだけなのだが、雑魚敵として、レッドマウスとクリープスが出現し、リノア1人で戦うという世にも珍しい編成となるので、ちょっと楽しい気持ちになれる。なお、シュメルケ戦の後、助けられたリノアは、スコールに「わたし、ひとりじゃ戦えなかったの」と言うが、1人でも戦えたのである。ちなみに、HPを調整しておいても、残念ながら、DISC1の最終戦の際には全回復してしまっている。
そして。ここでは、「はじまりの部屋(表記は『デリングシティ・大統領官邸』)」にて、リノアが、自分を“カーウェイの娘”と紹介し、“魔力を封じるオダイン印のバングル”を、イデアに渡そうとする。リノアも完全な無策ではなく、ちゃんと考えていると言いたいところだが、魔女のほうが何枚も上手であり、あっさりと返り討ちに遭ってしまう。妙にふんわり弾かれたあと、魔法を掛けられたのか、右腕がガクガクと痙攣し、そこから持ち上がるような形で宙吊りにされるのだが、よく見てみると、その前から既に腕が震えている。手にはバングルを隠し持っており、恐怖を感じている演出だろう。Don't be Afraidである。
…ちなみに。私も、サウンドトラックをランダム再生していて、偶然に気が付いたのであるが、リノアのテーマと言える【My Mind】と、魔女共通楽曲の1つであり、このシーンでも流れる【A Sacrifice】は、曲の入り方がよく似ている。宇宙のリノア暴走シーンでも流れるということで、「リノアが魔女の力と関わるときのテーマ」という感じなのかもしれないが、ひょっとすると、某説の根拠の一つとされているかもしれない。
――その後は、ムービーののちに、イデアが演説をするシーンへと続く。ここで、一部に熱烈なファンの居るデリング大統領(例:【YouTube】)は、あっさりと殺されてしまう。しかも、その後に誰からも振り返られないという悲惨さである。似たような立場と言えるプレジデント神羅は、7リメイクでそれなりの出番を得た。だが、もしFF8リメイクが有ったとしても、デリング大統領の出演シーンはほとんど増えないだろう。そんなことをしても喜ぶのはナムタル・ウトクだけである。
そして。演説が終わると、イデアが後ろに下がりながら、「魔女には生け贄(いけにえ)と残酷な儀式が必要らしい」と実に説明的な独り言を喋る。「生け贄(いけにえ)」と書かれているのは、「いけにえ」や「イケニエ」と表記してしまうと、まだ恐ろしい魔女である敵としてのイデアのイメージが崩れてしまうからだろう。だが、わざわざカッコ書きで読み方を教えてくれるのは、さすが外の人が「先生」という愛称を持つだけのことはある。
――ちなみに、これは私の解釈だが、「生け贄」は、特に難読漢字とは感じない。さらに、そこを省いて「魔女には残酷な儀式が必要らしい」でも意味は通る。そして、中の人は、魔女の力の権化のような人物なのに、「らしい」と、誰かからの伝聞のように話している。何から何まで、謎度の高いセリフである…。
![]() |
ゼルなのに知性のかけらも感じないセリフ |
というわけで。イデアは、生け贄の儀式のために、凱旋門の彫刻である2体のトカゲに命を与え、リノアを襲わせる。これが、「2
8 / 8 2」ことシュメルケであり、今回パートの最初のボスにもなる。
…さて。その光景を門の前で見ていた狙撃チームは、もちろん焦り、アーヴァインは「やばいぞまずいぞなんとかするぞ!」という異常に語感の良い言葉でスコールを煽るが、当のスコールは「まだパレードが始まらない。門がひらかない」という陰キャ極まるコメントで返答する。
――さらに、同時進行ということか、めまぐるしく場面が転換し、次は“凱旋門チーム”キスティスへ操作が移り、閉じ込められた部屋からの脱出を目指す。さて、ここでは、そもそもできることが少ないため、適当にやっていたら突破できたという人が多いだろう。しかしながら、同時に閉じ込められているゼルやセルフィが、部屋を調べながら、様々なコメントを発してくれるので、次回プレイの際には、ぜひ注目してみてほしい。特に面白いのはゼルであり、まず窓や扉を壊そうとし、それに失敗すると、「あのクソインテリおやじめが」と毒づく。キャラの立ち位置によってセリフが変わる豪華仕様であり、もちろん時間制限イベントではないため、ゆっくり会話を楽しんでみよう。
その後、キスティスらが下水道に入ると、「カメラがグググっと持ち上がって地上が映る」という面白い演出で、パレードが開始する。何故か神輿に乗っているサイファーや、異様にクローズアップされるダンサーたち、“真夏の夜の邪悪な儀式”といった雰囲気の楽曲:「FITHOS
LUSEC WECOS VINOSEC」など、とにかく印象に残るシーンが目白押しのなか、スコールたちは大統領官邸に向かって走っていく。なお、ムービーシーンの上を操作できるパートであり、「アーヴァインと共に門の中へと入っていく」が正しい操作であるが、何もしなかったり、逆方向に走ってパレードに付いていったりしても、いきなりゲームオーバーになったりはしない。そんなの当然だろと言いたいところだが、そういうことが起こり得るのがFF8だ。
