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◇トップページ > 管理人の日記 > 2025年3月17日の記事
管理人の日記
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なんかS&P500みたいな名前の新キャラが出ていた気がする… |
現在の株式投資の王道と言えるのは、「投資信託」と呼ばれる商品だ。その心は、多くの会社の株が詰め合わせとなったセット商品である。とりわけ、全世界株・全米株といった指標に連動するインデックス・ファンドについては、それだけを買っていれば良いとすら言われる、ド定番の一品だ。私も、自分の貯金の一番コアなところは、全世界株と全米株に当てており、中長期の保有を前提とし、基本的に売却をしていない。
…そのいっぽうで、「個別株」を買うという投資方法もある。個別株とは、「ソニー」「任天堂」など、我々が名前を知っている企業の株のことであり、それを購入することで、資産形成をするのだ。通常、個別株は、インデックス・ファンドと比べて、値動きが大きく、かつ、下がったまま上がらなかったり、最悪の場合は倒産して紙くずになってしまったりもするため、難易度は高いと言える。
――では、“個別株は買わないほうが良いのか”と言われると、そういうわけでもない。情報を集めて大きく値動きをしそうな時に売買するという、いわゆる“株取引”を行うことができる。また、必ずしも短期で売買する必要は無いため、長期保有で輝きそうな銘柄を選ぶ手もある。その他、特定の会社・業種を応援するつもりで買うなどといった方式も可能だ。個別株には、ただ資金を入れて待っているだけではない、「投資」ならではの、独自の楽しみ方が存在するのだ。やれ、“投資に楽しさなんていらない”という人も多いだろう。そうだな、でも私には要るんだよ。
とりわけ、個別株は、「配当金」と「株主優待」が貰えるという、独自の魅力が存在する。
…まず、「配当金」は、株式ごとの支給金であり、通常1〜5%程度であるが、投資額が数百万・数千万と大きくなれば、安定収入となりうる。また、「株主優待」は、お金以外の贈答品であり、現物支給からQUOカード・割引券といった金券まで、様々な種類が存在する。これを現金価格に上乗せして考えるほか、様々な銘柄を保有して、季節のプレゼント感覚で楽しむという方式もあるだろう。
――ちなみに、株主優待は、日本独自のシステムである。海外は、優待品に変えるくらいなら金よこせという、合理的だが、ちょっと寂しい考えのようだ。まあ、私たちは、せっかく日本に住んでいるということだから、この株主優待システムは、ぜひ使わせていただこう。
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既にイオンのオーラを感じる |
さて。これまで私は、優待目当ての銘柄として、よく「イオン」や「マクドナルド」の名前を挙げてきた。
…まず、「[8267] イオン」は、100株の保有:38万7300円(本日終値。以下、株価は全て「17日終値」)で、「オーナーズカード」という特典が貰える。これは、イオンの全ての買い物が3%OFFになる(正確には、3%OFFに相当する額が、後日に返金される)というスグレモノだ。イオンは、普段遣いに優れたスーパーマーケットであり、それが全商品3%OFFで買えるというのは、無視できないメリットと言えるだろう。
――ちなみに、配当金については、2024年度実績で40円と、1%程度である。これをどう考えるかであるが、例えばイオン店舗にて、年間、100株の購入代と同じ「38万7300円」の買い物をする場合、合計した利回りは年間4%ということになる。イオンは、優待狙いの定番であり、私も家庭を持ったら、イオン株を買おうと思っている。うん、それはつまり、買えないということだよ…。
また、“マクドナルド”こと、「[2702]
日本マクドナルドホールディングス」は、100株保有:57万1000円に対し、無料で使える優待食事券を、6枚×年2回、送付してくれる。食事券は、バーガー・サイドメニュー(ポテトやナゲット等)・ドリンク類が1セットになっている。この際、肉を2倍にする倍マックなども、追加料金なしで適用可能であるため、普段は選ばないトマトなどの追加トッピングを大量に楽しむチャンスだ。いいじゃないか!