――そして。スコールとアーヴァインは、リノアが辿ったルートと同じく、トラックの荷台を使って、大統領官邸に潜入することになる。もし車が駐車されていなかったらどうする気だというところだが、この作戦のためにカーウェイが駐車していたのかもしれない。さすがCar Wayと名乗っているだけのことはある(※名乗っていない)。リノアの時と同じく、下水道に入って、「月刊武器5月号」を入手することが可能である。また、今度はスコール・アーヴァインでボス戦を行うため、下水道でのHP調整も、意味のある行為となりうるだろう。
ちなみに、完全な余談であるが、このタイミングでは、リノアとシュメルケが「早く来てくれ…」と待っている「はじまりの部屋」方向だけでなく、大統領とイデアが演説をしていた台のほうにも移動できる。しかし、特に何も起こらず、「今はこんな事をしている場合ではない」という気分になるだけである。
…そして、その近くには、デリング大統領の死骸が横たわっている。こんなのでも一応は大統領なのだが、イデアからは用済みとばかりに処分され、民衆ももはや全く反応しておらず、スコールらが話しかけても反応やメッセージすら存在しない(カードバトルもできない)。一国の国家元首が、まるでボロ雑巾のようだが、これまでやってきたことを考えると、因果応報と言えなくもない。そういう意味で、「あえて3Dモデルの死体を残す」という演出になっているのだろう。
――だが、新しい説を提唱してみたい。この死体を回収し、時間圧縮でタイムスリップをすることで、デリング偽大統領とナムタル=ウトクが生まれた。つまり、ナムタル=ウトクがアンデッドなのは、ここで死んでいたからだ。まさかの、「デリング偽大統領=デリング元大統領」説である。なるほど、この名称について、「偽」を付ける位置がおかしいという話が存在するが、それは「かつて大統領だったもの」という意味を強調するためにあったのだ(大嘘)。
![]() |
ほら、話す死体がいるよ。 |
ということで。いつもながら前置きが長くなったが、今回パートの最初のボスである「シュメルケ」戦について書いていくことにしよう。
…まず、このボス戦の最大の特徴が、G.F.カーバンクルをドローできるということである。だが、それを示すようなヒントは少なく、むしろ「味方側がスコール&アーヴァインという特殊編成になっている」「敵が2体であるため、1回しかドローできないG.F.が入手できるとは考えづらい」などと、逆の手がかりが目白押しだ。ちなみに、カーバンクルをドローする前は、敵は常時リフレク状態になっている(2体とも常時リフレクで、逆にどちらか1体からでもドローすれば、両方からリフレクが消える)。しかし、FF8で攻撃魔法を相手に向かって掛けることはほとんどなく、敵側から反射作戦をしてきたりということも無いので、私も詳細データーで初めて知った。なお、ライブラにも、リフレク状態についての記述があるため、これを見てドローをするというのも可能だ。が、やはり、見逃しやすいG.F.であることは間違いなく、私も、初回プレイ時に隣にいた兄からの指摘が無ければ、セイレーンに続き、2体目の未入手となっていた。
――というわけで。FF8リメイクがあったら、そもそも「G.F.を敵からドローする」自体に大幅な救済が入ることは間違いないが、それだけでなく、このシュメルケ戦も、「リフレクをキーとしたバトル」として、再構築が為されるだろう。2体で出現し、リフレク反射からの魔法攻撃を仕掛けてくる…ルナザウルスである。4の倍数同盟というやつだ(意味不明)。
ちなみに。このバトルでは、アーヴァインが必ず参戦する初めてのバトルということで、チュートリアルとして、特殊技「ショット」の使い方を、バトル開始時にアーヴァインが説明してくれる(既に通常バトルで聞いていた場合は、「リノアを助けなきゃ!」というセリフになる)。しかし、この際、除外設定を入れ忘れたためか、アーヴァインが戦闘不能や石化状態であっても喋ってしまう。――死の国から帰還した者――
誰がここにいるか、当ててみて。
…なお、気になって調べてみたが、このチュートリアルについては、「アーヴァインを入れて最初に戦闘をしたとき」ではなく、アーヴァインを入れて「スラストエイビスと」戦ったときのみに表示されるようだ。付近で出現率の高い雑魚であり、どちらにせよシュメルケで回収されるため、私を含め、たぶん誰も気にしていなかっただろう。なお、スラストエイビスの場合は、アーヴァインが戦闘不能だと喋らない処理が入っているが、やはり石化状態だとセリフが流されてしまう。たぶん、石の中に居ても喋れる世界観なのであろう。
そして、詳細な行動パターンについては、以下の通りである。
さて。こいつのボスとしての特徴は、2体いるときに「レゾナンス」(共鳴)という必殺技を使ってくることである。その威力は、全体に250というところであり、ジャンクションなし・初期レベルであると、スコールもアーヴァインもHPの50%ほどを削られるということで、なかなか痛い。生後30分のくせに。
…だが、この技、今まで一度も見たことが無いということで、詳細な条件を調べてみた。まず、このレゾナンスは、敵味方が2vs2の時しか使われない。シュメルケ側が2体揃っていることはもちろん、味方側についても、スコールとアーヴァインの両方が健在のときしか選択肢に出てこないのだ。“対等の相手にしか必殺技を見せない”という男らしい性格なのかもしれないが、そもそも敵には、「スコール側の生存者が1人しか居ないと、攻撃を手加減する」という仕様が用意されているため、ゲームバランスの調整かもしれない。
――そして、このレゾナンスは、ブラザーズたちの兄弟鉄球弾と同じく、どちらが攻撃された場合にもカウントが1つずつ増えていく。そして、それが6回以上に達した状態でターンが回ってきたら、シュメルケ側が2体とも健在なことをチェックして「レゾナンス(2/3)、何もしない(1/3)」を繰り返す…という内容だ。セクレトの技扱いだった爆砕弾とは異なり、両方のシュメルケがレゾナンスを使うことができ、そして、どちらが使っても、カウントは0回に戻る。なお、内部処理としては、ブラザーズには、カウントが増える条件として「2体が生存している」があったが、シュメルケは1体しか居なくともカウント自体は為されていく。もし、相手側に蘇生させるバグなどが発見されたら、また意味が出てくる…かもしれない。他FFでよくある、「敵が戦闘不能になる技の最中にフェニ尾を確定させておく」は駄目だった。
ということで。「レゾナンス」は、“こちらが6回以上の攻撃を当てた後の次のターン”から使われる危険があると言えるが、このカウントは、バトル開始時に「3」にセットされている。つまり、開幕は、3回の攻撃を当てたあとから、必殺技を使われうるということだ。これだけ条件が緩和されていて、それでもレゾナンスを見たことが無い。ひょっとすると、印象に残らなかったというだけであり、実際には、レゾナンスを遣われていないと
![]() |
運が悪いと普通に負けうる |
また、このボスについては、そもそも弱いのであまり知られていないのだが、運による強さの変動がとても大きい。
…その、第1の理由として、レゾナンス以外の強力技である「マグマブレス」だ。「スコールたちが2名いる」を条件として、毎ターン2/9の確率で使われるというものである(敵側の生存数は参照されない)。ダメージは170程度・低確率で徐々に石化の追加効果と、この時点の技としては強力であり、これを連発されてしまうと、ジャンクションなしでは普通に敗北がありうる。
――また、スコールLv7&アーヴァインLv13の、両者初期レベルを前提とした場合、シュメルケ側のLvは8か12となるが、Lv8のHPは584に対し、Lv12はHP944と、なんと1.6倍もの差がある。前述の通り、敵は2体いるときに、こちらの攻撃回数を参照して「レゾナンス」を使う。よって、最初のターゲットがLv8か12かによって、バトル展開は大きく変わってくると言えるのだ。
さて。こちらの戦法としては、もちろん「1ディスク1コマンド」という制限なので、まずは「たたかう」のみで勝てるかどうかを試すのだが、それ以外にも、メンバーを2人使うか、それとも最初から1人でスタートするか、という点も考えられる。なぜなら、スコールとアーヴァインの両方が健在だと、敵はマグマブレスやレゾナンスを使ってきうるが、スコール側のどちらか1人でも戦闘不能だと、「通常攻撃(4/9)、何もしない(5/9)」を繰り返すだけとなる。大技を使わなくなるだけでなく、待機する確率も増える。相手が1人だと手加減をしてくれるのだ。リノアが長く平気だったのも、多分このせいである。
…さて。もし、人間キャラ1人だけで戦いたいと思った場合、残すべきはスコールだ。まず、最大HPについては、さすがにレベル8vs13ということもあって、スコール486に対してアーヴァイン699と、違いが存在する。ただスコールには、改造武器で強化した攻撃力がある。(私のミスなのだが、)アーヴァインが初期武器なことと比べて、スコールはランク7中4番目の「フレイムタン」である。よって、このバトルでの与ダメージとして、スコール90(トリガーが外れても60)に対し、アーヴァインは50であり、大幅にスコール有利と言えるのだ。
――ただまあ、実際に「2人スタートで、『たたかう』のみで撃破」「スコール1人で、『たたかう』のみで撃破」の両パターンを成功させた身からすると、正直、難易度は大差ないかな…という感じである。敵は常時、「何もしない」を持つため、結局のところ、★運★であるからだ。ちなみに、HP調整は、リノア1人の時と同じく、駐車場からマンホールの中に入れば行える。
というわけで。実戦では、もう上で書いてしまったが、「たたかう」のみでの勝利に成功した。2名健在パターンとスコール1人のみ生存パターン、両方を試したが、まあ、勝てるときは勝てるし、そうでない時は負けるという感じであった。情報量の少ない表現であるが、それくらいしか書くことが無いから仕方ない。
――ちなみに。このあとのDISC1の最終戦では、アーヴァインの特殊技は必要なく、そのままDISC2へと移行する。本プレイの縛りでは、DISCをまたぐことで、コマンド入力回数がリセットされる。よって、このシュメルケ戦においては、通常弾と散弾、合計2回の「ショット」が使っても何も問題はないということになる。とはいえ、「余ったからどうでも良い場所で使う」というのは、ちょっと違う気がしたので、ここではあえて「たたかう」のみで戦っていった。雑魚戦稼ぎまで戻ったり、はたまたブラザーズ戦でショットを使えるなら話は別だが、そこまでする必要も無いであろう…。
■動画■
![]() |
聖なるバリア
-ミラーフォース- |