ただ だし。
…さて、この優待券を1枚1000円と考えると、年間1万2000円相当のプレゼントとなる。これに配当金の1株42円を加えると、だいたい3%程度の還元となる。まあ、還元率はそこまででもなく、2024年からは、「継続1年以上の保有が必要」という弱体化が為された。それでも、「身近にあるファーストフード店に投資できる」という分かりやすさは、引き続きの魅力と言える。
――やれ、最近では、マクドナルドに限った話ではないものの、何かと外食業界というのは値上げが多く、利用者としては苦しい思いがある。だが、その株を買って、経営者側の立場になってみると、また視点も変わってくるだろう。“投資をすることによって、社会の見方が変化する”…それもまた、投資の大きなメリットである。私は、投資ほど面白いソシャゲは、他に存在しないと思っている。
その他、株主優待には、「基本的に、100株から貰えることが多い」「150株や200株などと増やしても、正比例して優待品が増えることは少ない」という特徴がある。よって、1つの銘柄を200株・300株と買っていくよりも、複数の銘柄を100株ずつ買ったほうが良いという特徴がある。
…なのだが、ごく少数、1株から優待が貰えるという銘柄も存在し、この場合、数百〜千円台前半というお小遣い感覚で、優待狙いが可能だ。これについては、以前に単独記事を書いた通り(【日記:2025/3/1】)、私は、ジョーシンこと「[8173]
上新電機」と、「[8698]
マネックスグループ」を持っている。
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「高い通信料で、変なCMを作っているだけの会社」と侮っていたが… |
さて。私は、今回、優待狙いで株を購入した。だが、これまで何度も話題に挙げていた「イオン」や「マクドナルド」のかというと、そうではない。「ジョーシン」「マネックス」以外に、有力な1株優待銘柄を見つけたわけでもない。私が買ったのは、「ソフトバンク」を、100株である。
…さて、ソフトバンクというと、ご存じ、3大キャリアの一つとして、通信事業を展開しており、日本で最も早く、「iPhone」を販売し始めた。その他、名の知れたものとして、「ソフトバンクホークス」という野球チームを持っており、優勝争いにも頻繁に顔を出しているそうだ。その他、「Yahoo!」「LINE」「PayPay」などといった、身近なオンラインサービスの運営とも結びつきが強い。
――ただまあ。私は、もう10年以上、ずっと格安SIMのIIJmioを使っており、そのサービスに満足している。そもそも、格安SIMを使い始めた理由が、「初のスマートフォン型携帯電話として、ソフトバンクのiPhone5を買ったが、その料金と耐久性に満足できなかった」というものである。よって、皮肉以外の意味では、通信事業主のソフトバンクに感謝はしていない。さらに、私はスポーツ観戦を趣味としていないため、投資によって野球チームを応援したいというわけでもない。Yahoo!やPayPayといったサービスは、よく利用しており、好きだが、それを理由として買ったこともない。
では何故、私が「[9434] ソフトバンク」を100株買ったかというと、100株を買った場合の安さと、新設されたPayPayの優待が理由である。
…まず、ソフトバンクの株価は、212.9円である。稀に勘違いされるが、「株価」という数値は購入単位を示すだけであり、この値が高い企業が優れているというわけではない。昨年、1株を1/10の価格に分割をしたということらしく、100株買っても2万1290円と、社会人なら手頃な価格である。前述の優待銘柄だと、イオンは約40万円、マクドナルドなら約60万円が必要だった。その1/10以下で、優待条件を満たせるというのは、かなり嬉しいものなのだ。
――また、ソフトバンクは、この3月から新しく優待品を新設した。それが「PayPayマネーライト:1000円分の配布」である。PayPayマネーライトは、お馴染み「PayPay」アプリで現金と等価として使えるが、原則として「PayPayでの代金支払い」のみが用途となる(出金したり、株の購入に使ったりはできない)。ただまあ、使用期限は無制限であり、通常のPayPay残高と合わせて支払いに使えるため、PayPayユーザーなら、1円たりとも余さずに使えるだろう。
というわけで。「PayPayマネーライトの配布」だけで、優待利回りは約5%となる。さらに、ソフトバンクは、配当金にも力を入れており、例えば前年度実績は1株あたり8.6円と、4%強に相当し、配当金だけでも高配当と言える企業であった。合わせて、2万円ちょっとの100株保有で、配当金860円+PayPayマネーライト1000円の1860円、年間利回り約9%となり、非常にお得な銘柄と言える。
…もっとも、注意しなければならない点も存在する。まず、配当金が8.6円というのは、この2024年度までの実績に過ぎない。2025年度から、優待品としてPayPayマネーライトが追加されるということで、配当金のほうは下がってしまう可能性がある。また、PayPayマネーライトの受け取り条件は、1年以上の長期保有(厳密には、「3月末・9月末・翌3月末」、または「9月末・翌3月末・翌9月末」の3回連続で、100株を保有している状態にすること)だ。よって、今から買っても、最初に貰えるのは2026年ということになり、1年後だ。株の世界で1年というのは、思ったより遥かに状況が動くので、2026年にどうなっているかは、何とも言えない状況だ。
――ただまあ、それらのリスクについても、2万円ちょっとという安さでカバーできると考える。やれ、ここ最近、とある会社が、高利回りのQUOカードをエサにして株を購入させ、その後に優待の廃止を宣言し、なんと一度も優待品を配布せずに逃走するという、「これ何かの犯罪にならないんですか?」という行為をやらかした。まあ、ソフトバンクほど名の知れた企業が、そんな公式投資詐欺みたいなことをするとは思えないが、何はともあれ、もし、多少では丸め込めない損をしたとしても、1桁万円前半であれば、そこまで深刻な被害を負うことはないと言えるだろう。
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アルベ…ド? |
ちなみに。同じく、電子マネーを優待品として配布する企業として、NTTこと、「[9432]
日本電信電話」も存在する。こちらについては、dポイントが1500pt、または3000pt貰えるという、これまた人気の銘柄だが、ちょっと性質が異なっている。
…では、その内容を言うと、100株の継続保有2年目に1500pt、そして5年目で3000ptが、それぞれ1回だけプレゼントされるという仕様だ。毎年貰えるわけでもなく、6年目以降の長期保有にもメリットはない。“5年目の優待を貰ったら、それで一旦売却して、適当な時期に買い戻す”という手段で、再び1年目から数え直しにできそうな気もするが、それも可能かどうかも、ちょっと分からない。
――ただまあ、4500pt÷5年と考えれば、「1年あたり平均配布額」は900ptと、悪くない。NTTの株価は、本日終値で148円であり、100株で1万4800円だ。よって、優待利回りは6%と考えられる。加えて、NTTは配当金にも力を入れており、概ね3.5%程度の還元を行っている。しめて、合計利回りは9.5%、これまた非常にお得な銘柄だ。やれ、この記事を書くまで、「1回だけの配布か〜じゃあいらねっ!」と思っていたが、自分で記事を書いておいて、がぜん欲しくなってしまった。ふだん全く買い物をしない私も、どんどん財布の紐が緩んでしまう。これが株の沼だよ…。
(2025年3月17日)
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