シュメルケたちを倒すと、リノアを仲間に加えたあと、スコールたち狙撃チームで、待機場所のギミック時計へと移動する。なお、上で書いた通り、いちど登った地形を降りることはできないので、大統領官邸から出ることは不可能だ。演説台でアピールしたり、元デリング大統領を供養するくらいしかやることが無い。
…そして、スコールたちがようやく配置につくと、キスティスたち凱旋門チームへと操作が移り、デリングシティ下水道からの脱出を目指す。この下水道には、一方通行の水車が多数置かれており、全体構造がとても把握しづらい。だが、水車は全て正解ルートであり、“いったん奥に進んだあと、大きく手前に戻ってくる”という不安になるルートであるが、実際に迷うことは無いであろう。そして最後の水車に乗ると、ラグナ編でも入れた場所に移動し、以降は後戻り不能となるが、その前ならば、パタンと倒したハシゴを橋にして、スタート地点であるカーウェイ邸へ戻ることも可能だ。
――そして、ここでの攻略ポイントとして、「グランデアーロ」と初めて戦闘可能になるという点がある。ドロップアイテムは、「とがった爪」「呪いの爪」「水の結晶」と、なかなかのラインナップだ。とりわけ「呪いの爪」については、キスティスが「レベル?デス」を覚えることができ、「デジョネーター」の使用回数に制限がある今回プレイでは有用と思われるが、ただまあ、呪いの爪のドロップ枠は、15/256のセミレア枠であり、この数値を見ると、あのアダマンタイマイでのつれぇ日々を思い出すというものだ(【第7話】)。まあ、例えばオイルシッパーに即死が有効ということも無いため、後でも問題ないだろうと判断して、スルーしていった。
そうして下水道を抜け、凱旋門でシャッターを下ろすと、いよいよ狙撃チームの出番だ。ビビるアーヴァインに対し、「ただの合図だから大丈夫」と励ますスコール、そして結局、正確な射撃をするアーヴァインは、FF8の隠れた名シーンと言える。しかし、ツッコミどころを探してプレイする目線からすると、「車両の前後」が訳わからなくなっている感が否めない。
…だが、ここで掘り下げたいのは、イデアの使った防御魔法だ。エフェクト的にはプロテスであるが、アーヴァインの狙撃用の弾丸をノーダメージで受け止めている。ご存じ、FF8には「疑似魔法」という設定があり、一般の人やモンスターが使う魔法は全てこの「疑似魔法」で、魔女の使う物だけが、本物の魔法だという。プレイヤーが「まほう」コマンドで使う魔法攻撃が異様に弱いのも、この疑似魔法という設定があるからだ。なんでこんなゲームをつまらなくする設定を作ったのと言いたいところだが、それはそうと、一般的には、リノアが「ヴァリー」で魔法バーサクになった際の魔法が、「真の魔法」の威力を再現していると言われている。その火力は、通常の「まほう」コマンドで使う際の5倍である。例えば、初期レベルの「アルテマ」でも、魔法防御力次第だが、約9000のダメージが期待できるということになり、さすがにここまで行くと有効活用が可能だ。
では、その魔女の力を使った状態での「プロテス」は、果たしてどれくらい強力なのだろうか。残念ながら、「ヴァリー」では防御魔法は選ばれないのであるが、ヒントとして、「グラビデ」は発動し、「現在HPを1/4のダメージを与える」が5倍とで「現在HPの5/4のダメージを与える」になり、相手は死ぬ。残念ながら、ダメージは9999でカンストし、自由な発動もできず、割合ダメージ無効の敵にはそもそも効かないため、計算式ほどの実用性は無いが、魔女の力の凄まじさを痛感させられるエピソードだ。
…では、「プロテス」を、その魔女の力で発動した場合、どうなると考えられるのか。仮に、ダメージ50%OFFを5倍にすると、ダメージ250%OFFである。よく分からないが、数学的に言うと、150%の余剰分が回復に回るということで良いのだろうか?
属性吸収のように、物理ダメージを1.5倍の回復に変えてしまう。FF12のリバース状態のような、凄まじい性能だ。4の倍数同盟である。
――また、持続時間で考えてみよう。FF8のST変化は、持続時間が長いものと短いものがあるが、プロテスは12ターンとかなり長もちする部類のため、単純にそれを5倍にしても、あまり効果は無さそうだ。だが、オーラや無敵など、2.5ターンで切れてしまう魔法の持続時間を伸ばせるのであれば、ありがたい存在となるだろう。FF8のステータスが、「上書きしようとしても持続時間が数え直しにならない」ということも、持続時間の長さの重要性を増している。さらに、「切れづらさを強化する」という観点であれば、デスペル耐性を持たせるというのも面白い。特にFF13では顕著だったが、強敵というのはだいたいST変化への対策を持っており、無効にする能力を無効にできるのは大きいものだ。
という感じで。元々のプロテス:「ダメージ50%OFF、12ターン持続」を、いい感じに5倍に強化するとなると、「ダメージ100%OFF、24ターン持続、デスペル耐性1回」という感じだろうか。ダメージ軽減率は当然として、持続時間とデスペル耐性も重要だ。なお、このように、持続重視の性能にすると良いこともあって、それは、ムービーの演出だ。アーヴァインは車両の後ろから撃ったはずなのに、何故かイデアは正面から弾丸を受け止めている。だが、弾を見てからプロテスを発動したのではなく、最初から発動しておいて、弾が当たってからそちらのほうを向いたのである。変なところで整合性を取った…のか?
ちなみに、せっかくだからということで、「FF8のST変化が何ターン持続するか」ということについて、簡単に調査をしてみた。方法は、ピンチ度3以上の「マイティガード」を使い、×ボタン(PS5基準)を押しっぱなしにして、「たたかう」の回数基準にする、というものだ。調査時のキスティスはLv13で早さ21、ほぼ初期値である。
…なお、マイティガードではヘイストも発動するが、ヘイスト状態だとST変化の持続時間切れも早くなるため、「ターン数」との関係性は変化しない。一方で、素早さを上げた場合は、ST変化持続時間切れは早くならないので、「ST効果があるうちに行動できる回数」は増える…はずである。
――というわけで、結果が以下である。オーラ状態の、「行動を1回潰して、特殊技が2〜3回使えるだけ」という意外な燃費の悪さ、レビテトの産廃っぷりなど、数値にしてみると、色々なことが分かってくるというものだ。
さて、脱線しすぎてしまったが、物語は、アーヴァインの弾丸が強化プロテスで防がれてしまったところである。スコールは、約束通りギミック時計から飛び降りて、車で凱旋門へと突入する。下では、何故か群衆とガルバディア兵が争っており、特に意味もなくスコールによってガルバディア兵がのされる。そして、盗んだ車で走り出す。なんかもう、何がなんだか分からないが、ゲームなのだから、カッコよければヨシ! である。
…その後、スコールは凱旋門の柵をすり抜けて、イデアの居る車上へと突入する。なお、この際にイデアが逃げなかったのは、肩に付いている例の部品が邪魔だったからであろう。なるほど、見た目だけの存在かと思ったが、ストーリー上の必然性があったわけだ。
――そして、スコールが車を登ると、いよいよ、サイファー、そしてイデアとの対面になる。この際のムービーにおける、イデアの「懐かしく愛おしい物を見つけたような顔のあと、憎しみの目を向ける」という表情の変化は、必見だ。FF9の、オーディンを召喚しますでクレイラを爆破した際のブラネもそうだが、FFスタッフは昔からこういうところにこだわってゲームを作っているのである。
いっぽうで。残念な点として、リマスターだと、ここでのムービー終了時の音楽が、最後にブツッと切れてしまう(参考:【PS1】 / 【リマスター】)。どうやらロード時間に依存しているらしく、私の使っている「PS4版をPS5で」という環境だと、更に前倒しでブツ切りされていた。曲の始まりが非ムービーのため、高速モードを使っている場合は自業自得だが、そうでなくとも切れてしまう。
――やれ、言われないと気付かないような点であるが、原作がせっかくムービーと合わせた演出をしていたのに、その演出を再現できていない。こういうところが多いと、移植に対する愛の無さを感じてしまう。ちなみに、FF8リマスター内だと、「ラスボス最終形態BGMである『The
Extreme』のイントロが綺麗に始まらない」というものがあるほか、他のFFリマスターでも、「FF7ラスボス最終形態が登場する際の音の演出が変わっている」(【おさらい低レベルクリアー:第11話】)なんてのもある。あ、ピはこういうのが山ほどあるので、評価の対象外です。
![]() |
サイファー稼ぎのときのお前はもっと輝いていたぞ! |
というわけで。ボスの「サイファー」戦である。スコールのライバルと言えるキャラであり、このあと、何度も戦うことになる。表記としては、「サイファー(1回目)」と表すのが適切だろうが、ただ、純粋に回数で数えると、DISC2ラストの戦いが、「サイファー(3回目)&イデア(2回目)」と、ごちゃごちゃしてしまう。「サイファー(DISC1)」というのも良さそうだが、この場合も、「サイファー(DISC2)」が2回あるため、ややこしい。ゲーム内での性格と同じで、めんどくせえ男だ!
…しかし、このサイファー、“死んだと思ったライバルが敵側で生きていた”という衝撃のシーンながら、既にイデアの前座である。というのも、スコールとの一騎打ちであることを考慮したのかもしれないが、スコ初期レベルを前提とし、敵HPはLv6で345・Lv8で430しかない。仲間だったときよりも低く、直後のイデアと比べれば1/10である。一応、僅かながら防御力は高めに設定されているが、そんなものではとてもカバーしきれない。特に極端な強化を意識しなくとも、1〜2発で終わってしまうこともザラであろう。なお、「ぶんどる」を使うと、レアアイテムの「英雄の薬」を盗めるのだが、確率が1/16と低い。「夢を叶えるまでは死なない」らしいが、アイテムを盗める前にアッサリ死んでしまうのである。よって、入手を狙う場合は、一撃で倒さないように、まず物理攻撃力への魔法ジャンクションを外し、そしてケアルをドローして相手を回復しながら戦うという、情けない介護プレイが必要となることだろう。
――というわけで。このバトルについては、今回プレイの条件においても、「たたかう」のみで、特に問題なく勝利ができた。武器を「フレイムタン」にまで強化しており、打撃火力が上がってはいるものの、そうでなくとも、よほど運が悪いか手抜きをしない限り、負けることは無いであろう。あ、いらないと思いますが、精密な行動ルーチンについてもまとめておいたので、念のため貼っておきます。
![]() |
この時点では、ガ系魔法を使うというだけで脅威だった |
そして。そのまま、イデア戦へと突入する。この際の、初回プレイ時での気持ちは、よく覚えている。サイファーをあっさり倒せてしまったため、「あれ、これ行けるじゃね!?」という余裕の気持ちが生まれたが、そこにイデアの「腐った庭にまかれた種か」という冷徹な言葉とともに、魔女戦BGMである「Premonition」でバトルが始まる。禁じられた地に足を踏み入れてしまったような曲調に脅威を感じたところに、リノアとアーヴァインの頼りない増援が駆けつける、そこに、最上級魔法である「サンダガ」が発動し、絶望的な戦力差を味わわされる…。目まぐるしく感情が上下する、ゲームでしかできない体験であった。
――しかし、そうなると。「サイファーの弱さ」については、このイデアの強敵感を演出するための、意図的な設定とも考えられる。この報告は、サイファーにとってはショックだった。何故なら、“イデアの威厳を強調するための意図的な設定”であれば、仮にFF8リメイクが出ようとも、このサイファーの弱さはいかんともしがたいからである。というか、サイファーとは、計4回戦うが、ラストが少しマシというだけで、基本的には全て前座であり、噛ませ犬にすらならない。やはり彼は、サイファー稼ぎのときが最も輝いていたのだ…。
では、DISC1ラストの戦いである「イデア」戦について書いていこう。このイデアは、かなり複雑な行動パターンを持つので、今回プレイで…というか、当サイトで初めて、画像を使って整理してみたいと思う。

というわけで。フローチャートを見ていただくと、さすがにこれを文字で整理するのは無理と匙を投げた私の気持ちも分かっていただけるだろう。
…と、その前に。まずは純然たるバトル攻略を考えてみよう。本戦闘は、負けイベントではないものの、敵HP0以外の戦闘終了条件が存在する。その条件も、また複雑であるが、手っ取り早い方法が、「スコールを戦闘不能にして、2ターン放置する」である。「@スコール側に戦闘不能者がいる」「AスコールHP1/4未満、かつ、誰か戦闘不能者がいる」は、両方ともスコールHP0で満たせるからだ。
――まあ、あれだ。シナリオ的には、狙撃が失敗に終わり、魔女に正面対決を挑んでみたが、それでも勝てなさそうだった。ならばここは、生き残ることを考えるべきだ。よって、ここまでの作戦を、全てスコールが1人で企んだことにするのである。なので、バトル開始と同時に、リノアとアーヴァインも使ってスコールを戦闘不能にし、「こいつがやったんです!」とイデアに捧げる。これで終了だ。なるほど、DISC3の宇宙での回想で、アーヴァインとリノアだけが謎にD地区収容所を避けられたことが不思議であったが、それは、ここでスコールをリリースしていたからということである。魔女には生け贄と残酷な儀式が必要なのだ。
そんなわけで。ただゲームを進めるだけであれば、「スコールを戦闘不能にして2ターン放置」で終わるバトルだ。しかしながら、ルーチンの下のほうでも、イデアは複雑なパターン分岐を持っている。これについて、「何を表現しているのか」「スタッフがどのような意図で設定したのか」について、考えてみよう。
…まず、リフレク状態のキャラが1人でも居るとき、イデアは、そのリフレクキャラに「デスペル(3/4)、アストラル・パンチ(1/4)」と行動する。直前の戦闘でカーバンクルをドローしており、その効果で全員がリフレクになると見やすい。「アストラル・パンチ」は、ここでしか見れないレア技であり、僅か20ダメージ程度の物理攻撃と、全く脅威にならない。私は遊戯王ゼアルより遥か先に、ここで「アストラル」という単語を聞いていたものだ。ちなみに、後にイデアが仲間になった際の通常攻撃のモーションも、この「アストラル・パンチ」と同じである。
――ところで、ルーチン上、イデアは「まず対象となるキャラを選び、そのキャラがリフレクなら対策行動に変える」ではなく、「リフレクキャラが居ると、デスペルかパンチになる」である。よって、オートリフレクを付けたキャラが1人でも居れば、イデアは、延々とそのキャラに、無効となるデスペルと、低火力のアストラル・パンチを使うだけという、ちょっと火力のあるカタ様と化してしまう。が、実際にはこれは難しく、カーバンクルこそ手に入っているものの、「オートリフレク」を取得するには、累積450ものAPが必要となる。大統領官邸の屋根は、いちど登ってしまうと戻れないため、下水道でAPを稼ぐことになる。セーブポイントはあり、「カード」コマンドという経験値回避手段も存在するものの、やるのは非常に厳しく、イデア=カタストロフィー説というテーマプレイになるだろう。いっぽうで、取得アイテムである「光のカーテン」も、作成は「G.F.能力薬精製」が必要であり、これはあろうことかエデンのアビリティだ。カード変化でカーバンクルのカードを消す手もあるが、持っているのはCC団のハートであり、DISC1時点ではイベントを進められないので、やはり無理だ。PC版のリマスターにあるというゲームブースト機能を使えば一瞬だが、ハード面での制限と、そして「さすがにこれは…」という心理的ブロックも掛かる。そう簡単には魔女を完封させてくれない。上手く作ったものである。
次に、「生存者が1人」のときの特殊ルーチンだ。この生存者1人が、リノアかアーヴァインであれば、つまり「スコールが戦闘不能になっている」ということであり、戦闘終了条件が進行する。
…いっぽうで、スコール1人のみが生存しているときの行動は、よく分からない。HPが30%以上のときは、普通にガ系魔法を使い、25%未満となると、戦闘終了条件Aを満たして、バトルが終了する。その間の、25〜30%という非常に狭い範囲で、「スコールに対してブリザガ」という、固定攻撃が設定されている。FFシリーズでは、基本形・ラ系・ガ系で、微妙に威力が異なる場合がある(INT&リマスター版のFF12など)。だが、FF8のファイガ・ブリザガ・サンダガは、属性以外は完全に共通性能となっている。そのため、「スコールを戦闘不能にせず、上手くピンチへと持ち込みたい」という狙いでもない。たぶんスタッフも、もう設定した理由を忘れているだろうから、この謎については、永遠の闇である。
ちなみに。イデアについては、お馴染みのShelfall氏から、「イデア行動停止バグ」というものが報告されている(【YouTube】 / 【ニコニコ】)。これは、PCリマスター版のブーストを使って、スコールを「じばく」でバトルから消すと、イデアの動作がおかしくなるという内容だ。詳しく、内部スクリプトを見ながら考えてみると、戦闘終了条件@の「スコール側に戦闘不能者が居る」は、厳密には「生存者が2名以下だ」で判定しているため、スコールが爆発すれば満たすことができ、「SeeD、この程度か」と呆れられる。もっと派手な自爆を期待していたのだろう。しかし、戦闘終了条件Aの「スコールHP1/4未満」は、自爆で消滅してしまったせいか、スコールHPを参照できず(またはHP満タンなどと判定されている)、スルーされて、そのまま下の判定へと進んでいく。
…さらに、スコール自爆後に、リノアとアーヴァインのうち、どちらか1人を戦闘不能にすると、相手は全く行動しなくなる。これが、タイトルで語られている「行動停止」だ。これについては、生存者が1人の場合、必ず「スコールに攻撃する」というルーチンが設定されているからだ。それでも、通常ならば、「スコール以外で生存者1人」=「スコールは戦闘不能」ということで、必ず戦闘不能条件が進み、不具合は起こらない。しかし、公式チートで「スコール自爆、リノア死亡、アーヴァイン1人生存」という有り得ない状況を作ると、正しく動作をしなくなる。この際、イデアがやっていることは、「存在しないスコールに対して、ひたすらガ系魔法を唱えるが、発動しない」ということになるのだろう。
――というか、そもそもこの「生存者が1人だ」以降の分岐は、「スコール1人で、HPが25〜30%の時は、必ずブリザガを使う」「スコール1人ならば、シェル・プロテスは使わない」というピンポイントな機能しか果たしておらず、まるっと省略してもほぼバトルには関係ない。そこに、変な専用設定を入れてしまったので、時間が経ったあとのリマスター版で、不具合が見つかってしまったのである。あれだ、デスノートで、「愛車で湾岸線をドライブ中、側壁に衝突し死亡」と細かい条件を指定しすぎたせいで、バグって心臓麻痺になってしまったとか、そんな感じである。
なお、動画では検証されていないが、「スコール自爆、リノア死亡、アーヴァイン1人生存」で相手が動作を停止してしまった場合にも、アーヴァインが自分にリフレクを掛ければ、さらに上流の部分が満たされ、デスペル、またはアストラル・パンチで行動をしてくれるはずである。細かいスクリプトを読み込むと、こういう遊び方もできるのである。ここまでやるのがやり込みinFFだ。
![]() |
しかし、実際あまり見た人は多くないのではないか、というセリフ |
最後に。下のほうにある「スコールがHP50%未満」のときの特殊動作について、考察をしてみよう。さすがにここまで来ると、文字でも整理できるぞ!
とまあこんな感じである。やっぱ文字で整理するのは無理だな、うん。
…さて、ここで注目してほしいのは、まずAである。スコールのHPが半分以下に減少してきて、かつ、リノアーヴァイン(略)が健在のとき、イデアは必ずスコール以外から狙う。スコールを戦闘不能にすると、バトルが終了してしまうので、それを避けようという行動だ。本バトルでは、意図的なパーティアタック等を行わない限り、「スコールが戦闘不能となって即終了」が起こりづらいようになっているのだ。
――次に、Bであるが、「スコールのHPが25〜50%、かつ、横の2人のどちらかが戦闘不能」というとき、イデアは舐めプを始め、自分に防御魔法を使っていく。また、ガ系魔法で攻撃する場合も、トータルすると「スコール:それ以外」の割合が1:5となり、スコール戦闘不能を強く避けようとする。バトル的には、やはりスコールが戦闘不能になると、それで戦闘が終わってしまうからであるが、物語的には、あれか、黒ワ2号みたいに、スコールだけは捕らえて手駒にしたいのだろうか。
というわけで。バトル的には、やはりスコール戦闘不能を避けようとしている。スコールのHP50%を切って、残り2人が健在だと、まずはそちらからガ系魔法で狙い、それで戦闘不能者が出ると、ようやくスコールを狙い始めるが、HPが減少したスコールを狙う確率は1/12である。スコール戦闘不能どころか、25%未満となることも、ほとんど無いであろう。「HP50%未満のスコールはほぼ狙われず、25%未満なら決して攻撃されない」という理解で良い。
では、こうなると逆に、このバトルで、どうやったら全滅できるのかということを考えてみた。と言っても、パーティアタックなどの利敵行動をすれば余裕であるため、それはレギュレーション違反とし、相手の行動のみでHPが減っていく前提とする。まず、増援として駆けつけたリノアとアーヴァインは、居ても居なくても同じである。最終的に、「敵HPを0にする」以外での終了条件を満たせるのは、主人公のスコールだけであり、敗北を目指す場合、スコールのHPを上手く0にすることだけ考慮すれば良い。
…すると、普通にガ系魔法を喰らっていくと、なかなか死ねないことに気づく。例えば、スコールの初期HPは486であり、この25%というと121.5である。イデアのガ系魔法によるダメージは、370というところであり、1発で瀕死圏内に入ってしまって、もう負けられない戦いが確定する。かといって、HPや精神が高すぎても、今度は普通にダメージを受けて1〜25%で止まり、「ここまでだな、SeeDよ」でバトル終了だ。
――というわけで。負けるためには、最後をスコール1人とし、かつ、25%のラインの上から一撃で倒される必要がある。これを満たせる「ガ系魔法のダメージの、最大HPに対する割合」は、74〜50%と、37〜34%だ。例えば、分かりやすさのため、スコールのHPを1000としよう。740ダメージを1回受ければ、残りHPは260で、次のガ系魔法で戦闘不能になれる。そのまま、「スコールを2発で倒せる威力」ならOKだが、49%にまで落ちると、2発当てたときにスコールが瀕死となって駄目である。次に、「3発圏内、かつ、スコールが2発で瀕死にならない」を満たすのは、37〜34%と、ほんの僅かな範囲しかない。そして、「4発圏内、かつ3発で瀕死にならない」を満たす数値は存在しない。それ以降も駄目である。
では、具体的に、スコールの防御能力と合わせて検討してみよう。FF8における魔法防御力=「精神」は、割合制と考えて良く、上限の255に近づくにつれ、急速にダメージ軽減率が高まる。逆に、数字が2桁前半のような時は、数ポイントの差は無いに等しい。よって、変動するのはHPのみとする。さらに、イデアの魔力は、敵レベル上がってもさほど変わらなため、ガ系魔法のダメージも「370」で固定としよう。
…すると、「1発で瀕死にならず、2発で死ぬ」を満たせるのが594〜740、「2発で瀕死にならず、3発で死ぬ」が987〜1110だ。スコールのHPがこれくらいの時に、一切の回復をせずひたすら放置すれば、負けられることもある(防御魔法を使い始めるタイミングにて、ランダム攻撃でスコールが選ばれると、他2名生存中にスコール戦闘不能となり、終了条件を満たしてしまう)。
――または、イデアと手を組んで、瀕死になったときに、回復して「ギリギリ瀕死ではないが、ガ系魔法で死ねるHP」に調整するか、だ。例えば、HP900で、ガ系魔法を2発受けると、HPは160となり、これは25%を切っているので、次ターンでバトルが終了する。だが、そこでポーションを使って200回復すればHP360、“瀕死ではないが、次ターンのガ系魔法で戦闘不能”となれる、理想的なHPだ。前述の通り、「ポーション」の回復量が200、そして魔力初期値での「ケアル」の回復量も同じくらいなので、実現可能性はある。が、敵の攻撃技より回復量の少ない行動というのは、基本的に無意味なため、実際にやる人はいないだろう。
![]() |
サイファーがHPをランダム調整してくれるおかげで、詰み防止になっている |
ところで。忘れていたが、このバトルは連戦であり、サイファーに調整を手伝ってもらうという手も考えられる。リノアとアーヴァインのHP・ST異常は全回復するが、スコールはサイファー戦での状況を引き継ぐからだ。
…では、サイファーの粘り具合と、その後のイデア戦の流れについて、解析目線から考えてみよう!
ということで。サイファーの弱さは誰にでも分かるが、実は、イデアのほうもトントンであり、利敵行動を取らずに負けることは難しいと言える。
…さらに、ここで縁の下の力持ちと言えるのが、サイファーだ。サイファーは、打撃・クリティカル打撃・ファイラ・待機と、行動のランダム性が強く、スコールのHPが固定化しづらい。そのため、ある時は全滅するようなHPでイデアに挑むことになっても、別の時は放置で勝てるようなHPとなりうる。いい感じのランダム性でHPを調整し、詰まないように配慮してくれているのだ。これ以上、新聞沙汰になりたくないという、スタッフの強い意志を感じるものである。
■動画■
![]() |
「DISC」という区切りは、今でも残されている |
というわけで。これにてようやく、ようやくDISC1終了である。ここまでで9話を費やしたが、もちろん、歴代FF8日誌の中では最長である。というか、9話というと、昔なら完結まで行っていてもおかしくない。とはいえ、そもそもFF8日誌は20年ぶりなのだから、そこから進化しているのは当たり前である。前にも書いた気がするが、今の時代にあえてレトロゲームをやるのだから、これくらいしっかり掘り下げていきたいというものなのだ。
――そして、攻略はDISC2へと進んでいく。まずは、何と言っても、序盤のパーティ分割イベントだ。どの敵にどの技を使おうというのは、少しくらいは考えてはいるものの、それで実際に勝てるかどうかは、やってみなければ分からない。この先も、できれば1〜2週間に1回くらいのペースで書いていきたいと思っていますので、皆さまどうかよろしくお願いします…。
(2026年1月12日)
| . . |